759 / 849
16章 ゴールデン・ロード
第759話 冒険者の仲間入り⑩アラ兄の未来視
しおりを挟む
まだヴェルナーを追い詰める案が思い浮かばないので、アラ兄たちと山に行ってみることにした。
誰かから見えることがないように〝路傍の石〟を発動だ。もふさまに山頂に連れて行ってもらい、上から山を見渡す。中腹から一部が崩れ落ちている感じだ。
山に住んでいる獣たちもさぞ困っていることだろう。
作業をする人たちは下からくるはずなので、崩れ始めたところに降りてもらう。やっぱり獣たちが色々困っていた。でも頑張って生きていた。
わたしたちは土魔法で補強しながら、土砂に埋まった獣を出したり、動けなくなった子を救出していった。
よしよし、これで簡単に崩れたりはしないだろう。
双子は小さい頃、共同で物をよく作っていた。だからか、魔力を合わせることが得意だ。魔力を合わせるってのとは違うかもしれないけれど、フォローの仕方が絶妙なのだ。足りないところを補ってくれる感じ。それはわたしが混ざっても同じだ。
わたしたちの土魔力はこの山に行き渡ったと思う。うん。やりやすかった。
「ヴェルナーをどうしてやるか、決まった?」
移動しながら、アラ兄が振り返ってわたしに尋ねる。
わたしは首を横に振る。
『私が倒してきてやろうか?』
レオが言い出せば、もふもふ軍団はみんなやる気をみなぎらせた。
ふふ、ありがたい。
こういう味方がいるから、わたしは立っていられるんだ。
「レオ、みんなも。気持ちは嬉しいけど、力によって倒したら痛みは 一刻でしょ? わたしはね、ヴェルナーには一番堪えるやり方で返してやりたいのよ。だから倒しちゃだめだけど、心強いよ。みんなが居てくれるから、わたしは強くいられるの」
本当にそうだ。
今回のことだって、今はまだ麻痺しているけど、多分、本当はすっごく怖い。
だって、山崩れだよ。山崩すって何? わたしのことがむかついている発端で関係ない人たちや、山の獣たちどれだけ巻き込むの?
「アダムにも感謝だな」
アラ兄がアダムの名前を出すと、ロビ兄も頷く。
「うん。奇襲は思いつけても、カモミン幼体を持っていることでの犯罪者へ、さらに本当の目的は雪くらげの住処、なんて思わないもんな」
「アダムだけじゃないよ。雪くらげを調べていたって情報、カモミンの幼体を買った人がいること。それぞれ教えてくれたウッド家、それからガゴチの若君も、感謝するところだよ」
アラ兄に諭され頷く。
「そうだね」
「でも、リー。そう情報が集まってくるよう人との縁を持ってきたのがリーなんだ。それを忘れないで」
わたしは顔をあげる。
「縁を持ってきた?」
「そうだよ。人は何かを見たり聞いたりしている。でもそれを必要な人のところに渡すことによってはじめて情報となる。みんながそれぞれリーに届けたい情報だって思ったところが凄くて、そうしてもらう縁を作ったリーも凄いんだ」
「だな。情報も、運も人から入ってくる!」
アラ兄のセリフに続けて、ロビ兄が断言する。
情報も運も人から入ってくる、か。
知りたい人のところにやってきて、それは情報としての価値がつく。
事実の羅列が意味を成すのは、人を介するからだ。その振り分けは人にしかできない。
「人の集まりの中で生きていくには、人からの情報、運が巡ってくるのが何よりの強みになる。リーはもうそれを持っている」
アラ兄がわたしの腕を優しく触れる。
「だから大丈夫だ」
「そうだ、大丈夫だぞ」
ロビ兄が頭を撫でてくれる。
ふたりにはわかっちゃってたんだね、わたしがヴェルナーのしたことを怒りながらも怖がっていることを。だから励ましてくれたんだ。
「ま、それは置いておいて。アダムとはけっこうフォンしてるみたいだな?」
ロビ兄に言われて頷く。
「そうだね。わりと話すよ」
そう言うと、ロビ兄はアラ兄と顔を見合わせた。
「え、何?」
「いや。リーはリーだなと思って」
「え、何よそれ?」
「リー、未来視してあげる」
「え、アラ兄が?」
「うん。これから毎日兄さまからフォンがくるよ」
ええっ?
「あーー、心配かけちゃったものね」
「あんなー、リー」
何か言いかけたロビ兄の口をアラ兄が塞いだ。そして言われる。
「リー、ヴェルナーのことで思っていることを、兄さまに相談してみなよ」
「え、兄さまに? ……でも兄さま忙しいから」
ロビ兄がアラ兄の手を振り払う。そして言った。
「いいから、今フォンしろ! 兄さまを少しは頼れって。それにな、リーは変なところできっちりしすぎなんだよ。リーと兄さまだけのケータイ作れるだろうに、なんで兄さまもフォンなんだよ」
「え、だって……」
「それはいいだろ、リーがそうしたいんだから。でも今、ほらフォンはかけろ。相談するんだ」
アラ兄にもけしかけられる。
兄さま、忙しい時じゃないかな?
でも、双子兄の視線に耐えられず、わたしはフォンの通話を出して、兄さまのフォンに繋げる。
8コールで出なかったら忙しいのだろうから、切ろう。うん。
1コールで兄さまが出た。
「リディー?」
「あ、兄さま」
すぐに出たのでびっくりした。
驚いたものだから、すぐに言葉が出ないでいると、兄さまが焦ったように言った。
「何かあった?」
「うーうん、何もないよ。今、少し話しても大丈夫?」
「少しと言わず、いつまでも話したいよ。いや、会いたいな、本当は」
「それはわたしもそうだけど……」
はっ。アラ兄とロビ兄に見られていたので、くるっと後ろをむく。離れたところで、ガーシとシモーネが護衛してくれているのが見えた。
「眠れた? ご飯は食べられた?」
「うん、大丈夫。兄さまはご飯食べてる? 仕事が忙しいからって疎かにしてない?」
「リディーと一緒だったら疎かにならないんだけどな」
「うん、わたしが一緒だったら、絶対ご飯食べてもらうよ」
なんて話しながら、聞かれるままに、今日の朝ごはんから、今山をこれ以上崩れないようにしにきたことまで話していた。グリットカー氏から聞いたことも含めて。
「リディー、怖かったね」
「え、うん。でももふさまが跳んでくれたから」
「うん、それもだけど、ヴェルナーが誰かを傷つけたり、自分を守るためなら、どんな犠牲も気にしない。そんな人がいるとわかって、とても怖かっただろう?」
あ、まずい。予想してなかったところから踏み込まれて、目が熱くなる。
「そんな怖い思いをしている時に、隣にいなくてごめん」
わたしは首を横に振る。声だけのフォンだから、それじゃ伝わらないとわかっていても、声が上擦りそうで。
「でも、リディーがヴェルナーと同じところまで落ちる必要はないよ。リディーのやり方でとっちめてやればいい」
誰かから見えることがないように〝路傍の石〟を発動だ。もふさまに山頂に連れて行ってもらい、上から山を見渡す。中腹から一部が崩れ落ちている感じだ。
山に住んでいる獣たちもさぞ困っていることだろう。
作業をする人たちは下からくるはずなので、崩れ始めたところに降りてもらう。やっぱり獣たちが色々困っていた。でも頑張って生きていた。
わたしたちは土魔法で補強しながら、土砂に埋まった獣を出したり、動けなくなった子を救出していった。
よしよし、これで簡単に崩れたりはしないだろう。
双子は小さい頃、共同で物をよく作っていた。だからか、魔力を合わせることが得意だ。魔力を合わせるってのとは違うかもしれないけれど、フォローの仕方が絶妙なのだ。足りないところを補ってくれる感じ。それはわたしが混ざっても同じだ。
わたしたちの土魔力はこの山に行き渡ったと思う。うん。やりやすかった。
「ヴェルナーをどうしてやるか、決まった?」
移動しながら、アラ兄が振り返ってわたしに尋ねる。
わたしは首を横に振る。
『私が倒してきてやろうか?』
レオが言い出せば、もふもふ軍団はみんなやる気をみなぎらせた。
ふふ、ありがたい。
こういう味方がいるから、わたしは立っていられるんだ。
「レオ、みんなも。気持ちは嬉しいけど、力によって倒したら痛みは 一刻でしょ? わたしはね、ヴェルナーには一番堪えるやり方で返してやりたいのよ。だから倒しちゃだめだけど、心強いよ。みんなが居てくれるから、わたしは強くいられるの」
本当にそうだ。
今回のことだって、今はまだ麻痺しているけど、多分、本当はすっごく怖い。
だって、山崩れだよ。山崩すって何? わたしのことがむかついている発端で関係ない人たちや、山の獣たちどれだけ巻き込むの?
「アダムにも感謝だな」
アラ兄がアダムの名前を出すと、ロビ兄も頷く。
「うん。奇襲は思いつけても、カモミン幼体を持っていることでの犯罪者へ、さらに本当の目的は雪くらげの住処、なんて思わないもんな」
「アダムだけじゃないよ。雪くらげを調べていたって情報、カモミンの幼体を買った人がいること。それぞれ教えてくれたウッド家、それからガゴチの若君も、感謝するところだよ」
アラ兄に諭され頷く。
「そうだね」
「でも、リー。そう情報が集まってくるよう人との縁を持ってきたのがリーなんだ。それを忘れないで」
わたしは顔をあげる。
「縁を持ってきた?」
「そうだよ。人は何かを見たり聞いたりしている。でもそれを必要な人のところに渡すことによってはじめて情報となる。みんながそれぞれリーに届けたい情報だって思ったところが凄くて、そうしてもらう縁を作ったリーも凄いんだ」
「だな。情報も、運も人から入ってくる!」
アラ兄のセリフに続けて、ロビ兄が断言する。
情報も運も人から入ってくる、か。
知りたい人のところにやってきて、それは情報としての価値がつく。
事実の羅列が意味を成すのは、人を介するからだ。その振り分けは人にしかできない。
「人の集まりの中で生きていくには、人からの情報、運が巡ってくるのが何よりの強みになる。リーはもうそれを持っている」
アラ兄がわたしの腕を優しく触れる。
「だから大丈夫だ」
「そうだ、大丈夫だぞ」
ロビ兄が頭を撫でてくれる。
ふたりにはわかっちゃってたんだね、わたしがヴェルナーのしたことを怒りながらも怖がっていることを。だから励ましてくれたんだ。
「ま、それは置いておいて。アダムとはけっこうフォンしてるみたいだな?」
ロビ兄に言われて頷く。
「そうだね。わりと話すよ」
そう言うと、ロビ兄はアラ兄と顔を見合わせた。
「え、何?」
「いや。リーはリーだなと思って」
「え、何よそれ?」
「リー、未来視してあげる」
「え、アラ兄が?」
「うん。これから毎日兄さまからフォンがくるよ」
ええっ?
「あーー、心配かけちゃったものね」
「あんなー、リー」
何か言いかけたロビ兄の口をアラ兄が塞いだ。そして言われる。
「リー、ヴェルナーのことで思っていることを、兄さまに相談してみなよ」
「え、兄さまに? ……でも兄さま忙しいから」
ロビ兄がアラ兄の手を振り払う。そして言った。
「いいから、今フォンしろ! 兄さまを少しは頼れって。それにな、リーは変なところできっちりしすぎなんだよ。リーと兄さまだけのケータイ作れるだろうに、なんで兄さまもフォンなんだよ」
「え、だって……」
「それはいいだろ、リーがそうしたいんだから。でも今、ほらフォンはかけろ。相談するんだ」
アラ兄にもけしかけられる。
兄さま、忙しい時じゃないかな?
でも、双子兄の視線に耐えられず、わたしはフォンの通話を出して、兄さまのフォンに繋げる。
8コールで出なかったら忙しいのだろうから、切ろう。うん。
1コールで兄さまが出た。
「リディー?」
「あ、兄さま」
すぐに出たのでびっくりした。
驚いたものだから、すぐに言葉が出ないでいると、兄さまが焦ったように言った。
「何かあった?」
「うーうん、何もないよ。今、少し話しても大丈夫?」
「少しと言わず、いつまでも話したいよ。いや、会いたいな、本当は」
「それはわたしもそうだけど……」
はっ。アラ兄とロビ兄に見られていたので、くるっと後ろをむく。離れたところで、ガーシとシモーネが護衛してくれているのが見えた。
「眠れた? ご飯は食べられた?」
「うん、大丈夫。兄さまはご飯食べてる? 仕事が忙しいからって疎かにしてない?」
「リディーと一緒だったら疎かにならないんだけどな」
「うん、わたしが一緒だったら、絶対ご飯食べてもらうよ」
なんて話しながら、聞かれるままに、今日の朝ごはんから、今山をこれ以上崩れないようにしにきたことまで話していた。グリットカー氏から聞いたことも含めて。
「リディー、怖かったね」
「え、うん。でももふさまが跳んでくれたから」
「うん、それもだけど、ヴェルナーが誰かを傷つけたり、自分を守るためなら、どんな犠牲も気にしない。そんな人がいるとわかって、とても怖かっただろう?」
あ、まずい。予想してなかったところから踏み込まれて、目が熱くなる。
「そんな怖い思いをしている時に、隣にいなくてごめん」
わたしは首を横に振る。声だけのフォンだから、それじゃ伝わらないとわかっていても、声が上擦りそうで。
「でも、リディーがヴェルナーと同じところまで落ちる必要はないよ。リディーのやり方でとっちめてやればいい」
89
お気に入りに追加
1,264
あなたにおすすめの小説
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
女性として見れない私は、もう不要な様です〜俺の事は忘れて幸せになって欲しい。と言われたのでそうする事にした結果〜
流雲青人
恋愛
子爵令嬢のプレセアは目の前に広がる光景に静かに涙を零した。
偶然にも居合わせてしまったのだ。
学園の裏庭で、婚約者がプレセアの友人へと告白している場面に。
そして後日、婚約者に呼び出され告げられた。
「君を女性として見ることが出来ない」
幼馴染であり、共に過ごして来た時間はとても長い。
その中でどうやら彼はプレセアを友人以上として見れなくなってしまったらしい。
「俺の事は忘れて幸せになって欲しい。君は幸せになるべき人だから」
大切な二人だからこそ、清く身を引いて、大好きな人と友人の恋を応援したい。
そう思っている筈なのに、恋心がその気持ちを邪魔してきて...。
※
ゆるふわ設定です。
完結しました。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
逆ハーレムエンド? 現実を見て下さいませ
朝霞 花純@電子書籍化決定
恋愛
エリザベート・ラガルド公爵令嬢は溜息を吐く。
理由はとある男爵令嬢による逆ハーレム。
逆ハーレムのメンバーは彼女の婚約者のアレックス王太子殿下とその側近一同だ。
エリザベートは男爵令嬢に注意する為に逆ハーレムの元へ向かう。
公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる