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第31話 後始末
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僕はゆっくりと目を開ける。するとアニキータさんの声が聞こえた。
「大丈夫かい嬢ちゃん、坊主」
アニキータさんたち筋肉の誓いの人達が僕らを守ってくれていたらしい。ゆっくり身体を起こすと逞しい背中が見えた。
「すいません、一気にレベルが上がったみたいで」
「他にも気を失ったやつがいたからな、気にするな。討伐戦だとよくあることだ。そのための大人数でもある」
「はい、ありがとうございます」
見ればもうほとんどのオークは片付いている。これならそろそろ穴を塞いでも大丈夫だろう。
大穴に水創で水を張り、凍結で一気に凍らせる。これで穴は一時的に塞がり、みんなで渡れるようになった。
「よし、ここからは殲滅戦だ。チームで行動し各個撃破、Eランクのチームは上位種が出たら防御に徹するんだ」
みんなで廃村へ入ると中の惨状は凄まじかった。巨大な氷塊により大きなクレーターがいくつもできており、大量のオークの死骸が転がっている。家屋は殆どが破壊されたいへん見晴らしがいい。奥の方に若干残っている家屋があるので残りはほとんどがそこだろう。
クレーターを避けて歩き、奥へと向かう。後でクレーターの中のオークも回収しよう。状態を回復で戻せるのもあるかもしれない。道端に転がっているオークを回収しつつ前方の建物に注意を向けると、案の定わらわらとオークどもが出てきた。一体やたらとでかいのがいるが、あれがキングだろうか。
「キングの肉はいい値がつく。あれは俺たちがやろう」
「上位パーティはなるべく上位種を狩るように」
「背後は龍炎光牙に任せる。さすがにもういないと思うが伏兵は常に警戒しろ」
白銀の夜明けの人達が周りに指示を出す。僕たちは散々暴れたので背後を守ることに。
さすがにもう出番はないだろう。
程なくしてキングも倒され、皆で廃村を見て回る。逃げ出したオークもいそうだけどほぼ壊滅しただろう。
「うーん、全く出番がなかったな」
「俺最初に硬質化使っただけなんだが」
「それは仕方ないよ。乱戦とかやだし」
アレサもサルヴァンも出番がないのが不満のようだ。遠距離攻撃でほとんどやっつけたので獲物は他のパーティが片付けたから仕方ないよね。
などと話していたら物陰から突然一体のオークが飛び出して来た。
「任せろ!」
サルヴァンがオークの棍棒の一撃を硬質化した盾で受け止める。この大きさは上位種のオークバーサーカーか。オーガと見紛うほどでかい。しかし一体なら問題ないだろう。
僕らの戦い方は搦手が基本だからね、大きいだけならさほど怖くは無い。
「泥化」
サルヴァンがオークの足下を沼に変える。広い範囲ではないが、動きを止めるなら十分だ。深さも僕なら腰まで入るほどの深さがある。自重のあるオークだと抜け出すのに時間がかかるだろう。
「強化」
アレサのミスリルソードの斬れ味を強化し、アレサが跳ぶ。
「防壁」
アレサが虚空に防壁を作り、それを踏み台に駆け上がるとオークの首を一閃。いとも容易く首を跳ねた。
「やはり防壁は使いやすいな」
魔法スロットの増えたアレサが自分のスピードを生かすべくとった戦術。その1つが防壁をで足場を作ったり相手の動きを阻害することだった。防壁はどういう訳か横に張ると空中に固定されるためこんなことができるのだ。アレサの作る防壁はそれこそテーブルくらいのサイズしかないがそれで十分だった。
かくして討伐戦はいとも簡単に終わったのである。
びくとりー!
「大丈夫かい嬢ちゃん、坊主」
アニキータさんたち筋肉の誓いの人達が僕らを守ってくれていたらしい。ゆっくり身体を起こすと逞しい背中が見えた。
「すいません、一気にレベルが上がったみたいで」
「他にも気を失ったやつがいたからな、気にするな。討伐戦だとよくあることだ。そのための大人数でもある」
「はい、ありがとうございます」
見ればもうほとんどのオークは片付いている。これならそろそろ穴を塞いでも大丈夫だろう。
大穴に水創で水を張り、凍結で一気に凍らせる。これで穴は一時的に塞がり、みんなで渡れるようになった。
「よし、ここからは殲滅戦だ。チームで行動し各個撃破、Eランクのチームは上位種が出たら防御に徹するんだ」
みんなで廃村へ入ると中の惨状は凄まじかった。巨大な氷塊により大きなクレーターがいくつもできており、大量のオークの死骸が転がっている。家屋は殆どが破壊されたいへん見晴らしがいい。奥の方に若干残っている家屋があるので残りはほとんどがそこだろう。
クレーターを避けて歩き、奥へと向かう。後でクレーターの中のオークも回収しよう。状態を回復で戻せるのもあるかもしれない。道端に転がっているオークを回収しつつ前方の建物に注意を向けると、案の定わらわらとオークどもが出てきた。一体やたらとでかいのがいるが、あれがキングだろうか。
「キングの肉はいい値がつく。あれは俺たちがやろう」
「上位パーティはなるべく上位種を狩るように」
「背後は龍炎光牙に任せる。さすがにもういないと思うが伏兵は常に警戒しろ」
白銀の夜明けの人達が周りに指示を出す。僕たちは散々暴れたので背後を守ることに。
さすがにもう出番はないだろう。
程なくしてキングも倒され、皆で廃村を見て回る。逃げ出したオークもいそうだけどほぼ壊滅しただろう。
「うーん、全く出番がなかったな」
「俺最初に硬質化使っただけなんだが」
「それは仕方ないよ。乱戦とかやだし」
アレサもサルヴァンも出番がないのが不満のようだ。遠距離攻撃でほとんどやっつけたので獲物は他のパーティが片付けたから仕方ないよね。
などと話していたら物陰から突然一体のオークが飛び出して来た。
「任せろ!」
サルヴァンがオークの棍棒の一撃を硬質化した盾で受け止める。この大きさは上位種のオークバーサーカーか。オーガと見紛うほどでかい。しかし一体なら問題ないだろう。
僕らの戦い方は搦手が基本だからね、大きいだけならさほど怖くは無い。
「泥化」
サルヴァンがオークの足下を沼に変える。広い範囲ではないが、動きを止めるなら十分だ。深さも僕なら腰まで入るほどの深さがある。自重のあるオークだと抜け出すのに時間がかかるだろう。
「強化」
アレサのミスリルソードの斬れ味を強化し、アレサが跳ぶ。
「防壁」
アレサが虚空に防壁を作り、それを踏み台に駆け上がるとオークの首を一閃。いとも容易く首を跳ねた。
「やはり防壁は使いやすいな」
魔法スロットの増えたアレサが自分のスピードを生かすべくとった戦術。その1つが防壁をで足場を作ったり相手の動きを阻害することだった。防壁はどういう訳か横に張ると空中に固定されるためこんなことができるのだ。アレサの作る防壁はそれこそテーブルくらいのサイズしかないがそれで十分だった。
かくして討伐戦はいとも簡単に終わったのである。
びくとりー!
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