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第百七十八話『妖精の森の平穏』

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「ジュンのところに移動させたんだ!!」
と、サラが理解できたことを喜ぶ。

そのとおりサラと奈緒子の前にいた、トロールが、奈緒子の対角線上のところに移動していた僕のもとに、吹き飛ばされていた。
そして、ゆっくり減速し、移動が完了した。

そう、僕の目の前に。

「いくぞ!」
と、言って僕は、大きくSSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」を構えて振り下ろした。


「おおおおおお!」
と僕が叫びながら、最強の剣を振り下ろした。

ドカアァァァァァン

と、妖精の村を襲った砦のボス、トロールを倒した。

コインが飛んできた。

「おおお、クリアした?」
と、サラが僕に聞く。

「うん、このまま待っていたら、妖精の森まで転送されるはずだよ」
と僕が答えた。

「やりましたね!」
と美少女魔法使いの奈緒子も微笑む。

「なるほど、これが『立ち回り』ってこと?」
とサラが聞く。

「そう、良い位置に移動して、有利に戦いをすすめるってことだね!」
と僕が答える。

「要は、相手が攻撃出来ない位置からどう攻撃するかってことよね!」
とざっくりと『立ち回り』の真髄とも言えるまとめをするサラだった。

「いまの話でよくそこまでわかったね!」
と僕がおどろく。

「うん、なんとなくそうかな!と思って!」
と微笑むサラ。

「さすがですね!サラちゃん!」
と奈緒子が言う。

そうこうしていると、僕達の転送が終わった。
妖精の森に到着した。

「おおおお、この『妖精の森を襲う』砦のモンスターを撃退してくれたのかのぉ!」
「はい、やっつけました!!」
長老がそう言って、サラが答える。

「これで、しばらく、この『妖精の森』にも平穏が続くことじゃろう。ほんとにありがとう!」
と長老が僕らに言って、感謝を伝えた。

そして僕らは寄り合い所に転送された。

「いやー、いいことしたなぁ」
サラは満面の笑みだった。

「お疲れ様でした!」
と、受付のお姉さんが言う。
報酬などの説明を簡単にしてくれた。

「さて、次は何をやろうか・・・」
と僕が言う。

「うん、妖精さん助けちゃったし、もうやることないかぁ」
とサラが笑う。
「いや、そんなことないけど」
と僕も笑う。

「ねえ、これ・・・」
と、そんなやり取りをしていると、サラがとある文字を見つけて僕に聞いた。

「『妖精の森を守れ、その2』って書いてあるんですけど・・・」
と、サラがわなわな震えながら僕に言った。

「トロールを倒して、平和を取り戻したかに見えた『妖精の森』に新たな敵が現れた、それを倒して、平穏を取り戻せ!」
と僕が、淡々とそのクエストの説明を読む。

「また、襲われちゃったみたいだね・・・」
と僕。

「ちょっとー!!ぜんぜん、『妖精の森に平穏』続いてないじゃん!!」
と、サラが長老の言葉を思い出して言った。そして、そのクエストの受注を同時に済ませていた。
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