49 / 212
モブ女子新しい旅へ オーギュスト王家の確執
生まれたばかりの恋
しおりを挟む「この方はわたくしの大切な友人ですの。一緒に通してもらっても構いませんわよね?」
エリザベス様とともに、もう一度お城の門番に再チャレンジです。
すでに、門番の2人組は美しいエリザベス様の姿にお目目がハートマークになってます!
くそっ、分かってはいたが私の時とはえらい違いじゃないか!!
「も、もちろん大丈夫です!!」
「大丈夫であります!!う、美しい~!」
「さ、クロエ。行きますわよ」
「は、はい!!」
門番をあっさりとクリアーして、私とエリザベス様は城の内部へと進んでいく。
もし内部もゲーム通りだとしたら、確か王の謁見室までは少し距離があるはずだ。
ならばその間で、エリザベス様に気になっていることを聞いてしまおう。
「あ、あの、エリザベス様!」
「なにかしら?クロエ」
少し前をヒールでカツカツと優雅に歩くエリザベス様が、私の方へと首だけ振り返る。
おぉ!見返り美人!!
「その、グレイ様とはどこで出会ったんですか?」
「!!??」
あ、りんごになった!
『グレイ』の単語にすぐさま反応し、エリザベス様の顔が真っ赤に染まる。
「な、何を突然言い出しますの!!」
「いやお城に来るのは団長のジークフリート様だろうし、グレイ様は基本騎士院にいるから、どこで会ったのかな~~と思いまして」
単純に個人的に気になっただけなんだけど、だめだったかな?
「・・・・・も、森の中ですわ」
「!?」
私に顔を見られるのが恥ずかしいようで、エリザベス様は横を向いて顔を伏せながら答えてくれた。
うん、可愛い!!
「え?そしたらエリザベス様、1人で森の中へ行ったんですか?」
「わ、わたくしだって息抜きに森へ行きたい日もありますわ!あの時は、本当に1人きりになりたくて森に行きましたの」
その日のことを思い出したのか、エリザベス様の顔が柔らかいものになる。
そう、あの時は何日も次期王妃教育の為の勉強が詰まりにつまったあとで、さすがのわたくしも体も気持ちも疲れ果てて、森に心を休めに行った時だった。
メイドがついていくと聞かなかったけどもし側にいたらわたくしの行動が全てお父様に伝えられる為に、それでは決して休もうにも休めない。
その日に限って、心を許し信頼を置いているわたくし専属のメイドの『サリー』は有給休暇で休みだった。
彼女以外のメイドは全員、わたくしではなく父に従順で何1つごまかしてはくれない。
ほんの少しの時間でいいからと逃げるようにして城を飛び出し、わたくしは森の中に逃げてきた。
『・・・・・あぁ、なんて気持ちのいい風なのかしら』
こうして、1人で森へ来たのは何年ぶりか。
次期王妃に向けての勉強が嫌なわけではないが、さすがにそればかりでは息がつまる。
民に憧れられる女性になる為の努力は、惜しまないつもりだが、少しでいいからホッとできる時間はやはり欲しかった。
『はぁ・・・・次はいつここに来れるのかしらね』
今はまだアルベルト王子の『婚約者』であるからまだいいものの、このまま聖女として認められ王妃となってしまえば、こんな風に1人で外出できることなど一瞬も許されないだろう。
今だって、国にとって大切な聖女がいなくなったりもし死んでしまったりしたら、その責任を問われたメイド達や兵士は死罪になってしまうかもしれない。
『やっぱり、軽率すぎたわ』
出てきたばかりだが、やはりすぐに戻ろう。
ここにいればいるほど、皆は混乱や不安に駆られてしまう。
私はもう、自分の意思で自由に動ける身ではないのだから。
『来た道は確かこっちの・・・・ッ!!』
『ウガァァァーーーッ!!!』
なぜ気づかなかったのか!
いつの間にかわたくしの真後ろには、自分の背よりもはるかに大きな熊に似たモンスターが迫ってきていた。
『あ・・・・あっ・・・!』
攻撃魔法は勉強していた。
その呪文も覚えているし、使い方もマスターしている。
でも、実際にモンスターを前にして使ったことなどただの一度もなかった!
そうよ、モンスターに出会ったことすらもわたくしはこれまでなかったのよ!
とにかく逃げなきゃと後ずさるものの、すぐに石につまづいて転んでしまい、その後は足が震えて動けなかった。
『ウガァァァーーーッ!!!』
怖い!怖い!怖い!!
誰か!助けて!!お父様!お母様!!
もう、ダメ!!と思って目をつぶった時だったわ。
『伏せろ!』
『!?』
その時、わたくしの背後から何かが急に現れてそのモンスターをあっという間に持っていた剣で倒してしまった。
『大丈夫か?』
石につまづいて座り込んだまま震えて立てずにいたわたくしに、先ほどの熊と同じくらい大きな体を膝を折って小さくたたみ、その人は真っ直ぐにその金の瞳を向けて話しかけてくれた。
『だ、大丈夫ですわ!!このくらい、わたくしにはどうってことなくてよ!』
わたくしは聖女であり、次期王妃。
守るべき民に弱いところは見せては行けない。
『そうか』
それだけ言うと、その人はスッと立ち上がってその場から離れていく。
『・・・・ッ!!』
彼の背中を見ながら、すぐに立ち上がろうとしたが転んだ時にひねったのか右の足首がズキン!と痛んで、立ち上がれない。
わたくしとしたことが!!
これでは、午後のダンスのレッスンは確実に無理ね。
あぁ、先生にはなんて言えばいいのかしら。
『無理に動こうとするな』
『えっ??』
いつの間にそこにいたのか。
わたくしの目の前には、先ほどの背の高い青年が屈んだ状態でわたくしの腫れた足に何かの草を巻きつけていた。
『これは、マブレの葉。捻挫や打ち身によく効く。しばらくすれば痛みもひき、じき歩けるようになる』
『・・・・わ、わたくしは』
黒の上下のシンプルなデザインの服を着ていたが、細身ながら引き締まった筋肉質な体と腰に帯びた見覚えのある剣を見れば、彼が騎士院に属するものだと分かった。
この人は、わたくしを探しに来たのかもしれない。
聖女として、次期王妃としてのわたくしを。
『俺は、知り合いが森に入って帰ってこないんで探しに来ただけだ』
『え?』
『別に、あんたを探しにきたわけじゃない。さっきも、彼女を探していたらたまたまあんたが襲われていたから、俺の勝手で助けただけだ』
『・・・・・・・』
『痛みが引いたら葉は捨ててしまってかまわない』
『!?』
葉が巻き終わり、その人はそのまま森の中へ向かおうと歩き出す。
『あ、あの!あなたが探している子は、どんな子ですの?』
今思い出しても分からない。
なんで突然、そんなことを聞いたのか。
『無茶ばかりする子だ』
『!?』
それまで無表情に近かったその人が、その時だけ一瞬柔らかく笑った。
『人のためにいつも無茶ばかりしている。しかも、無茶をしているという自覚がない』
そして、すぐに元の無表情に戻る。
『・・・・・・・』
『そういう人間は人に助けを借りるのが苦手だ。俺は、そういう人間が安心できる場でありたい。どういうわけか、俺の周りにはそういう人間が多いからな』
『!?』
そのままその人は森の奥へと去ってしまい、彼の後姿を見送ってしばらくした後で痛みの引いた足を動かし、わたくしは城へと戻った。
不思議なことにそれから一切危ない目にも合わず、途中の木に掘られていた見たことのない紋様を魔術の先生に聞いたら一部の地域にしか伝わっていない短時間だけは強力な効力を発揮する魔除けだと知った。
そして薬草の効果なのか、わたくしはそのあとのダンスレッスンも休まずにすんだ。
その日からわたくしはその人のことがどうしても気になって気になって、騎士院のことを信用のおけるメイドのサリーにお願いして調べてもらった。
こんな風にわたくしから頼み事をするのは初めてで、サリーはとても驚いていたけどなぜかすごく嬉しそうだったわ。
わたくしは色々間違っていたと、彼のおかげで気づかされたの。
そして、サリーのおかげで『彼』が騎士院の副団長のグレイ=コンソラータという名だということが分かる。
真面目で派手さはないもののジークフリート団長の影になりながら、しっかりと騎士院を共に支えている騎士院内でも信頼の厚い人物。
副団長であればわたくしを知らないはずはないのに、あの時の彼はわたくしを聖女でも次期王妃としても扱わなかった。
ただの少女として、扱ってくれた。
わたくしがずっとずっと密かに願っていた望みを、そっと叶えてくれた。
「その後に、実はあなたのことも調べましたのよ」
「えっ、なんで私をッ!?」
「グレイ様があの時に探していたのがあなただったから、ですわ」
「!!??」
グレイ様は森であった時に『彼女』と話していたが、騎士院に頻繁に出入りしている若い女性など、どれだけ調べても目の前の『クローディア=シャーロット』しかいなかった。
「あなた、面白い方ですわね」
「えっ・・・・よ、よく言われますが、何でですか?」
「サリーの調べによれば、ここ最近街で起きた事件は全てあなたが関わっていて、その事件は全てがあっという間に解決されていたわ」
「!!??」
最初はあなたにとても嫉妬していた。
あの人に影から守られてるあなたが、あの人と自由に会えて楽しくお茶の時間までもを過ごせるあなたが、わたくしはとてもとても羨ましく憎らしかった。
「わたくしからも、あなたに聞かせて欲しいことがあるわ」
「な、なんでしょう?」
「なぜただの街の少女の1人に過ぎないあなたが、そこまで無茶をしてらっしゃるの?」
スッと背中を伸ばしたまま、彼女の方へ振り返る。
彼女はわたくしにじっと見られると緊張したようにアワアワしていたが、すぐに息を飲みわたくしにきちんと向き直った。
「た、大切な人を、守るためです!!」
先ほどまでとは違い、その目には真っ直ぐな光が宿っている。
『無茶ばかりする子だ』
『人のためにいつも無茶ばかりしている。しかも、無茶をしているという自覚がない』
「・・・・・・・」
たった、一度だけ。
わたくしは騎士院にサリーを伴って足を運び、『彼』に会いにといっても正確には遠くから眺めに行ったことがあった。
その時、彼は街にこれから向かうあなたを見送ったところだった。
彼の顔はとても穏やかで、優しさに満ち溢れていてーーーーーわたくしはその時に心の底から生まれて初めて『恋』をした。
「そうね。そんなあなただからあの人は・・・」
「エリザベス様?」
「いいえ。そんなあなただから、わたくしも今回手を貸したくなりましたのよ」
「は、はぁ。あ、ありがとうございます!!」
何度も、クローディアがわたくしに必死に頭をさげる。
わたくしは、今でもあなたが羨ましい。
自由にどこでも行けるあなた。
思う方の為に、全力で走れるあなた。
自分の気持ちのままに相手を想えるあなたが、わたくしはとても羨ましい。
分かってはいるのよ。
わたくしは『この国の次期王位を継ぐ、アルベルト王子の婚約者』。
婚約者のアルベルトとは、公式の場以外では会うことはほとんどない。
彼に対しては、特になんとも思ってない。
お互いにこれが政略結婚だと昔からわりきっているから、それは彼もそうだろう。
そんなわたくしが恋をしても意味のないことも、その恋の為に動くことが許されないことも。
分かってはいるのよ。
でも、あなたが大切に想う方の為にわたくしにできることで力になれるなら。
それぐらいなら女神ナーサディア様もきっと許してくれるんじゃないかと、そう思ったのよ。
「さ、ここが王の謁見室に繋がる扉よ」
「は、はい!」
「え、エリザベス様!!今、王は大事なお話中で・・・・!!」
「わたくしも、この国の正当な聖女として王に急ぎ伝えるべき大事な用があるのです。それを邪魔することは何人も許しません!」
「はっ!!」
わたくしは聖女であり、次期王妃となる者。
この身はわたくしの物であり、わたくしだけの物ではない。
でも、まだわたくしの『心』は自由だわ。
誰をどう想おうと、わたくしの『心』がまだ自由である限りわたくしは『あなた』の為にこの『心』を使います。
0
お気に入りに追加
851
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。
その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。
そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。
なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。
私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。
しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。
それなのに、私の扱いだけはまったく違う。
どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。
当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる