上 下
1 / 1

いち(熊の場合)

しおりを挟む
ここは、獣人(淫魔)の雄型のみが生息する世界【インランソア】。
食事は精気。
料理は嗜好品、作物を作るのは趣味、支払いは買う側の体を貪るだけ。
別に食物を食べなくてもその日の相手を誘えば精気で腹は満たされる、そんな日常。
種族によっては、決まった伴侶のみを愛す者もいるが、それは少数派。
ほとんどはその日限り、もしくは、一度子どもを産むまでだ。
出産は子種を受け、受胎した方が産み、種族によっては子育を種付けた方がする。
ただし、双方の同意がなければ受胎せず、同意の元で妊娠すると、腹で子を育てる。
妊娠に関してはご都合主義の世界である。
そして稀に”唯一の番”が存在し、”唯一の番”に出会えば死が二人を別つまで添い遂げる。
出会えるのは奇跡に近いと言われている。











「なぁ、知ってるか?」
「んっ?…どおし…た?」
「村の入り口のベアールの家、空き巣?が入ったらしいぞ」
「…え!?まじか!……勇気あんなぁっ」
「いやいやいや!勇気の有り無しじゃねぇだろう。どう考えても余所者だな」
「あぁっ!確かに、余所者なら、ただの、留守と思うよな…。っ!」
「ま、ベアールの家に侵入するなんて、命知らずしか、この村にはいねぇしな!」
「んぁあ!…てか、喋るか腰動かすかっ、…んっ、どっちかに、しろよっっ!」
「ははっ。わりぃわりぃ!…んじゃ、もっと奥まで入れていいよなっ!!」
「ーーー!っっ!!ふ、深…いぃ!!んやぁっ、あ、あ、…ま…まっ!まってぇっっ!」
「んっ。ぁあ、気持ちいいっ!…はぁ…んっ。止まれって、言われて、止まる奴がいるか、よっ!」
「ぁんんん!……はぅん!…き、気持ち、い、いよぉ。あん!あん!やぁぁん!も、いく、いくぅ、………いっちゃう!あ、や、や、や、っっ、ーっ、ーーーーーーーーー!!」
「ふはっ!結局、気持ちいいんじゃ、ねえかっ!おらっ!イけよっ!沢山精気だせ、よっ!」
「やぁーー!いくぅーーーーっーーーーー!!……っ!っっ、や、やぁーー!い、いま、いったっ!いったのっ!っっ!んぁっ!あん!や、や、また、いく、…いっちゃう!いっちゃう!」
「…っ!」
「ーーーーーー!!…ーーっ!…ーーーー!!あーーーー!やぁーーーー!とま、とまっ!てぇーーーっ!ーーーーーーーーーー!!!」
「おお、濃厚濃厚っ♪っ、ほら、もっと寄越せっ!お前も、俺の精気、欲しいだろ?!もっと、頑張れっ!!」
「ーーーーーーーっっ!ひぅぅっ!!!んゃぁ!あんん!!ーーーっっ!!」



「はふぅ……、んじゃ、ごちそうさまー♪新作のケーキ美味しかったよー♪」
「まいどー。こっちも、濃厚な精気ありがとよ。………、そろそろ仕入れに行かねえとなぁ…。はぁ、………今回は何人相手にしねえといけねえのかな……」














*****************


―――――俺の名前は、リサスティル。サルの住人で手先が器用で身軽なため、スリや空き巣などをしながら生活している。主に盗むのは、精気を貯めてある魔石だ。
俺は誰かと交わったことがない。インキュバスにとっては致命的に他人に触れることが嫌いなのだ。他人の体温が気持ち悪くて仕方ない。だから、これからも交わるつもりもないので魔石で精気を補うしかないのだが、買うのは嫌なので盗んでいる。

魔石は他人と身体を交わらせるのが苦手な者(ほぼいないけど、稀にいる)などが主食としている。
だが、あまり数は売られていない。自分の非常食やオヤツとして少量を作るだけで、あまり必要性が高くないのだ。基本は腹が減れば近くの誰かに声をかけ、同じく腹が減ったもの同士で交わればいいので売るほど作る奴があまりいない。中には趣味で作成し販売する者もいるが、結局買うときに精気で支払うのだ。身体を使わなければ手に入れることが出来ない。
あまり重要な魔石ではないため、盗まれても気にする奴も少なく、気づいていない奴のほうが多いだろう。

だから、気にせず盗んでいたのに……、気づかれたんだ。たまたま盗みに侵入した家で物色中に、家主が戻ってきてしまった。しかも、見つけた魔石を手にした俺を見て、欲情しやがった!
「盗みに入るほど、私が好きなのか!なら、魔石で我慢せずに声をかければいいものを!美しすぎるのも罪だな・・・。さあ、私の腕の中においで」って、俺に触れてこようとするから鳥肌がヤバく、ナルシスト的な発言には寒気が止まらないため思わずせっかく手にした魔石なのにそいつの顔面に思いきり投げつけてしまった。
魔石がめり込んでいたが、すぐに追いかけてきて「あぁ!追いかけて欲しいのかい?焦らされるのも…イイ!」と宣った!
マジ無理マジ無理!とあの時は人生で一番本気出して逃げた。…いや、あまりの恐怖に俺の本気速度を更新したと思う。マジで。
しばらくは奴に会いそうな街中にいるのは危険と判断して、少し離れた村にやってきた。村のほうが警戒も薄いし、盗みやすいってのもあるが。で、取りあえず、村の入り口にある留守っぽい家に侵入したんだが……





「あぁあああああああああっ!!いや、や、あ、あ、んぁっーーーーーーー!も、ゆる、ゆるしてぇーーーーー!!っぁあっ!……っも、…いった!いったからぁ!ぁん!と、とまってぇ…!ひゃぅん!」



結果を言うと家主に捕まった。

しかも、休眠していて目覚めかかっていた熊の獣人に。どうやら、留守じゃなくて休眠していたみたいで。
休眠明けの熊の獣人は食欲がヤバいので『近づくな、危険!』『近づけば、産むまでがセットだ』と言われている。休眠前は前で蓄えるのに食欲も増しているそうだが、明けは特に飢餓に近いため、下手に近づいて食料と判断されると、満足するまで離してもらえない。しかも、満足し始めると子を欲しがり、了承が取れるまで犯し尽くすのだ。まあ、了承しても子を腹で育てるために産むまで犯され続けるのだが……
兎に角、熊の獣人は危険なのだ。普段は温厚でのんびりしているが、この時期だけは肉食なのだと実感する。体格も大きい者が多く、力も強いし、動きも早い。捕まれば逃げれない。


「ぁぁ!…き、きもちいっ!…やぁん!あん!っあん!あぅっ!…んん、あ、あ、あ、らめぇ……、も、お腹いっぱいらからぁ…!」
もう、どの位時間が経ったのか。







留守と思い侵入して、物色中に捕まりそのまま逃げる暇もなくベッドに放り投げられた。起き上がる前に覆いかぶさってきて、服は引き千切られ、声を上げる前に口を塞がれ喰われるのかと思うほど口内を貪られた……。
正直、何が起きているのか認識することが出来ず、気づけば息を奪われるほど口内を縦横無尽に熊の獣人の舌が暴れていた。
「……っ、…っふ…、んんっ!んんーーーー!っふぁ!……ん、んーーー……!」
初めての口づけは死ぬかと思った。マジで。息できないし、寧ろ息を奪いに来ていたし、唾液を流し込んでくるし、飲まないと溺れるほど溜まってしまうし。皆、毎回こんなに苦しい思いしてんの!?
口づけに気を取られている間に後ろに指が入っていた。しかも、太い指が!いつの間にか2本も!
「……ひっ!んや!ぬ、抜いて!…や、やめ……、やだ!や!広げないっ、でぇ…っ!ひゃあぅっ!…あ、ぁあ!なに!?やぁ、そこ!っだめ!だめ、さわらっ…!あ!ああっ!!やぁあ!」
初めての経験で余裕ないのに、容赦なく俺を追い込んでくる。しかも、お、俺の中の、指が、ある場所に触れた瞬間に全身に電流が流れるほどの快感が走った。それに気づいた奴はそこを重点的に触れてきて、あっけなくイってしまった。
苦手な他人の体温を不快に思う暇もなく、身体の熱を上げられ、奴の体温が気持ちいと感じるほどに蕩かされた。
「やぁ!……、も、も、もぅらめぇ!こん、こんなのしらない~~!!っぁあ!!あーーーーっ………」
他人との接触がこんなにも気持ちいなんて!なんで!なんで!!なんで!?今までは気持ち悪いとしか感じなかったのにぃ!!??
「っひぃ!な、なに!?」
何度イかされたのか分からず、イってもイっても身体の熱が溜まっていく一方で中があり得ない位に切なさを訴えてくる。拡げられ恥ずかしい音を響かせているお尻は、目の前にいる男の指を4本も咥えこんで離さない。指をバラバラに動かし拡げたり、感じるトコロを挟み込み、押し潰し、こね繰りまわし、時に避けて新たな性感帯を作るために容赦なく内壁を抉る。

息も絶え絶えになった頃、やっと指を抜いてくれたが休む暇もなく灼熱の塊を押しつけられた。
「ああっ!!ぁ、あつっ…いぃ!…っあ、はぁ、はぁ、……ん!んんーーー!!や、やぁ!入って、くるうっ!…あうっ!」
太い指が4本も入っていたのに、その質量を超える熱い熱棒に更に拡げられる苦しさと散々弄くられ育まれた快感が交わりながら襲いかかってくる。
「ひぅぅっ!!!んゃぁ!あんん!!あん!あっ!はぁっ!ら、らめ、……ま、また、いっちゃうぅ……、もぉ、はな、はなしてぇー……、んきゅぅ!」
絶え間なく襲いかかってくる熱と快楽から逃げようとしたいのにガッチリと腰を掴む大きな手が許してくれない。せめてもと顔を振り拒絶を示すが、返ってくるのは力強い腰の動きと更に大きくなる熱棒だ。
奥の奥まで入り込み、限界まで入っているはずなのに、まだ足りないと腰を進めてくる。
「んぁぁ…、ん!はぅ!っ、…も、しょれいじょ、はいらなっ……っ!?……え?…ぅぷっ!!……そ、しょこ!だめっ、入れたらっ、らめなとこぉーーーっ!?やぁーーーーぁあ!!」

















※休眠=冬眠はしません。それに近い状態でしばらく眠りにつきますが、時期は獣人によって違い、寒さや暑さに関係なく個体により期間もまちまちです。ただ、期間が長いものほど休眠明けの性欲は強くなり、他人の気配が少しでもあれば襲いかかります。本能で動くため怪我はさせないが、逃げようとすると更に強い快楽を与え逃さないためにより奥まで(結腸)挿入し快楽に狂わせます。とりあえず、逃げるのは不可能ということです。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

僕が玩具になった理由

Me-ya
BL
🈲R指定🈯 「俺のペットにしてやるよ」 眞司は僕を見下ろしながらそう言った。 🈲R指定🔞 ※この作品はフィクションです。 実在の人物、団体等とは一切関係ありません。 ※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨 ので、ここで新しく書き直します…。 (他の場所でも、1カ所書いていますが…)

【R18】奴隷に堕ちた騎士

蒼い月
BL
気持ちはR25くらい。妖精族の騎士の美青年が①野盗に捕らえられて調教され②闇オークションにかけられて輪姦され③落札したご主人様に毎日めちゃくちゃに犯され④奴隷品評会で他の奴隷たちの特殊プレイを尻目に乱交し⑤縁あって一緒に自由の身になった両性具有の奴隷少年とよしよし百合セックスをしながらそっと暮らす話。9割は愛のないスケベですが、1割は救済用ラブ。サブヒロインは主人公とくっ付くまで大分可哀想な感じなので、地雷の気配を感じた方は読み飛ばしてください。 ※主人公は9割突っ込まれてアンアン言わされる側ですが、終盤1割は突っ込む側なので、攻守逆転が苦手な方はご注意ください。 誤字報告は近況ボードにお願いします。無理やり何となくハピエンですが、不幸な方が抜けたり萌えたりする方は3章くらいまでをおススメします。 ※無事に完結しました!

無垢な少年

雫@更新
BL
無垢な少年がおじさんに調教されていつのまにかMになっている話を長編で書こうと思います。出てくる玩具とかは俺と犬と似ているところはありますが、少年そして最初はMじゃないので反抗的な部分が違うところなので見てみてくださると嬉しいです。

生意気ユカちゃん♂わからせ調教

おさかな
BL
大学デビューした元陰キャの湯川晶は、女装写真を使ってマッチングアプリで女性のふりをして悪戯をしていた。そんなことを繰り返しているうち、騙していた男たちに身バレしてとあるヤリ部屋に強制連行されてしまう…… +++++ 凌○モノなのでひどい言葉や表現が多数あります。暴力はスパンキング程度。無理やり/おくすりプレイ/快楽堕ち/羞恥 などなど 諸々モラルに反する表現がありますが本作品はそれらの行為を決して推奨するものではございません。

級友への隷従

くねひと
BL
県立K高校の古谷はある不注意から、同級生の平瀬、篠原に弱みを握られ、二人の奴隷となることを誓わされた。でもなぜだろう? 古谷は自身に問いかける。平瀬の命令には逆らいたくなるのに、篠原の命令には従順に従いたくなるのだ。

婚約破棄は計画的にご利用ください

Cleyera
BL
王太子の発表がされる夜会で、俺は立太子される第二王子殿下に、妹が婚約破棄を告げられる現場を見てしまった 第二王子殿下の婚約者は妹じゃないのを、殿下は知らないらしい ……どうしよう :注意: 素人です 人外、獣人です、耳と尻尾のみ エロ本番はないですが、匂わせる描写はあります 勢いで書いたので、ツッコミはご容赦ください ざまぁできませんでした(´Д` ;)

狂宴〜接待させられる美少年〜

はる
BL
アイドル級に可愛い18歳の美少年、空。ある日、空は何者かに拉致監禁され、ありとあらゆる"性接待"を強いられる事となる。 ※めちゃくちゃ可愛い男の子がひたすらエロい目に合うお話です。8割エロです。予告なく性描写入ります。 ※この辺のキーワードがお好きな方にオススメです ⇒「美少年受け」「エロエロ」「総受け」「複数」「調教」「監禁」「触手」「衆人環視」「羞恥」「視姦」「モブ攻め」「オークション」「快楽地獄」「男体盛り」etc ※痛い系の描写はありません(可哀想なので) ※ピーナッツバター、永遠の夏に出てくる空のパラレル話です。この話だけ別物と考えて下さい。

転生先のパパが軽くヤンデレなので利用します

ミクリ21
BL
転生したら王子でした。しかも王族の中で一番低い地位です。しかし、パパ(王様)が溺愛してきます。更にヤンデレ成分入ってるみたいです。なので、少々利用しましょう。ちょっと望みを叶えるだけですよ。ぐへへ♪

処理中です...