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本編
13話 side・ラーミナ
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カチリと何かが切り替わったかのように、私の意識は覚醒した。
見慣れない天井、極上のベッドに夜着、ついでに内装も華美ではないが高価なものに思える。
(ここ……どこ?)
沸き上がる謎と深まる混乱はさておき、一度冷静になるために目を閉じて、スゥッと意識を集中させるとだんだんと記憶が甦ってきた。
私が養父であり、叔父である現ホレフティス伯爵に誘われて(いや、頼まれてかな……?)挑んだ初めての夜会は、アイゼン=レーグルス=ベースティア第四王子殿下の十五の生誕祭だった。
私もちょうど同じ日に十五歳になるので、ちょうどいいのでは?と叔父は思ったそうだ。
この国──ベースティア王国では、大抵の貴族令嬢は十二~十七歳の間に夜会デビューを迎える。ちなみに令息たちの場合はそれより全体的に三歳ほど後になる。なんでだろ?
そして、王族は決まってこの十五の生誕祭をデビューにするため、それに合わせて自分の子どもをデビューさせることが多いという。
目的は、もちろん王族との婚姻だ。
デビュタントは花飾りといい真新しさといい、何かと目立つ要因が多いから、これを機に見初めてもらおうと言う魂胆……らしい。玉の輿ってやつなのかな?
でも、叔父は違う。曰く、
「このタイミングで出ないと、ちとマズイ」
と、いつになく真面目な口調で言った。これで真面目な方である。
私は市井の出身のため、貴族生活が負担にならないよう、叔父が私を養女に迎えてからその存在が公になって以降増えた茶会やら縁談の誘いを全力で片っ端から断りまくっているのを知っている。
でも、今回の夜会を体調不良でもないのに欠席するのは、さすがに他の貴族からの不興を買うらしい。……最悪、私の存在を疑われるのだとか。
とにかく、失礼にならない程度に顔を出してパパッと帰ろうという計画になり、私はすぐ了承した。
初めて着た夜会用ドレスは、コルセットがキツかったりもしたけど、とても綺麗だった。
私のこの国では珍しいとされる薄めの褐色の肌に合わせた白紫のドレスには、ふわりと白いレースが舞い、裾や袖には濃紫の刺繍が踊る。
ネックレスやイヤリングもシックで品の良い私好みの小ぶりな金装飾で飾られた。チャームはサファイアで統一。……叔父曰く、私の父の瞳と同じ色だからだって。
ちなみに髪には白いスズランをつけた。夜会デビューするにあたり、白い花を飾るのが伝統だからつけるだけ。まぁ、家に咲いていたので白いのはこれしかなかったからなんだけど。
最難関の化粧は、一般のものは私に馴染みにくいから(純ベースティア人はとにかく肌が白い!)、母方の親類からたまに貰うものを私付きの侍女──パパルナにつけてもらう。彼女は、なぜかそういうのが得意なのだ。
「わぁい!やっぱり、世界一の美人さんだよ~!ラーミナちゃんはっ!!」
「ありがと、パパルナ」
彼女はとにかく私を誉め殺すのが好きだ。ちょっとおしゃれするたびにこうなるのだ。まったく、照れるってば……。
そんなこんなでようやく参加した夜会だったけど、主役であるアイゼン殿下にお目通りした後、そろそろ帰ろうかという頃に少し妙な気配がした。
(────ま、魔獣!?)
本能が告げる、絶対の勘。
いたずらに会場を混乱させるのも悪い。とりあえず軽く事情を説明してから王都の家に叔父を転移させると、私も自室に転移してさっさと着替えた。
ここ数年、叔父の治めるホレフティス伯爵領では魔獣被害が増えている。
そのため私はある日突然天恵のように手にした、この力を振るい、領地の安全を守っていた。
幸い、ホレフティス伯爵領には母の親類──戦闘民族の末裔がいたため、戦闘技術を盗む相手に不足はなかったから、戦いの技術はすぐに磨けた。半分血を継いでるのもあるのか、彼らの戦い方は私によく馴染んだ。
元動物とはいえ、最初は命を奪うのに躊躇したこともあったけど、今はそうでもない。……いや、命は大切だけど。魔獣相手ならって割りきれるようになった。
でも、大々的に正体を明かすわけにもいかないから、私は協力者に頼んで私と分からない格好をしている。
さて、着替え終わるとすでに王宮が騒がしくなっていた。きっと魔獣が送られてきたのだろう。私もすぐに行かなきゃと、とりあえず王宮の庭に跳ぶ。すると、その下で見覚えのある方々が剣を振るい、魔法を放っていた──第二王女・ミーカ殿下と第四王子・アイゼン殿下だ。
二人は異様に戦い慣れていた。もしかしたら、王族は皆こうなのかな?だとしたら、かなり強いなぁ。
私はふわりと浮かびながら、足元と地面との間に空間の歪みを感じた。……これはかなりデカいやつだ。そう直感した。
そして、その下にはちょうどミーカ殿下を庇って思考停止してしまったアイゼン殿下の姿があった。このままじゃ、マズイ。
「────させないっ!」
浮遊魔法を解除して、重力に引かれるまま魔獣の方へ落ちていく。
私の武器は双刀。黒刃“アラタ”と白刃“ミチル”を交互に振るい目の前の魔獣を切り裂き、風魔法で塵にする。そうして視界がクリアになると、そこには魔獣に埋め尽くされた地面があった。殿下たちは無事だ。
私は魔獣たちの中心に降り立って、いつものように戦い始めた。心は静かに、身体は激しく、頭は冴え渡る──すぐに一種のゾーン状態に陥り、行動すべてが最適化されていく。
切る切る切る蹴る切る切る潰す切る燃やす蹴る切る切る……あぁ、もう!全然減らないなぁ!
でも、いつのまにか背後が楽になった。振り返ると、黒髪の少年──アイゼン殿下が私の後ろに立っていた。
それはもう、驚いた。まぁ、正直助かったけど。アイゼン殿下の気配が、少し狂喜的な気がするのが気になるなぁ……。死にかけた後に戦闘を続けると一時的にやけくそになってハイになることもあるから、それなのかも。
大丈夫かな?と、もう一度振り返ると一瞬ヴェールがズレた。やば!
アイゼン殿下の乱れた気配が一気に沈静化している。マズイ、本当にばれたかもしれない……!
でも、殿下の淡い翠の目……なんだか、見覚えがある気がする?
戦闘が終わると、やっぱり声をかけられた。
どうしよう……ば、ばれても怒られるってことはないよね?でも、さすがに見逃されることもないだろうし……。
(って、あれ?……少し、身体が、重い、よう……な)
突然来る倦怠感、意識がふわふわと蕩けて、身体が動かないや。
「やっぱ、ラーミナ、だったのか……」
あは、バレちゃった。ホント、どうしよ。
でも殿下、なんでそんな目してるの、ですか?
そんな切なそうな、それでいて嬉しそうな目を、してるの……?
あぁ、もうダメ。眠くて仕方ない。
も、おや……すみ────。
(心配しないで、ラーミナ!私たちが守ってあげる!)
(そうそ!ラーミナちゃんはぁ、少し休んでてぇ?)
(だい、じょぶ。ボクらに、まか、せて)
(あー!私、殿下の前で寝ちゃったんだ!)
すべて思い出すと、私は羞恥に震えた。
ガバッと起き上がると、ふいに手に違和感を覚えた。なんだろうと見てみると……
「ア、アア、アイゼン殿下っ!?」
そこには、私の手を両手で握りしめるアイゼン殿下の姿があった。
床に膝をつき、ベッドに上半身だけ乗せて、きゅうっと手を握り続けている。それもかなりの力で。
「ど、どうしよ?この状況」
私がオロオロしていると、アイゼン殿下が急に身動ぎし始めた。
「で、殿下……?」
緩慢な動作で顔を上げた殿下は、寝惚け眼をゆるりとこちらに向けると、まるで陽が差したかのようにふにゃりと笑った。
見慣れない天井、極上のベッドに夜着、ついでに内装も華美ではないが高価なものに思える。
(ここ……どこ?)
沸き上がる謎と深まる混乱はさておき、一度冷静になるために目を閉じて、スゥッと意識を集中させるとだんだんと記憶が甦ってきた。
私が養父であり、叔父である現ホレフティス伯爵に誘われて(いや、頼まれてかな……?)挑んだ初めての夜会は、アイゼン=レーグルス=ベースティア第四王子殿下の十五の生誕祭だった。
私もちょうど同じ日に十五歳になるので、ちょうどいいのでは?と叔父は思ったそうだ。
この国──ベースティア王国では、大抵の貴族令嬢は十二~十七歳の間に夜会デビューを迎える。ちなみに令息たちの場合はそれより全体的に三歳ほど後になる。なんでだろ?
そして、王族は決まってこの十五の生誕祭をデビューにするため、それに合わせて自分の子どもをデビューさせることが多いという。
目的は、もちろん王族との婚姻だ。
デビュタントは花飾りといい真新しさといい、何かと目立つ要因が多いから、これを機に見初めてもらおうと言う魂胆……らしい。玉の輿ってやつなのかな?
でも、叔父は違う。曰く、
「このタイミングで出ないと、ちとマズイ」
と、いつになく真面目な口調で言った。これで真面目な方である。
私は市井の出身のため、貴族生活が負担にならないよう、叔父が私を養女に迎えてからその存在が公になって以降増えた茶会やら縁談の誘いを全力で片っ端から断りまくっているのを知っている。
でも、今回の夜会を体調不良でもないのに欠席するのは、さすがに他の貴族からの不興を買うらしい。……最悪、私の存在を疑われるのだとか。
とにかく、失礼にならない程度に顔を出してパパッと帰ろうという計画になり、私はすぐ了承した。
初めて着た夜会用ドレスは、コルセットがキツかったりもしたけど、とても綺麗だった。
私のこの国では珍しいとされる薄めの褐色の肌に合わせた白紫のドレスには、ふわりと白いレースが舞い、裾や袖には濃紫の刺繍が踊る。
ネックレスやイヤリングもシックで品の良い私好みの小ぶりな金装飾で飾られた。チャームはサファイアで統一。……叔父曰く、私の父の瞳と同じ色だからだって。
ちなみに髪には白いスズランをつけた。夜会デビューするにあたり、白い花を飾るのが伝統だからつけるだけ。まぁ、家に咲いていたので白いのはこれしかなかったからなんだけど。
最難関の化粧は、一般のものは私に馴染みにくいから(純ベースティア人はとにかく肌が白い!)、母方の親類からたまに貰うものを私付きの侍女──パパルナにつけてもらう。彼女は、なぜかそういうのが得意なのだ。
「わぁい!やっぱり、世界一の美人さんだよ~!ラーミナちゃんはっ!!」
「ありがと、パパルナ」
彼女はとにかく私を誉め殺すのが好きだ。ちょっとおしゃれするたびにこうなるのだ。まったく、照れるってば……。
そんなこんなでようやく参加した夜会だったけど、主役であるアイゼン殿下にお目通りした後、そろそろ帰ろうかという頃に少し妙な気配がした。
(────ま、魔獣!?)
本能が告げる、絶対の勘。
いたずらに会場を混乱させるのも悪い。とりあえず軽く事情を説明してから王都の家に叔父を転移させると、私も自室に転移してさっさと着替えた。
ここ数年、叔父の治めるホレフティス伯爵領では魔獣被害が増えている。
そのため私はある日突然天恵のように手にした、この力を振るい、領地の安全を守っていた。
幸い、ホレフティス伯爵領には母の親類──戦闘民族の末裔がいたため、戦闘技術を盗む相手に不足はなかったから、戦いの技術はすぐに磨けた。半分血を継いでるのもあるのか、彼らの戦い方は私によく馴染んだ。
元動物とはいえ、最初は命を奪うのに躊躇したこともあったけど、今はそうでもない。……いや、命は大切だけど。魔獣相手ならって割りきれるようになった。
でも、大々的に正体を明かすわけにもいかないから、私は協力者に頼んで私と分からない格好をしている。
さて、着替え終わるとすでに王宮が騒がしくなっていた。きっと魔獣が送られてきたのだろう。私もすぐに行かなきゃと、とりあえず王宮の庭に跳ぶ。すると、その下で見覚えのある方々が剣を振るい、魔法を放っていた──第二王女・ミーカ殿下と第四王子・アイゼン殿下だ。
二人は異様に戦い慣れていた。もしかしたら、王族は皆こうなのかな?だとしたら、かなり強いなぁ。
私はふわりと浮かびながら、足元と地面との間に空間の歪みを感じた。……これはかなりデカいやつだ。そう直感した。
そして、その下にはちょうどミーカ殿下を庇って思考停止してしまったアイゼン殿下の姿があった。このままじゃ、マズイ。
「────させないっ!」
浮遊魔法を解除して、重力に引かれるまま魔獣の方へ落ちていく。
私の武器は双刀。黒刃“アラタ”と白刃“ミチル”を交互に振るい目の前の魔獣を切り裂き、風魔法で塵にする。そうして視界がクリアになると、そこには魔獣に埋め尽くされた地面があった。殿下たちは無事だ。
私は魔獣たちの中心に降り立って、いつものように戦い始めた。心は静かに、身体は激しく、頭は冴え渡る──すぐに一種のゾーン状態に陥り、行動すべてが最適化されていく。
切る切る切る蹴る切る切る潰す切る燃やす蹴る切る切る……あぁ、もう!全然減らないなぁ!
でも、いつのまにか背後が楽になった。振り返ると、黒髪の少年──アイゼン殿下が私の後ろに立っていた。
それはもう、驚いた。まぁ、正直助かったけど。アイゼン殿下の気配が、少し狂喜的な気がするのが気になるなぁ……。死にかけた後に戦闘を続けると一時的にやけくそになってハイになることもあるから、それなのかも。
大丈夫かな?と、もう一度振り返ると一瞬ヴェールがズレた。やば!
アイゼン殿下の乱れた気配が一気に沈静化している。マズイ、本当にばれたかもしれない……!
でも、殿下の淡い翠の目……なんだか、見覚えがある気がする?
戦闘が終わると、やっぱり声をかけられた。
どうしよう……ば、ばれても怒られるってことはないよね?でも、さすがに見逃されることもないだろうし……。
(って、あれ?……少し、身体が、重い、よう……な)
突然来る倦怠感、意識がふわふわと蕩けて、身体が動かないや。
「やっぱ、ラーミナ、だったのか……」
あは、バレちゃった。ホント、どうしよ。
でも殿下、なんでそんな目してるの、ですか?
そんな切なそうな、それでいて嬉しそうな目を、してるの……?
あぁ、もうダメ。眠くて仕方ない。
も、おや……すみ────。
(心配しないで、ラーミナ!私たちが守ってあげる!)
(そうそ!ラーミナちゃんはぁ、少し休んでてぇ?)
(だい、じょぶ。ボクらに、まか、せて)
(あー!私、殿下の前で寝ちゃったんだ!)
すべて思い出すと、私は羞恥に震えた。
ガバッと起き上がると、ふいに手に違和感を覚えた。なんだろうと見てみると……
「ア、アア、アイゼン殿下っ!?」
そこには、私の手を両手で握りしめるアイゼン殿下の姿があった。
床に膝をつき、ベッドに上半身だけ乗せて、きゅうっと手を握り続けている。それもかなりの力で。
「ど、どうしよ?この状況」
私がオロオロしていると、アイゼン殿下が急に身動ぎし始めた。
「で、殿下……?」
緩慢な動作で顔を上げた殿下は、寝惚け眼をゆるりとこちらに向けると、まるで陽が差したかのようにふにゃりと笑った。
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