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17.

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あ゛ーー虹に会えるってのにクソモヤモヤする

ピーンポーン
「紫央?いる?」
「おー今開ける。」

「ドウモ」
「……とりあえず中入れよ、」




いきなり玄関で正座するからソファーに移動したけど……正座で向き合いって笑

「「…………」」

「あのね、告白は多分嬉しかったけど、付き合うとかそういう好きじゃない。」

……ここで目合わせてくるならダメかと思ったけど、目を逸らしてくんなら別だ。まだ迷ってるか、俺のことを考えてる。

「あっそ。」

お、目合わせたな。想像してたより冷たい反応だったのか?

「……」

「で?まだ終わりじゃねーんだろ?」

「でも、紫央が近くにいないのは……嫌だ」

「なんで」

「だって……大事な友達だから…………」

……ミスったな。【友達】って言わせねーほーが良かったな

「友達?ただの友達?」

「……そうだよ」

「そ。じゃーゲームしよっか」

「……?」

「この部屋出たら話しかけないでね。先に話しかけたら負け」

「え」

「あ、護衛の事も何とかしておくから。」

「ちょっと待って!」

「なに?」

「……わかった。」

「……玄関まで送ってく。」

「ありがと」



「じゃ、またいつか。」

「……バイバイ」

ガチャ
パタン

「やり方失敗したかな……」

このゲームをしなきゃ虹は気を使って俺に話しかけまくって自分はこれでいいのか悩むんだろうな……
でも、【話しかけないで】は傷ついただろうな……
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