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第百三十九話『ゴーストハウスクエスト』
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「今度は、当てるよ!」
と僕はしっかりと『ゴーストエレメンツ』の動きを見ながら、そう言った。
『ゴーストエレメンツ』が珊瑚をすり抜けた後、立ち止まり、色が濃くなるのを確認した。
『透明移動 - インビジブルムーブ』の効果が切れた瞬間だ。
そして、くるりとこちらの方を向く『ゴーストエレメンツ』。
「あ、色が濃くなった!」
と、一緒に見ていたサラもそういった。
透明のお化けが、白いお化けに変化した。
今回はその様子をしっかりと目視することができた。
「これが実体化だ!」
とサラに僕が言って更にスキルを発動した。
SSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」のスキル
『疾風』を!
キイィィィィィンと剣が唸り、光る。
「今度ははずさないよ!」
と疾風を繰り出した。
光の剣戟が空気を伝わり『ゴーストエレメンツ』に届いた。
ドカアアァァァァン!!!!
と、音が鳴り、カウントストップの『99,999』というダメージが表示され『ゴーストエレメンツ』が消滅し、ゴールドが僕のもとに飛んできた。
「よし!倒したよ!!」
と、珊瑚の方を見て僕は言った。
スチャっと剣を鞘にしまう。
一時はどうなるかと思ったが透明化の仕組みさえわかれば大したことがない敵だった。
「ほ、ほんとや・・・ありがと・・・」
と珊瑚が言う。
その珊瑚を見て、僕はニコッと微笑んだ。
「か、かっこいい・・・」
と、ぼそりと珊瑚は言った。
僕にはよく聞こえなかったが。
「このまま、行くわよ!珊瑚ちゃん!」
と水晶さんが、珊瑚の手を引っ張る。
ゴーストハウスの扉をくぐる。
全員が、しっかりくぐった後、いきなりバタンと、入り口のドアが閉まった。
「はっ、まさか!!」
と珊瑚がドアに向かって走りだし、ドアノブをガチャガチャと回す。
しかし、そのドアはもう開かない。
鍵の力ではなく、なにか魔力のようなものでドアに力が発生しているようだ。
たぶん蹴破ることも難しいだろう。
「う、うぅぅ」
と珊瑚が膝をついてうなだれる。
そう、そのことを悟ったからだ。
僕達はこのゴーストハウスに閉じ込められたのだ。
たぶん、ゴールするまで引き返す方法はない。
「あぁぁぁ、帰れなくなってしもた」
と珊瑚が言う。珊瑚もそのことを悟っていたのだった。
ケタケタとお化けのモンスターの笑い声が聞こえた。
お化けのクエストの定番の演出だった。
「本格的にゴーストハウスクエストの始まりだね」
と僕は笑った。
ゲームにはよくある演出ではあったが、VRということで普通のゲームよりずっと怖い。
おかげで、いつもは頼りになるアタッカー二人がまるでいつもの調子がでていない。
「さぁ、速くクリアしてここを出よう!」
と、僕はうなだれる珊瑚の手をとって、そう言った。
珊瑚は顔を少し赤くして、うん、と言いながら歩き出した。
と僕はしっかりと『ゴーストエレメンツ』の動きを見ながら、そう言った。
『ゴーストエレメンツ』が珊瑚をすり抜けた後、立ち止まり、色が濃くなるのを確認した。
『透明移動 - インビジブルムーブ』の効果が切れた瞬間だ。
そして、くるりとこちらの方を向く『ゴーストエレメンツ』。
「あ、色が濃くなった!」
と、一緒に見ていたサラもそういった。
透明のお化けが、白いお化けに変化した。
今回はその様子をしっかりと目視することができた。
「これが実体化だ!」
とサラに僕が言って更にスキルを発動した。
SSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」のスキル
『疾風』を!
キイィィィィィンと剣が唸り、光る。
「今度ははずさないよ!」
と疾風を繰り出した。
光の剣戟が空気を伝わり『ゴーストエレメンツ』に届いた。
ドカアアァァァァン!!!!
と、音が鳴り、カウントストップの『99,999』というダメージが表示され『ゴーストエレメンツ』が消滅し、ゴールドが僕のもとに飛んできた。
「よし!倒したよ!!」
と、珊瑚の方を見て僕は言った。
スチャっと剣を鞘にしまう。
一時はどうなるかと思ったが透明化の仕組みさえわかれば大したことがない敵だった。
「ほ、ほんとや・・・ありがと・・・」
と珊瑚が言う。
その珊瑚を見て、僕はニコッと微笑んだ。
「か、かっこいい・・・」
と、ぼそりと珊瑚は言った。
僕にはよく聞こえなかったが。
「このまま、行くわよ!珊瑚ちゃん!」
と水晶さんが、珊瑚の手を引っ張る。
ゴーストハウスの扉をくぐる。
全員が、しっかりくぐった後、いきなりバタンと、入り口のドアが閉まった。
「はっ、まさか!!」
と珊瑚がドアに向かって走りだし、ドアノブをガチャガチャと回す。
しかし、そのドアはもう開かない。
鍵の力ではなく、なにか魔力のようなものでドアに力が発生しているようだ。
たぶん蹴破ることも難しいだろう。
「う、うぅぅ」
と珊瑚が膝をついてうなだれる。
そう、そのことを悟ったからだ。
僕達はこのゴーストハウスに閉じ込められたのだ。
たぶん、ゴールするまで引き返す方法はない。
「あぁぁぁ、帰れなくなってしもた」
と珊瑚が言う。珊瑚もそのことを悟っていたのだった。
ケタケタとお化けのモンスターの笑い声が聞こえた。
お化けのクエストの定番の演出だった。
「本格的にゴーストハウスクエストの始まりだね」
と僕は笑った。
ゲームにはよくある演出ではあったが、VRということで普通のゲームよりずっと怖い。
おかげで、いつもは頼りになるアタッカー二人がまるでいつもの調子がでていない。
「さぁ、速くクリアしてここを出よう!」
と、僕はうなだれる珊瑚の手をとって、そう言った。
珊瑚は顔を少し赤くして、うん、と言いながら歩き出した。
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