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神力
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「何かあったのか?」
サラは懐中時計型の魔道具を懐にしまうとひと息つき、説明を始めた。
「レティの神聖力は神力そのものだ。アンサリムは灯りに使われている聖光石をはじめとして、国の運営に欠かせない重要な装置の動力源を神力に頼っている」
「あー、あの室内灯やら街灯やらそこらじゅうにある光る石か」
「聖光石は国中で輝いているようだから、国内はいつも通り神力で満たされているとみていい。だが、皇宮の時間停止が解除されているようだ」
「えっ!?」
皇宮は女神の力で時を止めることにより、その美しさと防衛力を神代から三千年のあいだ保ってきた。改装工事などの際に神に奏上しない限り、解除されることはいまだかつて無かったはずだ。
今は有事の時だ。当然防衛力を削ぐような解除の奏上などはしていない。
「これ以上レティが神力を使えば、次はアンサリムの灯りが消えるかもしれない」
こんな時間に灯りが消えたりしたら国の大混乱は必至だ。
「ど、どうしよう」
「とにかく今は休むしかないだろ。少しかかりそうだがヴァルグたちを呼ぶ。俺に任せてレティシアは眠ってろ。な?」
「うん……わかった」
私を抱く腕に優しく力がこもり、胸に顔を押し付けられた。身をまかせて目を閉じると急激に眠気が襲ってくる。吸い込まれるように深い眠りに落ちていった。
「あ、眠ったね。さすがに今日は疲れただろうね。それにしても、どこか休むところを探さないと」
「…………あっちだ。行くぞ」
北西に人の気配がある。村があるな。
レティシアを腕に抱いたままサラディールも小脇に抱える。触るのも嫌だが置いていっても面倒だ。
「え? な!? うわぁぁぁぁぁぁ!!」
上空まで跳び上がり大きく3歩跳ぶと、山あいの村にしては立派な門構えの屋敷の前に降り立った。
すぐにサラを無造作に下ろし、門に設置されているドアベルを打ち鳴らす。
しばらくすると恰幅のいい中年男が玄関から顔をのぞかせた。
「すまないが少し休ませてくれないか」
全くすまなそうではない俺に何か言いたそうな顔をしつつ、サラは動悸の治まらない胸を押さえよろよろと立ち上がった。自分を立て直すのに精一杯で、まだ口もきけならしい。
俺たちを見て驚いた男はすぐに我に返り、慌てて門を開け中へ入るよう促した。
「もしやこのお方は……皇国の皇主陛下であらせられますか?」
「ああそうだ。よく分かったな」
「先ほどの光で長年の悩みだった腰痛がすっかり良くなりまして。こんな奇跡が起こせるのは皇主陛下しかいらっしゃらないと皆で話していたところでございました。そこへこの世のものとは思えないような美しい方々が現れたものですから」
男は興奮した様子でいくぶん早足に案内していく。
「私はアンサリム皇国の大神官を務めますサラディール・ルナメリアと申します。こちらは皇主の婚約者でソーマ王国の第2王子のレギアス殿下。突然押しかけて大変申しわけない」
「とんでもない。女神の生まれ変わりと名高い今上陛下にお運びいただけるとは光栄の極みでございます。粗末な部屋しかご用意できず恐縮でございますが、私どもの屋敷でよければいくらでもお休みになっていって下さいませ」
そういったやり取りをしながら屋敷の二階にある客間に通される。
この男は屋敷の主人でハリフといい、このベルソーという村の領主なのだということだった。
ハリフが壁の蝋燭に火を灯し、慣れた手つきで暖炉に火を入れていく。俺は部屋の奥に二つ並ぶベッドを密かに魔術で洗浄し温めると、そっとレティシアを横たえ丁寧に布団をかけた。すやすやと眠るレティシアを見ると勝手に表情が緩む。自分もベッドに腰かけて彼女の手を握った。
「食事の準備ができましたらお呼びいたしますので、ごゆっくりとお休み下さい」
「いや、レティシアを起こしたくないし一時間もかからずドラゴンが到着する。すぐに帰るから気にしなくていい」
ハリフが困ったように眉を下げるとサラディールが口を挟んだ。
「ああいや、私だけでもよければぜひご相伴にあずからせて下さい。色々とお話をお聞かせ願えますか」
「ええ。ええ、もちろんですとも。お二人には部屋まで食事を運ばせますので。皇国の方々のお口に合うか分かりませんが、よければ召し上がっていって下さいませ」
そうしてハリフが下がったあとにメイドが運んできた温かい茶を飲み、ひとごこちついた。まだ暖まりきらない部屋で暖炉そばの椅子に座るサラディールがため息をつく。
「突然来て食事まで出してもらうのは迷惑じゃないか?」
「それ以上にもてなしを断るのは失礼だよ。彼も言っていたけど皇主が訪れるのは最高の栄誉だからね。少しでも長く留まってできれば言葉を交わしたいだろう。レティもお礼も言わずに帰ったとなれば気に病むと思うよ」
「めんどくせぇ……適当に結界張って外で待ってりゃ良かった」
俺の作れる結界はレティシアの結界と比べると強度も低いし魔力効率が悪く不便だ。まあ物理無効と比べれば、というだけで十分すぎる強度はあるが。密閉するのはそこまで難しくはないがそれだけだとそのうち酸欠になる。
まあ別に、そういう調整に膨大な魔力を使ったところで俺にとってはどうということはない。
今度はこっちがため息をつき、手慰みにレティシアの髪を整える。
それから数十分、レティシアを挟んで完全な沈黙が落ちた。再びメイドがやってきてディナーに呼ばれると、サラディールは安堵のため息をつきながら部屋をあとにした。
握ったレティシアの手に頬を寄せる。神力の溢れていない寝顔はいつもより儚げに見えて、だが変わらず美しい。
ひたすら見つめていたら、コンコンコンと、ドアが控えめな音でノックされた。
「何だ?」
返答もなくドアが少し開けられる。子供の顔が上下にふたつ覗いた。2人とも薄茶の髪と鳶色の瞳を持っていて、なんとなくハリフに似ている。
「ここに女神様がいるって本当ですか?」
「ん? ああ。いるけど眠ってるから静かにしろ」
「静かにするので、見ても、いいですか?」
子供たちの期待に満ちた眼差しとレティシアの寝顔を交互に眺め、眉を寄せながらしばし考える。鬱陶しいが……子供をすげなくあしらったと知られたらレティシアからの印象が悪い。
「少し眺めたらすぐ帰れよ?」
「「はい!!」」
「声がでかいっ」
そっとドアから入ってきた子供は9歳くらいの女児と6歳くらいの男児だ。
ベッドで眠るレティシアを見るなり顔を輝かせる。
「ほんとに女神様だぁ!」
「きれー。お姫様みたいだね!」
「お姫様じゃなくて女神様よ!」
「ん? まあ少し前まで本物のお姫様ではあったな」
当然のことでもレティシアを褒められると気分がいいな。
「ほんと?」
「ああ。今はまあ……女王様みたいなやつだ」
「ええー? 女王様ってもっと歳とってるんだと思ってたぁ」
「ははっ、歳は関係ないだろ」
女児が今度は俺の顔をじっと見つめる。なんだ?
「お兄さんは……王子様ですか?」
「あ? そうだな。俺は本物の王子様だ」
「わぁー」
「女神様と結婚するの?」
「ああ。いいだろ」
「わぁー」
「結婚したら王様になる?」
そうか、女王を掲げる国なんてめったにないからな。アンサリムの影響を受けてるだろうがここも普通に男社会なのかな。
「ははっ。ならないな」
「じゃあ何になるの?」
「お? あー……何だ。皇配か、国婿、か? 俺にもよく分からん」
「ええー」
「お前らそろそろ黙れ。レティシアが起きる」
姉弟は目をくりくりさせながら口に手を当てて喋るのをやめ。またレティシアの寝顔を見つめた。
「こらこら、俺の女をあんまり凝視するな。……そうだな。部屋を貸してくれた礼にドラゴンを作ってやる」
「え? ドラゴン?」
「ああ。見てろ」
俺の少し前に立つ2人に向けて両手をかざし、魔力でガラスのドラゴンを形成していく。分かりやすく色も付けるか。透明度は残したい。
「お兄さん、魔法使いだったの?」
「ああ。凄いだろ」
「凄ーい!」
「ほらほら、わかったから黙れ。な?」
サラは懐中時計型の魔道具を懐にしまうとひと息つき、説明を始めた。
「レティの神聖力は神力そのものだ。アンサリムは灯りに使われている聖光石をはじめとして、国の運営に欠かせない重要な装置の動力源を神力に頼っている」
「あー、あの室内灯やら街灯やらそこらじゅうにある光る石か」
「聖光石は国中で輝いているようだから、国内はいつも通り神力で満たされているとみていい。だが、皇宮の時間停止が解除されているようだ」
「えっ!?」
皇宮は女神の力で時を止めることにより、その美しさと防衛力を神代から三千年のあいだ保ってきた。改装工事などの際に神に奏上しない限り、解除されることはいまだかつて無かったはずだ。
今は有事の時だ。当然防衛力を削ぐような解除の奏上などはしていない。
「これ以上レティが神力を使えば、次はアンサリムの灯りが消えるかもしれない」
こんな時間に灯りが消えたりしたら国の大混乱は必至だ。
「ど、どうしよう」
「とにかく今は休むしかないだろ。少しかかりそうだがヴァルグたちを呼ぶ。俺に任せてレティシアは眠ってろ。な?」
「うん……わかった」
私を抱く腕に優しく力がこもり、胸に顔を押し付けられた。身をまかせて目を閉じると急激に眠気が襲ってくる。吸い込まれるように深い眠りに落ちていった。
「あ、眠ったね。さすがに今日は疲れただろうね。それにしても、どこか休むところを探さないと」
「…………あっちだ。行くぞ」
北西に人の気配がある。村があるな。
レティシアを腕に抱いたままサラディールも小脇に抱える。触るのも嫌だが置いていっても面倒だ。
「え? な!? うわぁぁぁぁぁぁ!!」
上空まで跳び上がり大きく3歩跳ぶと、山あいの村にしては立派な門構えの屋敷の前に降り立った。
すぐにサラを無造作に下ろし、門に設置されているドアベルを打ち鳴らす。
しばらくすると恰幅のいい中年男が玄関から顔をのぞかせた。
「すまないが少し休ませてくれないか」
全くすまなそうではない俺に何か言いたそうな顔をしつつ、サラは動悸の治まらない胸を押さえよろよろと立ち上がった。自分を立て直すのに精一杯で、まだ口もきけならしい。
俺たちを見て驚いた男はすぐに我に返り、慌てて門を開け中へ入るよう促した。
「もしやこのお方は……皇国の皇主陛下であらせられますか?」
「ああそうだ。よく分かったな」
「先ほどの光で長年の悩みだった腰痛がすっかり良くなりまして。こんな奇跡が起こせるのは皇主陛下しかいらっしゃらないと皆で話していたところでございました。そこへこの世のものとは思えないような美しい方々が現れたものですから」
男は興奮した様子でいくぶん早足に案内していく。
「私はアンサリム皇国の大神官を務めますサラディール・ルナメリアと申します。こちらは皇主の婚約者でソーマ王国の第2王子のレギアス殿下。突然押しかけて大変申しわけない」
「とんでもない。女神の生まれ変わりと名高い今上陛下にお運びいただけるとは光栄の極みでございます。粗末な部屋しかご用意できず恐縮でございますが、私どもの屋敷でよければいくらでもお休みになっていって下さいませ」
そういったやり取りをしながら屋敷の二階にある客間に通される。
この男は屋敷の主人でハリフといい、このベルソーという村の領主なのだということだった。
ハリフが壁の蝋燭に火を灯し、慣れた手つきで暖炉に火を入れていく。俺は部屋の奥に二つ並ぶベッドを密かに魔術で洗浄し温めると、そっとレティシアを横たえ丁寧に布団をかけた。すやすやと眠るレティシアを見ると勝手に表情が緩む。自分もベッドに腰かけて彼女の手を握った。
「食事の準備ができましたらお呼びいたしますので、ごゆっくりとお休み下さい」
「いや、レティシアを起こしたくないし一時間もかからずドラゴンが到着する。すぐに帰るから気にしなくていい」
ハリフが困ったように眉を下げるとサラディールが口を挟んだ。
「ああいや、私だけでもよければぜひご相伴にあずからせて下さい。色々とお話をお聞かせ願えますか」
「ええ。ええ、もちろんですとも。お二人には部屋まで食事を運ばせますので。皇国の方々のお口に合うか分かりませんが、よければ召し上がっていって下さいませ」
そうしてハリフが下がったあとにメイドが運んできた温かい茶を飲み、ひとごこちついた。まだ暖まりきらない部屋で暖炉そばの椅子に座るサラディールがため息をつく。
「突然来て食事まで出してもらうのは迷惑じゃないか?」
「それ以上にもてなしを断るのは失礼だよ。彼も言っていたけど皇主が訪れるのは最高の栄誉だからね。少しでも長く留まってできれば言葉を交わしたいだろう。レティもお礼も言わずに帰ったとなれば気に病むと思うよ」
「めんどくせぇ……適当に結界張って外で待ってりゃ良かった」
俺の作れる結界はレティシアの結界と比べると強度も低いし魔力効率が悪く不便だ。まあ物理無効と比べれば、というだけで十分すぎる強度はあるが。密閉するのはそこまで難しくはないがそれだけだとそのうち酸欠になる。
まあ別に、そういう調整に膨大な魔力を使ったところで俺にとってはどうということはない。
今度はこっちがため息をつき、手慰みにレティシアの髪を整える。
それから数十分、レティシアを挟んで完全な沈黙が落ちた。再びメイドがやってきてディナーに呼ばれると、サラディールは安堵のため息をつきながら部屋をあとにした。
握ったレティシアの手に頬を寄せる。神力の溢れていない寝顔はいつもより儚げに見えて、だが変わらず美しい。
ひたすら見つめていたら、コンコンコンと、ドアが控えめな音でノックされた。
「何だ?」
返答もなくドアが少し開けられる。子供の顔が上下にふたつ覗いた。2人とも薄茶の髪と鳶色の瞳を持っていて、なんとなくハリフに似ている。
「ここに女神様がいるって本当ですか?」
「ん? ああ。いるけど眠ってるから静かにしろ」
「静かにするので、見ても、いいですか?」
子供たちの期待に満ちた眼差しとレティシアの寝顔を交互に眺め、眉を寄せながらしばし考える。鬱陶しいが……子供をすげなくあしらったと知られたらレティシアからの印象が悪い。
「少し眺めたらすぐ帰れよ?」
「「はい!!」」
「声がでかいっ」
そっとドアから入ってきた子供は9歳くらいの女児と6歳くらいの男児だ。
ベッドで眠るレティシアを見るなり顔を輝かせる。
「ほんとに女神様だぁ!」
「きれー。お姫様みたいだね!」
「お姫様じゃなくて女神様よ!」
「ん? まあ少し前まで本物のお姫様ではあったな」
当然のことでもレティシアを褒められると気分がいいな。
「ほんと?」
「ああ。今はまあ……女王様みたいなやつだ」
「ええー? 女王様ってもっと歳とってるんだと思ってたぁ」
「ははっ、歳は関係ないだろ」
女児が今度は俺の顔をじっと見つめる。なんだ?
「お兄さんは……王子様ですか?」
「あ? そうだな。俺は本物の王子様だ」
「わぁー」
「女神様と結婚するの?」
「ああ。いいだろ」
「わぁー」
「結婚したら王様になる?」
そうか、女王を掲げる国なんてめったにないからな。アンサリムの影響を受けてるだろうがここも普通に男社会なのかな。
「ははっ。ならないな」
「じゃあ何になるの?」
「お? あー……何だ。皇配か、国婿、か? 俺にもよく分からん」
「ええー」
「お前らそろそろ黙れ。レティシアが起きる」
姉弟は目をくりくりさせながら口に手を当てて喋るのをやめ。またレティシアの寝顔を見つめた。
「こらこら、俺の女をあんまり凝視するな。……そうだな。部屋を貸してくれた礼にドラゴンを作ってやる」
「え? ドラゴン?」
「ああ。見てろ」
俺の少し前に立つ2人に向けて両手をかざし、魔力でガラスのドラゴンを形成していく。分かりやすく色も付けるか。透明度は残したい。
「お兄さん、魔法使いだったの?」
「ああ。凄いだろ」
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