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第四章・隠された違和感。6

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 その夜。モヤモヤした気持ちを隠したまま眠りにつく。すると、またあの夢を見る。
 真っ白の何もない空間。そこに私は、一人で立っていた。
「ここって……あの時の?」
 するとまた、空中に黄金に輝く物体が浮かんでいた。まさか!?
 近くに寄って見ると、あの可愛らしい不思議な女の子の赤ん坊だった。まさか、また会えるなんて。
 私の手のひらまで降りてくると、それを受け止める。白いおくるみに包まれた女の子は、ニコニコと笑っている。
「また会いに来てくれたの?」
「う~きゃう。まんま」
 上機嫌に雄叫びを上げながら、こちらに手を伸ばしてきた。可愛い。
「ねぇ……あなた。もしかして」
 私が言葉を出そうとする。すると他にも黄金に輝き出すと人の形になっていく。
「クリスティーナ。全くお前は……早くこちらに来なさい」
「キャハッ。に~に」
 えっ? にいにって……? 彼はこの子のお兄様なの?
 姿を現せたのは、白銀の長い髪と碧眼が印象的なとても美しい青年だった。
 彼は、白い騎士の制服を着ていた。マントは、裏地が青になっていた。しかし顔立ちはどことなくレイヴァン様に似ている気がする。
「あなたは……誰?」
 何故だろう。全くの初対面なのだが、何故か懐かしく感じる。
 すると彼は、何も答えずに女の子を抱きかかえた。女の子は離れたくないのか、ぐずりだした。えっ……?
 女の子の目がキラキラと七色に光りだした。やっぱりサファード一族の血を引いているのね!? もしかして私の娘?
「あの……この子って」
「目を覚ました時には、この事の記憶は消します」
「えっ? そんな」
「でも、これだけの事は覚えといて下さい『これは終わりではなく始まり』だと」
「それって……どういう」
 聞き返そうとしたら、眩しい光りが……。
『いずれ、また会えるだろう』
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