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デートは、さらに危険がいっぱい!? 12
しおりを挟む「ちょっ……やめなさい坂下君。鬼龍院さんに喧嘩を吹っ掛けないの!! 鬼龍院さんが怖がらせちゃうでしょ!?」
あぁ……もう。こうなると放っておけない。
咄嗟に私は、鬼龍院さんを庇うように前に立ち喧嘩を止めさせた完全に怯えているじゃない。
「はぁっ? 怖がるってコイツは、ヤクザの親分だろ!? 怖いとか有りえないだろーが!!」
いや……確かにそうなのだが。
「上紗さん……」
ビクビながら怖がる鬼龍院さんだった。涙目になっていて、うるうるしていた。
えっ……いや、あの……どっち!?
ヤクザの若頭みたいな独特な表情や冷酷なクールさを出したかと思えば
今は、小動物のような状態になっていた。私は、どうしたらいいか戸惑ってしまう。しかし怖がっている鬼龍院さんを放っておけない。
「坂下君。いい加減にしなさい。それよりも何故こんなところに居るのよ!?」
私は、誤魔化すように叱り飛ばした。そもそも何故……こんなタイミングに遭遇するのよ?
するとその言葉に一瞬戸惑った表情する坂下君。頬を赤く染めながら目線を逸らしてきた。
「そ、そんなの買い物に決まっているだろ!! ここは、ショッピングモールだぞ」
それは……確かにそうなんだけど。
ここは、ショッピングモールなのだから、いつ生徒が遊びに来ていてもおかしくない。いや。しかし……何故こうも悪いタイミングで?
「でも……買い物してないし……」
「はぁっ? うるせーな」
「うぅっ……」
鬼龍院さんのツッコミにキレる坂下君。その姿は、やっぱり真逆だった。
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