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15章 あなたとわたし
第707話 役目を終えた君③亡くなった子息
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兄さまは、フランツ・シュタイン・ランディラカから、クラウス・バイエルンに戻り、当主となった。
13年前、前々バイエルン侯は機密漏洩を疑わられ、捕らえられた。そしてその取り調べが行われている間に亡くなった。
議会や陛下はこの件に不信感を持っていた。あまりにできすぎていて、そしてまだ若い彼が急に亡くなったことにも。
それであの農場に何か秘密があるのではと、捨て置くことができず、信頼を置いていたメラノ公にエレブ共和国の農場を保持していてくれないかと打診したそうだ。メラノ公はそれを受けた。メラノ公は陛下からの進言だったので受けただけで他意はなかった。メラノ公は前々バイエルン侯の件とは無関係だった。
ベア付きのサマリン伯が、前バイエルン侯を絞りあげてきたことで、一気に話が進んだ。ベアが見ていたのはサマリン伯は知らないんだけどね。ベアが感心したぐらい、彼はなかなかできる人だった。
前バイエルン侯は兄さまがクラウスさまだと確信し、それを認めさせたかった。なぜなら、クラウスさま本人だけが、父上である前々バイエルン侯の無罪を証明できるから。
前バイエルン侯は自分が爵位を引継ぎ、調べ物をしているときに、王宮の図書室でそれを見つけたという。それは王宮からなくなったと言われた、破れていない地図だった。地図には作った者のサインとナンバリングがされる。そのサインも魔法で浮き立つ特別な方式でやるものだ。
それを見つけた時、前バイエルン侯は理解した。前々バイエルン侯は「知らぬ」だけでずっと押し通したので長引いたのだが、候がそうしたその理由を。
やはり濡れ衣だったのだと悔しかった。そしてこれとクラウスの魔力があれば、その冤罪を証明できると。
けれど、クラウスだと本人が認める前に、この証拠を世に出してしまったら、陥れた者に、証拠がどう隠滅されてしまうかわからない。そこで彼は地図をあった場所に戻した。
彼は大好きだった叔父の親子に、罪を着せた者を許さないと思ったし、クラウスをこの席に座らせると誓った。
彼はフランツ・シュタイン・ランディラカをすでに見つけていた。でも、彼がクラウスとわかれば罰せられることになる。だから自分からコンタクトは取れなかった。でも、冤罪が証明できるとわかったので、兄さまにコンタクトを取ろうと思った。そんな時に、ずっとつきまとってきていたキリアン伯が、クラウスさまに似ている者がいると言ってきた。
あなたの席を脅かすかもしれない。クラウスだと暴いて、刑を受けさせるのですと盛り上がっていた。バックに誰かいると思ったので、言われた通りを装い様子をみた。そして出版記念パーティーの出来事があったということらしい。
サマリン伯からの報告を受けて、アダム、ロサ、兄さまはすぐに動いた。陛下に謁見を申し出て、兄さまは父さまや前ランディラカ辺境伯に手紙を送った。
議会からはサマリン伯が、魔法士からは魔法士長が。神殿からは神官長が。そして宰相と陛下。前バイエルン侯と兄さま、アダムとロサで、兄さまがクラウスである証明と同時に、前々バイエルン侯に機密漏洩はできなかった証明をした。
地図は王宮の上級室より持ち出し禁止だ。
前々バイエルン侯は議事録をまとめるのに、地図を観覧した。そして調べ物をするのに少し席を立った。それは地図が目に入る位置の移動だったし、上級室には監視者がいるので、気にしなかった。ところがそこでハプニングが起こる。隣の図書室で本を読んでいた兄さまが、父親である前々バイエルン侯のところへきた。
監視者も前々バイエルン侯の子息だと知っていたので、愛想よく中に入れた。前々バイエルン侯はテーブルの上は見ていたが、テーブルに届かない兄さまは見えてなかった。
兄さまは祝福前から魔法を使える子供だった。
前々バイエルン侯の使っていた椅子によじ登り、魔でサインが浮かび上がる地図に興奮した。それで覚えたての魔力を使って、自分の魔を地図に入れる。それは拙いサインとして浮かび上がった。
前々侯爵が気づいたときには、地図の製作者の他に、拙い兄さまの魔力のサインが地図に入っていた。
前々バイエルン侯と監視者はとんでもないことをしてしまったと悔いたが、後の祭り。その地図を宮廷魔法士にリカバリしてもらう申請書を書いた。監視者は申請書類とその地図を宮廷魔法士に提出する。だが、その後、No.113の地図が紛失したと、最後に借りた前々バイエルン侯が調書を受ける。
前々バイエルン侯はリカバリの申請をして監視者に預けたといい、監視者もその通りで提出したと言った。宮廷魔法士は申請書はあるが、地図のことは覚えていないと曖昧なことを言った。
地図の紛失であり、大問題となったときに、タレコミがあって、前々バイエルン侯の所有する外国のグレーン農場を調べたところ、地図の切れ端が出てきた。それで、前々バイエルン侯がさらに取り調べを受けることになった。
前バイエルン侯が見つけた地図が挟まっていたのは、過去の議事録書だった。
これは前バイエルン侯の推測だが、宮廷魔法士はいつも忙しい。受付もてんやわんやだ。新人が任されるところでもあるので、わちゃわちゃになるのも珍しくない。手にした書類を、いったんチェストの上に置く。後でまとめる。普通にやっていることだ。でも置かれたのを幼いクラウスが見ていたとしたら? クラウスにはそれはリカバリするために届けられたとはわからない。
いつも何かを出してきたら、元の場所に戻すように言われている。クラウスは父親のために、書類をお片付けした。父親がいつも見ていた議事録に挟んで図書室の棚にしまった。
宮廷で地図の紛失はちょっとした騒ぎになった。前々バイエルン侯を陥れたいと思っていた者がいたら絶好の機会となったろう。
その地図はリカバリされるはずだった。普通リカバリを要求されるのは、破れてしまったのを直すことが多い。……だからまさか魔法で他の者のサインが入ってしまったもののリカバリとは思わなかったんだろう。一般的なケースと思い込み、破れた地図の切れ端がグレーン農場から発見された。
前々バイエルン侯は、もしかして自分の息子が地図に何かしたのではないかと思ったのではないだろうか。グレーン農場から出てきたのは、はめられたに違いないが。
監視者も子供が地図に魔法をかけるのを見過ごしたわけだから、多くを話さなかった。前々バイエルン侯も、申請書に理由を書いたのみで、その件については語らなかった。息子の未来に傷がつくことを恐れて。
紛失したとされる No.113の地図が、古い議事録書に挟まっていた。その地図には作った者のサインとクラウスのサインが浮かびあがる。
この魔とクラウスの魔が同じなら、農場で見つかった地図の切れ端はNo.113ではないと証明できる。そして前々バイエルン侯が地図を持ち出していない証明にも。
兄さまは包み隠さずに話したそうだ。おじいさまや父さまに罰がいってしまうのは本意ではないけれど、何かを隠すとそれを隠すための嘘をつくことになり、破綻するのを今まで見てきたから。
自分はクラウス・バイエルン。継母と、継母の従姉妹を頼って辺境へと赴き、継母はそのまま亡くなった。幼いまま、父の罪を引き継ぎ罰を受けるのを回避するため、ランディラカ辺境伯の養子となり、今まで偽ってきた、と。物心ついてからは自分が罰を受けたくないから、バイエルン侯の無実を模索してきた。でも……見つからなかったこと。そして今、アダムやロサ、友人たちの協力を得て、この証明をしたいと思ったのだと。
魔法士長が魔判定をし、申請書通りクラウス・バイエルンのサインが浮かび上がる破れたりしていないNo.113の地図があることと、その魔力がクラウス本人のものであり、兄さまがクラウス本人でもあると証明された。
前々バイエルン侯の無実が証明され、クラウスだと証明された兄さまが罰を受ける必要もなくなった。
ちなみに、前ランディラカ辺境伯であるおじいさまと、父さまが、兄さまのことを秘匿し、偽造したことは、冤罪被害にあっていた兄さまたっての願いで、罪をとわれなかった。
13年前、前々バイエルン侯は機密漏洩を疑わられ、捕らえられた。そしてその取り調べが行われている間に亡くなった。
議会や陛下はこの件に不信感を持っていた。あまりにできすぎていて、そしてまだ若い彼が急に亡くなったことにも。
それであの農場に何か秘密があるのではと、捨て置くことができず、信頼を置いていたメラノ公にエレブ共和国の農場を保持していてくれないかと打診したそうだ。メラノ公はそれを受けた。メラノ公は陛下からの進言だったので受けただけで他意はなかった。メラノ公は前々バイエルン侯の件とは無関係だった。
ベア付きのサマリン伯が、前バイエルン侯を絞りあげてきたことで、一気に話が進んだ。ベアが見ていたのはサマリン伯は知らないんだけどね。ベアが感心したぐらい、彼はなかなかできる人だった。
前バイエルン侯は兄さまがクラウスさまだと確信し、それを認めさせたかった。なぜなら、クラウスさま本人だけが、父上である前々バイエルン侯の無罪を証明できるから。
前バイエルン侯は自分が爵位を引継ぎ、調べ物をしているときに、王宮の図書室でそれを見つけたという。それは王宮からなくなったと言われた、破れていない地図だった。地図には作った者のサインとナンバリングがされる。そのサインも魔法で浮き立つ特別な方式でやるものだ。
それを見つけた時、前バイエルン侯は理解した。前々バイエルン侯は「知らぬ」だけでずっと押し通したので長引いたのだが、候がそうしたその理由を。
やはり濡れ衣だったのだと悔しかった。そしてこれとクラウスの魔力があれば、その冤罪を証明できると。
けれど、クラウスだと本人が認める前に、この証拠を世に出してしまったら、陥れた者に、証拠がどう隠滅されてしまうかわからない。そこで彼は地図をあった場所に戻した。
彼は大好きだった叔父の親子に、罪を着せた者を許さないと思ったし、クラウスをこの席に座らせると誓った。
彼はフランツ・シュタイン・ランディラカをすでに見つけていた。でも、彼がクラウスとわかれば罰せられることになる。だから自分からコンタクトは取れなかった。でも、冤罪が証明できるとわかったので、兄さまにコンタクトを取ろうと思った。そんな時に、ずっとつきまとってきていたキリアン伯が、クラウスさまに似ている者がいると言ってきた。
あなたの席を脅かすかもしれない。クラウスだと暴いて、刑を受けさせるのですと盛り上がっていた。バックに誰かいると思ったので、言われた通りを装い様子をみた。そして出版記念パーティーの出来事があったということらしい。
サマリン伯からの報告を受けて、アダム、ロサ、兄さまはすぐに動いた。陛下に謁見を申し出て、兄さまは父さまや前ランディラカ辺境伯に手紙を送った。
議会からはサマリン伯が、魔法士からは魔法士長が。神殿からは神官長が。そして宰相と陛下。前バイエルン侯と兄さま、アダムとロサで、兄さまがクラウスである証明と同時に、前々バイエルン侯に機密漏洩はできなかった証明をした。
地図は王宮の上級室より持ち出し禁止だ。
前々バイエルン侯は議事録をまとめるのに、地図を観覧した。そして調べ物をするのに少し席を立った。それは地図が目に入る位置の移動だったし、上級室には監視者がいるので、気にしなかった。ところがそこでハプニングが起こる。隣の図書室で本を読んでいた兄さまが、父親である前々バイエルン侯のところへきた。
監視者も前々バイエルン侯の子息だと知っていたので、愛想よく中に入れた。前々バイエルン侯はテーブルの上は見ていたが、テーブルに届かない兄さまは見えてなかった。
兄さまは祝福前から魔法を使える子供だった。
前々バイエルン侯の使っていた椅子によじ登り、魔でサインが浮かび上がる地図に興奮した。それで覚えたての魔力を使って、自分の魔を地図に入れる。それは拙いサインとして浮かび上がった。
前々侯爵が気づいたときには、地図の製作者の他に、拙い兄さまの魔力のサインが地図に入っていた。
前々バイエルン侯と監視者はとんでもないことをしてしまったと悔いたが、後の祭り。その地図を宮廷魔法士にリカバリしてもらう申請書を書いた。監視者は申請書類とその地図を宮廷魔法士に提出する。だが、その後、No.113の地図が紛失したと、最後に借りた前々バイエルン侯が調書を受ける。
前々バイエルン侯はリカバリの申請をして監視者に預けたといい、監視者もその通りで提出したと言った。宮廷魔法士は申請書はあるが、地図のことは覚えていないと曖昧なことを言った。
地図の紛失であり、大問題となったときに、タレコミがあって、前々バイエルン侯の所有する外国のグレーン農場を調べたところ、地図の切れ端が出てきた。それで、前々バイエルン侯がさらに取り調べを受けることになった。
前バイエルン侯が見つけた地図が挟まっていたのは、過去の議事録書だった。
これは前バイエルン侯の推測だが、宮廷魔法士はいつも忙しい。受付もてんやわんやだ。新人が任されるところでもあるので、わちゃわちゃになるのも珍しくない。手にした書類を、いったんチェストの上に置く。後でまとめる。普通にやっていることだ。でも置かれたのを幼いクラウスが見ていたとしたら? クラウスにはそれはリカバリするために届けられたとはわからない。
いつも何かを出してきたら、元の場所に戻すように言われている。クラウスは父親のために、書類をお片付けした。父親がいつも見ていた議事録に挟んで図書室の棚にしまった。
宮廷で地図の紛失はちょっとした騒ぎになった。前々バイエルン侯を陥れたいと思っていた者がいたら絶好の機会となったろう。
その地図はリカバリされるはずだった。普通リカバリを要求されるのは、破れてしまったのを直すことが多い。……だからまさか魔法で他の者のサインが入ってしまったもののリカバリとは思わなかったんだろう。一般的なケースと思い込み、破れた地図の切れ端がグレーン農場から発見された。
前々バイエルン侯は、もしかして自分の息子が地図に何かしたのではないかと思ったのではないだろうか。グレーン農場から出てきたのは、はめられたに違いないが。
監視者も子供が地図に魔法をかけるのを見過ごしたわけだから、多くを話さなかった。前々バイエルン侯も、申請書に理由を書いたのみで、その件については語らなかった。息子の未来に傷がつくことを恐れて。
紛失したとされる No.113の地図が、古い議事録書に挟まっていた。その地図には作った者のサインとクラウスのサインが浮かびあがる。
この魔とクラウスの魔が同じなら、農場で見つかった地図の切れ端はNo.113ではないと証明できる。そして前々バイエルン侯が地図を持ち出していない証明にも。
兄さまは包み隠さずに話したそうだ。おじいさまや父さまに罰がいってしまうのは本意ではないけれど、何かを隠すとそれを隠すための嘘をつくことになり、破綻するのを今まで見てきたから。
自分はクラウス・バイエルン。継母と、継母の従姉妹を頼って辺境へと赴き、継母はそのまま亡くなった。幼いまま、父の罪を引き継ぎ罰を受けるのを回避するため、ランディラカ辺境伯の養子となり、今まで偽ってきた、と。物心ついてからは自分が罰を受けたくないから、バイエルン侯の無実を模索してきた。でも……見つからなかったこと。そして今、アダムやロサ、友人たちの協力を得て、この証明をしたいと思ったのだと。
魔法士長が魔判定をし、申請書通りクラウス・バイエルンのサインが浮かび上がる破れたりしていないNo.113の地図があることと、その魔力がクラウス本人のものであり、兄さまがクラウス本人でもあると証明された。
前々バイエルン侯の無実が証明され、クラウスだと証明された兄さまが罰を受ける必要もなくなった。
ちなみに、前ランディラカ辺境伯であるおじいさまと、父さまが、兄さまのことを秘匿し、偽造したことは、冤罪被害にあっていた兄さまたっての願いで、罪をとわれなかった。
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