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5.時間
293.好きのその先
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学校について、ついいつもの席に座ろうとしてしまう。
でも千陽が席について、ハッと気づいて、冷静を装った。
千陽は鞄を机にかけて、すぐに振り向く。
私の机に頬杖をついて「これから毎日穂と近くにいられる」と微笑んだ。
休み時間になるたびに千陽は振り向いて、話をする。
意外と、けっこうお喋りするんだよね、千陽。
それが、無邪気な子供みたいで、可愛かった。
第二ボタンは相変わらず外したままだけど…。
昼休み、永那ちゃんがお弁当を持ってきているのを見て、千陽が拗ねた。
「千陽、残念でした」と永那ちゃんがからかって、千陽が永那ちゃんの卵焼きを奪った。
「あー!ふざけんな!返せ!」
千陽が「おいし」と笑う。
ハロウィンだからと、優里ちゃんがお菓子をくれた。
クラスメイトの何人かからも貰って、今まで全く気にしたことのないイベントだったから、お返しができなくて申し訳なくなった。
放課後、私は生徒会があるから永那ちゃんには先に帰ってもらった。
この時期は特に忙しいわけでもないから、1時間で終了。
日住君に声をかけられたけれど、「用事があるから」と一緒に帰るのを断った。
『大丈夫?困ってることはない?』
お母さんからのメッセージに、心があたたまる。
『大丈夫だよ。ありがとう』
返事をして、永那ちゃんに『今から帰るね』とメッセージを送る。
『りょーかい、気をつけて』
すぐに返事がきた。
…本当に一緒に暮らしているみたい。
緩む口元を手で隠す。
永那ちゃんの家の最寄り駅につくと、彼女が立っていた。
「永那ちゃん」
「穂、おかえり」
心がふわふわして、思わず永那ちゃんに抱きついた。
「ただいま」
永那ちゃんが笑うから、彼女の顔を見る。
「可愛いなあ、穂は」
まっすぐ見つめられて、急に恥ずかしくなる。
「行こっか」
手を繋がれて、2人で歩く。
この道にも慣れた。
「永那ちゃん、何か買ったの?」
彼女の手には買い物袋がかけられていた。
「うん、後で見せてあげる」
頷くと、秋の涼しい風が私達の背中を押すように吹いた。
「今夜は雨だって」
空はもう暗くなっているけれど、厚い雲が薄っすら見える。
「私、雨好きだよ」
永那ちゃんが言う。
「どうして?」
「穂に“好き”って言われた日、雨だったし。なんか、良いことありそうじゃん?」
永那ちゃんが玄関の鍵を開けて、ドアを手で押さえてくれるから、先に中に入った。
靴を脱いで、部屋に入った瞬間、手を掴まれる。
驚いていると、手錠をかけられた。
永那ちゃんはニヤリと笑って、私を見下ろす。
「お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ!」
「え…」
「お菓子かイタズラか!」
「買ってくるよ…」
私が目をそらすと、永那ちゃんが吹き出して笑う。
「じゃあイタズラだね」
肩にかけた鞄を下ろされて、もう片方の手にも手錠をかけられた。
手錠の鎖を引っ張られて、体が引き寄せられる。
顎を上げられて、唇が重なる。
「永那ちゃん、まだ手も洗ってない」
「んー?私はさっき洗ったよ」
「私は…洗ってない」
「そっか」
“そっか”じゃないのに…屋根に打ち付ける雨のように、キスが降ってくる。
私が1歩後ずさっても、彼女が1歩近づく。
また1歩後ずさっても、また彼女が1歩近づく。
そのまま座卓のある部屋まで辿り着いて、永那ちゃんがニヤリと笑う。
外灯の光が部屋を照らして、真っ暗ではないけれど、それでも、電気がついていない部屋は暗い。
蛇のように、彼女の舌が、私のなかに入ってくる。
腰を舐めるように撫でられて、ドクドクと鼓動が速くなっていく。
彼女の、絡めとるような舌の動きで、子宮が疼き出す。
ブレザーのボタンが外される。
シャツの上から、いつもより乱暴に胸を揉まれた。
でも、痛いわけではなくて…ただ、動きが、いつもよりも乱暴に見えるだけだった。
私が後ずさろうとすると、手錠をグッと引っ張られて、阻止される。
「ハァ」
彼女の吐く息が、いつもより大きく聞こえる。
その息が、私の全身を纏っていくような感覚に陥る。
見えない鎖に、縛られていくような…。
シャツのボタンが、第三ボタンまで外されて、彼女の手が中に入ってくる。
いつもは優しくブラの上から触れられるけれど、今日はすぐに肌と肌が触れ合った。
捩じ込むように入れられた手は、私の突起を弄って、太ももに力が入る。
「穂、ちょっと強引なの、好きだよね?…手、縛られるのも、気に入ってたし」
彼女の細くなった瞳が、黒光りする。
彼女が床に座って、手錠を引っ張る。
私も座ると、彼女は「四つん這いになって」と低い声で言った。
言う通りにすると、彼女はペロリと唇を舐めて、ブラに両手を突っ込む。
突起を弄られるから、腰がピクピクと反応する。
「穂、千陽のおっぱいが大好きなんだね」
…ああ、怒ってるんだ。
だから、ハロウィンにかこつけて“お仕置き”か。
手が抜かれる。
永那ちゃんが背後に回って、私のスカートを捲し上げた。
スッとショーツが下ろされて、顔が熱くなる。
ハハハッと永那ちゃんが笑って、もっと顔が熱くなる。
「やっぱ穂、好きなんだ。こういうの」
ショーツを下ろされた瞬間、糸を引く感覚があった。
「前戯もろくにしてないのに、すごい濡れてる」
恥ずかしくて、手錠をかけられた手の上に、頭を乗せる。
でも千陽が席について、ハッと気づいて、冷静を装った。
千陽は鞄を机にかけて、すぐに振り向く。
私の机に頬杖をついて「これから毎日穂と近くにいられる」と微笑んだ。
休み時間になるたびに千陽は振り向いて、話をする。
意外と、けっこうお喋りするんだよね、千陽。
それが、無邪気な子供みたいで、可愛かった。
第二ボタンは相変わらず外したままだけど…。
昼休み、永那ちゃんがお弁当を持ってきているのを見て、千陽が拗ねた。
「千陽、残念でした」と永那ちゃんがからかって、千陽が永那ちゃんの卵焼きを奪った。
「あー!ふざけんな!返せ!」
千陽が「おいし」と笑う。
ハロウィンだからと、優里ちゃんがお菓子をくれた。
クラスメイトの何人かからも貰って、今まで全く気にしたことのないイベントだったから、お返しができなくて申し訳なくなった。
放課後、私は生徒会があるから永那ちゃんには先に帰ってもらった。
この時期は特に忙しいわけでもないから、1時間で終了。
日住君に声をかけられたけれど、「用事があるから」と一緒に帰るのを断った。
『大丈夫?困ってることはない?』
お母さんからのメッセージに、心があたたまる。
『大丈夫だよ。ありがとう』
返事をして、永那ちゃんに『今から帰るね』とメッセージを送る。
『りょーかい、気をつけて』
すぐに返事がきた。
…本当に一緒に暮らしているみたい。
緩む口元を手で隠す。
永那ちゃんの家の最寄り駅につくと、彼女が立っていた。
「永那ちゃん」
「穂、おかえり」
心がふわふわして、思わず永那ちゃんに抱きついた。
「ただいま」
永那ちゃんが笑うから、彼女の顔を見る。
「可愛いなあ、穂は」
まっすぐ見つめられて、急に恥ずかしくなる。
「行こっか」
手を繋がれて、2人で歩く。
この道にも慣れた。
「永那ちゃん、何か買ったの?」
彼女の手には買い物袋がかけられていた。
「うん、後で見せてあげる」
頷くと、秋の涼しい風が私達の背中を押すように吹いた。
「今夜は雨だって」
空はもう暗くなっているけれど、厚い雲が薄っすら見える。
「私、雨好きだよ」
永那ちゃんが言う。
「どうして?」
「穂に“好き”って言われた日、雨だったし。なんか、良いことありそうじゃん?」
永那ちゃんが玄関の鍵を開けて、ドアを手で押さえてくれるから、先に中に入った。
靴を脱いで、部屋に入った瞬間、手を掴まれる。
驚いていると、手錠をかけられた。
永那ちゃんはニヤリと笑って、私を見下ろす。
「お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ!」
「え…」
「お菓子かイタズラか!」
「買ってくるよ…」
私が目をそらすと、永那ちゃんが吹き出して笑う。
「じゃあイタズラだね」
肩にかけた鞄を下ろされて、もう片方の手にも手錠をかけられた。
手錠の鎖を引っ張られて、体が引き寄せられる。
顎を上げられて、唇が重なる。
「永那ちゃん、まだ手も洗ってない」
「んー?私はさっき洗ったよ」
「私は…洗ってない」
「そっか」
“そっか”じゃないのに…屋根に打ち付ける雨のように、キスが降ってくる。
私が1歩後ずさっても、彼女が1歩近づく。
また1歩後ずさっても、また彼女が1歩近づく。
そのまま座卓のある部屋まで辿り着いて、永那ちゃんがニヤリと笑う。
外灯の光が部屋を照らして、真っ暗ではないけれど、それでも、電気がついていない部屋は暗い。
蛇のように、彼女の舌が、私のなかに入ってくる。
腰を舐めるように撫でられて、ドクドクと鼓動が速くなっていく。
彼女の、絡めとるような舌の動きで、子宮が疼き出す。
ブレザーのボタンが外される。
シャツの上から、いつもより乱暴に胸を揉まれた。
でも、痛いわけではなくて…ただ、動きが、いつもよりも乱暴に見えるだけだった。
私が後ずさろうとすると、手錠をグッと引っ張られて、阻止される。
「ハァ」
彼女の吐く息が、いつもより大きく聞こえる。
その息が、私の全身を纏っていくような感覚に陥る。
見えない鎖に、縛られていくような…。
シャツのボタンが、第三ボタンまで外されて、彼女の手が中に入ってくる。
いつもは優しくブラの上から触れられるけれど、今日はすぐに肌と肌が触れ合った。
捩じ込むように入れられた手は、私の突起を弄って、太ももに力が入る。
「穂、ちょっと強引なの、好きだよね?…手、縛られるのも、気に入ってたし」
彼女の細くなった瞳が、黒光りする。
彼女が床に座って、手錠を引っ張る。
私も座ると、彼女は「四つん這いになって」と低い声で言った。
言う通りにすると、彼女はペロリと唇を舐めて、ブラに両手を突っ込む。
突起を弄られるから、腰がピクピクと反応する。
「穂、千陽のおっぱいが大好きなんだね」
…ああ、怒ってるんだ。
だから、ハロウィンにかこつけて“お仕置き”か。
手が抜かれる。
永那ちゃんが背後に回って、私のスカートを捲し上げた。
スッとショーツが下ろされて、顔が熱くなる。
ハハハッと永那ちゃんが笑って、もっと顔が熱くなる。
「やっぱ穂、好きなんだ。こういうの」
ショーツを下ろされた瞬間、糸を引く感覚があった。
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