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第2章 冒険記
Chapter09 本来の目的
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朝になりアリムレスも現れて皆で朝食を食べていた。
深夜に起きた事はセランディースとルディース以外誰も知らない。
アークトゥルスに黙っててくれと頼まれたからだ。
(男としては知られたく無いだろうけど…他に被害が及ばないか心配かな?)
ルディースはそう思いながら焼いたソーセージとチーズを乗せたパンを食べた。
食べ終わりアサールが持っていた大きな地図を皆で見る。
「ここだ。多分隠し通路がある筈だ」
「ほう、どっちもでかい敵が居そうだな」
ヴァルハラートが言う。
「どんな敵が居ようともまずは私が先に見る。いいかい?」
ルディースはアークトゥルスを見て言う。
「分かった。目利きは任せるよ」
アークトゥルスはそう言い頷く。
「あれ?無い!動画が無い!撮れてなかった?」
セランディースは金属の板を見ながら叫ぶ。
「そんな板ばっか見てないで早く食ってくれよ片付けられないだろう?」
エルセンが嫌な顔をしながら怒る。
「嫌な顔しないでよ。食事が不味くなるでしょ。エルン」
セランディースはそう言い食べる。
(ぐわぁー!お前にエルンって言われたくねぇ!)
朝から喧嘩はしたくはないのでエルセンはそっぽを向き鬼の形相しながら黙った。
ヴェルニクスは荷物をしまいすぐに行ける用意をした。
ルディースも手を翳して空間収納に寝具を収納した。
セナンディアスはアリムレスに髪を梳かしてもらい用意をする。
「さぁ行くぞ」
アサールはそう言い部屋を出ると皆も彼に付いて行く。
「足痛~い!誰かおぶってぇ~!」
少し歩くとセランディースが急に駄々をこねた。
「30分も歩いてないぞ。セランディース」
アサールは少し苛立ちながら言う。
「あーそんな事言っていいのかなぁ~。僕が居ないと皇子様が救えないよ~」
「えっ?」
周囲がざわめく。
「何故その事を知っているのだ?」
アサールは怖い顔をしてセランディースに問う。
「僕は主人公だよ。何でも知っているよ~。皇子様は半年前から洞窟に閉じ込められている事もね」
クスっと笑いながらセランディースは言う。
「本当か!アサール!っ…様!」
アークトゥルスは急に興奮してアサールに詰め寄る。
「……事実だ」
アサールが言うと今度は周りはシンと静まりかえる。
「それが本来の目的かな。セランの口振りなら皇子様は囚われているが、生きているという事。ならば少し急ごうか」
ルディースはそう言いセランディースの所に後ろ向きにしゃがんで手を後ろに広げる。
「私がおぶってあげるよ。さぁ」
「うわぁー!ルディースがそんな事しなくていいよ!俺がやる!」
エルセンは焦って言うと、セランディースはクスっと意地悪く笑い。
「えぇ~。ルディースでいいよ。はい君は僕の荷物を持って」
セランディースはエルセンに荷物を渡しルディースにおぶってもらう。
(こいつ…性格悪いな。元の世界でもこうだったら敵が多いだろうな)
ヴァルハラートは横目でセランディースを見て思う。
目にコウモリの翼が生えた魔物が一匹キィキィ鳴きながらこちらの様子を見ていた。
「あの魔物に監視されてるが、倒しても良いのか?」
セオドアはダガーを出してルディースに聞く。
「多分少しでもダメージを与えると大爆発する類だ…被害を考えると止めておいた方がいい」
ルディースはそう言い歩く。
「うむ…」
セオドアはダガーをしまった。
特定した部屋に辿り着く。
「この中に魔物はいるのか?」
アサールはセランディースに聞くと。
「ん…あ…寝てた。ん…待ってて今スマホで…あっ今は居ないかな?」
セランディースは金属の板を操作してるとルディースは
「その板、スマホっていうんだ。それで部屋の内部が見れるんだね」
「そうさ!それでねこれをこうすると…」
ガチャ。
ドアの鍵が開く。
「うわぁー。道具無しで鍵を開けるなんて、お前盗賊頭か?」
エルセンがセランディースに初めて感心する。
「フフンどうだい?僕はこの世界では万能だよ?」
セランディースは鼻高々に言う。
「凄いね!で、もう降ろしていい?」
ルディースがセランディースに言う。
「嫌っ!僕は君より偉…」
突然ヴァルハラートが蔓でセランディースを縛りあげる。
「んーっ!」
勿論口にも蔓を這わせて喋れなくしてある。
「こっから先は危ねえから救世主様はここに居てくれや(一生な)」
ヴァルハラートはそう言い笑いながらセランディースに手を振る。
(悪いが私もハラートと同じ意見だ)
ルディースはそう思いヴァルハラートを見る。
各々戦う準備が忙しくてセランディースの事をとやかく言う暇が無かった。
「用意はいいか?入るぞ!」
アサールがドアに手を掛ける。
皆は同時に頷き、ガチャッとドアノブを捻り、勢い良く開いた。
深夜に起きた事はセランディースとルディース以外誰も知らない。
アークトゥルスに黙っててくれと頼まれたからだ。
(男としては知られたく無いだろうけど…他に被害が及ばないか心配かな?)
ルディースはそう思いながら焼いたソーセージとチーズを乗せたパンを食べた。
食べ終わりアサールが持っていた大きな地図を皆で見る。
「ここだ。多分隠し通路がある筈だ」
「ほう、どっちもでかい敵が居そうだな」
ヴァルハラートが言う。
「どんな敵が居ようともまずは私が先に見る。いいかい?」
ルディースはアークトゥルスを見て言う。
「分かった。目利きは任せるよ」
アークトゥルスはそう言い頷く。
「あれ?無い!動画が無い!撮れてなかった?」
セランディースは金属の板を見ながら叫ぶ。
「そんな板ばっか見てないで早く食ってくれよ片付けられないだろう?」
エルセンが嫌な顔をしながら怒る。
「嫌な顔しないでよ。食事が不味くなるでしょ。エルン」
セランディースはそう言い食べる。
(ぐわぁー!お前にエルンって言われたくねぇ!)
朝から喧嘩はしたくはないのでエルセンはそっぽを向き鬼の形相しながら黙った。
ヴェルニクスは荷物をしまいすぐに行ける用意をした。
ルディースも手を翳して空間収納に寝具を収納した。
セナンディアスはアリムレスに髪を梳かしてもらい用意をする。
「さぁ行くぞ」
アサールはそう言い部屋を出ると皆も彼に付いて行く。
「足痛~い!誰かおぶってぇ~!」
少し歩くとセランディースが急に駄々をこねた。
「30分も歩いてないぞ。セランディース」
アサールは少し苛立ちながら言う。
「あーそんな事言っていいのかなぁ~。僕が居ないと皇子様が救えないよ~」
「えっ?」
周囲がざわめく。
「何故その事を知っているのだ?」
アサールは怖い顔をしてセランディースに問う。
「僕は主人公だよ。何でも知っているよ~。皇子様は半年前から洞窟に閉じ込められている事もね」
クスっと笑いながらセランディースは言う。
「本当か!アサール!っ…様!」
アークトゥルスは急に興奮してアサールに詰め寄る。
「……事実だ」
アサールが言うと今度は周りはシンと静まりかえる。
「それが本来の目的かな。セランの口振りなら皇子様は囚われているが、生きているという事。ならば少し急ごうか」
ルディースはそう言いセランディースの所に後ろ向きにしゃがんで手を後ろに広げる。
「私がおぶってあげるよ。さぁ」
「うわぁー!ルディースがそんな事しなくていいよ!俺がやる!」
エルセンは焦って言うと、セランディースはクスっと意地悪く笑い。
「えぇ~。ルディースでいいよ。はい君は僕の荷物を持って」
セランディースはエルセンに荷物を渡しルディースにおぶってもらう。
(こいつ…性格悪いな。元の世界でもこうだったら敵が多いだろうな)
ヴァルハラートは横目でセランディースを見て思う。
目にコウモリの翼が生えた魔物が一匹キィキィ鳴きながらこちらの様子を見ていた。
「あの魔物に監視されてるが、倒しても良いのか?」
セオドアはダガーを出してルディースに聞く。
「多分少しでもダメージを与えると大爆発する類だ…被害を考えると止めておいた方がいい」
ルディースはそう言い歩く。
「うむ…」
セオドアはダガーをしまった。
特定した部屋に辿り着く。
「この中に魔物はいるのか?」
アサールはセランディースに聞くと。
「ん…あ…寝てた。ん…待ってて今スマホで…あっ今は居ないかな?」
セランディースは金属の板を操作してるとルディースは
「その板、スマホっていうんだ。それで部屋の内部が見れるんだね」
「そうさ!それでねこれをこうすると…」
ガチャ。
ドアの鍵が開く。
「うわぁー。道具無しで鍵を開けるなんて、お前盗賊頭か?」
エルセンがセランディースに初めて感心する。
「フフンどうだい?僕はこの世界では万能だよ?」
セランディースは鼻高々に言う。
「凄いね!で、もう降ろしていい?」
ルディースがセランディースに言う。
「嫌っ!僕は君より偉…」
突然ヴァルハラートが蔓でセランディースを縛りあげる。
「んーっ!」
勿論口にも蔓を這わせて喋れなくしてある。
「こっから先は危ねえから救世主様はここに居てくれや(一生な)」
ヴァルハラートはそう言い笑いながらセランディースに手を振る。
(悪いが私もハラートと同じ意見だ)
ルディースはそう思いヴァルハラートを見る。
各々戦う準備が忙しくてセランディースの事をとやかく言う暇が無かった。
「用意はいいか?入るぞ!」
アサールがドアに手を掛ける。
皆は同時に頷き、ガチャッとドアノブを捻り、勢い良く開いた。
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