44 / 209
第六章 ゆきの国の妖精ハルルとフルル
044-ユキヤマノススメ
しおりを挟む
【聖王歴128年 緑の月 42日 早朝】
<極寒の島国 フロスト王国の港>
「さむさむさむさむさむ……」
『さ、サツキちゃんっ。鼻水が大変な事にっ!?』
年頃の乙女として大変よろしくない顔のまま高速振動するサツキを見て、ユピテルは慌てて手拭を渡した。
「ありがど、チーーーーーンッ!!」
『わあああっ、汚ないぃぃっ!!』
「む、汚いとは失敬なっ……ずびーー」
『しくしく……』
「いや、ホントうちの妹がゴメン……」
サツキとユピテルは目的地のフロスト王国に到着して早々、極寒の大地の洗礼を浴びていた。
俺は何度か来たことあるから慣れてるけど、さすがに初めて来た時はサツキとほぼ同じような状況だったのが何だか懐かしい。
「エレナは平気?」
『はいっ。涼しくて快適ですね~♪』
『「涼しいって……」』
エレナの人間離れしすぎな (いや、実際人間じゃないけど)答えに、チビッコ二人組は唖然としている。
前々から思ってたけど、エレナは水の精霊というより、氷の精霊と言う方がしっくりくるよなぁ。
「つーか、まだこの辺は寒くない方だけどな。この先はもっと寒いぞ……?」
俺の一言でサツキの顔が完全に凍り付いた。
少し可哀想ではあるが、これが現実というヤツなのである。
「まあ、宿はちゃんと暖を取れるから、二人で留守番しててもー……」
「それはヤダ!」
サツキが俺の提案を即答で却下し、ユピテルも震えながら頭を縦にコクコクと振っている。
「せっかく外国へ旅行に来たのにずっと部屋から出ないとか、あたし的にありえないからね!! ……へっくしょんっ」
コイツすごいっ!
すごいけどバカだ!!
◇◇
<フロスト城下の都 宿屋>
外の極寒地獄を抜け、宿屋の部屋へとやって来た。
四人で小さな部屋に雑魚寝するだけの安価な宿ではあるけども、自前で薪を用意すれば暖炉が無償で使えるのはとてもありがたい。
まあ、サツキとユピテルが部屋に入ってすぐに暖炉の前に陣取ってしまったけどね。
とりあえず俺は旅の記録に目を通すと、改めてフロスト王国にやって来た目的を説明する。
「明日43日の深夜、魔王四天王メギドールが都を襲撃してくるから、そいつを撃退しようと思う」
『あれ? カナタにーちゃん、王様や鍛冶屋の人はスルーしちゃって良いの?』
ユピテルの問いに対し、何故かサツキがやれやれといった顔で首を横に振った。
「あたし達じゃ門前払いされるのがオチだし、スルーで良いんじゃない?」
「な、なにぃっ!? サツキが学習してる……だと!!!」
首を絞められました。
「サツキの言う通り、城に行ったところで異国の冒険者である俺らじゃ何もできないし、そもそもアイスソードの正体が何であるかを知っているから鍛冶屋へ行く必要も無いんだ」
俺がそう答えると、続けてエレナが首を傾げながら問いかけてきた。
『あの、カナタさん。妖精のハルルさんとフルルさんは……?』
「普通に考えると、アイスソードは長剣強化用の魔法石だし、俺らが山を登る理由が無いんだよなあ」
『確かに、水属性攻撃に関してはエレナねーちゃんがいるし、カナタにーちゃんが氷の剣を手に入れても宝の持ち腐れになっちゃうもんなー』
持ち腐れと言われると何だか釈然としないけれど、ユピテルが言ってる事は正しい。
そもそも、都が襲撃された時にカネミツが自らの命を省みることなく人々を救おうとしたからこそ、妖精ハルルは自らの命と引き替えにアイスクリスタルとなったのだ。
「だけど、正直なところ気になってる事はある」
『気になってる事……?』
俺は首を傾げるエレナの前に紙の束を広げると、日誌の下の方を指でなぞった。
「姉のハルルがアイスクリスタルとなって消えた後、妹のフルルはどうなったのかなって。それに、妖精である二人がどうして人間の都であるフロスト王国を見守っているのか、それすら知らないまま別れちまったからな。その根本的な部分を解決しないと、ゆくゆくは"どこかの勇者"がアイスソードを手に入れようとして、ハルルが消える未来になってしまうんじゃないかって思うんだ」
ハルルとフルルは双子の姉妹で、フルルはとても無口であまり感情を顔に出さない子だった。
ハルルが消滅し、アイスクリスタルへと姿を変えた時だってフルルは表情一つ変えなかったけれど、その内心がどうだったのかなんて知る由も無い。
「なあサツキ。俺が死んだら、やっぱ悲しむと思うか?」
「えええっ!? いや、そりゃ……うん、そう思うよ。たとえおにーちゃんでも、居ないと寂しいしー……ねぇ」
何故か挙動不審に答えるサツキだったが、それを横目に見ていたユピテルがニヤニヤしている。
『サツキちゃんってば強がってるけど、絶対大泣きするに決まっ~って痛ぁっ!! ちょっとっ、いきなり蹴……痛っ、ちょ、やめっ、やめてっ! オイラが悪かったからヤメてーっ!』
ユピテルにひたすらローキックを連続でキメ続けるサツキに二人で苦笑しつつも、再び俺の方へ向いたエレナは、真剣な表情で問いかけてきた。
『この街だけでなく、カナタさんは妖精のお二人も助けたいのですね』
「……うん、やっぱり放っておけないよ」
俺の答えを聞いて、エレナは嬉しそうに微笑んだ。
【聖王歴128年 緑の月 42日 昼前】
俺達はすぐに都の北へと向かうと、山頂の神殿を目指すべく登山を始めた。
鍛冶屋へ行く時間を省いた分だけ登山開始が早まったし、今回はルートを変えたので雪崩に遭う心配も無いはずだ。
問題があるとすれば……
『さむさむさむさむさむ……』
「ユピテルくんの鼻水が大変なことにっ! 手拭は貸さないけど」
『ひどいっ! ……へっくしっ!』
妙な既視感を覚えつつも、吹雪の中でサツキとユピテルが凍える姿を見て溜め息をひとつ。
案の定、サツキとユピテルの二人は限界突破の寒さにやられてしまっていた。
「あのさ、まだ今なら麓に戻れるから……」
「『やだっ!』」
さいですか。
「雪山といえば男女の仲が深まるイベントが定石! ふたりが肌で暖めあうアレコレを見逃してのうのうと逃げるような薄っぺらい覚悟じゃないんだよっ!」
「お前は何を言っているんだ」
そもそも肌で暖めあうイベントが起きてる時点で遭難しちまってるし。
『サツキちゃんと宿屋で二人置いてけぼりなんて、絶対また何か変なトラブルに巻き込まれる気しかしない……寒い方がマシ……』
「いや、ホントごめんな。マジでごめんな」
そんなやり取りをしながらしばらく登山を続けていると、さっきまでガタガタと震えていたはずのユピテルがピタリと静かになった。
「おーい、大丈夫かー?」
『頭に猫を乗せた天使が手招きしてる……』
『わああああーっ! ユピテルさんっ、それ絶対ついて行っちゃ駄目なヤツですーーっ!!』
駄目だこりゃ。
そんなわけで、一旦諦めて街へ戻ろうとしたその時――
【危機感知】
重要度 大
「えっ!?」
突然の危機感知スキルの反応と同時に、周りからゴゴゴゴ……と地鳴りのような音が聞こえてきた。
険しい雪山でこの音って、ま、ま、まさか……!!
『カナタさん、あれを見てくださいっ!!!』
エレナが焦りながら指を差した先に目をやると、そこには大量に流れ落ちてくる雪の塊が見えた。
しかも確実に俺達を巻き込む直撃コースで!!
「雪崩ーーーーーっ!!?」
サツキの悲鳴で我に返った俺は、急いで回りを見るものの隠れられそうな箇所は無い!
「くそっ! わざわざ登るタイミングを変えたのに狙い撃ちかよ!!」
マリネラとスイメイの一件でもあったけど、これも「避けられない運命」というヤツなのだろうか?
……だが、今はそれよりも目前に迫る雪崩をどうにかしなければ!
俺は、右手に全魔力を集中する。
そして真っ直ぐに右手を構えると、真っ赤に輝く指輪に向けて叫んだ。
「イフリート召喚っ! 全力で雪崩を吹き飛ばせ!!」
<極寒の島国 フロスト王国の港>
「さむさむさむさむさむ……」
『さ、サツキちゃんっ。鼻水が大変な事にっ!?』
年頃の乙女として大変よろしくない顔のまま高速振動するサツキを見て、ユピテルは慌てて手拭を渡した。
「ありがど、チーーーーーンッ!!」
『わあああっ、汚ないぃぃっ!!』
「む、汚いとは失敬なっ……ずびーー」
『しくしく……』
「いや、ホントうちの妹がゴメン……」
サツキとユピテルは目的地のフロスト王国に到着して早々、極寒の大地の洗礼を浴びていた。
俺は何度か来たことあるから慣れてるけど、さすがに初めて来た時はサツキとほぼ同じような状況だったのが何だか懐かしい。
「エレナは平気?」
『はいっ。涼しくて快適ですね~♪』
『「涼しいって……」』
エレナの人間離れしすぎな (いや、実際人間じゃないけど)答えに、チビッコ二人組は唖然としている。
前々から思ってたけど、エレナは水の精霊というより、氷の精霊と言う方がしっくりくるよなぁ。
「つーか、まだこの辺は寒くない方だけどな。この先はもっと寒いぞ……?」
俺の一言でサツキの顔が完全に凍り付いた。
少し可哀想ではあるが、これが現実というヤツなのである。
「まあ、宿はちゃんと暖を取れるから、二人で留守番しててもー……」
「それはヤダ!」
サツキが俺の提案を即答で却下し、ユピテルも震えながら頭を縦にコクコクと振っている。
「せっかく外国へ旅行に来たのにずっと部屋から出ないとか、あたし的にありえないからね!! ……へっくしょんっ」
コイツすごいっ!
すごいけどバカだ!!
◇◇
<フロスト城下の都 宿屋>
外の極寒地獄を抜け、宿屋の部屋へとやって来た。
四人で小さな部屋に雑魚寝するだけの安価な宿ではあるけども、自前で薪を用意すれば暖炉が無償で使えるのはとてもありがたい。
まあ、サツキとユピテルが部屋に入ってすぐに暖炉の前に陣取ってしまったけどね。
とりあえず俺は旅の記録に目を通すと、改めてフロスト王国にやって来た目的を説明する。
「明日43日の深夜、魔王四天王メギドールが都を襲撃してくるから、そいつを撃退しようと思う」
『あれ? カナタにーちゃん、王様や鍛冶屋の人はスルーしちゃって良いの?』
ユピテルの問いに対し、何故かサツキがやれやれといった顔で首を横に振った。
「あたし達じゃ門前払いされるのがオチだし、スルーで良いんじゃない?」
「な、なにぃっ!? サツキが学習してる……だと!!!」
首を絞められました。
「サツキの言う通り、城に行ったところで異国の冒険者である俺らじゃ何もできないし、そもそもアイスソードの正体が何であるかを知っているから鍛冶屋へ行く必要も無いんだ」
俺がそう答えると、続けてエレナが首を傾げながら問いかけてきた。
『あの、カナタさん。妖精のハルルさんとフルルさんは……?』
「普通に考えると、アイスソードは長剣強化用の魔法石だし、俺らが山を登る理由が無いんだよなあ」
『確かに、水属性攻撃に関してはエレナねーちゃんがいるし、カナタにーちゃんが氷の剣を手に入れても宝の持ち腐れになっちゃうもんなー』
持ち腐れと言われると何だか釈然としないけれど、ユピテルが言ってる事は正しい。
そもそも、都が襲撃された時にカネミツが自らの命を省みることなく人々を救おうとしたからこそ、妖精ハルルは自らの命と引き替えにアイスクリスタルとなったのだ。
「だけど、正直なところ気になってる事はある」
『気になってる事……?』
俺は首を傾げるエレナの前に紙の束を広げると、日誌の下の方を指でなぞった。
「姉のハルルがアイスクリスタルとなって消えた後、妹のフルルはどうなったのかなって。それに、妖精である二人がどうして人間の都であるフロスト王国を見守っているのか、それすら知らないまま別れちまったからな。その根本的な部分を解決しないと、ゆくゆくは"どこかの勇者"がアイスソードを手に入れようとして、ハルルが消える未来になってしまうんじゃないかって思うんだ」
ハルルとフルルは双子の姉妹で、フルルはとても無口であまり感情を顔に出さない子だった。
ハルルが消滅し、アイスクリスタルへと姿を変えた時だってフルルは表情一つ変えなかったけれど、その内心がどうだったのかなんて知る由も無い。
「なあサツキ。俺が死んだら、やっぱ悲しむと思うか?」
「えええっ!? いや、そりゃ……うん、そう思うよ。たとえおにーちゃんでも、居ないと寂しいしー……ねぇ」
何故か挙動不審に答えるサツキだったが、それを横目に見ていたユピテルがニヤニヤしている。
『サツキちゃんってば強がってるけど、絶対大泣きするに決まっ~って痛ぁっ!! ちょっとっ、いきなり蹴……痛っ、ちょ、やめっ、やめてっ! オイラが悪かったからヤメてーっ!』
ユピテルにひたすらローキックを連続でキメ続けるサツキに二人で苦笑しつつも、再び俺の方へ向いたエレナは、真剣な表情で問いかけてきた。
『この街だけでなく、カナタさんは妖精のお二人も助けたいのですね』
「……うん、やっぱり放っておけないよ」
俺の答えを聞いて、エレナは嬉しそうに微笑んだ。
【聖王歴128年 緑の月 42日 昼前】
俺達はすぐに都の北へと向かうと、山頂の神殿を目指すべく登山を始めた。
鍛冶屋へ行く時間を省いた分だけ登山開始が早まったし、今回はルートを変えたので雪崩に遭う心配も無いはずだ。
問題があるとすれば……
『さむさむさむさむさむ……』
「ユピテルくんの鼻水が大変なことにっ! 手拭は貸さないけど」
『ひどいっ! ……へっくしっ!』
妙な既視感を覚えつつも、吹雪の中でサツキとユピテルが凍える姿を見て溜め息をひとつ。
案の定、サツキとユピテルの二人は限界突破の寒さにやられてしまっていた。
「あのさ、まだ今なら麓に戻れるから……」
「『やだっ!』」
さいですか。
「雪山といえば男女の仲が深まるイベントが定石! ふたりが肌で暖めあうアレコレを見逃してのうのうと逃げるような薄っぺらい覚悟じゃないんだよっ!」
「お前は何を言っているんだ」
そもそも肌で暖めあうイベントが起きてる時点で遭難しちまってるし。
『サツキちゃんと宿屋で二人置いてけぼりなんて、絶対また何か変なトラブルに巻き込まれる気しかしない……寒い方がマシ……』
「いや、ホントごめんな。マジでごめんな」
そんなやり取りをしながらしばらく登山を続けていると、さっきまでガタガタと震えていたはずのユピテルがピタリと静かになった。
「おーい、大丈夫かー?」
『頭に猫を乗せた天使が手招きしてる……』
『わああああーっ! ユピテルさんっ、それ絶対ついて行っちゃ駄目なヤツですーーっ!!』
駄目だこりゃ。
そんなわけで、一旦諦めて街へ戻ろうとしたその時――
【危機感知】
重要度 大
「えっ!?」
突然の危機感知スキルの反応と同時に、周りからゴゴゴゴ……と地鳴りのような音が聞こえてきた。
険しい雪山でこの音って、ま、ま、まさか……!!
『カナタさん、あれを見てくださいっ!!!』
エレナが焦りながら指を差した先に目をやると、そこには大量に流れ落ちてくる雪の塊が見えた。
しかも確実に俺達を巻き込む直撃コースで!!
「雪崩ーーーーーっ!!?」
サツキの悲鳴で我に返った俺は、急いで回りを見るものの隠れられそうな箇所は無い!
「くそっ! わざわざ登るタイミングを変えたのに狙い撃ちかよ!!」
マリネラとスイメイの一件でもあったけど、これも「避けられない運命」というヤツなのだろうか?
……だが、今はそれよりも目前に迫る雪崩をどうにかしなければ!
俺は、右手に全魔力を集中する。
そして真っ直ぐに右手を構えると、真っ赤に輝く指輪に向けて叫んだ。
「イフリート召喚っ! 全力で雪崩を吹き飛ばせ!!」
0
お気に入りに追加
522
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
出て行けと言って、本当に私が出ていくなんて思ってもいなかった??
新野乃花(大舟)
恋愛
ガランとセシリアは婚約関係にあったものの、ガランはセシリアに対して最初から冷遇的な態度をとり続けていた。ある日の事、ガランは自身の機嫌を損ねたからか、セシリアに対していなくなっても困らないといった言葉を発する。…それをきっかけにしてセシリアはガランの前から失踪してしまうこととなるのだが、ガランはその事をあまり気にしてはいなかった。しかし後に貴族会はセシリアの味方をすると表明、じわじわとガランの立場は苦しいものとなっていくこととなり…。
性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜
mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!?
※スカトロ表現多数あり
※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる