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第一集

紫苑にはもう少し自覚して欲しい....

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紫苑「清秋兄ちゃん。あのね、一緒に寝てほしいの。」


    紫苑の報告も話会も他の仕事も終わり、俺が寝る為に自分の布団に潜り込んだ時。紫苑が俺にこんな事を言ってきた。 



    外を見ると、暗い上に雷まで鳴っている。紫苑は陰陽術で戦い慣れているから、霊が怖いとかはない。が、暗闇と雷だけは怖いようだ。





   清秋「......流石に同じ布団で寝るのは出来ねぇよ。隣に布団敷くまで待っ



 紫苑「? 何で今更そんな事気にするの....?昔からよく一緒に寝てたじゃない。兄妹みたいなものでしょう、私達。」



    昔一緒に寝てた。って、それは、俺がお前の事を恋愛対象として見る前の話だ。 俺が中学生、紫苑が小学生の時だろうが。
しかも、普通は仲良い兄妹でも年頃になれば流石に同じ布団で寝る事はないし。
ほんと、紫苑は頭良い癖に微妙に世間知らずで抜けてるとこがある。





てか、やっぱり紫苑は俺の事、そうゆう風には見てないんだな。紫苑にとって俺は、“従兄“いとこ、“兄“でしかないんだ。




そう改めて自覚すると、なんか俺だけ紫苑を意識するのが馬鹿らしくなってきた。



清秋「....しょうがねぇな。ほら。」


   そう言うと、清秋は紫苑に手を差し出した。紫苑はその手を握ると、清秋と共に布団に入った。



  紫苑「えへへー。やっぱり清秋兄ちゃんの側は安心する。」


清秋「そうか。」
(俺は全っ然安心出来ねぇよ。)



  紫苑の柔らかい手の感触も、息遣いも、可愛い顔も、体も。全てが俺に密着していて、シャンプーの良い香りが鼻を掠めて、とても眠れる様な気がしない......
しばらくすると、紫苑の寝息が聞こえてきた。紫苑が眠った事を確認した俺は、自分の髪から自分の容姿をそっくりそのまま写した式を創り、俺の体温を写して布団に置いて布団を出た。




清秋(まったく。紫苑もいい加減自覚しろよな。心臓がもたない。)



その後、清秋は隣の空き部屋に布団を敷き、眠りに就いた。













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