6 / 31
第五話 『山姥』
しおりを挟む
【義守】
椀と灯明皿を盆に載せ、納屋に向かう。
開け放たれた納屋の前で、足を痛めたはずの姫が、所在なさげに立っていた。
が、おれの姿を見るなり、
「あれほどの薪が必要なのですか」と、尋ねてきた。
返事を後回しにして納屋に入り、木箱の上に盆を下ろした。
「どこでもいい。早く座れ」と、促し、問いに答える。
「毎日使う物だ」
いくらあっても困ることはない。ましてや年老いた身である。
とは言え、大量には使うまい。
煙が出ぬよう気を配っているはずだ。
「都の周りの山々は禿山同然でした。この様子では、冬になる前には国中の木が無くなってしまうのではありませんか?」
「薪を買う銭がない民が、勝手に山に入って伐採するのだ」
都は、それほどに荒れている。
大通りは都としての威厳を保っているものの、一歩路地に入れば物乞いがあふれ、板をはがされた廃屋が続き、その庭には屍が放置されている。
薪を採るにも規則がある。
山が、村の持ち物であれば、村の住人に限り、手折れる枝であることを条件に持ち帰ることが許される。
だが、村の住人であっても道具を使って切り出せば盗みとみなされる。
当然、村人ではないおれには資格がない。
おばばは、薪を調達するにあたって、山の場所や木の種類まで指定してきた。
この家は、明らかに隠れ家である。
近場から調達を繰り返せば存在を知られてしまう。
目立たぬよう気を配っているのだ。
とはいえ、村人に何十年も知られずに来たとは思えない。
先ほどの山賊に対する言い回しからしても、微妙な関係にあるのだろう。
灯明皿の灯が、小屋の中を照らし出す。
この灯は、おばばから借りてきた。
むろん無償ではない。山鳥一羽と引き換えた。
素焼の皿に魚の油を使ったものだ。
貴族の使っている椿や胡麻の油に比べ匂いも強い。
姫は、その匂いに顔をしかめながらも、藁の敷かれた納屋の中を物珍しげに見回している。
その前を横切って、納屋の隅にあった木箱の上に盆を置いた。
姫は、市女笠こそはずしたものの、袿は着たままだ。
椀のひとつを、姫の鼻先に突き出した。
銀器か漆の塗られた椀しか知らぬであろう姫が、かびたような色目の椀に、眉をしかめた。
受け取ろうともせず、扇越しに椀と中身を見ている。
「これは?」
「見ればわかろう」
粥からは湯気が立っている。
「わからないから訊いているのです!」
姫というものは、おっとりしているものだと思っていたが、必ずしもそうではないようだ。
「粥じゃ」と、言うと、
「これが……」と、絶句した。
貴族も正月に七草粥を口にすると聞いていたが、納得がいかないようだ。
貴族や分限者は白米しか食べぬようだが、百姓や貧しい民は、粟や稗などの雑穀しか口にできない。
さらには、腹を満たすために粥にして嵩増しする。
確かに、この粥は見た目が悪い。
様々なものが混じり合い濁ってさえ見える。
穀類、山菜だけではないようだ。
「なにが入っているのです?」
「食ってみればわかる」
「答えになっていません!」
「飯をつけるという約定は、なかったのだ。しかも、おまえの分まである。おばばにしてみれば大盤振舞であろう」
その回答も癇に障ったらしく、柳眉を逆立てたが、何かに気がついたように扇をおろした。
口を開いたものの、言葉にするのをためらうようなそぶりを見せる。
言いたいことがあるなら言え、と促す目つきにようやく、
「かえって怪しいではありませんか」
と、戸口をうかがい、声を潜めた。
「もしかすると、山姥なのでは……」
確かに、風貌だけを見ればその通りである。
「かの者は、人を太らせてから食べるのだと聞いたことがあります。それではありませんか?」
やはり世間を知らない。
そんな手間をかける山姥はいない。
人間の悪党であれば、もっと分かりやすい。
二人を殺し、反物の入った葛籠を奪うだろう。
少なくとも、あのおばばは山賊に恨みを抱いているようだ。
山賊を追い出したことを証明して見せれば、出て行けとは言うまい。
「油断させておいて、今夜ということも……」
姫の言葉に応じるように梟が鳴いた。
息を飲み、身をこわばらせた姫が、恐る恐る外を見た。
「納屋の戸は外から閉めるのでしょう?」
太るまで、ここに閉じ込められるのではないか、あるいは、火でもかけられるのではないかと心配していたのだろう。
一方で、戸を開け放しておけばおいたで、獣に襲われる可能性に思いあたったのだろう。
だが、自然の要害に加え、何者かが造った深い堀や柵の防壁を越えてくる獣はおるまい。
姫の一番の懸念であろう――男と同じ屋根の下で一夜を明かした――を晴らしてやろうと、
「おれが、戸の前で寝る」
そう答えると口を噤んだ。
助けてくれた男を酷使することに気がとがめたのかと見ると、眉をひそめ口を開けた。まだ文句があったらしい。
だが、急に照れたように目をそらし、慌てて扇をあげた。
灯明皿の弱々しい灯一つでは、納屋の隅まで照らし出せぬと思っていたのだろう。
が、闇の中ではない。
双眸はおろか、口もとまで露わになっていることにようやく気づいたのだ。
だが、それぐらいで恥じ入ってしまう姫ではなかった。
近寄ってきた挙句、叱るように口にした。
「そのようなもの、口にしてはなりません」
かまわず、おばばがつけてくれた匙で湯気の立つ粥を口にする。
姫が、あっ、と小さく声を上げた。
二口目を口にしようとすると、袖でおれの手を押さえてきた。
「なりません」
と、今にも泣きだしそうな表情で心配げに様子をうかがってきた。
なかなか忙しい姫だ。
「毒は入っておらん」
ここに持ってくるまでに少し舐めてみた。
「見も知らぬ者が出す、何が入っているかもわからぬ怪しげなものを口にするなど」
苦しむ様子がないのを見て、安心したのだろう。
あきれたような口調になった。
「粟に稗、なによりわずかとはいえ米も入っておる。赤米ではあるがな。ほかにも何やら入っている」
口の中から小さな骨を取り出し教えてやった。
「なかなかうまいぞ。蝦蟇蛙(がまがえる)の肉が入っておった」
皮は取り除いてあるが、足の骨はついたままだ。
蛙や蛇は、そのあたりにはえている山菜よりもよほど滋養がある。
だが、姫の喉は、蛇が鳥の卵を丸呑みしたかのように上下した。
「食わぬのか?」
返事もせず、顔をそむけた。
蝦蟇蛙は美味い。
貴族も食べるという鴨肉のような臭みもない。
「出されたものは、すべて平らげるのが礼儀だと……」
と口にして、昔、訊いたことを思い出した。
貴族の食卓には食べきれぬほどの物が並び、少しずつ手を付け、残すことが礼儀なのだと。
姫は相変わらず顔をそむけている。
考えてみれば自分の供が皆殺しにされた後である。
食事などする気になれまい。
しかも、生き物が入っていたのだ。
貴族のなかには仏教に入れ込んでいる者も多い。
挙句に極楽浄土とやらに行きたいと、殺生を嫌い、獣の肉を口にしない者さえいると。
おれには理解できぬ教えだった。
貧しい者に死ねと言っているに等しい。
残りを掻きこみ、椀を小屋の中にあった箱の上に載せ、自分は藁の上に座った。
姫が、いらついた様子で聞いてきた。
「……わたしはどこに座ればよいのです」
「好きなところに座れ」
と、口にして姫に目をやると足が震えていた。
「座るところなど無いではありませんか」
痛みのためだけではあるまい。それ以上に恐ろしいのだ。
かと言って何をしてやれるわけでもない。
どこの馬の骨ともわからぬ男が何を言っても無駄だろう。
「そこに筵(むしろ)がある」
小屋の隅に乾いた藁が積みあがり。その上に筵が置いてある。
「座る場所を聞いているのです」
庶民の暮らしには無関心と見える。
「このあたりで床がある家に住んでいる者は珍しかろう」
と答えると目を見開き、檜扇を下げた。
口も開いたままだ。
「……それでは寝ることができないではありませんか」
「藁にくるまればよいではないか」
土間の上に籾を敷き、藁を積み、筵を敷いて藁にくるまって寝る。
夏は涼しく、冬は暖かい。
それが一般的な百姓家である。
椀と灯明皿を盆に載せ、納屋に向かう。
開け放たれた納屋の前で、足を痛めたはずの姫が、所在なさげに立っていた。
が、おれの姿を見るなり、
「あれほどの薪が必要なのですか」と、尋ねてきた。
返事を後回しにして納屋に入り、木箱の上に盆を下ろした。
「どこでもいい。早く座れ」と、促し、問いに答える。
「毎日使う物だ」
いくらあっても困ることはない。ましてや年老いた身である。
とは言え、大量には使うまい。
煙が出ぬよう気を配っているはずだ。
「都の周りの山々は禿山同然でした。この様子では、冬になる前には国中の木が無くなってしまうのではありませんか?」
「薪を買う銭がない民が、勝手に山に入って伐採するのだ」
都は、それほどに荒れている。
大通りは都としての威厳を保っているものの、一歩路地に入れば物乞いがあふれ、板をはがされた廃屋が続き、その庭には屍が放置されている。
薪を採るにも規則がある。
山が、村の持ち物であれば、村の住人に限り、手折れる枝であることを条件に持ち帰ることが許される。
だが、村の住人であっても道具を使って切り出せば盗みとみなされる。
当然、村人ではないおれには資格がない。
おばばは、薪を調達するにあたって、山の場所や木の種類まで指定してきた。
この家は、明らかに隠れ家である。
近場から調達を繰り返せば存在を知られてしまう。
目立たぬよう気を配っているのだ。
とはいえ、村人に何十年も知られずに来たとは思えない。
先ほどの山賊に対する言い回しからしても、微妙な関係にあるのだろう。
灯明皿の灯が、小屋の中を照らし出す。
この灯は、おばばから借りてきた。
むろん無償ではない。山鳥一羽と引き換えた。
素焼の皿に魚の油を使ったものだ。
貴族の使っている椿や胡麻の油に比べ匂いも強い。
姫は、その匂いに顔をしかめながらも、藁の敷かれた納屋の中を物珍しげに見回している。
その前を横切って、納屋の隅にあった木箱の上に盆を置いた。
姫は、市女笠こそはずしたものの、袿は着たままだ。
椀のひとつを、姫の鼻先に突き出した。
銀器か漆の塗られた椀しか知らぬであろう姫が、かびたような色目の椀に、眉をしかめた。
受け取ろうともせず、扇越しに椀と中身を見ている。
「これは?」
「見ればわかろう」
粥からは湯気が立っている。
「わからないから訊いているのです!」
姫というものは、おっとりしているものだと思っていたが、必ずしもそうではないようだ。
「粥じゃ」と、言うと、
「これが……」と、絶句した。
貴族も正月に七草粥を口にすると聞いていたが、納得がいかないようだ。
貴族や分限者は白米しか食べぬようだが、百姓や貧しい民は、粟や稗などの雑穀しか口にできない。
さらには、腹を満たすために粥にして嵩増しする。
確かに、この粥は見た目が悪い。
様々なものが混じり合い濁ってさえ見える。
穀類、山菜だけではないようだ。
「なにが入っているのです?」
「食ってみればわかる」
「答えになっていません!」
「飯をつけるという約定は、なかったのだ。しかも、おまえの分まである。おばばにしてみれば大盤振舞であろう」
その回答も癇に障ったらしく、柳眉を逆立てたが、何かに気がついたように扇をおろした。
口を開いたものの、言葉にするのをためらうようなそぶりを見せる。
言いたいことがあるなら言え、と促す目つきにようやく、
「かえって怪しいではありませんか」
と、戸口をうかがい、声を潜めた。
「もしかすると、山姥なのでは……」
確かに、風貌だけを見ればその通りである。
「かの者は、人を太らせてから食べるのだと聞いたことがあります。それではありませんか?」
やはり世間を知らない。
そんな手間をかける山姥はいない。
人間の悪党であれば、もっと分かりやすい。
二人を殺し、反物の入った葛籠を奪うだろう。
少なくとも、あのおばばは山賊に恨みを抱いているようだ。
山賊を追い出したことを証明して見せれば、出て行けとは言うまい。
「油断させておいて、今夜ということも……」
姫の言葉に応じるように梟が鳴いた。
息を飲み、身をこわばらせた姫が、恐る恐る外を見た。
「納屋の戸は外から閉めるのでしょう?」
太るまで、ここに閉じ込められるのではないか、あるいは、火でもかけられるのではないかと心配していたのだろう。
一方で、戸を開け放しておけばおいたで、獣に襲われる可能性に思いあたったのだろう。
だが、自然の要害に加え、何者かが造った深い堀や柵の防壁を越えてくる獣はおるまい。
姫の一番の懸念であろう――男と同じ屋根の下で一夜を明かした――を晴らしてやろうと、
「おれが、戸の前で寝る」
そう答えると口を噤んだ。
助けてくれた男を酷使することに気がとがめたのかと見ると、眉をひそめ口を開けた。まだ文句があったらしい。
だが、急に照れたように目をそらし、慌てて扇をあげた。
灯明皿の弱々しい灯一つでは、納屋の隅まで照らし出せぬと思っていたのだろう。
が、闇の中ではない。
双眸はおろか、口もとまで露わになっていることにようやく気づいたのだ。
だが、それぐらいで恥じ入ってしまう姫ではなかった。
近寄ってきた挙句、叱るように口にした。
「そのようなもの、口にしてはなりません」
かまわず、おばばがつけてくれた匙で湯気の立つ粥を口にする。
姫が、あっ、と小さく声を上げた。
二口目を口にしようとすると、袖でおれの手を押さえてきた。
「なりません」
と、今にも泣きだしそうな表情で心配げに様子をうかがってきた。
なかなか忙しい姫だ。
「毒は入っておらん」
ここに持ってくるまでに少し舐めてみた。
「見も知らぬ者が出す、何が入っているかもわからぬ怪しげなものを口にするなど」
苦しむ様子がないのを見て、安心したのだろう。
あきれたような口調になった。
「粟に稗、なによりわずかとはいえ米も入っておる。赤米ではあるがな。ほかにも何やら入っている」
口の中から小さな骨を取り出し教えてやった。
「なかなかうまいぞ。蝦蟇蛙(がまがえる)の肉が入っておった」
皮は取り除いてあるが、足の骨はついたままだ。
蛙や蛇は、そのあたりにはえている山菜よりもよほど滋養がある。
だが、姫の喉は、蛇が鳥の卵を丸呑みしたかのように上下した。
「食わぬのか?」
返事もせず、顔をそむけた。
蝦蟇蛙は美味い。
貴族も食べるという鴨肉のような臭みもない。
「出されたものは、すべて平らげるのが礼儀だと……」
と口にして、昔、訊いたことを思い出した。
貴族の食卓には食べきれぬほどの物が並び、少しずつ手を付け、残すことが礼儀なのだと。
姫は相変わらず顔をそむけている。
考えてみれば自分の供が皆殺しにされた後である。
食事などする気になれまい。
しかも、生き物が入っていたのだ。
貴族のなかには仏教に入れ込んでいる者も多い。
挙句に極楽浄土とやらに行きたいと、殺生を嫌い、獣の肉を口にしない者さえいると。
おれには理解できぬ教えだった。
貧しい者に死ねと言っているに等しい。
残りを掻きこみ、椀を小屋の中にあった箱の上に載せ、自分は藁の上に座った。
姫が、いらついた様子で聞いてきた。
「……わたしはどこに座ればよいのです」
「好きなところに座れ」
と、口にして姫に目をやると足が震えていた。
「座るところなど無いではありませんか」
痛みのためだけではあるまい。それ以上に恐ろしいのだ。
かと言って何をしてやれるわけでもない。
どこの馬の骨ともわからぬ男が何を言っても無駄だろう。
「そこに筵(むしろ)がある」
小屋の隅に乾いた藁が積みあがり。その上に筵が置いてある。
「座る場所を聞いているのです」
庶民の暮らしには無関心と見える。
「このあたりで床がある家に住んでいる者は珍しかろう」
と答えると目を見開き、檜扇を下げた。
口も開いたままだ。
「……それでは寝ることができないではありませんか」
「藁にくるまればよいではないか」
土間の上に籾を敷き、藁を積み、筵を敷いて藁にくるまって寝る。
夏は涼しく、冬は暖かい。
それが一般的な百姓家である。
4
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
父(とと)さん 母(かか)さん 求めたし
佐倉 蘭
歴史・時代
★第10回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★
ある日、丑丸(うしまる)の父親が流行病でこの世を去った。
貧乏裏店(長屋)暮らしゆえ、家守(大家)のツケでなんとか弔いを終えたと思いきや……
脱藩浪人だった父親が江戸に出てきてから知り合い夫婦(めおと)となった母親が、裏店の連中がなけなしの金を叩いて出し合った線香代(香典)をすべて持って夜逃げした。
齢八つにして丑丸はたった一人、無一文で残された——
※「今宵は遣らずの雨」 「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。
戦国の華と徒花
三田村優希(または南雲天音)
歴史・時代
武田信玄の命令によって、織田信長の妹であるお市の侍女として潜入した忍びの於小夜(おさよ)。
付き従う内にお市に心酔し、武田家を裏切る形となってしまう。
そんな彼女は人並みに恋をし、同じ武田の忍びである小十郎と夫婦になる。
二人を裏切り者と見做し、刺客が送られてくる。小十郎も柴田勝家の足軽頭となっており、刺客に怯えつつも何とか女児を出産し於奈津(おなつ)と命名する。
しかし頭領であり於小夜の叔父でもある新井庄助の命令で、於奈津は母親から引き離され忍びとしての英才教育を受けるために真田家へと送られてしまう。
悲嘆に暮れる於小夜だが、お市と共に悲運へと呑まれていく。
※拙作「異郷の残菊」と繋がりがありますが、単独で読んでも問題がございません
【他サイト掲載:NOVEL DAYS】
百代の夢幻
蒼月さわ
歴史・時代
源九郎義経は軍勢に囲まれて今まさに短い生涯を終えようとしていた。
その間際に昔の記憶が甦っては消えてゆく。
自害しようとする義経の前に現れたのは、怪異だった……
夢と現が重なりあう。
誰が見ているのだろう。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した
若き日の滝川一益と滝川義太夫、
尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として
天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が
からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。
戦国ニート~さくは弥三郎の天下一統の志を信じるか~
ちんぽまんこのお年頃
歴史・時代
戦国時代にもニートがいた!駄目人間・甲斐性無しの若殿・弥三郎の教育係に抜擢されたさく。ところが弥三郎は性的な欲求をさくにぶつけ・・・・。叱咤激励しながら弥三郎を鍛え上げるさく。廃嫡の話が持ち上がる中、迎える初陣。敵はこちらの2倍の大軍勢。絶体絶命の危機をさくと弥三郎は如何に乗り越えるのか。実在した戦国ニートのサクセスストーリー開幕。
渡世人飛脚旅(小説新人賞最終選考落選歴あり、別名義、別作品で)
牛馬走
歴史・時代
(小説新人賞最終選考落選歴あり、別名義、別作品で)水呑百姓の平太は、体の不自由な祖母を養いながら、未来に希望を持てずに生きていた。平太は、賭場で無宿(浪人)を鮮やかに斃す。その折、親分に渡世人飛脚に誘われる。渡世人飛脚とは、あちこちを歩き回る渡世人を利用した闇の運送業のことを云う――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる