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4.踏み込む
254.爆弾発言(237.先輩と同時進行)
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「大事な、人」
ああ、ずるい。
「優里は、大事じゃないの?」
「大事だよ。でも…千陽は…家族みたいな」
「穂は、家族とセックスするんだ」
たった数ヶ月しか一緒にいないのに、なんで“家族”なんて言い切れるの?
「しないよ」
フッと笑ってしまう。
「穂は、寂しいって言えば…寂しいからキスしてって言えば、誰にでもキスするんじゃない?」
「千陽」
「なに」
「今日、千陽、意地悪」
「そうしてるんだって」
彼女が体を回転させようとするけど、ギュッと抱きしめて阻止する。
穂は体を動かすのを諦めた。
「永那ちゃんが、千陽を大事にしてるから、私も大事にしたいって思った。千陽と一緒にいるうちに、千陽の優しさを知って、もっと大事にしたいって思った。それじゃ、だめ?」
グッと奥歯を噛みしめる。
「きっと、千陽も、永那ちゃんを助けてくれていたんでしょ?昔の、永那ちゃんを」
「助けてない。…あたしばっかり、助けてもらってた」
「そうかな?私は、そうは思わない。一緒にいてくれる人がいるだけで、それだけで、救われることもあるんだよ」
顔を彼女の背中に擦りつける。
「私は、永那ちゃんを助けてくれた千陽を大事にしたい。私が永那ちゃんを奪ってしまったのに、それでも一緒にいてくれた千陽を大事にしたい。永那ちゃんの問題を1人で抱えようとして、押し潰されそうになった私を助けてくれる千陽を、大事にしたい」
「友達と、何が違うの…。優里だって、言えばそばにいてくれる。助けになってくれる」
そもそも、穂はあたしから永那を奪ってしまったと言うけど、永那はあたしのじゃない。
だから、奪うもなにもない。
永那から穂に告白したのなら、なおさら…そこに穂が責任を感じる必要は、ない。
あたしは、その穂の優しさに甘えてるだけ。
「でも、実際私のそばにいてくれたのは、千陽だったよ」
「優里がそばにいたら、あたしとこんなふうになってなかった?…優里とこういう関係になってた?」
「そんな“たられば”私は知らない」
手に、ぬくもりを感じた。
「千陽、好きだよ」
ギュゥッと胸が締めつけられる。
「大好き」
もう、嫌だ。
永那はすぐに人を沼に沈めるけど、穂は…棘のある蔦みたい。
一度絡まったら、動けない。
優しく守ってくれているようで、檻に入れられたような気分だ。
…あたし、こんなんで、本当に2人から離れられるの?
彼女を抱きしめるあたしの手が離されて、彼女がこちらを向く。
「好き」
そっと唇が重なる。
もう、何も考えられなくなる。
ただ彼女の甘い言葉に酔って、彼女のぬくもりに浸って、めちゃくちゃになっていく…。
自分で服を脱ぐ。
彼女が触れてくれる。
彼女の長い髪が肌を撫でて、擽ったい。
でも、そんな感覚もすぐに消えて、ただ夢中に彼女と口付けを交わした。
“楽しいじゃん”
昔、永那が言っていた。
ずっとずっと、わからなかった。
彼女に挿れられていると想像しながら、自分の指を膣に挿れる。
彼女の息が溢れる。
あたしの息も、交わる。
…全部、忘れちゃえばいいよ。
過去の嫌な出来事とか、誰からも愛されていないと感じる虚しさも、全部、忘れられる気がした。
全部脱いで、もっと、先に。
彼女となら。
前も、彼女にシてもらえてるみたいに感じられて、幸せだった。
やっぱり、幸せ。
幸せなら、もう、それでいいよね?
いきなり“3人で”とか言われて動揺したけど、彼女がシたいなら、それもそれでいいかと思えてしまう。
あたしって、案外流されやすい?
「穂、3人で、シたいの?」
「え!?」
あたしの肌に吸い付く彼女の髪を撫でる。
「そ、そういうことじゃ…ないって…」
「じゃあ、どういうこと?」
「千陽が、ひとりでシているのが、嫌で…私はシてあげられないから、永那ちゃんがシてくれればいいのにって思ったの」
「ふーん。穂は、永那が、あたしとキスしてもいいんだ?」
「わ、わかんない…」
「ふーん」
彼女の唇を、乳首に押し付ける。
彼女がそれを口に含むから、あたしは自分の蕾に触れて、イく。
ぬるぬるの指を何度も滑らせて、快楽に酔いしれる。
テンポの速い音楽が頭のなかで流れるみたいに、快感が波になって寄せてくる。
「千陽、好き」
「ハァッあぁっ」
お尻の穴のほうまで垂れる蜜も放置して、ただ彼女の声に耳を傾ける。
「好き」
「フああぁっ、んっ…ッぁ」
彼女のあたたかい液体が口のなかに流し込まれる。
ゴクリと飲み込んで、もっと求めるように、離れようとする彼女を追った。
「可愛い」
「ぁっ、んあっ…ぁぁっ」
すぐに彼女が近づいてきてくれる。
彼女があたしの唇に吸い付いて、甘噛みする。
「千陽」
角度を変えて、何度も吸われる。
乳首にはチクチクするような、痛みに限りなく近い、でも痛くない、絶妙な刺激が与えられた。
「大好き」
「あっ、ぁあっ…ん…ッ」
体が大きく跳ねる。
彼女が笑う。
…綺麗。
「穂、好き…」
「私も、千陽好きだよ」
あたしが濡れた指を、窓から漏れる外灯の光に照らすと、彼女がしゃぶった。
トロリと、また蜜が垂れた。
ああ、ずるい。
「優里は、大事じゃないの?」
「大事だよ。でも…千陽は…家族みたいな」
「穂は、家族とセックスするんだ」
たった数ヶ月しか一緒にいないのに、なんで“家族”なんて言い切れるの?
「しないよ」
フッと笑ってしまう。
「穂は、寂しいって言えば…寂しいからキスしてって言えば、誰にでもキスするんじゃない?」
「千陽」
「なに」
「今日、千陽、意地悪」
「そうしてるんだって」
彼女が体を回転させようとするけど、ギュッと抱きしめて阻止する。
穂は体を動かすのを諦めた。
「永那ちゃんが、千陽を大事にしてるから、私も大事にしたいって思った。千陽と一緒にいるうちに、千陽の優しさを知って、もっと大事にしたいって思った。それじゃ、だめ?」
グッと奥歯を噛みしめる。
「きっと、千陽も、永那ちゃんを助けてくれていたんでしょ?昔の、永那ちゃんを」
「助けてない。…あたしばっかり、助けてもらってた」
「そうかな?私は、そうは思わない。一緒にいてくれる人がいるだけで、それだけで、救われることもあるんだよ」
顔を彼女の背中に擦りつける。
「私は、永那ちゃんを助けてくれた千陽を大事にしたい。私が永那ちゃんを奪ってしまったのに、それでも一緒にいてくれた千陽を大事にしたい。永那ちゃんの問題を1人で抱えようとして、押し潰されそうになった私を助けてくれる千陽を、大事にしたい」
「友達と、何が違うの…。優里だって、言えばそばにいてくれる。助けになってくれる」
そもそも、穂はあたしから永那を奪ってしまったと言うけど、永那はあたしのじゃない。
だから、奪うもなにもない。
永那から穂に告白したのなら、なおさら…そこに穂が責任を感じる必要は、ない。
あたしは、その穂の優しさに甘えてるだけ。
「でも、実際私のそばにいてくれたのは、千陽だったよ」
「優里がそばにいたら、あたしとこんなふうになってなかった?…優里とこういう関係になってた?」
「そんな“たられば”私は知らない」
手に、ぬくもりを感じた。
「千陽、好きだよ」
ギュゥッと胸が締めつけられる。
「大好き」
もう、嫌だ。
永那はすぐに人を沼に沈めるけど、穂は…棘のある蔦みたい。
一度絡まったら、動けない。
優しく守ってくれているようで、檻に入れられたような気分だ。
…あたし、こんなんで、本当に2人から離れられるの?
彼女を抱きしめるあたしの手が離されて、彼女がこちらを向く。
「好き」
そっと唇が重なる。
もう、何も考えられなくなる。
ただ彼女の甘い言葉に酔って、彼女のぬくもりに浸って、めちゃくちゃになっていく…。
自分で服を脱ぐ。
彼女が触れてくれる。
彼女の長い髪が肌を撫でて、擽ったい。
でも、そんな感覚もすぐに消えて、ただ夢中に彼女と口付けを交わした。
“楽しいじゃん”
昔、永那が言っていた。
ずっとずっと、わからなかった。
彼女に挿れられていると想像しながら、自分の指を膣に挿れる。
彼女の息が溢れる。
あたしの息も、交わる。
…全部、忘れちゃえばいいよ。
過去の嫌な出来事とか、誰からも愛されていないと感じる虚しさも、全部、忘れられる気がした。
全部脱いで、もっと、先に。
彼女となら。
前も、彼女にシてもらえてるみたいに感じられて、幸せだった。
やっぱり、幸せ。
幸せなら、もう、それでいいよね?
いきなり“3人で”とか言われて動揺したけど、彼女がシたいなら、それもそれでいいかと思えてしまう。
あたしって、案外流されやすい?
「穂、3人で、シたいの?」
「え!?」
あたしの肌に吸い付く彼女の髪を撫でる。
「そ、そういうことじゃ…ないって…」
「じゃあ、どういうこと?」
「千陽が、ひとりでシているのが、嫌で…私はシてあげられないから、永那ちゃんがシてくれればいいのにって思ったの」
「ふーん。穂は、永那が、あたしとキスしてもいいんだ?」
「わ、わかんない…」
「ふーん」
彼女の唇を、乳首に押し付ける。
彼女がそれを口に含むから、あたしは自分の蕾に触れて、イく。
ぬるぬるの指を何度も滑らせて、快楽に酔いしれる。
テンポの速い音楽が頭のなかで流れるみたいに、快感が波になって寄せてくる。
「千陽、好き」
「ハァッあぁっ」
お尻の穴のほうまで垂れる蜜も放置して、ただ彼女の声に耳を傾ける。
「好き」
「フああぁっ、んっ…ッぁ」
彼女のあたたかい液体が口のなかに流し込まれる。
ゴクリと飲み込んで、もっと求めるように、離れようとする彼女を追った。
「可愛い」
「ぁっ、んあっ…ぁぁっ」
すぐに彼女が近づいてきてくれる。
彼女があたしの唇に吸い付いて、甘噛みする。
「千陽」
角度を変えて、何度も吸われる。
乳首にはチクチクするような、痛みに限りなく近い、でも痛くない、絶妙な刺激が与えられた。
「大好き」
「あっ、ぁあっ…ん…ッ」
体が大きく跳ねる。
彼女が笑う。
…綺麗。
「穂、好き…」
「私も、千陽好きだよ」
あたしが濡れた指を、窓から漏れる外灯の光に照らすと、彼女がしゃぶった。
トロリと、また蜜が垂れた。
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