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第113話 ウォレンスのアルテア教会
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さすがに飛行船で街の近くに降りるわけにはいかないため、3kmほど離れた草原に船を着陸させる。
「ここからは歩いていくよ。みんな降りて」
「はええな、もうかよ。これ普及したら馬車とか無くなるよな」
「技術の流出を嫌がるだろうから普及はさせないと思うよ。建前で古代遺跡から発掘された、とか言いそうだけど」
実際普及させちゃダメな魔導具というものは存在するだろう。便利さと治安の悪化は表裏一体でもあるのだ。この飛空船を盗賊が手に入れたら危険だろうし、積載量も多いため空中から岩石を振り撒いて街を壊滅させることだってできるかもしれない。
収納魔法だって犯罪への利用は容易だ。窃盗だけでなく要人暗殺のために武器を隠し持つことだってできる。違法薬物の所持や運搬も容易になるだろう。便利だからとなんでも流通させる気はないかな。
「それはそうと、街が見えてきたぞ」
「あれがウォレンスかぁ。初めて来るね」
「結構人の流通があるんだな」
街の門が見えてくると、そこに多くの人々が並んでいる様子が見て取れた。行商人の荷馬車や他所の街から流れて来たであろう冒険者たちが列を成している。
「この先へ行くと国境沿いのヤラナの街に出るからね。その中継になるからじゃない?」
ヤラナの街は湾岸もあり、貿易で栄える街でもある。名物はイカという海産物らしい。ヤラナイカと呼ばれる特産品で他の街へは干物として売られている。
「なるほど、流通の要になってるのか。それだと結構大きな街ってことだよな」
「そうだな。当然闇ギルドもあるだろう。ふふっ、きっと強い奴がいるぞ。楽しみだな」
「……戦闘狂かよ」
アレサってばんもぅ……。
街に入り、冒険者ギルドに立ち寄った後、話を聞くためにアルテア教会の神殿へと向かった。とはいえ、全員で押しかける訳にもいかないため、立ち寄ったのは聖者である僕とリーネだけだ。他のメンバーはギルドや酒場で情報収集だね。
神殿の中の左側には洗礼を受けるための受け付けがあり、その先は洗礼の泉がある。そして中央には礼拝堂へと続く通路。だいたいどこも同じ作りらしい。
「あの、すみません。ギルドでクリフォトの種について依頼を受けた者ですが」
「すみませんがギルド証を確認させていただきます」
「どうぞ」
受付で用件を伝えるとギルド証の提示を求められる。普通の対応なので特に思うことなく首に下げていたギルド証を見せる。
「Bランク、克肖者ルウ……様!? こっちは克肖女リーネ……様!?」
ギルド証には教会から与えられた称号も刻印されている。その称号を見て受付の神官が慌てて頭を下げ始めた。
「し、失礼いたしました! すぐに大司祭様にお取次ぎ致します。おい、この方達をすぐに大司祭様の所へ案内して差し上げろ!」
いや、そんな畏まらなくてもいいんだけどなぁ……。別に失礼な対応とかされてないし。
「は、はい。ではこちら奥の方へどうぞ」
奥の神官に案内され僕達は受付の奥にある通路へと案内された。長い廊下の先には途中幾つか扉があり、その通路の一番奥に大司祭様の執務室があるようだ。
「大司祭様。依頼を受けた冒険者が来られました」
神官がノックをして呼びかける。すると中から入るよう返事があり、中へと通される。
「大司祭様。依頼を受けて下さった克肖者ルウ様と克肖女リーネ様です」
僕ら二人を先に中へ入れた後に入り、大司祭様に僕らを紹介する。すると机の上で書類を見ていた大司祭様がその手を止めた。こちらを見たので僕もリーネも頭を下げる。
「おお、ようこそおいでくださいました。お二方の噂はかねがね聞いておりますとも。まぁ先ずはおかけくださいませ」
大司祭様は蓄えた立派な白い髭を一撫でした後好々爺然とした笑みを浮かべて僕達の対応にあたる。誘われるままソファに腰掛けると大司祭様がその向かいに座った。
「ようこそおいでくださいました。儂はこのウォレンスで大司祭をしとりますボンズと言います」
「パーティ龍炎光牙のルウです」
「同じくリーネです」
お互い軽く自己紹介し、ボンズ様はクリフォトの種について話し始めた。
「ある程度のことは聞いていると思いますがクリフォトの種は最近力をつけて来た宗教団体です。名前からもわかる通り悪魔信仰なのですが、スラム街を中心に支持を集めております。奴らの資金源は不明なのですが、スラム街に食糧の援助をするなどして信者を集めているようなのです」
「食糧の援助自体は悪いことじゃないけど、それを餌に信者を集めているってこと?」
それだけだと悪事とは言えないけど、信者を集めて何がしたいんだろうか?
「そうなりますね。我々もたまに炊き出しなどをして援助をすることはありますが、彼らの頻度は異常です。果たしてどこにそんな資金があるのか……」
「綺麗なお金とは限らない、と。あからさまに悪魔信仰を謳っているんですか?」
「ええ。しっかり我々アルテア教会を批判していますね。やれ洗礼が有料で高いのは害悪だとか、民衆からお金を搾取しているとか酷い言われようです。人を幸せにするなら神ではなく悪魔であるとまで喧伝してますね」
まぁ、確かに洗礼は結構値段が高いが、なにせ大きな力が手に入るのだ。金貨2枚は妥当な気もする。戦う気のない者が力を手に入れれば望まぬ戦いに引き込まれる可能性だってあるわけだし。無料で国民全員、なんて言うならそれは国の仕事なんじゃないかな?
それに治療院も確かに有料だし大きな怪我にはそれなりに治療費がかかる。しかし無料でやれば果たしてそれを継続することは可能だろうか?
お金のある人の論理かもしれないが、技術に対しては正当な報酬が支払われるべきだと僕は思う。必要なのは支援する仕組みであって無料にすることでは無いと思うな。つまりこれも国の仕事かもしんない。教会の方でも出来そうではあるけど。
「まぁ、確かに酷い言われようですね。信徒を集めるために対立する相手の評価を下げに来ていますか。それで悪魔を信じろというのも無茶苦茶な気もしますが」
相手を下げて相対的に自分たちを上げる。よくある手法だ。内容も賛否両論ある話だから共感する人もいるだろう。こういう団体を立ち上げる相手だ。それなりの知恵者がいるはずだから厄介そうだね。
「ええ、そうでしょうとも。悪魔信仰を流行らせるなどあってはならないことです。そのためにも奴らの目的を暴き、その信仰を広めることを阻止したいのです」
「わかりました、調査致します」
うんまぁ、若干自分たちの権益に傾倒しているようにも思えちゃったけど、悪魔信仰が良いことだとは思えない。これは色々調べる必要がありそうだ。
「ここからは歩いていくよ。みんな降りて」
「はええな、もうかよ。これ普及したら馬車とか無くなるよな」
「技術の流出を嫌がるだろうから普及はさせないと思うよ。建前で古代遺跡から発掘された、とか言いそうだけど」
実際普及させちゃダメな魔導具というものは存在するだろう。便利さと治安の悪化は表裏一体でもあるのだ。この飛空船を盗賊が手に入れたら危険だろうし、積載量も多いため空中から岩石を振り撒いて街を壊滅させることだってできるかもしれない。
収納魔法だって犯罪への利用は容易だ。窃盗だけでなく要人暗殺のために武器を隠し持つことだってできる。違法薬物の所持や運搬も容易になるだろう。便利だからとなんでも流通させる気はないかな。
「それはそうと、街が見えてきたぞ」
「あれがウォレンスかぁ。初めて来るね」
「結構人の流通があるんだな」
街の門が見えてくると、そこに多くの人々が並んでいる様子が見て取れた。行商人の荷馬車や他所の街から流れて来たであろう冒険者たちが列を成している。
「この先へ行くと国境沿いのヤラナの街に出るからね。その中継になるからじゃない?」
ヤラナの街は湾岸もあり、貿易で栄える街でもある。名物はイカという海産物らしい。ヤラナイカと呼ばれる特産品で他の街へは干物として売られている。
「なるほど、流通の要になってるのか。それだと結構大きな街ってことだよな」
「そうだな。当然闇ギルドもあるだろう。ふふっ、きっと強い奴がいるぞ。楽しみだな」
「……戦闘狂かよ」
アレサってばんもぅ……。
街に入り、冒険者ギルドに立ち寄った後、話を聞くためにアルテア教会の神殿へと向かった。とはいえ、全員で押しかける訳にもいかないため、立ち寄ったのは聖者である僕とリーネだけだ。他のメンバーはギルドや酒場で情報収集だね。
神殿の中の左側には洗礼を受けるための受け付けがあり、その先は洗礼の泉がある。そして中央には礼拝堂へと続く通路。だいたいどこも同じ作りらしい。
「あの、すみません。ギルドでクリフォトの種について依頼を受けた者ですが」
「すみませんがギルド証を確認させていただきます」
「どうぞ」
受付で用件を伝えるとギルド証の提示を求められる。普通の対応なので特に思うことなく首に下げていたギルド証を見せる。
「Bランク、克肖者ルウ……様!? こっちは克肖女リーネ……様!?」
ギルド証には教会から与えられた称号も刻印されている。その称号を見て受付の神官が慌てて頭を下げ始めた。
「し、失礼いたしました! すぐに大司祭様にお取次ぎ致します。おい、この方達をすぐに大司祭様の所へ案内して差し上げろ!」
いや、そんな畏まらなくてもいいんだけどなぁ……。別に失礼な対応とかされてないし。
「は、はい。ではこちら奥の方へどうぞ」
奥の神官に案内され僕達は受付の奥にある通路へと案内された。長い廊下の先には途中幾つか扉があり、その通路の一番奥に大司祭様の執務室があるようだ。
「大司祭様。依頼を受けた冒険者が来られました」
神官がノックをして呼びかける。すると中から入るよう返事があり、中へと通される。
「大司祭様。依頼を受けて下さった克肖者ルウ様と克肖女リーネ様です」
僕ら二人を先に中へ入れた後に入り、大司祭様に僕らを紹介する。すると机の上で書類を見ていた大司祭様がその手を止めた。こちらを見たので僕もリーネも頭を下げる。
「おお、ようこそおいでくださいました。お二方の噂はかねがね聞いておりますとも。まぁ先ずはおかけくださいませ」
大司祭様は蓄えた立派な白い髭を一撫でした後好々爺然とした笑みを浮かべて僕達の対応にあたる。誘われるままソファに腰掛けると大司祭様がその向かいに座った。
「ようこそおいでくださいました。儂はこのウォレンスで大司祭をしとりますボンズと言います」
「パーティ龍炎光牙のルウです」
「同じくリーネです」
お互い軽く自己紹介し、ボンズ様はクリフォトの種について話し始めた。
「ある程度のことは聞いていると思いますがクリフォトの種は最近力をつけて来た宗教団体です。名前からもわかる通り悪魔信仰なのですが、スラム街を中心に支持を集めております。奴らの資金源は不明なのですが、スラム街に食糧の援助をするなどして信者を集めているようなのです」
「食糧の援助自体は悪いことじゃないけど、それを餌に信者を集めているってこと?」
それだけだと悪事とは言えないけど、信者を集めて何がしたいんだろうか?
「そうなりますね。我々もたまに炊き出しなどをして援助をすることはありますが、彼らの頻度は異常です。果たしてどこにそんな資金があるのか……」
「綺麗なお金とは限らない、と。あからさまに悪魔信仰を謳っているんですか?」
「ええ。しっかり我々アルテア教会を批判していますね。やれ洗礼が有料で高いのは害悪だとか、民衆からお金を搾取しているとか酷い言われようです。人を幸せにするなら神ではなく悪魔であるとまで喧伝してますね」
まぁ、確かに洗礼は結構値段が高いが、なにせ大きな力が手に入るのだ。金貨2枚は妥当な気もする。戦う気のない者が力を手に入れれば望まぬ戦いに引き込まれる可能性だってあるわけだし。無料で国民全員、なんて言うならそれは国の仕事なんじゃないかな?
それに治療院も確かに有料だし大きな怪我にはそれなりに治療費がかかる。しかし無料でやれば果たしてそれを継続することは可能だろうか?
お金のある人の論理かもしれないが、技術に対しては正当な報酬が支払われるべきだと僕は思う。必要なのは支援する仕組みであって無料にすることでは無いと思うな。つまりこれも国の仕事かもしんない。教会の方でも出来そうではあるけど。
「まぁ、確かに酷い言われようですね。信徒を集めるために対立する相手の評価を下げに来ていますか。それで悪魔を信じろというのも無茶苦茶な気もしますが」
相手を下げて相対的に自分たちを上げる。よくある手法だ。内容も賛否両論ある話だから共感する人もいるだろう。こういう団体を立ち上げる相手だ。それなりの知恵者がいるはずだから厄介そうだね。
「ええ、そうでしょうとも。悪魔信仰を流行らせるなどあってはならないことです。そのためにも奴らの目的を暴き、その信仰を広めることを阻止したいのです」
「わかりました、調査致します」
うんまぁ、若干自分たちの権益に傾倒しているようにも思えちゃったけど、悪魔信仰が良いことだとは思えない。これは色々調べる必要がありそうだ。
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