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第17話 拳闘士ディスタントの突入
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マジョール王国の王都タランガ。その片隅にある魔法使いラシャンス・シトロナードの家。主が旅に出かけていることもあって、訪れる人の少ない家だったが、この日は大きな衝撃が襲った。
ドカーン!
玄関の方から大きく何かが壊れる音を聞いて、レトワール(ラシャンス)が駆けつける。
「ごめんなさいっ!」
玄関の扉があったはずの場所には、拳闘士であるディスタント・ドラムスが立っていた。縦に真っ二つとなった玄関の扉は、片方ずつを彼が両手に持っていた。
「ディスタント!……様!」
ディスタントが壊した扉を直す手配をした後、レトワールは久しぶりに会った仲間を居間に招き入れた。
「本当にごめんなさい!」
「いえ、もう良いですから」
お茶とお菓子を用意したレトワールは、土下座を続けるディスタントを立ち上がらせて椅子を勧めた。
「ところで、今日はどうしてこちらに?」
これまで4人を経験してきたレトワールは、何となく察していたけれども、確認するために尋ねてみる。
「そうだ!」
椅子に腰かけていたディスタントは、テーブルに勢いよく手をついて立ち上がると、「ラシャンスが旅に出たんだって?」と叫んだ。
勢いに押されて仰向けに倒れそうになったレトワールは、かろうじて耐えつつ「はい」と答える。
「で、どこに行ったの?」
「さあ、分かりません。もし手紙でも届けばお師匠様の行き先の手がかりになるのですが…、一向に来ないので…」
「そうか…」
全身の力が抜けたように、ディスタントが椅子に崩れ落ちた。
「もうちょっと待っていて欲しかったなあ」
「ディスタント様もいろんな所を回っておられるのですよね。新たなパーティーのメンバー探しでしょうか?」
ラシャンスはあえて的外れの問いかけをしてみる。
「いや!違う!」
ここでもディスタントの力強い答えが返ってきた。
「探しているのは手ごわいライバルなんだ!」
「はあ?」
予想外の答えに、レトワールの口が開いたままになる。
「ドラゴン討伐の間、思ってたんだ」
「何を…ですか?」
「俺の力はファルツァーにもオーブにも及ばない。ましてラシャンスを相手にするなんて、無謀の一言だって」
「そうなんですねえ」
レトワールは『褒められたのかな』と思ったものの、続くディスタントの発言にまたしても言葉を失う。
「強くなってラシャンスに勝つ!そしてラシャンスにプロポーズする!」
レトワールは「どうしてそうなるの?」の声を飲み込んだ。
「ラシャンスがすごい魔法使いってのは分かってるんだ。俺が勝負しても10回に、いや100回に1回勝てるかどうか。でも1回でも勝てれば、満足できると思う。そうした後でないと、結婚を申し込む気になれないんだ」
レトワールが問いかけるまでもなく、ディスタントは説明する。
「1回でも勝てれば良いんですね」
「そう…だな」
「どうして勝つことにこだわるんですか?」
ディスタントが苦笑いする。
「決まってる。俺がそれ以外に能が無いからだ」
「能…ですか?」
「ああ、魔法や道具を使うほど器用じゃない。身ひとつで戦って生きてきた俺にとっては、身ひとつで勝つことが人生の目的なんだ。そして稀代の魔法使いと言われるラシャンスに勝ってこそ、自信を持ってプロポーズできると思う」
ふと疑問に思ったことをラシャンスが尋ねてみる。
「もし勝てないままで終わったら、例えばお師匠様が誰か他の人と結婚したりして…、そうしたらディスタント様はどうするんですか?」
「それも良し!だ」
ディスタントはグッと拳を突き出した。
「何があっても諦めなかった、なんて経験が残るからな」
「はあ」
『なんだか極端に走る人ばかりなんですね』
メリナのささやきがレトワールの脳内に響く。
『まあ、英雄になる人なんて、どこかぶっ飛んでないと』
『そっか、ご主人様もそうですよね』
『う・る・さ・い・なー』
『キャー』
レトワールは脳内でメリナと会話する。
ここでレトワールはオーブやファルツァーが言っていたことを思い出す。
「ところでディスタント様は、お師匠様と野宿したことがあるんですよね」
「まあね。遠征時は宿が無いことの方が多かったから」
「では…寝てる時に何かありませんでしたか?」
「えっ!」
レトワールの問いかけに、ディスタントが露骨に動揺した。
「い、いや、いや、な、な、な、何もなかったよ、うん、うん」
「何かあったんですね」
鼻ちょうちんだろうか、それとも白目だろうかと心配したレトワールだったが、ディスタントの返事はそのどちらでもなかった。
「そうか、弟子なら君も知ってるんだね。彼女の歯ぎしりの異様さを…」
そう聞いた途端、レトワールは尋ねたことを公開していた。
「あれは前線に向かって3日目だったかな…」
呆然とするレトワールをよそに、ディスタントはゆっくり話し始める。
レトワールの服の中は冷や汗が波打っていた。
野宿をする時には、魔法使いのラシャンスが結界を張ってくれる。そこで他の4人は順番で寝ずの番をしていた。
「その夜は最初に俺が番をしていてね…」
昼間の疲れにウトウトしかけたディスタントは、異様な音を耳にして眠気が吹き飛んだ。『どこから音が?』と探したところ、どうやらラシャンスの方から聞こえるのが分かった。失礼とは思いつつも、ラシャンスが寝ている方に近づく。
「それが彼女の歯ぎしりだったんだ…」
音自体は決して大きなものではない、熟睡していれば気づかないことも多いだろう。その証拠にファルツァーやオーブは起きていなかった。
「しかしすごかったなあ、あれは何なんだろうね」
「そんな!私…のお師匠様が!幻聴なんてことは?」
またしても「私」と言いかけたレトワールは、やっぱり何とかごまかした。
「いや、幻聴ではなかったよ。俺の脳裏にこびりついているくらいだ」
ディスタントが頭をコンコンと軽く叩く。それほどラシャンスの歯ぎしりはすごかったと言いたいらしい。
「そんな…」
レトワールは絶望的な表情を隠さない。
寝ているラシャンスは鼻からちょうちんを出し、目は白目をむいて、口ではすごい歯ぎしりをしている。
『何なの!これ!三冠王じゃない!?』
何とか表面上は落ち着いたレトワールはディスタントに尋ねる。
「それって、ファルツァー様やオーブ様、ポー様はご存じでしょうか?」
ディスタントは悩んでいたものの、「他の日や他の時間のことは分からないから…」と事実上のお手上げ宣言を出した。レトワールは三度絶望的な心境に陥った。
その後はいろんな話題で盛り上がった後、ディスタントは帰って行った。
レトワールに「必ず行き先を知らせて欲しい」との約束を残して。
「メリナ!出て来なさい!」
大声で叫ぶレトワールに、そっと壁際からメリナが顔を出す。
「これも知ってたのなら、教えてよ!」
メリナは首を振る。
「私も何の音かなって思ってたんですよ。でもあまり大きな音でもなかったので」
「で、見逃した、と」
メリナが「はい」とにこやかに答えた。
レトワールは頭を抱える。
「こうなったら、白目をむかない魔法と、鼻ちょうちんを出さない魔法と、歯ぎしりをしない魔法を考える!」
「ご主人様、頑張ってくださいねー」
これ以上は付き合いきれないと言いたげに、メリナはレトワールの前から姿を消した。
ドカーン!
玄関の方から大きく何かが壊れる音を聞いて、レトワール(ラシャンス)が駆けつける。
「ごめんなさいっ!」
玄関の扉があったはずの場所には、拳闘士であるディスタント・ドラムスが立っていた。縦に真っ二つとなった玄関の扉は、片方ずつを彼が両手に持っていた。
「ディスタント!……様!」
ディスタントが壊した扉を直す手配をした後、レトワールは久しぶりに会った仲間を居間に招き入れた。
「本当にごめんなさい!」
「いえ、もう良いですから」
お茶とお菓子を用意したレトワールは、土下座を続けるディスタントを立ち上がらせて椅子を勧めた。
「ところで、今日はどうしてこちらに?」
これまで4人を経験してきたレトワールは、何となく察していたけれども、確認するために尋ねてみる。
「そうだ!」
椅子に腰かけていたディスタントは、テーブルに勢いよく手をついて立ち上がると、「ラシャンスが旅に出たんだって?」と叫んだ。
勢いに押されて仰向けに倒れそうになったレトワールは、かろうじて耐えつつ「はい」と答える。
「で、どこに行ったの?」
「さあ、分かりません。もし手紙でも届けばお師匠様の行き先の手がかりになるのですが…、一向に来ないので…」
「そうか…」
全身の力が抜けたように、ディスタントが椅子に崩れ落ちた。
「もうちょっと待っていて欲しかったなあ」
「ディスタント様もいろんな所を回っておられるのですよね。新たなパーティーのメンバー探しでしょうか?」
ラシャンスはあえて的外れの問いかけをしてみる。
「いや!違う!」
ここでもディスタントの力強い答えが返ってきた。
「探しているのは手ごわいライバルなんだ!」
「はあ?」
予想外の答えに、レトワールの口が開いたままになる。
「ドラゴン討伐の間、思ってたんだ」
「何を…ですか?」
「俺の力はファルツァーにもオーブにも及ばない。ましてラシャンスを相手にするなんて、無謀の一言だって」
「そうなんですねえ」
レトワールは『褒められたのかな』と思ったものの、続くディスタントの発言にまたしても言葉を失う。
「強くなってラシャンスに勝つ!そしてラシャンスにプロポーズする!」
レトワールは「どうしてそうなるの?」の声を飲み込んだ。
「ラシャンスがすごい魔法使いってのは分かってるんだ。俺が勝負しても10回に、いや100回に1回勝てるかどうか。でも1回でも勝てれば、満足できると思う。そうした後でないと、結婚を申し込む気になれないんだ」
レトワールが問いかけるまでもなく、ディスタントは説明する。
「1回でも勝てれば良いんですね」
「そう…だな」
「どうして勝つことにこだわるんですか?」
ディスタントが苦笑いする。
「決まってる。俺がそれ以外に能が無いからだ」
「能…ですか?」
「ああ、魔法や道具を使うほど器用じゃない。身ひとつで戦って生きてきた俺にとっては、身ひとつで勝つことが人生の目的なんだ。そして稀代の魔法使いと言われるラシャンスに勝ってこそ、自信を持ってプロポーズできると思う」
ふと疑問に思ったことをラシャンスが尋ねてみる。
「もし勝てないままで終わったら、例えばお師匠様が誰か他の人と結婚したりして…、そうしたらディスタント様はどうするんですか?」
「それも良し!だ」
ディスタントはグッと拳を突き出した。
「何があっても諦めなかった、なんて経験が残るからな」
「はあ」
『なんだか極端に走る人ばかりなんですね』
メリナのささやきがレトワールの脳内に響く。
『まあ、英雄になる人なんて、どこかぶっ飛んでないと』
『そっか、ご主人様もそうですよね』
『う・る・さ・い・なー』
『キャー』
レトワールは脳内でメリナと会話する。
ここでレトワールはオーブやファルツァーが言っていたことを思い出す。
「ところでディスタント様は、お師匠様と野宿したことがあるんですよね」
「まあね。遠征時は宿が無いことの方が多かったから」
「では…寝てる時に何かありませんでしたか?」
「えっ!」
レトワールの問いかけに、ディスタントが露骨に動揺した。
「い、いや、いや、な、な、な、何もなかったよ、うん、うん」
「何かあったんですね」
鼻ちょうちんだろうか、それとも白目だろうかと心配したレトワールだったが、ディスタントの返事はそのどちらでもなかった。
「そうか、弟子なら君も知ってるんだね。彼女の歯ぎしりの異様さを…」
そう聞いた途端、レトワールは尋ねたことを公開していた。
「あれは前線に向かって3日目だったかな…」
呆然とするレトワールをよそに、ディスタントはゆっくり話し始める。
レトワールの服の中は冷や汗が波打っていた。
野宿をする時には、魔法使いのラシャンスが結界を張ってくれる。そこで他の4人は順番で寝ずの番をしていた。
「その夜は最初に俺が番をしていてね…」
昼間の疲れにウトウトしかけたディスタントは、異様な音を耳にして眠気が吹き飛んだ。『どこから音が?』と探したところ、どうやらラシャンスの方から聞こえるのが分かった。失礼とは思いつつも、ラシャンスが寝ている方に近づく。
「それが彼女の歯ぎしりだったんだ…」
音自体は決して大きなものではない、熟睡していれば気づかないことも多いだろう。その証拠にファルツァーやオーブは起きていなかった。
「しかしすごかったなあ、あれは何なんだろうね」
「そんな!私…のお師匠様が!幻聴なんてことは?」
またしても「私」と言いかけたレトワールは、やっぱり何とかごまかした。
「いや、幻聴ではなかったよ。俺の脳裏にこびりついているくらいだ」
ディスタントが頭をコンコンと軽く叩く。それほどラシャンスの歯ぎしりはすごかったと言いたいらしい。
「そんな…」
レトワールは絶望的な表情を隠さない。
寝ているラシャンスは鼻からちょうちんを出し、目は白目をむいて、口ではすごい歯ぎしりをしている。
『何なの!これ!三冠王じゃない!?』
何とか表面上は落ち着いたレトワールはディスタントに尋ねる。
「それって、ファルツァー様やオーブ様、ポー様はご存じでしょうか?」
ディスタントは悩んでいたものの、「他の日や他の時間のことは分からないから…」と事実上のお手上げ宣言を出した。レトワールは三度絶望的な心境に陥った。
その後はいろんな話題で盛り上がった後、ディスタントは帰って行った。
レトワールに「必ず行き先を知らせて欲しい」との約束を残して。
「メリナ!出て来なさい!」
大声で叫ぶレトワールに、そっと壁際からメリナが顔を出す。
「これも知ってたのなら、教えてよ!」
メリナは首を振る。
「私も何の音かなって思ってたんですよ。でもあまり大きな音でもなかったので」
「で、見逃した、と」
メリナが「はい」とにこやかに答えた。
レトワールは頭を抱える。
「こうなったら、白目をむかない魔法と、鼻ちょうちんを出さない魔法と、歯ぎしりをしない魔法を考える!」
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