forgive and forget

恩田璃星

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勘違い 2

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 焦らされて硬くなった先端をつまみ上げる。
  ピリピリとした感覚が身体を貫く。

 「あっ、あん、ん、や」

 「イイんだ…?」

 紅い舌を伸ばし、つまんでいた先端を舐め回す。
 押しつぶすように、舌先で転がすように、緩急をつけて。

 「あぁっ」

 おもむろに桐嶋の右手がショーツに入れられる。

 「や、やだやだやだっ」

 私の言葉なんて聞こえていないかのように、進入していく。

 「…やめっ」

 「園宮…何コレ?」

 散々焦らされた私の体の中央は、溢れに溢れ、パンツスーツにまで染みを作りそうなくらいになっていた。

 「あーあ…そんなに気持ち良かった?」

 恥ずかしいほど膨らんだ突起を、中指で擦り上げ、つまみ上げられる

 「はっ…あぁっ、あっ!!」


 更にクニクニと押しつぶすように弄ぶ指先は加速されていく。

 「あ…きりし、ま、やっ、あん、もう…もうダメぇ、あぁ!」

 「あ」

 達する寸前のところで指が突然止められた。

 「下、脱がねーの?」

 激しい焦燥感の中拍子抜けするほど現実的な指摘を受け、手放しかけていた理性が働き始める。
 今更ながら自分の痴態に顔から火が出そうになる。

 「わ…私、やっぱり…やめ、んむっ」

 抑止の言葉を最後まで言えないように口に自分の愛液で濡れた指を突っ込まれる。

 「意地っ張り」

 低く甘い声で咎めながら、反対の手を再びショーツに入れると、とろけそうな蜜穴に中指を埋め込み内側のザラつく壁を刺激しながら、器用に外側の突起を捏ねた。

 さっきオアズケされていた体が、あっという間に絶頂への階段を駆け上がる。

 「あああぁっ」

 目の前が真っ白になった。

 「あーあ。せっかく脱ぐチャンスやったのに」

 ぐっしょりと濡れた手を引き抜くと、同じくぐっしょりと濡れた下着とズボンを一気に脱がされる。

 達した余韻でぼんやりとした意識の片隅で、桐嶋が服を脱いでいるのが分かった。

 ぐったりと力なく放り出された私の脚を割り開くと、桐嶋はまだ快感の波が引かない私のそこに熱い塊をヌチヌチと擦り付けて来た。

 「ーーっ!!」

 「気持ちイイ?」

 「やっ、待って。まだっ」

 「もう待てるわけない」

 ジュブッという水音とともに一気に突き立てられる。

 「やあぁっ」

 「ーっ、そんな、締めんな」

 そんなこと言われても体が勝手に反応する。

 「指、だと浅いところが…ハァッ、気持ち良さそ、だったな」

 そう言うと私の腰を持ち上げてさっき指で擦り上げていた場所を自身で探り始めた。

 「ふぁっ、ああっ」

 「…ここ?…っ」

 正確なポイントが分かったのか、徹底的にソコを攻めてくる。
 桐嶋のソレを包む私のソコがうねり始めるのが自分でも分かる。

 「あっ、ああ、あああ!き…りし、まっ」

 「…!!っと、危ね」

 そう言うと一旦私から自身をズリュッと引き抜いた。

 「…ハァッ…あ…」

 もどかしくて思わず不満の声が漏れた。
 さっきから絶対ワザとだ。
 私がイク直前に動きを止めてくる。

 「…ん?」

 美しくも意地悪い笑顔を私に寄せると、深く口づけぐちゅぐちゅと音を立てて舌を何度も出し入れする。

 桐嶋も興奮しているのか息遣いが荒い。

 「…ハァッ、なぁ、欲しがれよ…園宮ッ」

 さっき抜いたモノでトロけ切った私の入り口から陰核をヌルヌルと擦りあげる。
 次々と溢れ出る私の体液がいやらしい音をたて、あまりの快感に勝手に腰が動いてしまう。

 「ああっ、あっ」

 「俺を、欲しいって、言えっ…」

 変なの。桐嶋のこんな顔初めて見た。
 小さい子がワガママ言ってるみたいな顔。

 こんな状況なのに喘ぎながら笑ってしまった。

 「くそっ。余裕かよ…ムカツク」

 そう言うと桐嶋は私が何も言わないうちに、中深く蜜にまみれたモノをグチュリと押し入れた。

 「ああっ!」

 待ちわびていた感覚に震える。
 さっきとは違い、M字になるように膝裏を押さえられたまま奥までグポグポと突き上げられる。

 「ハァッ…えっろ…丸見え」

 「やっ!イヤッ!!見ない、で」

 「今さら…っ…締めんなって!」

 「あ、だって…あぁ!」

 「…どうす、る?また…クッ…途中でやめ、るか?」

 腰を引いてまた私を落胆させようとする。
 いやだ。止めないで。
 本能はそう叫んでる。

 でも、どうしても口に出して言えない。
 だって、この男は真っ白だった私を汚した男。

 だけど



 シテホシイ



 桐嶋の腕をグッと掴んで睨み上げる、悦びと切望と羞恥とがせめぎ合っている私の瞳は、どんなイロをしているのだろうか。

 「…いーよ」

 私の腰を引き寄せて最奥を突き上げる。

 「ひあぁっ」

 「イけ、よ…」

 いつかと同じように桐嶋にしがみついて達してしまった私は、そのまま意識を失った。
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