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9章 夏休みとシアター
第364話 子供だけでお出かけ⑧八つ当たり
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「保護?」
わたしはネックレスのボタンを押す。
《シュタイン家の子供たちを襲撃して、ぬいぐるみの中の何とかの住処の仕入れ先を俺たちに依頼したのは、港町ゲルンを根白にしてるクレソン商会だ。ま、あいつらはペネロペの下請けだけどな》
録音されたアニキの言葉がそのまま流れる。
「なっ!」
「あら、これはご存知ありませんでした? 普通持ち歩かないだろうぬいぐるみをわたしが持ち歩いていると知っていた……」
普段から一緒にいるのはぬいぐるみじゃなくて、もふもふ軍団だけどね。それを知っているのはレニータたちとそれを話しちゃっていたから、寮の子、それからその子たちが話してしまった学園の一部の子たち。
マッサージクリームも先輩が落としてそれを拾った、かもしれないけど、盗んだが正しいのかもしれない。生徒にいるんだ、そのクレソン商会だかペネロペに関係する子がね。
「だから当然、わたしが何度も危険な目にあっていて、普段からこういった魔具を持っていることも知らされているかと思いました」
にこりと笑って見せる。
「例え仕入れ先がわかったとしても、正体をバラされたと知ったら、あなたたち無事ではいられませんよ? 逃げてもどこまでも追ってきます。悪いことを考える方って裏切られたと思うと全身全霊をかけて、裏切った方たちをぶちのめしますから。そうなる前に保護して差しあげましたのに」
わかってもらえてないのねとさも残念そうに言ってやる。
「何、訳わからねーこと言ってやがるんだ」
「大人しく捕まっていた方が身のためですわよ。このまま逃げ帰ったら、全ての罪を引っ被ぶるだけよ。あなたたちが計画をして自分たちを陥れようとしているんだとね。わたしたちに害をなしてきたのは確かにあなたたちだし、昨日のお兄さんをボコボコにしたのもあなたたちなんでしょう? それから人を売ったですって? それがどれだけの罪になるかわかっているの?」
男たちは顔を見合わせている。
「で、ボコボコにした男はどこにいるんだ? ゲルンか?」
「人を売ったってどこで? 誰に?」
ロビ兄とアラ兄がアニキの首ねっこをつかんで聞いた。
「し、知ってどうすんだよ?」
「リディーがこんなに説明してあげたのに、わからないの? ふたりを助け出せば、奴隷落ちが強制労働ぐらいにはなるかもしれないよ? 今、その瀬戸際だ」
アニキの目が忙しく動いている。ぎょろっとした目を最後は兄さまに定める。
「……カンパインだ。流れの人売り、ジュドーに売った」
「ニア、ここを任せていい?」
「なんだって?」
「恐らくもうすぐシュタイン領主がやってくる。昨日手紙でニアのことも書いておいたから、この状況だけ伝えてくれればいい」
ニアが返事をしないうちに兄さまは伝達魔法の魔具をアラ兄に投げた。
「これを持ってて。リポロを探し出して、妹の風貌を聞いて、すぐに教えてくれ」
「「わかった!」」
双子は息もぴったりに言って、ケビンに二人乗りをして走り出した。
わたしは傷薬をニアの手に押し付けた。守ってくれてありがとうとお礼を言いながら。
「お遣いさま、私とリディーをカンパインまでお願いします」
『心得た』
頷いたのを見て、兄さまはもふさまに乗り込み、わたしを前に座らせる。
「じゃあ、頼んだよ、ニア」
またまた返事も待たずに、もふさまは駆け出した。
「昨日のうちに父さまに連絡してくれてたんだね」
周りの景色はすごい勢いで流れていくが、乗っているとそこまで風の抵抗はない。乗せた何かが落ちないよう力を使ってくれていて、風にもきいている。いつも考えていなかったけど、ビュンビュン景色が流れているのに、呑気に話していられるんだもん、ものすごく守られているってことだ。
「報告は大事だからね。やることはやっておかないと、領地から出られなくなっちゃうよ」
それはそうだなと頷く。
「父さまはなんて?」
「迎えに来るって。護衛を雇ったから途中で合流するって伝えたんだ。けれど、見通しが甘かった。私たちに聞きたいことがあるのだから、意識のある状態で捕らえようとすると思った。馬車を横転させるとは思わなかった。リディーが怪我を治してくれなかったらまずかったね。ケインだってどうなっていたか……」
「わたしも反省してる。元はといえば売り出し前のものを無防備に外に出してつけ込まれる隙を作ったのはわたしだもん」
「……そう思ったから、リディーらしくないことをしたんだね」
「わたしらしくない?」
「奴らを傷つけた」
「自業自得!」
思わず振り返って強い口調で言ってた。
「責めてるんじゃない。本当にそう思えているならいいんだ。けれど、リディーは今、後悔してるだろ?」
「傷つけたことを後悔しているんじゃないよ」
「本当に?」
わたしは頷いてみせる。
「わたしはアラ兄とニアに庇われて怪我はなかったけど。みんな怪我をした。ケインも足が折れていたと思う。治すことができたけど、馬って骨折は命取りだったと思う」
確かお馬さんはストレスに弱くてそういう痛みとかあると食べられなくなっちゃうし、立って蹴る〝歩く〟動作をしていないと循環がうまくいかないとかで、骨折すると安楽死させるケースが多くなると何かで聞いたことがある。
「岩を斜面から転がしてきて側面に当てた。ケインだけじゃなく、わたしたちみんな死んでいてもおかしくない。だからあっちだって相応の覚悟があったはず。だから傷つけたことに後悔はない。……後悔しているのは、みんなを傷つけたことを許せないと思っていたのも本当だけど、八つ当たりだった。これは未登録の物を〝盗ませ〟〝商品登録〟させてしまったわたしの落ち度だから。ウチの物なら簡単に盗めるとか、言うことを簡単に聞くだろう思わせてるのは、多分わたしだから。それがみんなを傷つけることに繋がったのが恐ろしくて、頭にきて、許せなくて。それで魔力を解放してた。結果は同じだとしても、八つ当たりだったことは良くないと思ってる」
前を向く。
頭に兄さまの手が乗せられる。
ついでに頭に重みがきて顎が乗せられたんじゃないかと思う。
「兄さま?」
「リディー、全てにきっちり理由をつける必要はないし、人の心は混沌としていて曖昧でもおかしくないんだ。いつもそんなふうに答えをみつけて自分を追い込まなくていいんだよ」
………………………………。
少しだけ速度が緩み、もふさまが言った。
『町が近い。先には人もいるぞ』
わたしはネックレスのボタンを押す。
《シュタイン家の子供たちを襲撃して、ぬいぐるみの中の何とかの住処の仕入れ先を俺たちに依頼したのは、港町ゲルンを根白にしてるクレソン商会だ。ま、あいつらはペネロペの下請けだけどな》
録音されたアニキの言葉がそのまま流れる。
「なっ!」
「あら、これはご存知ありませんでした? 普通持ち歩かないだろうぬいぐるみをわたしが持ち歩いていると知っていた……」
普段から一緒にいるのはぬいぐるみじゃなくて、もふもふ軍団だけどね。それを知っているのはレニータたちとそれを話しちゃっていたから、寮の子、それからその子たちが話してしまった学園の一部の子たち。
マッサージクリームも先輩が落としてそれを拾った、かもしれないけど、盗んだが正しいのかもしれない。生徒にいるんだ、そのクレソン商会だかペネロペに関係する子がね。
「だから当然、わたしが何度も危険な目にあっていて、普段からこういった魔具を持っていることも知らされているかと思いました」
にこりと笑って見せる。
「例え仕入れ先がわかったとしても、正体をバラされたと知ったら、あなたたち無事ではいられませんよ? 逃げてもどこまでも追ってきます。悪いことを考える方って裏切られたと思うと全身全霊をかけて、裏切った方たちをぶちのめしますから。そうなる前に保護して差しあげましたのに」
わかってもらえてないのねとさも残念そうに言ってやる。
「何、訳わからねーこと言ってやがるんだ」
「大人しく捕まっていた方が身のためですわよ。このまま逃げ帰ったら、全ての罪を引っ被ぶるだけよ。あなたたちが計画をして自分たちを陥れようとしているんだとね。わたしたちに害をなしてきたのは確かにあなたたちだし、昨日のお兄さんをボコボコにしたのもあなたたちなんでしょう? それから人を売ったですって? それがどれだけの罪になるかわかっているの?」
男たちは顔を見合わせている。
「で、ボコボコにした男はどこにいるんだ? ゲルンか?」
「人を売ったってどこで? 誰に?」
ロビ兄とアラ兄がアニキの首ねっこをつかんで聞いた。
「し、知ってどうすんだよ?」
「リディーがこんなに説明してあげたのに、わからないの? ふたりを助け出せば、奴隷落ちが強制労働ぐらいにはなるかもしれないよ? 今、その瀬戸際だ」
アニキの目が忙しく動いている。ぎょろっとした目を最後は兄さまに定める。
「……カンパインだ。流れの人売り、ジュドーに売った」
「ニア、ここを任せていい?」
「なんだって?」
「恐らくもうすぐシュタイン領主がやってくる。昨日手紙でニアのことも書いておいたから、この状況だけ伝えてくれればいい」
ニアが返事をしないうちに兄さまは伝達魔法の魔具をアラ兄に投げた。
「これを持ってて。リポロを探し出して、妹の風貌を聞いて、すぐに教えてくれ」
「「わかった!」」
双子は息もぴったりに言って、ケビンに二人乗りをして走り出した。
わたしは傷薬をニアの手に押し付けた。守ってくれてありがとうとお礼を言いながら。
「お遣いさま、私とリディーをカンパインまでお願いします」
『心得た』
頷いたのを見て、兄さまはもふさまに乗り込み、わたしを前に座らせる。
「じゃあ、頼んだよ、ニア」
またまた返事も待たずに、もふさまは駆け出した。
「昨日のうちに父さまに連絡してくれてたんだね」
周りの景色はすごい勢いで流れていくが、乗っているとそこまで風の抵抗はない。乗せた何かが落ちないよう力を使ってくれていて、風にもきいている。いつも考えていなかったけど、ビュンビュン景色が流れているのに、呑気に話していられるんだもん、ものすごく守られているってことだ。
「報告は大事だからね。やることはやっておかないと、領地から出られなくなっちゃうよ」
それはそうだなと頷く。
「父さまはなんて?」
「迎えに来るって。護衛を雇ったから途中で合流するって伝えたんだ。けれど、見通しが甘かった。私たちに聞きたいことがあるのだから、意識のある状態で捕らえようとすると思った。馬車を横転させるとは思わなかった。リディーが怪我を治してくれなかったらまずかったね。ケインだってどうなっていたか……」
「わたしも反省してる。元はといえば売り出し前のものを無防備に外に出してつけ込まれる隙を作ったのはわたしだもん」
「……そう思ったから、リディーらしくないことをしたんだね」
「わたしらしくない?」
「奴らを傷つけた」
「自業自得!」
思わず振り返って強い口調で言ってた。
「責めてるんじゃない。本当にそう思えているならいいんだ。けれど、リディーは今、後悔してるだろ?」
「傷つけたことを後悔しているんじゃないよ」
「本当に?」
わたしは頷いてみせる。
「わたしはアラ兄とニアに庇われて怪我はなかったけど。みんな怪我をした。ケインも足が折れていたと思う。治すことができたけど、馬って骨折は命取りだったと思う」
確かお馬さんはストレスに弱くてそういう痛みとかあると食べられなくなっちゃうし、立って蹴る〝歩く〟動作をしていないと循環がうまくいかないとかで、骨折すると安楽死させるケースが多くなると何かで聞いたことがある。
「岩を斜面から転がしてきて側面に当てた。ケインだけじゃなく、わたしたちみんな死んでいてもおかしくない。だからあっちだって相応の覚悟があったはず。だから傷つけたことに後悔はない。……後悔しているのは、みんなを傷つけたことを許せないと思っていたのも本当だけど、八つ当たりだった。これは未登録の物を〝盗ませ〟〝商品登録〟させてしまったわたしの落ち度だから。ウチの物なら簡単に盗めるとか、言うことを簡単に聞くだろう思わせてるのは、多分わたしだから。それがみんなを傷つけることに繋がったのが恐ろしくて、頭にきて、許せなくて。それで魔力を解放してた。結果は同じだとしても、八つ当たりだったことは良くないと思ってる」
前を向く。
頭に兄さまの手が乗せられる。
ついでに頭に重みがきて顎が乗せられたんじゃないかと思う。
「兄さま?」
「リディー、全てにきっちり理由をつける必要はないし、人の心は混沌としていて曖昧でもおかしくないんだ。いつもそんなふうに答えをみつけて自分を追い込まなくていいんだよ」
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少しだけ速度が緩み、もふさまが言った。
『町が近い。先には人もいるぞ』
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