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無職46日目

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 ダンジョン、それは20世紀末に突然東京に出現した。
 
 皇居大手門、それを囲むように北参道、高輪台、秋葉原、池袋。同時期、富士山、京都にも出現した。
 政府が最初にダンジョン認定し、お国の管理下に置かれたのがこの7つであるが、その他にも無数にダンジョンの入り口は発見されている。

 そのころ俺はまだに生まれていないが

 お母さんと住み始めた頃、朝の情報番組、お昼のワイドショー、夕方のニュースのトップは全てダンジョン関連だった。

 今やダンジョンは、生活に溶け込んでいて、大きな事故や高位探検者の深層攻略などがニュースに上がるぐらいだ。

 ダンジョン出現時、若者たちは歓喜した。
 その頃、異世界ものなどが流行りだしており若者たちはすんなりと受け入れたのだった。
 しかし国の中枢はカッチカッチ頭のおっさんばっかりである。
 とにかく7つのダンジョン全てを閉鎖した。そして、中心の大手門ダンジョンに自衛隊を派遣し内部の調査を行なった。

 内部は薄暗い空洞が続き、階段を見つけられれば次層へ降りられる構造だった。
 浅い層ではテンプレのスライム、ネズミや昆虫系のモンスターで、自衛隊所有の銃火器で難なく対応できた。

 原則モンスターはダンジョンの入り口から外に出でくることはない。原則なので、もちろん例外もある…。
 大手門のみに調査隊を派遣して10日後、他のダンジョンからモンスターが溢れ出たのだ。
 幸いという言葉は不適切だが、ダンジョンも成長初期だったため、溢れでたモンスターも低層のものだった。
 しかし、戦う術のない一般人にはとてつもない脅威である。
 自衛隊、警察の尽力により小規模スタンピードは1日で解消したが、少なくない人的被害を出した。

 初動で大きな失敗をした政府は、速やかにダンジョン庁を設立、ダンジョンを攻略するために探検者を養成、管理する外郭団体"ダンジョン探検者協会"を立ち上げ7つのダンジョンに支部を置いた。

 市民の安全はもちろんだがモンスターの核が新たなエネルギー源となる可能性があったからだ。
 そして最も亀の歩みの政府を突き動かしたのが、自衛隊調査員に起きた異変、一定時期ダンジョンでモンスターを倒すとスキルと言う異能を取得することだった。 


「おはよう、ミーちゃん。今日のご飯は豪華だよ~」
 ダボダボTシャツとリラ子ちゃんセットのおばさんは定位置に餌皿を置く。

 皿の中はカリカリと茹でた野菜だった…まあ、カリカリだけでは味気ないので良しとしよう。

「ミーちゃん、今日は土手のダンジョンまでお散歩に行こうか?」

いや、俺、犬じゃないから散歩は遠慮したいんだが・・・。


 →→→→→→

 まだダンジョンに行ってない💦次回こそ




 
 
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