45 / 62
045 ちょろいなー
しおりを挟む
結局、アリアとルサルカは二着ずつ服を購入し、古着屋を出たのは昼を過ぎてからだった。古着屋を出た我らは、腹を満たすために飯屋に来ていた。我が注文するのは、もちろん肉とチーズだ。魚にも惹かれるものがあるが、サンベルジュで食べたような生の魚を焼いた物は、高いからダメだと言われてしまったから仕方ない。
「お昼からはどうしましょうか?」
「わたくしは特に行きたい場所はないかしら。アリアさんとルサルカさんはいかがですの?」
「私は……強いて言うなら下着が欲しいかしら。古着屋には良いのが無くって」
「うん。下着欲しいね」
アリアとルサルカはまだ服が欲しいようだ。
「下着は新品の方が良いですよ。変な病気を貰っても厄介ですし」
「「病気!?」」
レイラの言葉に、アリアとルサルカが驚きの声を上げる。
「そうですわね。わたくしも新品の方が良いと思いますわ」
「そうなんだ……」
ヒルダも同意したことで、病気の信憑性を信じたのか、アリアが沈んだ声を出した。そんなアリアを見て、レイラがなにか思い出すように上を向いて人差し指を口元に当てて話し出す。
「そうですね……。下着でしたらオススメのお店がありますよ」
「レイラのオススメって高そうね……」
アリアの言葉に、レイラが苦笑して口を開く。
「そのお店は良心的なお値段ですよ。デザインも良いですし、きっと二人も気に入ると思います」
お昼からはレイラの紹介する店に行くようだ。昼食を終えた我らは、レイラの案内に従って歩き出す。今日はイノリスが居ないから我も徒歩だ。イノリスが居れば彼女に乗って移動できるのだが、イノリスは学院の外に出る許可が下りなかった。なぜ我は外に出れて、イノリスは出れないのだろうか。おそらく、人間たちがイノリスを恐れていたのが理由か。この間の野外学習でも、イノリスの姿を見た人間達は恐怖していたからな。
◇
「こちらがアウシュリーです」
商店街から学院の方向に大通りを越えて歩くこと暫し、レイラのオススメする店に到着した。見たところ、商店街の古着屋よりも小さい店のようだ。扉の左右にあるガラスには、薄手の白のカーテンで目隠しされており、外から見たのでは、何の店か分からない。
「さぁ、入りましょう」
我らはレイラに続いて店の中に入る。店の扉を開けると、チリンチリンと小さなベルが鳴る。店の中は明るく、壁がリボンや布で飾られており、優美というよりも、可愛らしい印象の空間だった。アリアとルサルカが可愛らしい店の様子に目を輝かせている。
「まあまあ。レイラお嬢様ではありませんか。ようこそいらっしゃいました。お友だちの方々ですか? ようこそアウシュリーへ」
店の奥から人間の女が現れた。女はレイラと知り合いのようだ。
「ご無沙汰しています。今日はお友達と来ました」
「まあまあ。可愛らしいお嬢様方だこと。小さい店ですけど、どうぞ見て行ってくださいな」
女が店の奥へと四人を誘う。
「お嬢様方にはこちらがオススメですよ。では、ごゆっくり」
一礼して女が下がる。近くの棚を見ると、小さな色とりどりの布切れが置かれていた。よく見ると、布切れはレースやリボンで飾り付けられている。
「かわいい。えっ? 下着ってこんなにかわいいのがあるの?」
「すごい! すごいよこれ!」
アリアとルサルカが狂喜乱舞している。よほど、この布切れに感動したようだ。そんなにすごいのか?
「良いデザインですわね。わたくしもいくつか買ってみようかしら」
ヒルダも気に入ったようだ。近くの棚を見て回っている。
「刺繍でワンポイントのもあるのね。かわいいし、値段もお手ごろだし、良いかも」
「アリア! これ黒猫!」
「ほんとっ!?」
アリア達のはしゃぐ姿を見て、我はある予感がよぎった。この買い物は長くなるかもしれない……。
◇
我の予感は当たってしまった。できれば外れてほしかったものだ。我が二回寝入っても、まだ買い物は続いていた。その原因は、またしてもアリアとルサルカだ。二人が、なかなか買うものが決まらないらしい。
「また来た時に買えば良いではないですか」
「そうね……そうするわ」
ようやく終わったようだ。アリアがいくつかの下着を持って会計へと向かう。
「アリア、アリア!」
会計に向かう途中、アリアがルサルカに呼び止められていた。
「これ見て、スケスケ」
「えっ!? こっちのとか、もうほとんど紐じゃない。こんなの誰が買うのかしら?」
それなら先程ヒルダが手に取っていたな。アリアが手にしている物と比べると明らかに布面積が小さいが、布への飾りが豪華な一品だ。
「アリア、先にお会計を済ませてしまいましょう」
「はーい」
アリアが会計を済ませると、長かった買い物が終わる。我は起き上がり、背中を反らすように伸びをした。
「クロムさん、行きますよ」
「あぁ」
リノアに声をかけられ、アリア達を追って我も店の外に出る。
「お買い上げありがとうございました。またのお越しをお待ちしておりますよ」
女の店主に見送られ、アリア達は学院へと歩き出した。
「おやつ時ですが、なにか食べていきますか?」
「うーん……今日はたくさんお金使っちゃったから我慢するわ」
「そうだねー……」
アリアとルサルカの表情が曇る。しかし、曇った表情はすぐに晴れ晴れとした笑顔に変わる。
「でも、おかげで良い買い物できたわ。良い店教えてくれてありがとう」
「ありがとー!」
「わたくしも良い店を知ることができましたわ。ありがとうございます」
「皆さんに気に入っていただけて、うれしいです」
アリア、ルサルカ、ヒルダの言葉に、レイラが顔を綻ばせて応えたのが見えた。
◇
その夜。
「ふんふーんふふふふーん♪」
アリアが部屋の中で下着姿のままクルリと回った。鼻歌も歌っているし、かなり上機嫌のようだ。
「わかいいし、肌触りも良いし、買って正解だったわ。どうクロ、似合う?」
アリアが頭と腰に手を当て、ポーズを決めて問いかけてくる。我に人間の服の良し悪しなど分からぬというのに。だが、我は空気の読める猫だ。アリアの喜びに水を差すような真似はしない。
「似合っているぞー」
「なんだか気のない返事ねー。せっかくクロが刺繍されてるのにしたのに。ねー?」
そう言って、アリアが下着の左腰部分にある黒い刺繍を撫でる。よく見ると、刺繍は黒猫のようだ。染みかと思ったわ。刺繍の黒猫は我ではなのだが……。まぁいいか、適当におだてておこう。
「かわいいかわいい」
「でしょー? あなたも分かってきたじゃない」
ちょろいなー。
「お昼からはどうしましょうか?」
「わたくしは特に行きたい場所はないかしら。アリアさんとルサルカさんはいかがですの?」
「私は……強いて言うなら下着が欲しいかしら。古着屋には良いのが無くって」
「うん。下着欲しいね」
アリアとルサルカはまだ服が欲しいようだ。
「下着は新品の方が良いですよ。変な病気を貰っても厄介ですし」
「「病気!?」」
レイラの言葉に、アリアとルサルカが驚きの声を上げる。
「そうですわね。わたくしも新品の方が良いと思いますわ」
「そうなんだ……」
ヒルダも同意したことで、病気の信憑性を信じたのか、アリアが沈んだ声を出した。そんなアリアを見て、レイラがなにか思い出すように上を向いて人差し指を口元に当てて話し出す。
「そうですね……。下着でしたらオススメのお店がありますよ」
「レイラのオススメって高そうね……」
アリアの言葉に、レイラが苦笑して口を開く。
「そのお店は良心的なお値段ですよ。デザインも良いですし、きっと二人も気に入ると思います」
お昼からはレイラの紹介する店に行くようだ。昼食を終えた我らは、レイラの案内に従って歩き出す。今日はイノリスが居ないから我も徒歩だ。イノリスが居れば彼女に乗って移動できるのだが、イノリスは学院の外に出る許可が下りなかった。なぜ我は外に出れて、イノリスは出れないのだろうか。おそらく、人間たちがイノリスを恐れていたのが理由か。この間の野外学習でも、イノリスの姿を見た人間達は恐怖していたからな。
◇
「こちらがアウシュリーです」
商店街から学院の方向に大通りを越えて歩くこと暫し、レイラのオススメする店に到着した。見たところ、商店街の古着屋よりも小さい店のようだ。扉の左右にあるガラスには、薄手の白のカーテンで目隠しされており、外から見たのでは、何の店か分からない。
「さぁ、入りましょう」
我らはレイラに続いて店の中に入る。店の扉を開けると、チリンチリンと小さなベルが鳴る。店の中は明るく、壁がリボンや布で飾られており、優美というよりも、可愛らしい印象の空間だった。アリアとルサルカが可愛らしい店の様子に目を輝かせている。
「まあまあ。レイラお嬢様ではありませんか。ようこそいらっしゃいました。お友だちの方々ですか? ようこそアウシュリーへ」
店の奥から人間の女が現れた。女はレイラと知り合いのようだ。
「ご無沙汰しています。今日はお友達と来ました」
「まあまあ。可愛らしいお嬢様方だこと。小さい店ですけど、どうぞ見て行ってくださいな」
女が店の奥へと四人を誘う。
「お嬢様方にはこちらがオススメですよ。では、ごゆっくり」
一礼して女が下がる。近くの棚を見ると、小さな色とりどりの布切れが置かれていた。よく見ると、布切れはレースやリボンで飾り付けられている。
「かわいい。えっ? 下着ってこんなにかわいいのがあるの?」
「すごい! すごいよこれ!」
アリアとルサルカが狂喜乱舞している。よほど、この布切れに感動したようだ。そんなにすごいのか?
「良いデザインですわね。わたくしもいくつか買ってみようかしら」
ヒルダも気に入ったようだ。近くの棚を見て回っている。
「刺繍でワンポイントのもあるのね。かわいいし、値段もお手ごろだし、良いかも」
「アリア! これ黒猫!」
「ほんとっ!?」
アリア達のはしゃぐ姿を見て、我はある予感がよぎった。この買い物は長くなるかもしれない……。
◇
我の予感は当たってしまった。できれば外れてほしかったものだ。我が二回寝入っても、まだ買い物は続いていた。その原因は、またしてもアリアとルサルカだ。二人が、なかなか買うものが決まらないらしい。
「また来た時に買えば良いではないですか」
「そうね……そうするわ」
ようやく終わったようだ。アリアがいくつかの下着を持って会計へと向かう。
「アリア、アリア!」
会計に向かう途中、アリアがルサルカに呼び止められていた。
「これ見て、スケスケ」
「えっ!? こっちのとか、もうほとんど紐じゃない。こんなの誰が買うのかしら?」
それなら先程ヒルダが手に取っていたな。アリアが手にしている物と比べると明らかに布面積が小さいが、布への飾りが豪華な一品だ。
「アリア、先にお会計を済ませてしまいましょう」
「はーい」
アリアが会計を済ませると、長かった買い物が終わる。我は起き上がり、背中を反らすように伸びをした。
「クロムさん、行きますよ」
「あぁ」
リノアに声をかけられ、アリア達を追って我も店の外に出る。
「お買い上げありがとうございました。またのお越しをお待ちしておりますよ」
女の店主に見送られ、アリア達は学院へと歩き出した。
「おやつ時ですが、なにか食べていきますか?」
「うーん……今日はたくさんお金使っちゃったから我慢するわ」
「そうだねー……」
アリアとルサルカの表情が曇る。しかし、曇った表情はすぐに晴れ晴れとした笑顔に変わる。
「でも、おかげで良い買い物できたわ。良い店教えてくれてありがとう」
「ありがとー!」
「わたくしも良い店を知ることができましたわ。ありがとうございます」
「皆さんに気に入っていただけて、うれしいです」
アリア、ルサルカ、ヒルダの言葉に、レイラが顔を綻ばせて応えたのが見えた。
◇
その夜。
「ふんふーんふふふふーん♪」
アリアが部屋の中で下着姿のままクルリと回った。鼻歌も歌っているし、かなり上機嫌のようだ。
「わかいいし、肌触りも良いし、買って正解だったわ。どうクロ、似合う?」
アリアが頭と腰に手を当て、ポーズを決めて問いかけてくる。我に人間の服の良し悪しなど分からぬというのに。だが、我は空気の読める猫だ。アリアの喜びに水を差すような真似はしない。
「似合っているぞー」
「なんだか気のない返事ねー。せっかくクロが刺繍されてるのにしたのに。ねー?」
そう言って、アリアが下着の左腰部分にある黒い刺繍を撫でる。よく見ると、刺繍は黒猫のようだ。染みかと思ったわ。刺繍の黒猫は我ではなのだが……。まぁいいか、適当におだてておこう。
「かわいいかわいい」
「でしょー? あなたも分かってきたじゃない」
ちょろいなー。
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人リトと、攻略対象の凛々しい少年ジゼの、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です(笑)
本編完結しました!
『伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします』のノィユとヴィル
『悪役令息の従者に転職しました』の透夜とロロァとよい子の隠密団の皆が遊びに来る、舞踏会編はじめましたー!
他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
舞踏会編からお読みいただけるよう、本編のあらすじをご用意しました!
おまけのお話の下、舞踏会編のうえに、登場人物一覧と一緒にあります。
ジゼの父ゲォルグ×家令長セバのお話を連載中です。もしよかったらどうぞです!
第12回BL大賞10位で奨励賞をいただきました。選んでくださった編集部の方、読んでくださった方、応援してくださった方、投票してくださった方のおかげです。
心から、ありがとうございます!
治癒術師の非日常―辺境の治癒術師と異世界から来た魔術師による成長物語―
物部妖狐
ファンタジー
小さな村にある小さな丘の上に住む治癒術師
そんな彼が出会った一人の女性
日々を平穏に暮らしていたい彼の生活に起こる変化の物語。
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルピア様へも投稿しています。
表紙画像はAIで作成した主人公です。
キャラクターイラストも、執筆用のイメージを作る為にAIで作成しています。
更新頻度:月、水、金更新予定、投稿までの間に『箱庭幻想譚』と『氷翼の天使』及び、【魔王様のやり直し】を読んで頂けると嬉しいです。
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる