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第六章・それぞれの想いと秘密の部屋。12
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そして暗号の『図書の世界に希望あり。この本を元に戻せ。そこを覗くと何が見える? この先にボタンがあれば新しい扉が導かれよう』は、この本を戻す際に本棚を覗けと言う意味だ。ここだ。ここの部分を覗いてみろ」
えっ……私が?
私は驚いたが指示された本棚を覗いてみることにする。確かに。同じ作家の本がたくさんある。すると奥に下の矢印のマークが隠されていた。下を見ろってことかしら?
下を見ると今度は左の矢印のマークが。左に行けってこと?
左に向かい行くが別の本棚にぶつかる。行き止まりだ。何もないけど……?
「ユリア。上だ、上を見てみろ」
上……? 陛下の言葉を信じて覗いてみると一番上の本棚に右の矢印マークが隠されていた。あ、あんなところに。そうなると右に行けってことよね?
右に向かうと同じように矢印があった。それを辿って行くと最後に絵が隠されていた。壺の……絵?
真ん中に星の柄がある壺が描かれていた。私はきょとんとしていると、
「あそこか……来い。こっちだ!」
と言い、また私の手を握ってきた。えっ……?
私が言われるがまま向かうと大きくて高級そうな壺を置かれてある場所まで向かう。
そして陛下は壺の周りを探りだした。確かに。その壺には星の絵柄が彫られている。すると陛下は何かを見つける。
「あった、ここだ!」
私は慌てて行くと高級な壺を退けてしまう。すると隠し扉になってあり、蓋を開けるとボタンが。あの暗号は、このボタンのことを言っていたのね⁉
そして……そのボタンを押してみると、ガッシャンと音がした。備え付けの本棚が横に動き出した。えっ……えぇっ⁉
本棚が少しづつ動くと地下に続く階段が見えてきた。これが……隠し部屋⁉
私は唖然とすると、陛下は嬉しそうに目をキラキラさせていた。
「凄いぞ……これは。隠し部屋なんて本当にあったんだ。おい、ユリア。中に入るぞ」
興奮しているせいか、また私の手を握ろうとする。ドキッと心臓が高鳴り、照れて思わず引っ込めてしまった。
「どうした?」
「あ、えっと……何かランタンみたいなのない? 真っ暗だから不気味で怖くて」
「ランタンか。そうだな……ちょっと待っていろ」
えっ……私が?
私は驚いたが指示された本棚を覗いてみることにする。確かに。同じ作家の本がたくさんある。すると奥に下の矢印のマークが隠されていた。下を見ろってことかしら?
下を見ると今度は左の矢印のマークが。左に行けってこと?
左に向かい行くが別の本棚にぶつかる。行き止まりだ。何もないけど……?
「ユリア。上だ、上を見てみろ」
上……? 陛下の言葉を信じて覗いてみると一番上の本棚に右の矢印マークが隠されていた。あ、あんなところに。そうなると右に行けってことよね?
右に向かうと同じように矢印があった。それを辿って行くと最後に絵が隠されていた。壺の……絵?
真ん中に星の柄がある壺が描かれていた。私はきょとんとしていると、
「あそこか……来い。こっちだ!」
と言い、また私の手を握ってきた。えっ……?
私が言われるがまま向かうと大きくて高級そうな壺を置かれてある場所まで向かう。
そして陛下は壺の周りを探りだした。確かに。その壺には星の絵柄が彫られている。すると陛下は何かを見つける。
「あった、ここだ!」
私は慌てて行くと高級な壺を退けてしまう。すると隠し扉になってあり、蓋を開けるとボタンが。あの暗号は、このボタンのことを言っていたのね⁉
そして……そのボタンを押してみると、ガッシャンと音がした。備え付けの本棚が横に動き出した。えっ……えぇっ⁉
本棚が少しづつ動くと地下に続く階段が見えてきた。これが……隠し部屋⁉
私は唖然とすると、陛下は嬉しそうに目をキラキラさせていた。
「凄いぞ……これは。隠し部屋なんて本当にあったんだ。おい、ユリア。中に入るぞ」
興奮しているせいか、また私の手を握ろうとする。ドキッと心臓が高鳴り、照れて思わず引っ込めてしまった。
「どうした?」
「あ、えっと……何かランタンみたいなのない? 真っ暗だから不気味で怖くて」
「ランタンか。そうだな……ちょっと待っていろ」
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