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4.踏み込む
212.文化祭
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「ありがと」
千陽はそう言って、部屋から出て行った。
2人で彼女の背を見送って、しばらくドアを眺めていた。
「…永那ちゃん、ごめんね。嫌だったよね」
「んー…初めて2人のしてるとこ見たけど…まあ、そりゃあ、良い気分にはならないけど…2人とも、幸せそうで、ちょっと安心した」
「…そっか」
永那ちゃんにギュッと抱きしめられる。
「穂、好き」
「私は、永那ちゃんが大好き」
彼女がフフッと笑う。
「そういえば穂、ずっと気になってて、なかなか言えなかったんだけど…」
「なに?」
そんな前振りされると、妙にドキドキする。
「その…自分で言っておきながら…あれなんだけど…その…マイクロビキニ、やめよう」
「え?」
「なんか、つい思いつきでやったけど…男子もいるところで、その格好されてるって思ったら、気が気じゃなかった…」
「そ、そうなの?」
「うん…いつか見えちゃうんじゃないかって、こっちのほうがハラハラしてたよ。…穂は、気にならなかったの?」
「少しは、気にしてたけど…これで永那ちゃんの不安を少しでもなくせるなら…と思ってたよ」
永那ちゃんが私の頭を撫でながら笑う。
「ありがとう。好きだよ、穂」
私は首を傾げる。
すぐに頷いて、「私も、永那ちゃんが好き!」と、彼女を抱きしめ返す。
「千陽にバレなかったの?」
「…たぶん。このビキニつけてると、永那ちゃんを思い出して“絶対さわらせちゃダメ”って気持ちになれるんだよ。絶対見られちゃダメだし、絶対これ以上はダメって思えた」
「ふーん…じゃあ、けっこう良かったんだ」
途中から慣れたけど、もちろんすごく良かったわけではない。
学校で、少し激しく動いたら位置がズレそうになって怖かったし、何度もトイレに行って、問題ないか確認していた。
それでも…今日(昨日)みたいな日には、胸の締め付けが私の理性を引き止めてくれた。
必死に永那ちゃんを思い出して、お風呂だって一緒には入れないと思えたし、千陽の気持ち良さそうな声にも耐えた。
お泊りの日は…必須かもしれない。
「そうだね。…でも、学校では…つける必要は、ないかも」
「うん。“みんなの模範になりたい”穂には、必要なかったね」
一昨日を思い出す。
今更ながら、あれもかなりギリギリだったような…。
「昨日、約束守ったんだもんね?」
朝の会話を思い出す。
「うん。ちゃんと、キスと胸だけ…。私のは、さわらせなかったよ」
「…じゃあ、いい加減、穂を信じなきゃね」
優しく微笑まれる。
「自分で“いい”って言ったんだし…穂は今回、約束を守ってくれたんだし…もう、マイクロビキニはやめよう。穂は…誰にも盗られないって、信じる」
私が頷くと、またギュッと強く抱きしめられた。
「ねえ、昨日、どんなことしたの?」
心臓が跳ねる。
「あ、あの…最初はいつも通り、キスして、胸を…さわってあげたんだけど…途中から、千陽が変な棒を出してきて…」
「変な棒?」
「なんか、よくわからないけど…それを、千陽が、自分で、おまたに…挿れて…」
ドクドクと、鼓動がうるさくなる。
「バイブか」
「バイブ…?」
「そういう、エッチな玩具」
ゴクリと唾を飲む。
「いいなあ…あいつバイブ持ってんのか。私も欲しいんだよね」
…欲しいんだ。
「…穂が、バイブを動かしたの?」
「ううん!私は、本当に、キスと胸だけ…」
「そっか」
「だって、エッチになっちゃうよね?」
「そだね。…よかった」
彼女の耳元に口を近づける。
「千陽の声が、すごく、エッチで…早く、永那ちゃんに…会いたかった」
彼女がフフッと笑う。
「私に会いたかったの?」
「うん…なんで、ここにいないんだろう?って思ったよ」
「それじゃ、3人で部屋にいることになっちゃって、おかしなことになるよ?」
「…あ、そっか。…でも、でもね?私、千陽の声聞いて…その…ショーツが…大変なことに…」
「大変なことって?」
永那ちゃんは楽しそうに笑う。
「…意地悪」
彼女の首に顔をうずめる。
「夏休み、最後の日…エッチ、できなかったし…私、楽しみに、してたんだよ」
「可愛い」
苦しいくらいに、強く抱きしめられる。
見つめ合って、キスをする。
2人で笑って、もう一度する。
永那ちゃんの首の後ろに手を回す。
永那ちゃんは私を抱きしめるように背中に手を回した。
「好き」
「私も」
吐息が混ざり合う。
ゆっくり、お互いの舌を絡ませる。
それだけで子宮が疼いて、早く彼女に触れられたいと願う。
彼女は私の舌を撫でるように、舌先を動かす。
少し擽ったくて、舌を動かすと、絡めてくれる。
2人で遊ぶみたいに、動かす。
クチュクチュと部屋に音が響いて、体が疼く。
私は膝立ちになって、永那ちゃんの唇を覆うように、貪るように、唇を押し付ける。
永那ちゃんの髪を撫でると、彼女も撫でるように背中をさすってくれる。
それだけで、気持ちいい。
千陽はそう言って、部屋から出て行った。
2人で彼女の背を見送って、しばらくドアを眺めていた。
「…永那ちゃん、ごめんね。嫌だったよね」
「んー…初めて2人のしてるとこ見たけど…まあ、そりゃあ、良い気分にはならないけど…2人とも、幸せそうで、ちょっと安心した」
「…そっか」
永那ちゃんにギュッと抱きしめられる。
「穂、好き」
「私は、永那ちゃんが大好き」
彼女がフフッと笑う。
「そういえば穂、ずっと気になってて、なかなか言えなかったんだけど…」
「なに?」
そんな前振りされると、妙にドキドキする。
「その…自分で言っておきながら…あれなんだけど…その…マイクロビキニ、やめよう」
「え?」
「なんか、つい思いつきでやったけど…男子もいるところで、その格好されてるって思ったら、気が気じゃなかった…」
「そ、そうなの?」
「うん…いつか見えちゃうんじゃないかって、こっちのほうがハラハラしてたよ。…穂は、気にならなかったの?」
「少しは、気にしてたけど…これで永那ちゃんの不安を少しでもなくせるなら…と思ってたよ」
永那ちゃんが私の頭を撫でながら笑う。
「ありがとう。好きだよ、穂」
私は首を傾げる。
すぐに頷いて、「私も、永那ちゃんが好き!」と、彼女を抱きしめ返す。
「千陽にバレなかったの?」
「…たぶん。このビキニつけてると、永那ちゃんを思い出して“絶対さわらせちゃダメ”って気持ちになれるんだよ。絶対見られちゃダメだし、絶対これ以上はダメって思えた」
「ふーん…じゃあ、けっこう良かったんだ」
途中から慣れたけど、もちろんすごく良かったわけではない。
学校で、少し激しく動いたら位置がズレそうになって怖かったし、何度もトイレに行って、問題ないか確認していた。
それでも…今日(昨日)みたいな日には、胸の締め付けが私の理性を引き止めてくれた。
必死に永那ちゃんを思い出して、お風呂だって一緒には入れないと思えたし、千陽の気持ち良さそうな声にも耐えた。
お泊りの日は…必須かもしれない。
「そうだね。…でも、学校では…つける必要は、ないかも」
「うん。“みんなの模範になりたい”穂には、必要なかったね」
一昨日を思い出す。
今更ながら、あれもかなりギリギリだったような…。
「昨日、約束守ったんだもんね?」
朝の会話を思い出す。
「うん。ちゃんと、キスと胸だけ…。私のは、さわらせなかったよ」
「…じゃあ、いい加減、穂を信じなきゃね」
優しく微笑まれる。
「自分で“いい”って言ったんだし…穂は今回、約束を守ってくれたんだし…もう、マイクロビキニはやめよう。穂は…誰にも盗られないって、信じる」
私が頷くと、またギュッと強く抱きしめられた。
「ねえ、昨日、どんなことしたの?」
心臓が跳ねる。
「あ、あの…最初はいつも通り、キスして、胸を…さわってあげたんだけど…途中から、千陽が変な棒を出してきて…」
「変な棒?」
「なんか、よくわからないけど…それを、千陽が、自分で、おまたに…挿れて…」
ドクドクと、鼓動がうるさくなる。
「バイブか」
「バイブ…?」
「そういう、エッチな玩具」
ゴクリと唾を飲む。
「いいなあ…あいつバイブ持ってんのか。私も欲しいんだよね」
…欲しいんだ。
「…穂が、バイブを動かしたの?」
「ううん!私は、本当に、キスと胸だけ…」
「そっか」
「だって、エッチになっちゃうよね?」
「そだね。…よかった」
彼女の耳元に口を近づける。
「千陽の声が、すごく、エッチで…早く、永那ちゃんに…会いたかった」
彼女がフフッと笑う。
「私に会いたかったの?」
「うん…なんで、ここにいないんだろう?って思ったよ」
「それじゃ、3人で部屋にいることになっちゃって、おかしなことになるよ?」
「…あ、そっか。…でも、でもね?私、千陽の声聞いて…その…ショーツが…大変なことに…」
「大変なことって?」
永那ちゃんは楽しそうに笑う。
「…意地悪」
彼女の首に顔をうずめる。
「夏休み、最後の日…エッチ、できなかったし…私、楽しみに、してたんだよ」
「可愛い」
苦しいくらいに、強く抱きしめられる。
見つめ合って、キスをする。
2人で笑って、もう一度する。
永那ちゃんの首の後ろに手を回す。
永那ちゃんは私を抱きしめるように背中に手を回した。
「好き」
「私も」
吐息が混ざり合う。
ゆっくり、お互いの舌を絡ませる。
それだけで子宮が疼いて、早く彼女に触れられたいと願う。
彼女は私の舌を撫でるように、舌先を動かす。
少し擽ったくて、舌を動かすと、絡めてくれる。
2人で遊ぶみたいに、動かす。
クチュクチュと部屋に音が響いて、体が疼く。
私は膝立ちになって、永那ちゃんの唇を覆うように、貪るように、唇を押し付ける。
永那ちゃんの髪を撫でると、彼女も撫でるように背中をさすってくれる。
それだけで、気持ちいい。
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