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それぞれの週末 ラヤ
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「お茶を飲んで行きましょう」
「そうですね、お義姉様」
久しぶりの買い物は、とても疲れた。
殆どお義姉様の物ばかりで、ここが生地がいい物があるわ、でも柄はあっちの店の方がいいわよ、と教えてくれたけど、結局はお義姉様の好みのお店で、私にしては少し派手だった。
あ、待って、あそこの小物が見たいわ、とかよく言われ、あっちに入りこっちに入りで、品物を吟味するから1つ1つ選ぶのに時間かかり、ヘトヘト。
勿論疲れたなんて言ってません。
荷物は全部屋敷に送ってくれることになったけど、お義姉様が次から次へと買ってたけど、いくら買ったかわからない。
そこは賢いお義姉様。
2人分と言っといてね。そうでないと怒らちゃうわ。
とちゃっかり言われた。
でも、私だってドレスを2着は選び、普段着の服も5着、あと小物も買ったから、かなり満足している。
「ここが、果物を使ったデザートが美味しいと聞いたの」
可愛らしいお店だった。
少し前にオープンしたらく、行った事がないから絶対行きたいの、と言われお店だ。
「いらっしゃいませ。お2人ですか?」
「はい」
「では、こちらへ」
中に入るとかなりの人で賑わっていたが、すぐに窓際に案内してくれた。
「なんだよ、ラヤか」
席に行くと、休みの日にまで会いたくない人達が座っていた。
あの4人もいる。
「ご機嫌、イエーガー様」
「ご機嫌、イエーガー様」
私とお義姉様は軽く会釈した。
「ふん。せっかく楽しくしてたのに不味くなるわ」
ボソッと言う御義姉様によく言った、と思いながらも、ここは勿論相手には聞こえていない。
「あら、ご機嫌よう」クロッカス。
「ご機嫌よう」サーバー
「ご機嫌よう」トーナー
「ご機嫌」ルーズリー。
お義姉様がいるからあいさつしたのだろう。相も変わらず、イエーガー様は返してこない。
「座りましょう、ラヤ」
「はい、お義姉様」
お互い関わりくなかったが、隣に座ることになった。離れて座りたかったが、それを言うと余計に何か言われそうでさっさと席に座った。
「せっかく美味しく頂いていたのに、誰かさんを見ただけで不味くなるなんて、残念ですわ」
クロッカスがわざと声をあげる。
「本当に。このような庶民の場所に来られなくても、もっと違う場所があるでしょうに。高価な品々をお持ちの方なのにねえ」
ルーズリーが昨日の私の言い方に根に持っているのだろうが、私に言うのならイエーガー様の方がもっと私よりも立場は高い。
そのイエーガー様がこんな庶民の店にいることがどうかと思わないのだろうか?
でも、ルーズリー。そういうと言う事は本当に侯爵家はヤバいのね。
「おい、放っておけ。不味くなる」
その言葉に私も思いっきり賛同した。
「なんてこと!」
「お義姉様!」
立ち上がろうとするのお義姉様に首を振ってとめた。
私の顔を見ると渋々座った。
「どうして!?」
「腹が立つのはわかります。ですが、事を荒立ててしまって勘づかれてしまっては困ります。さ、注文しましょう」
こそこそと言う。
「そうだったわ。ごめんなさい」
納得して下さったけれど、イラついた声で、納得しない気持ちもわかった。
ここは少しでも気分が変わるように、メニューを広げた。
お義姉様の言うように新鮮な果物が売りなようで、果物を、ふんだんに乗せたワッフルをそれを頼んだ。
向こうも頼んだものが運ばれて来たようで、もっぱら食べ物の話になり、美味しいですわあ、とか、可愛い、とか、言っているのが聞こえた。
「そうですね、お義姉様」
久しぶりの買い物は、とても疲れた。
殆どお義姉様の物ばかりで、ここが生地がいい物があるわ、でも柄はあっちの店の方がいいわよ、と教えてくれたけど、結局はお義姉様の好みのお店で、私にしては少し派手だった。
あ、待って、あそこの小物が見たいわ、とかよく言われ、あっちに入りこっちに入りで、品物を吟味するから1つ1つ選ぶのに時間かかり、ヘトヘト。
勿論疲れたなんて言ってません。
荷物は全部屋敷に送ってくれることになったけど、お義姉様が次から次へと買ってたけど、いくら買ったかわからない。
そこは賢いお義姉様。
2人分と言っといてね。そうでないと怒らちゃうわ。
とちゃっかり言われた。
でも、私だってドレスを2着は選び、普段着の服も5着、あと小物も買ったから、かなり満足している。
「ここが、果物を使ったデザートが美味しいと聞いたの」
可愛らしいお店だった。
少し前にオープンしたらく、行った事がないから絶対行きたいの、と言われお店だ。
「いらっしゃいませ。お2人ですか?」
「はい」
「では、こちらへ」
中に入るとかなりの人で賑わっていたが、すぐに窓際に案内してくれた。
「なんだよ、ラヤか」
席に行くと、休みの日にまで会いたくない人達が座っていた。
あの4人もいる。
「ご機嫌、イエーガー様」
「ご機嫌、イエーガー様」
私とお義姉様は軽く会釈した。
「ふん。せっかく楽しくしてたのに不味くなるわ」
ボソッと言う御義姉様によく言った、と思いながらも、ここは勿論相手には聞こえていない。
「あら、ご機嫌よう」クロッカス。
「ご機嫌よう」サーバー
「ご機嫌よう」トーナー
「ご機嫌」ルーズリー。
お義姉様がいるからあいさつしたのだろう。相も変わらず、イエーガー様は返してこない。
「座りましょう、ラヤ」
「はい、お義姉様」
お互い関わりくなかったが、隣に座ることになった。離れて座りたかったが、それを言うと余計に何か言われそうでさっさと席に座った。
「せっかく美味しく頂いていたのに、誰かさんを見ただけで不味くなるなんて、残念ですわ」
クロッカスがわざと声をあげる。
「本当に。このような庶民の場所に来られなくても、もっと違う場所があるでしょうに。高価な品々をお持ちの方なのにねえ」
ルーズリーが昨日の私の言い方に根に持っているのだろうが、私に言うのならイエーガー様の方がもっと私よりも立場は高い。
そのイエーガー様がこんな庶民の店にいることがどうかと思わないのだろうか?
でも、ルーズリー。そういうと言う事は本当に侯爵家はヤバいのね。
「おい、放っておけ。不味くなる」
その言葉に私も思いっきり賛同した。
「なんてこと!」
「お義姉様!」
立ち上がろうとするのお義姉様に首を振ってとめた。
私の顔を見ると渋々座った。
「どうして!?」
「腹が立つのはわかります。ですが、事を荒立ててしまって勘づかれてしまっては困ります。さ、注文しましょう」
こそこそと言う。
「そうだったわ。ごめんなさい」
納得して下さったけれど、イラついた声で、納得しない気持ちもわかった。
ここは少しでも気分が変わるように、メニューを広げた。
お義姉様の言うように新鮮な果物が売りなようで、果物を、ふんだんに乗せたワッフルをそれを頼んだ。
向こうも頼んだものが運ばれて来たようで、もっぱら食べ物の話になり、美味しいですわあ、とか、可愛い、とか、言っているのが聞こえた。
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