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第8話 魔法使いラシャンスは旅に出る
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その後もメリナの協力を得ながら、ラシャンスはいろいろ試してみる。
判明した魔法や回復薬の効果は以下の通り。
1、外見は7歳くらいの女の子
2、7歳時の魔法力は元の6~7割程度
3、習得した技術や経験は変わらない
4、回復薬を飲むと15歳くらいのラシャンスに戻る
5、15歳時の魔法力は元の8~9割程度
しばらく考え込んでいたラシャンスは、「これしかないか」と顔を上げた。
メリナが「どうします?」と尋ねる。
「決めた!私、旅に出る!」
ラシャンスの決意を聞いたメリナは、あっけにとられた顔をする。
「どちらに行くのですか?」
「…と言うことにするの」
「は?」
改めてラシャンスが説明する。
「このままだとラシャンス・シトロナードがどこにもいなくなっちゃうでしょ」
「ええ、まあ」
「それはさすがにまずいよね」
「そうですね」
「なので、ラシャンスは旅に出たってことにするのよ。魔法の可能性の追及と真実の愛を求めて」
「は?」
旅の目的を聞いたメリナは大きく開いた口がそのままになった。
「魔法の可能性の追求と言うのは良いとして、真実の愛って…ご主人様がですか?」
「い、良いじゃない!な、なんだって!」
「うーん」
「ともかく旅に出たってことにするの。で、その間、留守を預かるのが、このラシャ…ラ、リ、ル、レ、レ、レ…レトワール・シフォナードってこと」
ラシャンスは即席の偽名を名乗る。
「留守を預かるのが単なる女の子ってことはありませんよね。…遠縁とか、…知り合いとか?」
メリナの追及にラシャンスが考える。
「そうねえ、なら、一番弟子ってことにしましょう!」
「まあ、それなら…」
「そうして時間を稼いで、元に戻す方法を見つけるの」
「うーん」
メリナは納得しない。
「王宮の魔法使いやオーブ様やポー様に協力をお願いした方が良いのでは?」
ラシャンスが「だめよ」と小さく首を振る。
「王宮でこれらの魔法書がどうなっていたか知ってるでしょ。あの埃の量からすると、王宮の魔法使いでも、まともに読める人はほとんどいないと思う」
「それならオーブ様やポー様は?」
「オーブは王宮の魔法使いと似たようなものね。並みの魔法使いより魔法が得意なオーブだけれども、それは実践的な魔法の話。こうした古代魔法は手も足もでないと思う」
「それでも相談くらいは」
ごねるメリナにラシャンスがつぶやく。
「…恥ずかしいじゃない」
「え?」
「この天才魔法使いラシャンス・シトロナードが失敗したって知られたくないの!」
メリナは「そんなことを言っている場合じゃない」と思ったものの、強情を言い張るラシャンスを説得できる気はしない。
「では、ポー様は?」
「…怒られるの、嫌だし」
「え?」
「ポーに怒られるのが嫌なの!」
メリナは戦場に向かう旅の途中で、ラシャンスがポーに度々怒られていたのを思い出した。もちろん原因はラシャンスのやりすぎにある。多少のことであればポーであっても苦笑いしつつ許したけれども、一定のラインを超えると、ポーの雷がラシャンスに落ちた。年齢差もあって、ラシャンスもポーには頭が上がらなかった。
結局、メリナはラシャンスの提案を受け入れた。
「そんな顔しないで!私を誰だと思ってるの?」
「ご主人様です」
「そう!シャイニングウィッチの天才魔法使いラシャンス・シトロナードよ。すぐに元通りにして見せるって!」
メリナは「その天才魔法使いが先ほど失敗したんですよね」の言葉を飲み込んだ。
こうと決めたラシャンスの対応は早かった。
一番心配させたくない両親宛てに手紙を書いた。一度は両親には本当のことを明かそうかと迷ったものの、やはり魔法の可能性の追求で旅に出ると書いた。
「真実の愛を求めて、は書かなかったんですね」
「…うるさいわね」
先刻の言葉を思い出したラシャンスは不機嫌になる。
手紙と同時に王宮や4人の英雄達にも伝言を送るよう手配した。
王宮やファルツァー、オーブ、ポーには明日にも伝わるだろう。地方を回っているディスタントに伝わるまでには、もう少しかかるかもしれない、とラシャンスは考えた。
その後、7歳の女の子レトワール・シフォナードとして身なりを整えたラシャンスは、近所に「師匠の留守を預かってます。どうぞよろしくお願いしまーす」とあいさつに回った。こうすることでも、有名人であるラシャンス・シトロナードが旅に出たと、すぐに知られるはずだ。
「まあ、こんなものでしょ」
家に戻ったラシャンスは一息ついた。
「ところでご主人様…」
「なあに?」
「私はどうしましょうか?」
「どうって…、ああ、そうよね。ラシャンスが旅に出たのに、メリナが家にいるってのはおかしいよね」
「はい」
「何か…こう…姿を…変えて欲しいけど…」
「いろいろできますが…、どうしましょうか?」
メリナは次々に形を変える。単純に丸くなったり星型になったり、ちょっと手を加えて魚になったり貝になったりもした。
ラシャンスは「ピンとこないなあ」と悩まし気な顔をする。
「7歳の女の子と契約した幼い水の精霊って雰囲気だと、どうなるかな…」
「じゃあ…こんな風に」
メリナは水滴の形に変化した。表面には目と口が付いている。
「それ、良いわね!可愛らしくて!」
ラシャンスの言葉を聞いて、水滴が微笑む。
先ほどまでの小さな人型のように体全体の感情表現こそないものの、「可愛らしい」と言われてうれしそうにしているのが分かる。
「それで行きましょ!一番弟子のレトワール・シフォナードとメ、モ、モ、モ…モールね」
「はい、ご主人様」と水滴が答えた。
ラシャンスの想像通り、ラシャンス・シトロナードが旅に出たことは、あっという間に広まった。ラシャンスにとって予想外だったのは、旅の目的が「魔法の可能性の追求」以外にも、尾ひれはひれがついてしまったこと。
「借金取りに追われて逃げた」
「貸した金を取り返す旅に出た」
「ユウゼン王国に大金で引き抜かれた」
こうした金銭に関わる噂は真っ先に否定された。
稀代の魔法使いとして、ラシャンスがお金に困っていないことは誰もが知っていたからだ。
「ファルツァーに言い寄られて嫌になった」
「オーブ侯爵に告白したが振られた」
「ファルツァーとディスタントとの三角関係で悩んだ」
他3人の英雄ドラゴンキラーとの人間関係する噂も流れたが、こちらに関しては根拠の薄さもあって、大きな話題にはならなかった。
「ポーの小言から逃げた」
「ポーの逆鱗に触れた」
こうした噂もあったが、ポー自身が人格者だったことから、「それは無いだろう」と否定されて終わった。
「魔法の深淵に触れて神になった」
「大賢者に招かれて過去の世界に行った」
「異次元の魔王を倒すため召喚された」
そんな噂も流れた。これに関しては「英雄シャイニングウィッチになったラシャンス様なら、もしかして…」と思う人間も少なくなかった。
とは言え、結局のところ「希少な魔法の素材や、辺境に埋もれた魔法書を探して旅に出たのだろう」くらいで落ち着いた。ただし、それはそれで留守宅に何人もの訪問者が訪れるきっかけになった。
判明した魔法や回復薬の効果は以下の通り。
1、外見は7歳くらいの女の子
2、7歳時の魔法力は元の6~7割程度
3、習得した技術や経験は変わらない
4、回復薬を飲むと15歳くらいのラシャンスに戻る
5、15歳時の魔法力は元の8~9割程度
しばらく考え込んでいたラシャンスは、「これしかないか」と顔を上げた。
メリナが「どうします?」と尋ねる。
「決めた!私、旅に出る!」
ラシャンスの決意を聞いたメリナは、あっけにとられた顔をする。
「どちらに行くのですか?」
「…と言うことにするの」
「は?」
改めてラシャンスが説明する。
「このままだとラシャンス・シトロナードがどこにもいなくなっちゃうでしょ」
「ええ、まあ」
「それはさすがにまずいよね」
「そうですね」
「なので、ラシャンスは旅に出たってことにするのよ。魔法の可能性の追及と真実の愛を求めて」
「は?」
旅の目的を聞いたメリナは大きく開いた口がそのままになった。
「魔法の可能性の追求と言うのは良いとして、真実の愛って…ご主人様がですか?」
「い、良いじゃない!な、なんだって!」
「うーん」
「ともかく旅に出たってことにするの。で、その間、留守を預かるのが、このラシャ…ラ、リ、ル、レ、レ、レ…レトワール・シフォナードってこと」
ラシャンスは即席の偽名を名乗る。
「留守を預かるのが単なる女の子ってことはありませんよね。…遠縁とか、…知り合いとか?」
メリナの追及にラシャンスが考える。
「そうねえ、なら、一番弟子ってことにしましょう!」
「まあ、それなら…」
「そうして時間を稼いで、元に戻す方法を見つけるの」
「うーん」
メリナは納得しない。
「王宮の魔法使いやオーブ様やポー様に協力をお願いした方が良いのでは?」
ラシャンスが「だめよ」と小さく首を振る。
「王宮でこれらの魔法書がどうなっていたか知ってるでしょ。あの埃の量からすると、王宮の魔法使いでも、まともに読める人はほとんどいないと思う」
「それならオーブ様やポー様は?」
「オーブは王宮の魔法使いと似たようなものね。並みの魔法使いより魔法が得意なオーブだけれども、それは実践的な魔法の話。こうした古代魔法は手も足もでないと思う」
「それでも相談くらいは」
ごねるメリナにラシャンスがつぶやく。
「…恥ずかしいじゃない」
「え?」
「この天才魔法使いラシャンス・シトロナードが失敗したって知られたくないの!」
メリナは「そんなことを言っている場合じゃない」と思ったものの、強情を言い張るラシャンスを説得できる気はしない。
「では、ポー様は?」
「…怒られるの、嫌だし」
「え?」
「ポーに怒られるのが嫌なの!」
メリナは戦場に向かう旅の途中で、ラシャンスがポーに度々怒られていたのを思い出した。もちろん原因はラシャンスのやりすぎにある。多少のことであればポーであっても苦笑いしつつ許したけれども、一定のラインを超えると、ポーの雷がラシャンスに落ちた。年齢差もあって、ラシャンスもポーには頭が上がらなかった。
結局、メリナはラシャンスの提案を受け入れた。
「そんな顔しないで!私を誰だと思ってるの?」
「ご主人様です」
「そう!シャイニングウィッチの天才魔法使いラシャンス・シトロナードよ。すぐに元通りにして見せるって!」
メリナは「その天才魔法使いが先ほど失敗したんですよね」の言葉を飲み込んだ。
こうと決めたラシャンスの対応は早かった。
一番心配させたくない両親宛てに手紙を書いた。一度は両親には本当のことを明かそうかと迷ったものの、やはり魔法の可能性の追求で旅に出ると書いた。
「真実の愛を求めて、は書かなかったんですね」
「…うるさいわね」
先刻の言葉を思い出したラシャンスは不機嫌になる。
手紙と同時に王宮や4人の英雄達にも伝言を送るよう手配した。
王宮やファルツァー、オーブ、ポーには明日にも伝わるだろう。地方を回っているディスタントに伝わるまでには、もう少しかかるかもしれない、とラシャンスは考えた。
その後、7歳の女の子レトワール・シフォナードとして身なりを整えたラシャンスは、近所に「師匠の留守を預かってます。どうぞよろしくお願いしまーす」とあいさつに回った。こうすることでも、有名人であるラシャンス・シトロナードが旅に出たと、すぐに知られるはずだ。
「まあ、こんなものでしょ」
家に戻ったラシャンスは一息ついた。
「ところでご主人様…」
「なあに?」
「私はどうしましょうか?」
「どうって…、ああ、そうよね。ラシャンスが旅に出たのに、メリナが家にいるってのはおかしいよね」
「はい」
「何か…こう…姿を…変えて欲しいけど…」
「いろいろできますが…、どうしましょうか?」
メリナは次々に形を変える。単純に丸くなったり星型になったり、ちょっと手を加えて魚になったり貝になったりもした。
ラシャンスは「ピンとこないなあ」と悩まし気な顔をする。
「7歳の女の子と契約した幼い水の精霊って雰囲気だと、どうなるかな…」
「じゃあ…こんな風に」
メリナは水滴の形に変化した。表面には目と口が付いている。
「それ、良いわね!可愛らしくて!」
ラシャンスの言葉を聞いて、水滴が微笑む。
先ほどまでの小さな人型のように体全体の感情表現こそないものの、「可愛らしい」と言われてうれしそうにしているのが分かる。
「それで行きましょ!一番弟子のレトワール・シフォナードとメ、モ、モ、モ…モールね」
「はい、ご主人様」と水滴が答えた。
ラシャンスの想像通り、ラシャンス・シトロナードが旅に出たことは、あっという間に広まった。ラシャンスにとって予想外だったのは、旅の目的が「魔法の可能性の追求」以外にも、尾ひれはひれがついてしまったこと。
「借金取りに追われて逃げた」
「貸した金を取り返す旅に出た」
「ユウゼン王国に大金で引き抜かれた」
こうした金銭に関わる噂は真っ先に否定された。
稀代の魔法使いとして、ラシャンスがお金に困っていないことは誰もが知っていたからだ。
「ファルツァーに言い寄られて嫌になった」
「オーブ侯爵に告白したが振られた」
「ファルツァーとディスタントとの三角関係で悩んだ」
他3人の英雄ドラゴンキラーとの人間関係する噂も流れたが、こちらに関しては根拠の薄さもあって、大きな話題にはならなかった。
「ポーの小言から逃げた」
「ポーの逆鱗に触れた」
こうした噂もあったが、ポー自身が人格者だったことから、「それは無いだろう」と否定されて終わった。
「魔法の深淵に触れて神になった」
「大賢者に招かれて過去の世界に行った」
「異次元の魔王を倒すため召喚された」
そんな噂も流れた。これに関しては「英雄シャイニングウィッチになったラシャンス様なら、もしかして…」と思う人間も少なくなかった。
とは言え、結局のところ「希少な魔法の素材や、辺境に埋もれた魔法書を探して旅に出たのだろう」くらいで落ち着いた。ただし、それはそれで留守宅に何人もの訪問者が訪れるきっかけになった。
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