上 下
20 / 25

狼と猫7

しおりを挟む
「ひぃっ」

 狼族の一人が悲鳴を上げた。その声にアスミの眉が不快そうにピンと跳ね上がる。

「な、なんであんたみたいな奴がこんな北のほうにいるんだよ!」
「俺がどこにいようとおまえたちには関係ない」
「ひっ!」
「ここが長の目の届かないところだということも関係ない」
「ひぃっ」
「オリヴィと俺の前に二度と姿を現すな。わかったか?」

 アスミの言葉にブンブンと勢いよく頷いた二人は、半分地面を這うように大慌てで逃げ出した。気のせいでなければ耳はぺしゃりとうな垂れ、尻尾は股の間に入り込んでいたように見える。

「大丈夫か?」
「あ、あぁ……」

 いつの間にか壁を背に地面に座り込んでいた。慌てて下半身を整えたオリヴィが差し出された手を掴む。ところが腰が抜けたようでうまく立ち上がることができない。
 それに気づいたアスミが「緊急措置だから我慢してくれ」と言ってひょいと抱え上げた。突然横抱きに抱き上げられたオリヴィは目を白黒させたものの、助けてくれたアスミの手を煩わせるのはどうかと思いおとなしくする。

(アスミってやっぱり狼族なんだな)

 アスミは猫族より背が高い。そのぶん重いはずなのに、狼族のアスミは軽々と持ち上げた。そのことに、雄としての嫉妬や純粋な感嘆がまぜこぜになったような複雑な気持ちになった。それなのに心臓は変にバクバクし、触れている胸板に妙な気恥ずかしさを感じる。

(こいつ、思ってたよりすごい体つきしてるな)

 思わずすり寄るように肩に頬を寄せた。腕に当たる筋肉に多少悔しく思うものの、それよりホッとする気持ちのほうが強い。むしろ逞しい感触が心地よくて……そこまで考えたオリヴィはハッとした。
 何かとんでもないことを思いかけたことに慌てて頭を振る。尻尾も忙しなく揺れ、動揺しているのが丸わかりだった。それをごまかすように「なんで俺の居場所、わかったんだ?」とアスミに尋ねる。

「胸騒ぎがして、それで探しに来たんだ」
「よくあそこだってわかったな」
「……匂いがしたから」
「匂い?」
「……雌の匂いだ」

 気遣うような声色に「あぁ、うん」とだけ返事をした。
 家に着くと、アスミの甲斐甲斐しい世話が始まった。「取りあえず肌を拭ったほうがいい」と湯を入れた洗面器とタオルを渡される。それであちこちを拭いていると「着替えだ」と新しい部屋着を渡された。よく見れば着ているズボンはあちこちが土で汚れ、腰回りを縛る紐が半分千切れかけている。
 それを見た途端に背中がぞわっとした。慌ててズボンを脱いだところで着替えの中に下着が入っていることに気がつく。オリヴィは下着を脱ぎながら背中を向けているアスミをチラッと見た。

(俺が何をされかけてたかわかってるってことか)

 なぜか腹の底がひゅっと冷えるような感覚がした。
 オリヴィはこのとき初めて「アスミに嫌われたかもしれない」と不安になった。もしくは雄のくせに雄に襲われる汚らわしい奴だと蔑んでいるのかもしれない。そう思うだけで腹が重くなる。
 それを払拭するように着替え、敢えていつもどおり「ありがとな」と広い背中に声をかけた。

「いや、間に合ってよかった」
「うん。……その、おまえが言ったとおり気をつけるべきだった。ごめん」
「オリヴィのせいじゃない。俺の言葉が足りなかったせいだ」

 振り返ったアスミの顔が悔やむように歪んでいる。

「……もしかして、あの狼族のことに気づいていたのか?」
「何度か店の近くで見かけたことがある。あの猫族も一緒だったから何か仕掛けてくるのではと思っていたんだが……すまない」
「アスミが謝ることじゃないだろ」
「だが、オリヴィに卑劣なことをしようとしたのは狼族だ」

 アスミの言葉に「思ったとおりだな」と思った。同時にあれ以上のことをされなくてよかったと胸をなで下ろす。そうでなければ、きっとこうして顔を合わせることは二度となかったはずだ。

「おまえのせいじゃないだろ」

 同じ狼族でもあの二人とアスミはまったく違う。

「それにおまえは助けてくれた」

 感謝を込めてそう告げると、オレンジ色の目がつらそうに歪んだ。

「アスミ?」
「俺はそんなふうに言ってもらえる立場じゃない。俺は……オリヴィが本当は雌なんじゃないかとずっと思っていたんだ」

 そう口にしたアスミの目が一瞬ギラリと光った。まるで睨みつけるような目力に一瞬怯んだものの、オリヴィはすぐにそれが捕食者の目だということに気がついた。

(何だよ、その目……それじゃまるで、俺のこと……)

 脳裏をよぎった言葉にごくりと喉が鳴る。しかし、すぐに「勘違いするな」と己をたしなめた。

「そういや初めて会った日、雌の匂いがとか言ってたよな」
「最初は酒のせいかと思っていた。次の日は匂わなかったし、その後匂ったこともなかった。それなのに俺はあの匂いが忘れられなかった。オリヴィは雌じゃないのに、あの匂いがまたしないか……密かに期待してもいた」
「期待って、」

 アスミが申し訳なさそうに目を伏せた。しかしすぐに強い色を滲ませた瞳でオリヴィを見つめる。

「その匂いが最近またするようになった。喜びと同時に不安になった。この街に狼族は少ないがいないわけじゃない。それに獅子族も鼻が利く。誰かがオリヴィの匂いに気づいて手を出すのではと、気が気じゃなかった」
「それで口うるさかったのか」
「……すまない」

 いつもはピンと立っている耳が心なしかしょげて見える。足の向こう側に見える濃い灰色の尻尾も不安そうにゆらゆらと揺れていた。

(大勢の雌たちに迫られてもうまく交わすくせに、何だよその顔は)

 オリヴィには、その顔がまるで叱られるのを待つ子どものように見えた。それなのにオレンジ色の目だけは爛々と輝いている。そのちぐはぐとした様子に身震いし、同時に首の辺りが総毛立つような気がした。
 猫族は狼族や獅子族に捕食される立場にはない。もっとも弱いのは兎族で、彼らは猫族の捕食対象でもあった。遠い昔は兎族から豊かな土地を奪ったことさえあると言われている。
 そんな猫族の血を濃く引き、半分は狼族に並ぶ獅子族の血を引いている自分がアスミを前に恐怖を感じていた。

(違う、これは恐怖じゃない。この震えは……これは喜びだ)

 そう思った途端に体の深い場所がズクンと疼いたような気がした。初めて感じる熱と疼きに思わず腹の辺りに手を当てる。
 するとアスミがギョッとしたような顔をした。慌てるように右手で鼻を覆い「オリヴィ」と掠れた声で名前を呼ぶ。

「アスミ?」
「オリヴィ、匂いが、」
「匂い?」
「……雌の、匂いが」

 整ったアスミの眉が苦しそうに寄っていく。それなのに相変わらず目は爛々と光り、より一層捕食者らしい姿を見せた。

「駄目だ、これ以上そばにいたら何をするかわからない」

 そう言ったアスミが慌てて部屋を出て行こうとする。それを止めたのはオリヴィだった。

「出て行かなくていい」
「……オリヴィ」

 自分を抱え上げた逞しい右手を掴み、もう一度「いいから」と引き留める。

「しかし、」
「ここにいてほしい」
「でも、」
「俺がいいって言ってんだよ」

 食い下がるオリヴィにアスミが目を閉じた。それから大きく息を吸い、もう一度「駄目だ」と口にする。

「正直に言う。俺はオリヴィに劣情を抱いている。この匂いを嗅いでいるだけで何をするかわからなくなりそうなんだ。いまの俺はさっきの二人と何ら変わらない。だからここにいることはできない」
「いいんだよ」

 その言葉にオレンジ色の目が見開いた。しかし一番驚いていたのはオリヴィ自身だった。驚きながらも「あぁ、そうか」と腑に落ちる。

(ははっ、そっか。俺はおまえのこと……)

 気がつけば簡単なことだ。いつの間にかアスミはオリヴィの中で誰よりも大きな存在になっていた。「この先も一緒にいられたらいいな」と思い、二人の生活が消えることを恐れるようになった。そんなことを考える理由は一つしかない。

「おまえはあいつらと違うだろ」
「いや、違わない。このままでは同じようなことをしかねない」
「いいや、違う。だっておまえはただヤりたいだけじゃない。そうだよな?」
「そ……れは、」

 オレンジ色の目が右に逸れた。それに合わせるように灰色の尻尾がバサバサと大きく揺れる。

「あいつらは、ただ性欲を発散したくて俺に突っかかってきただけだ。でもおまえは違う。もし本当にあいつらと同じなら、そんなふうに我慢したり部屋を出て行こうとしたりしないはずだ」
「しかし、」
「言っとくが、俺は雄だ」

 突然の言葉にアスミが違う意味で目を見開いた。

「もちろんそれは知っている」
「おまえも雄だ」
「狼族に雌はいない」
「ははっ、そうだったな。おまえは雄で、そして俺も雄だ。でも、俺はおまえが好きだ」
「…………は?」

 アスミがぽかんと口を開いた。しばらく呆けたあと、じわっと顔を赤くしながら「す、好き、とは」とどもる。

「恋愛の好きってことだよ」
「……オリヴィ、本気か?」
「本気もなにも、おまえだって俺のこと好きなんだろ? ま、雌の匂いがしてるからかもしれねぇけど」
「それは違う! いや、違わなくはないが、俺はオリヴィだから惹かれたんであって、」
「別にどっちが先とか気にしてねぇよ」

 オリヴィの言葉にアスミがホッとしたような、しかし戸惑っているような奇妙な顔をした。その表情に「体は俺よりでかいくせに可愛い顔しやがって」と苦笑する。
 オリヴィは長い間一人きりだった。両親を亡くしてからは父親から継いだ店を守ることに手一杯だった。混合種ミックスという見た目からズィーナのような連中に絡まれたり、何より体のことを隠すため常に気を張って生きてきた。
 そんなオリヴィにとってアスミとの生活は久しぶりに感じる穏やかな日常だった。何をしても楽しいし、最近の気まずい雰囲気でさえ新鮮に感じていたくらいだ。「このままこの生活が続けばいいのに」と何度思ったことだろう。

(なんでそんなふうに思うんだろうって疑問だったんだよな)

 しかし、自分を捕食するようなアスミの眼差しにハッとした。食いつかれるような視線に喜びを感じた。

(つまり、それが俺の答えってことだ)

「そういえば恋愛なんて親父がまだいた頃以来だな」なんてことまで思い出し苦笑いしたくなる。

「俺さ、たぶん前からおまえのこと好きだったんだよ。じゃなきゃ、こうしてずっと一緒に暮らしたりしてない」
「……オリヴィ」

 まだ顔を赤くしたまま戸惑っているアスミをグッと引き寄せる。そうして自分より逞しい体を思い切り抱きしめた。

「俺、アスミのことが好きだ」

 ちらりと横目で見たアスミのこめかみは、まるで完熟のりんごのように真っ赤になっていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている

飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話 アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。 無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。 ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。 朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。 連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。 ※6/20追記。 少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。 今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。 1話目はちょっと暗めですが………。 宜しかったらお付き合い下さいませ。 多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。 ストックが切れるまで、毎日更新予定です。

愛されなかった俺の転生先は激重執着ヤンデレ兄達のもと

糖 溺病
BL
目が覚めると、そこは異世界。 前世で何度も夢に見た異世界生活、今度こそエンジョイしてみせる!ってあれ?なんか俺、転生早々監禁されてね!? 「俺は異世界でエンジョイライフを送るんだぁー!」 激重執着ヤンデレ兄達にトロトロのベタベタに溺愛されるファンタジー物語。 注※微エロ、エロエロ ・初めはそんなエロくないです。 ・初心者注意 ・ちょいちょい細かな訂正入ります。

転生したらいつの間にかフェンリルになってた〜しかも美醜逆転だったみたいだけど俺には全く関係ない〜

春色悠
BL
 俺、人間だった筈だけなんだけどなぁ………。ルイスは自分の腹に顔を埋めて眠る主を見ながら考える。ルイスの種族は今、フェンリルであった。  人間として転生したはずが、いつの間にかフェンリルになってしまったルイス。  その後なんやかんやで、ラインハルトと呼ばれる人間に拾われ、暮らしていくうちにフェンリルも悪くないなと思い始めた。  そんな時、この世界の価値観と自分の価値観がズレている事に気づく。  最終的に人間に戻ります。同性婚や男性妊娠も出来る世界ですが、基本的にR展開は無い予定です。  美醜逆転+髪の毛と瞳の色で美醜が決まる世界です。

モブに転生したはずが、推しに熱烈に愛されています

奈織
BL
腐男子だった僕は、大好きだったBLゲームの世界に転生した。 生まれ変わったのは『王子ルートの悪役令嬢の取り巻き、の婚約者』 ゲームでは名前すら登場しない、明らかなモブである。 顔も地味な僕が主人公たちに関わることはないだろうと思ってたのに、なぜか推しだった公爵子息から熱烈に愛されてしまって…? 自分は地味モブだと思い込んでる上品お色気お兄さん(攻)×クーデレで隠れМな武闘派後輩(受)のお話。 ※エロは後半です ※ムーンライトノベルにも掲載しています

俺は成人してるんだが!?~長命種たちが赤子扱いしてくるが本当に勘弁してほしい~

アイミノ
BL
ブラック企業に務める社畜である鹿野は、ある日突然異世界転移してしまう。転移した先は森のなか、食べる物もなく空腹で途方に暮れているところをエルフの青年に助けられる。 これは長命種ばかりの異世界で、主人公が行く先々「まだ赤子じゃないか!」と言われるのがお決まりになる、少し変わった異世界物語です。 ※BLですがR指定のエッチなシーンはありません、ただ主人公が過剰なくらい可愛がられ、尚且つ主人公や他の登場人物にもカップリングが含まれるため、念の為R15としました。 初投稿ですので至らぬ点が多かったら申し訳ないです。 投稿頻度は亀並です。

勇者に執着されて絶望した双剣の剣聖は、勇者の息子の黒髪王子に拘束されて絆される

緑虫
BL
【毎日5:50、17:50の二回投稿、本編88話+おまけ1話となります】  厄災・暗黒竜ガークを倒す為に集結した四英傑、勇者ロイク(金髪碧眼)、聖女オリヴィア(白髪)、賢者クロード(黒髪)に主人公の剣聖ファビアン(銀髪)。四人は仲間として固い絆で結ばれていた。  ある日魔物に襲われたロイクを庇ったファビアンが媚薬効果にやられてしまい、二人は深い仲に。最初は無理矢理だったが、次第にロイクに絆されていくファビアン。  苦戦の末、クロードの犠牲と共に厄災を倒した一行。クロードの分も楽しく生きようと決意したファビアンだったが、ロイクは自分ではなくオリヴィアを選び、あっさりと結婚してしまった。傷心の中、両親の墓を建てる為自国に旅立とうと思ったファビアンだったが、なぜかロイクが強引に引き留め幸せに暮らす二人の傍で飼い殺しされる日々。  そんな中、新たに出来た恋人を守る為、剣の道をつき進む。気付けば戦争に巻き込まれ、苦労の末勝利を勝ち取ったファビアンだったが、怪我を負ってしまう。  次々に大切な人を失い生きる気力を失っていたファビアンの前に現れたのは、ロイクとオリヴィアの間に生まれた双子。彼らの優しさに絆され、少しずつ立ち直ったファビアンは、やがて二人の剣術の師匠に。  双子の兄クリストフはロイクと同じ金髪碧眼で、弟のクロイスは金髪と白髪の夫婦から何故か生まれた黒髪。二人のお陰で生きがいを見つけたファビアンだったが、やがて青年となった双子の兄が結婚をすることに。  ファビアンはクリストフの結婚を機に今度こそ国を去ろうとしたのだが、何故か目の前にはクロイスがいて――?  愛する人に早生され続けたファビアンの救済ストーリー。  途中までファビアンには辛いことが起こりますが、最後はハピエンです。 ムーンさんにも掲載中。

英雄の恋人(♂)を庇って死ぬモブキャラですが死にたくないので庇いませんでした

月歌(ツキウタ)
BL
自分が適当に書いたBL小説に転生してしまった男の話。男しか存在しないBL本の異世界に転生したモブキャラの俺。英雄の恋人(♂)である弟を庇って死ぬ運命だったけど、死にたくないから庇いませんでした。 (*´∀`)♪『嫌われ悪役令息は王子のベッドで前世を思い出す』の孕み子設定使ってますが、世界線は繋がりなしです。魔法あり、男性妊娠ありの世界です(*´∀`)♪

悪役令嬢の双子の兄、妹の婿候補に貞操を奪われる

アマネ
BL
 重度のシスコンである主人公、ロジェは、日に日に美しさに磨きがかかる双子の妹の将来を案じ、いてもたってもいられなくなって勝手に妹の結婚相手を探すことにした。    高等部へ進学して半年後、目星をつけていた第二王子のシリルと、友人としていい感じに仲良くなるロジェ。  そろそろ妹とくっつけよう……と画策していた矢先、突然シリルからキスをされ、愛の告白までされてしまう。  甘い雰囲気に流され、シリルと完全に致してしまう直前、思わず逃げ出したロジェ。  シリルとの仲が気まずいまま参加した城の舞踏会では、可愛い可愛い妹が、クラスメイトの女子に“悪役令嬢“呼ばわりされている現場に遭遇する。  何事かと物陰からロジェが見守る中、妹はクラスメイトに嵌められ、大勢の目の前で悪女に仕立てあげられてしまう。  クラスメイトのあまりの手口にこの上ない怒りを覚えると同時に、ロジェは前世の記憶を思い出した。  そして、この世界が、前世でプレイしていた18禁乙女ゲームの世界であることに気付くのだった。 ※R15、R18要素のある話に*を付けています。

処理中です...