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最初の小さな物語
プロローグ
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昔、ある所に小さな神社がありました。
小さくて、古びていて、板は腐れ、誰も寄り付かない山のその奥に。
ただ、1柱の神を祀って。
その1柱の神を唯一信仰した夫婦がいました。
2人は神様を毎日毎日来る日も明くる日も崇め
、小汚かった神社を治していきました。
やがて夫婦は神様から3つの恩恵を受けました。
1つは身に霊力を宿し、迷える魂の『声』を聴き、導くことの出来る力。
1つは夫婦に子供ができること。
そして最後の1つは『名前』でした。
夫婦に神様は告げました。
「『性』と『名』、代を重ね我を信仰する民がいなくなったとしてもその名が消えることは無い。永遠に名は引き継がれていくだろう」
夫婦はその恩恵を大いに感謝しました。
その夜町には村には山には。
白い、白い雪が降りました。
そのおかげで田は潤い人々は皆恵の雪に感謝しました。山の奥の神社の神様の恩恵だとは気づかずに。
夫婦は神様のおかげだ、と感じて自分たちの子供、孫、そして末代まで続く様に性を『雪空』としました。
そして夫婦は互いに名を決め、呼び合い、生来死まで人々の魂の声を聴き我が神の御霊へ導きました。
これは遠い伝説のような、山の奥の小さな物語だった。
そしてこれから始まるのはその意志を受け継いだ1人の霊能者の物語だ。
小さくて、古びていて、板は腐れ、誰も寄り付かない山のその奥に。
ただ、1柱の神を祀って。
その1柱の神を唯一信仰した夫婦がいました。
2人は神様を毎日毎日来る日も明くる日も崇め
、小汚かった神社を治していきました。
やがて夫婦は神様から3つの恩恵を受けました。
1つは身に霊力を宿し、迷える魂の『声』を聴き、導くことの出来る力。
1つは夫婦に子供ができること。
そして最後の1つは『名前』でした。
夫婦に神様は告げました。
「『性』と『名』、代を重ね我を信仰する民がいなくなったとしてもその名が消えることは無い。永遠に名は引き継がれていくだろう」
夫婦はその恩恵を大いに感謝しました。
その夜町には村には山には。
白い、白い雪が降りました。
そのおかげで田は潤い人々は皆恵の雪に感謝しました。山の奥の神社の神様の恩恵だとは気づかずに。
夫婦は神様のおかげだ、と感じて自分たちの子供、孫、そして末代まで続く様に性を『雪空』としました。
そして夫婦は互いに名を決め、呼び合い、生来死まで人々の魂の声を聴き我が神の御霊へ導きました。
これは遠い伝説のような、山の奥の小さな物語だった。
そしてこれから始まるのはその意志を受け継いだ1人の霊能者の物語だ。
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