forgive and forget

恩田璃星

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大人のお遊戯でトラウマ克服編

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 「…ノーパンで体育座りってのも超エロいな…チラリズムの破壊力半端ねえ」

 そうだった。パンツはいてなかったんだ!!

 慌てて膝を下ろして睨みつける。
 もう、さすがに許せない。

 「撮らないでってば!めないと離婚するから!!」
 
 あまりの恥ずかしさに、最後の切り札を叩きつけた。
 実はこれまでの結婚生活の中で『離婚』の二文字は、一度も使ったことがない。

 大人しくスマホを元の場所に戻す冬馬。

 これでも法廷では負けなしと恐れられている私が、遂に家庭でやられっぱなしの夫に勝利した!!
 
 これでもう春馬の学ランも怖くない!!

 なんて感慨に耽っていたらー

 「…しろ」

 地を這うように低い、冬馬の声。

 「…え?」

 「『離婚』なんて二度と言わせねえくらい、グズッグズのトロットロにしてやる。覚悟しろ」

 のしかかられる直前、録画ボタンの押される音が、ハッキリと聞こえた。




 冬馬は、私の下半身をベッドに縫い付けるように、体重をかけた。
 
 まずい。
 ほぼ仰向けのこの体勢。
 ほとんど肉付きのない私の胸は、情けないくらい先端が敏感になってしまうのに、逃げられない。

 まずいと分かってはいるけれど、身構える間もなく、無防備なソコに吸い付かれてしまった。

 「ああっ!」

 軽い電流のような快感が体を走り抜け、連動して、さっき達することのできなかった入り口が疼き始める。

 もちろん、反対側の突起は、冬馬の指先に翻弄されている。

 理性というものが存在しなければ、冬馬の望みどおりあっさり『挿れてください』と懇願しているだろう。

 それくらい、十分気持ちイイ。

 「んっ、ふぁっ、んあぁっ!!」

 ねちねちと舌でこねくり回されるうちに、腰が勝手に動きそうになる。
 でも、それさえもぴたりとのしかかる冬馬が許してくれない。




 「やっ、あっ、うぅっ」

 足の指先をもじもじと擦り合わせて必死に快感を逃していると、急に下半身の重みがなくなり、私の足の付け根に冬馬の膝が割入れられた。

 グリグリと押し付けられる度に、白いシーツにシミが広がっていくのが分かる。

 「ほんと、無駄に自制心強いよな」

 「あっ、ハァッ、は、話しながら舐めっ、んんっ…ないで!!」

 「…こんななってんのに…意地っ張り」

 冬馬は、吸い付くように密着していた私の秘部から足を離すと、空いている方の手で陰核を逆撫でした。

 「あぁっ!!冬馬っ、やっ、あ、あーーーっ」

 小刻みな指の動きと、両胸への刺激との相乗効果で、簡単に達してしまった。

 でも、まだ足りない。
 いつもみたいに、早く奥の奥まで触って欲しい。

 「冬馬…欲しい」

 「却下。そんなんじゃ全然ダメ」





 通常運転でも滅多に強請ったりしないのに、でこれ以上のことを言うなんて、絶対無理。

 「時間ないし…!」

 「ほら、そんなこと気にしてられるくらい余裕じゃん?」
 
 「も、もういいでしょ!?初体験のやり直しなんて嘘だったのに、ここまで付き合ったんだから!!」

 「別に嘘じゃねぇし…大体そんなに『初体験』やり直してえなら、ヤってやるよ」

 「…は?…きゃっ!!」

 冬馬が私の足を思い切り開いて、濡れた秘裂にねっとりと舌を這わす。

 「んぁ…っ、や、あっ、あっ!!」

 ちゅ、ちゅ、と敏感な部分に吸い付きながら、唇が下に移動していく。

 蜜口のところで止まると思っていたのに、冬馬の舌はそれを通り過ぎて会陰の部分をなぞった。

 このままじゃ…

 「…やめっ!どこ舐めて!?」

 「やり直しじなゃなくて、正真正銘の初体験…する?」

 冬馬は自分の小指を艶めかしくしゃぶり、会陰の更に下にある窪みをちょんとつついた。

 「…、未使用だよな?」





 意味を理解した瞬間、かつてないほどの羞恥心に襲われ、全身の毛穴が逆立った。
 同時にカッと頭に血がのぼる。

 「やだやだやだやだ!本当にダメ!!絶対イヤっ!!」

 「ヤってみたら、案外イケんじゃね?お前どこもかしこも敏感だし」

 ぬるっとした指の腹で、表面を行ったり来たりさせながら冬馬が口角を片方上げた。

 「鬼、悪魔、ド変態、サディスト、鬼畜ッ!」

 「それ、全部お前にだけって分かってるくせに‥」

 さっきまでソコに接していた小指の部位が、腹からつま先に変えられた。

 「…ひっ、あっ、やめっ!!やっ、いやぁ!!!」

 「『離婚』なんて言うヤツは、隅から隅まで触って、舐めて…突きまくって、頭おかしくなるまで気持ちよくして…一生俺から離れらんねーようにしないとな」

 あの時と同じ?
 止めてもらえない?
 羞恥と恐怖で目にはあっという間に涙が溜まっていく。

 「おねっ、お願い!!これだけは、本当に無理っ!!」

 溢れたのと同時に、スッとソコから指が離された。

 「じゃ、、な?」
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