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第百十六話『二回目のカーブ』
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「そんなスピードで曲がることが出来るんだ!」
と僕は感心した。
「ふっふっふ!そうなんですよ!ちょっとコツがありますけどね!」
と上品な綺麗なカーブを描いて、進んでいった。
「奈緒子やるなぁ!」
と僕は笑った。
勝負はまだ続く。
8の字コースの一つ目のカーブで
サラとカピバラのコンビは曲がりきれずに、脱線していき。
奈緒子と馬のコンビは丁寧に、カーブを曲がっていった。
僕はスピードを落とし1回目のカーブを曲がる。
奈緒子の様子を見ていると、そんなに速度を落とさなくていいことが分かった。奈緒子のライン取りを良く見て次のカーブに備える。
「とおりゃぁぁぁぁ!!」
と、遠くから声が聴こえる。
そう、なんとサラが戻ってきたのだ。
サラカピバラコンビは円ではなく直線でこの8の字のコースをクリアする気なのだ。
「そんな、デタラメな!」
と、僕が笑う。
ドッドッドと安定して走っている僕に、ダダダダと音を立てて、短い脚を高速に動かすカピバラが迫ってくる。
流石サラ。自由な戦い方である。
「ふはははは、まけないぞぉ!」
と、後ろから、笑顔とともに巻き返しを計るサラ。
「サラちゃんやりますね!」
と、一番先頭を走っている奈緒子が後ろを確認しながら言う。
奈緒子はまだまだ余裕があるようだ。
「自由だよね」
と僕は笑う。サラは常に自由だ。
「僕もまだまだ負けるつもりはないんだけどね」
と追いかけてくる、サラを気にしつつも、サイの最高速を出そうと試みる。
馬やカピバラより横幅が長いのでカーブには一番強いはず。
確か、車の専門用語ではトレッドといったはず。
左右のタイヤの間の距離の事だ。
これが長いと、倒れにくい・・・ような気がする。
「というわけでやってみよう」
と言いながら前回よりスピードを上げて次のカーブに挑む。結構先を走る奈緒子に追いつけるのではないかと、スピードを上げた。
「頼むよ、サイ!」
と、サイをポンと叩いた。
それに呼応するかのように
グッとスピードが上がる。
「来ましたね!ジュンさん!」
と奈緒子が後ろをむいて微笑む。
「できるかわからないけどやってみるよ!」
と奈緒子が言うコツ、というものにチャレンジしてみる。僕もスピードを落とさずカーブを曲がりたい。
「まてー!!」
とすでにカーブによる、スピードダウンなどお構いなしの、サラが、直線で追いかけてくる。
そして二回目のカーブ。
8の字の下の方の円に当たるカーブに突入した。
奈緒子はまた、綺麗にカーブを曲がる。
「うーん!やっぱり上手いなぁ、奈緒子は!」
その様子を見ながら、僕も重心を落とし、カーブを曲がる。今度は、スピードをあまり落とさずに曲がろうとする。
「うあああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そして、サラはまた曲がりきれずに、飛び出していった。
「サラ・・・」
と僕が笑っていた所。
「とりゃあああぁぁぁぁ!」
と言う掛け声とともに、ほとんど直角なんじゃないかという感じで軌道を変えて、追いかけてきた。
円軌道を描くという概念は、サラとカピバラ、コンビにはないようだ。
「負けないぞ!!」
サラが追いかけてきつつ笑った。
と僕は感心した。
「ふっふっふ!そうなんですよ!ちょっとコツがありますけどね!」
と上品な綺麗なカーブを描いて、進んでいった。
「奈緒子やるなぁ!」
と僕は笑った。
勝負はまだ続く。
8の字コースの一つ目のカーブで
サラとカピバラのコンビは曲がりきれずに、脱線していき。
奈緒子と馬のコンビは丁寧に、カーブを曲がっていった。
僕はスピードを落とし1回目のカーブを曲がる。
奈緒子の様子を見ていると、そんなに速度を落とさなくていいことが分かった。奈緒子のライン取りを良く見て次のカーブに備える。
「とおりゃぁぁぁぁ!!」
と、遠くから声が聴こえる。
そう、なんとサラが戻ってきたのだ。
サラカピバラコンビは円ではなく直線でこの8の字のコースをクリアする気なのだ。
「そんな、デタラメな!」
と、僕が笑う。
ドッドッドと安定して走っている僕に、ダダダダと音を立てて、短い脚を高速に動かすカピバラが迫ってくる。
流石サラ。自由な戦い方である。
「ふはははは、まけないぞぉ!」
と、後ろから、笑顔とともに巻き返しを計るサラ。
「サラちゃんやりますね!」
と、一番先頭を走っている奈緒子が後ろを確認しながら言う。
奈緒子はまだまだ余裕があるようだ。
「自由だよね」
と僕は笑う。サラは常に自由だ。
「僕もまだまだ負けるつもりはないんだけどね」
と追いかけてくる、サラを気にしつつも、サイの最高速を出そうと試みる。
馬やカピバラより横幅が長いのでカーブには一番強いはず。
確か、車の専門用語ではトレッドといったはず。
左右のタイヤの間の距離の事だ。
これが長いと、倒れにくい・・・ような気がする。
「というわけでやってみよう」
と言いながら前回よりスピードを上げて次のカーブに挑む。結構先を走る奈緒子に追いつけるのではないかと、スピードを上げた。
「頼むよ、サイ!」
と、サイをポンと叩いた。
それに呼応するかのように
グッとスピードが上がる。
「来ましたね!ジュンさん!」
と奈緒子が後ろをむいて微笑む。
「できるかわからないけどやってみるよ!」
と奈緒子が言うコツ、というものにチャレンジしてみる。僕もスピードを落とさずカーブを曲がりたい。
「まてー!!」
とすでにカーブによる、スピードダウンなどお構いなしの、サラが、直線で追いかけてくる。
そして二回目のカーブ。
8の字の下の方の円に当たるカーブに突入した。
奈緒子はまた、綺麗にカーブを曲がる。
「うーん!やっぱり上手いなぁ、奈緒子は!」
その様子を見ながら、僕も重心を落とし、カーブを曲がる。今度は、スピードをあまり落とさずに曲がろうとする。
「うあああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そして、サラはまた曲がりきれずに、飛び出していった。
「サラ・・・」
と僕が笑っていた所。
「とりゃあああぁぁぁぁ!」
と言う掛け声とともに、ほとんど直角なんじゃないかという感じで軌道を変えて、追いかけてきた。
円軌道を描くという概念は、サラとカピバラ、コンビにはないようだ。
「負けないぞ!!」
サラが追いかけてきつつ笑った。
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