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後宮に繋がれし王子と新たな妃
2 突然の知らせ2
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それは突然の出来事だった。
今朝、十日ほど第二都市へ行くことになった軍帝を黄玉宮の庭から見送った。今回は兄上様やボクト様も同行するとのことで、残された僕は少しだけ寂しく感じている。塔にいたときには一度も感じたことがない感情に少し不安になりながら、何度目かわからないため息をついた。
そんな僕の元に、宰相代理という人から文書が届いた。そういう立場の人から何かが届いたのは初めてだ。それに文書を持って来た人も、黄玉宮にいる全身真っ白なお付きの人とは違って華やかな色使いの服を着た女性だった。ここは後宮だから、本来ならそういう女性たちがたくさんいたのだろうなと想像しながら文書に視線を落とす。
“明日、新しい妃が後宮に入られるゆえ、挨拶をお受けになられるように”
文章に続いて帝国の印が目に入る。つまり、これは帝国の正式な文書ということだ。
僕が帝国に連れて来られるとき、この印が押された文書を見せられた。「これは国同士の正式な取り決めだ」と説明され、僕には受け入れることしかできないのだと理解した。あのときは祖国の印もあったけれど、今回は帝国内のことだからか帝国の印だけが押されている。
文書をテーブルに置いた僕は、急な話に少しだけ驚いた。
「いや、驚くほうがおかしいのかな」
軍帝は僕を妃だと公言しているそうだけれど、いまでも「軍帝に妃を」という声が上がっていることは知っている。僕自身も以前は女性の妃を迎えなくていいのかと心配していたほどだ。
軍帝は「ジジイどもの話なんかに耳を貸す必要はねぇよ」と言うけれど、本当にそれでいいのだろうか。先日皇太子の指名はしたものの、いつ立太子の式典が行われるかは決まっていない。もしかして軍帝に妃を娶らせたい人たちが式典を先延ばしにしているのかもしれない。
そうして今回、ようやく後宮に入る女性が決まったということなのだろう。だから国政を預かる宰相代理からこうした文書が届いたに違いない。
「僕は一応妃という立場だから、挨拶を受けるのか」
帝国での僕は、一応軍帝の妃という立場にある。新しく後宮に入る妃が先に入っている妃に挨拶をするのは、どの国でも同じなのだろう。だから僕に挨拶を受けるようにという文書が届いたに違いない。
「軍帝からは何も聞いていないけれど……」
でも、文書には帝国の印が押されている。つまりこれは皇帝が許可した文書ということだ。
「これが後宮での僕の新しい役割なのかな」
祖国では魔石を生み出すのが僕の役割だった。帝国では後宮で新しい妃を迎えるのが役割ということなのだ。
人と会うのは苦手だけれど、拒否することはできない。軍帝がいないときこそ、しっかりと役割を果たさなくては。そう言い聞かせながら何度も文書を読み返した。
知らない人と対面することになったからか、その日の夜はなかなか寝つけなかった。そうしてあまり眠れないまま朝を迎えた。
果物と果実水で朝食を済ませた僕は、少し緊張しながら部屋で新しい妃の訪問を待っている。
いつ来るのかわからなかったので、日課になっていた中庭の散歩は取りやめることにした。窓の外には青空が広がり、風も穏やかそうだ。見る限りよい散歩日和のようだけれど、訪問のことが気になって結局散歩どころではなかったような気もする。
時々窓の外を眺めながら広い部屋のソファに座って待っていると、昼食の時間が近づいてきた頃に扉を叩く音がした。「どうぞ」と答えると、前日に文書を持ってきた女性が扉を開けた。「失礼致します」と頭を下げた女性に続いて、見たことがないくらい美しいドレスを着た女性が入って来る。
「ご機嫌麗しゅう」
そう言った女性がドレスの裾を少し摘んで広げながら腰をかがめた。それはとても美しい所作で、小さい頃に絵本で見たお姫様そのものだと思った。綺麗に結い上げた金髪に色とりどりの髪飾りが光っているところも絵本のお姫様そのものだ。
どうなっているのか僕にはわからない髪型を見ながら、ふと、長い髪をそのままにしているのはよくないのではないかと思った。
塔にいたときは定期的に兄上様が髪を切ってくれていたけれど、帝国に来てからは切り揃えることしかしていない。おかげで肩が隠れるほどの長さになってしまった。それを僕は伸ばしたままにしている。しかし、よく考えればそのままというのはみっともないような気がする。
(今度、軍帝に尋ねてみよう)
軍帝は「おまえの髪は黄玉のように綺麗だ」といつも褒めてくれる。それがうれしくて伸ばしてみようかと思ったのだけれど、結んだほうがいいと言われたら結ぶことにしよう。
結い上げることまではできないにしても、兄上様のように一つで結ぶのならこの長さでもできそうだ。そう思いながら女性の美しいドレスを見た。
(こんな華やかなドレスを見たのは初めてだ)
僕は淡い色合いの服しか着ないけれど、女性は鮮やかな若草色のドレスを着ている。それが白い肌に映えてとてもよく似合っていた。胸元を飾る首飾りも美しく、中央で光る赤い宝石に視線が吸い寄せられる。
(まるで軍帝の目のような……)
思わずそんなことを考えてしまい、ドキッとした。挨拶を受けている最中だというのに、僕は何を考えているんだろう。
首飾りから視線を外し改めて女性の顔を見る。整った顔立ちと綺麗な碧眼が印象的だと思った。年は僕より少し上だろうか。とても美しい女性だとは思うけれど、兄上様を見てきたからかそれ以上の感想は浮かばない。
「本日から後宮に入りました、ツアルと申します。以後、お見知りおきくださいませ」
見た目どおり華やかな声だ。そんなことを思いながらぼうっと見ていたら、ツアルと名乗った女性が眉をひそめるのがわかった。
(しまった)
挨拶を受ける経験がなかった僕でも、挨拶を返さないのは失礼だと知っている。慌てて立ち上がり、「カナリヤと申します」と頭を下げた。けれど、その先どうすればいいのかがわからない。
何もできないまま立ち尽くしていると「ふふっ」という小さな笑い声が聞こえて来た。視線を上げると女性が口元を隠しながら僕を見ている。
「殿方ですもの、所作がよろしくないのは仕方ありませんわ。王子とはいえ滅んだ国の方、それにどこかにずっと閉じ込められていらっしゃったのでしょう? 所作をご存知ないのは仕方がないというもの。わたくし、些末なことは気にしませんの」
よくわからないけれど、僕の失敗を許してくれるということだろうか。そう思い「ありがとうございます」と頭を下げると、女性の碧眼が少しだけ僕を睨んだように見えた。そのまま女性は何も言うことなく、お付きの人と一緒に部屋を出て行った。
これがツアル姫と僕の初めての対面になった。
今朝、十日ほど第二都市へ行くことになった軍帝を黄玉宮の庭から見送った。今回は兄上様やボクト様も同行するとのことで、残された僕は少しだけ寂しく感じている。塔にいたときには一度も感じたことがない感情に少し不安になりながら、何度目かわからないため息をついた。
そんな僕の元に、宰相代理という人から文書が届いた。そういう立場の人から何かが届いたのは初めてだ。それに文書を持って来た人も、黄玉宮にいる全身真っ白なお付きの人とは違って華やかな色使いの服を着た女性だった。ここは後宮だから、本来ならそういう女性たちがたくさんいたのだろうなと想像しながら文書に視線を落とす。
“明日、新しい妃が後宮に入られるゆえ、挨拶をお受けになられるように”
文章に続いて帝国の印が目に入る。つまり、これは帝国の正式な文書ということだ。
僕が帝国に連れて来られるとき、この印が押された文書を見せられた。「これは国同士の正式な取り決めだ」と説明され、僕には受け入れることしかできないのだと理解した。あのときは祖国の印もあったけれど、今回は帝国内のことだからか帝国の印だけが押されている。
文書をテーブルに置いた僕は、急な話に少しだけ驚いた。
「いや、驚くほうがおかしいのかな」
軍帝は僕を妃だと公言しているそうだけれど、いまでも「軍帝に妃を」という声が上がっていることは知っている。僕自身も以前は女性の妃を迎えなくていいのかと心配していたほどだ。
軍帝は「ジジイどもの話なんかに耳を貸す必要はねぇよ」と言うけれど、本当にそれでいいのだろうか。先日皇太子の指名はしたものの、いつ立太子の式典が行われるかは決まっていない。もしかして軍帝に妃を娶らせたい人たちが式典を先延ばしにしているのかもしれない。
そうして今回、ようやく後宮に入る女性が決まったということなのだろう。だから国政を預かる宰相代理からこうした文書が届いたに違いない。
「僕は一応妃という立場だから、挨拶を受けるのか」
帝国での僕は、一応軍帝の妃という立場にある。新しく後宮に入る妃が先に入っている妃に挨拶をするのは、どの国でも同じなのだろう。だから僕に挨拶を受けるようにという文書が届いたに違いない。
「軍帝からは何も聞いていないけれど……」
でも、文書には帝国の印が押されている。つまりこれは皇帝が許可した文書ということだ。
「これが後宮での僕の新しい役割なのかな」
祖国では魔石を生み出すのが僕の役割だった。帝国では後宮で新しい妃を迎えるのが役割ということなのだ。
人と会うのは苦手だけれど、拒否することはできない。軍帝がいないときこそ、しっかりと役割を果たさなくては。そう言い聞かせながら何度も文書を読み返した。
知らない人と対面することになったからか、その日の夜はなかなか寝つけなかった。そうしてあまり眠れないまま朝を迎えた。
果物と果実水で朝食を済ませた僕は、少し緊張しながら部屋で新しい妃の訪問を待っている。
いつ来るのかわからなかったので、日課になっていた中庭の散歩は取りやめることにした。窓の外には青空が広がり、風も穏やかそうだ。見る限りよい散歩日和のようだけれど、訪問のことが気になって結局散歩どころではなかったような気もする。
時々窓の外を眺めながら広い部屋のソファに座って待っていると、昼食の時間が近づいてきた頃に扉を叩く音がした。「どうぞ」と答えると、前日に文書を持ってきた女性が扉を開けた。「失礼致します」と頭を下げた女性に続いて、見たことがないくらい美しいドレスを着た女性が入って来る。
「ご機嫌麗しゅう」
そう言った女性がドレスの裾を少し摘んで広げながら腰をかがめた。それはとても美しい所作で、小さい頃に絵本で見たお姫様そのものだと思った。綺麗に結い上げた金髪に色とりどりの髪飾りが光っているところも絵本のお姫様そのものだ。
どうなっているのか僕にはわからない髪型を見ながら、ふと、長い髪をそのままにしているのはよくないのではないかと思った。
塔にいたときは定期的に兄上様が髪を切ってくれていたけれど、帝国に来てからは切り揃えることしかしていない。おかげで肩が隠れるほどの長さになってしまった。それを僕は伸ばしたままにしている。しかし、よく考えればそのままというのはみっともないような気がする。
(今度、軍帝に尋ねてみよう)
軍帝は「おまえの髪は黄玉のように綺麗だ」といつも褒めてくれる。それがうれしくて伸ばしてみようかと思ったのだけれど、結んだほうがいいと言われたら結ぶことにしよう。
結い上げることまではできないにしても、兄上様のように一つで結ぶのならこの長さでもできそうだ。そう思いながら女性の美しいドレスを見た。
(こんな華やかなドレスを見たのは初めてだ)
僕は淡い色合いの服しか着ないけれど、女性は鮮やかな若草色のドレスを着ている。それが白い肌に映えてとてもよく似合っていた。胸元を飾る首飾りも美しく、中央で光る赤い宝石に視線が吸い寄せられる。
(まるで軍帝の目のような……)
思わずそんなことを考えてしまい、ドキッとした。挨拶を受けている最中だというのに、僕は何を考えているんだろう。
首飾りから視線を外し改めて女性の顔を見る。整った顔立ちと綺麗な碧眼が印象的だと思った。年は僕より少し上だろうか。とても美しい女性だとは思うけれど、兄上様を見てきたからかそれ以上の感想は浮かばない。
「本日から後宮に入りました、ツアルと申します。以後、お見知りおきくださいませ」
見た目どおり華やかな声だ。そんなことを思いながらぼうっと見ていたら、ツアルと名乗った女性が眉をひそめるのがわかった。
(しまった)
挨拶を受ける経験がなかった僕でも、挨拶を返さないのは失礼だと知っている。慌てて立ち上がり、「カナリヤと申します」と頭を下げた。けれど、その先どうすればいいのかがわからない。
何もできないまま立ち尽くしていると「ふふっ」という小さな笑い声が聞こえて来た。視線を上げると女性が口元を隠しながら僕を見ている。
「殿方ですもの、所作がよろしくないのは仕方ありませんわ。王子とはいえ滅んだ国の方、それにどこかにずっと閉じ込められていらっしゃったのでしょう? 所作をご存知ないのは仕方がないというもの。わたくし、些末なことは気にしませんの」
よくわからないけれど、僕の失敗を許してくれるということだろうか。そう思い「ありがとうございます」と頭を下げると、女性の碧眼が少しだけ僕を睨んだように見えた。そのまま女性は何も言うことなく、お付きの人と一緒に部屋を出て行った。
これがツアル姫と僕の初めての対面になった。
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