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溢れる想い(R-18)
しおりを挟む「殿下っ。すき……です」
溢れる想いを吐露したことに気付き、自分でも驚いて目を丸くする。
常ならば自分の好意など殿下には迷惑がられると思ってタイムリープを繰り返している間もずっと隠してきた気持ち。それを初めて口にした戸惑いからこの場を逃げ出したくなる。
心の中で呟いたことが実際に口に出してしまっていただなんて迂闊にもほどがあると自分でも思う。
(なんてことを口走ってしまったのかしら。殿下の反応を見ることが怖い)
一体彼はどんな顔をしているのだろうか。もしも迷惑そうな顔をしているのであればと想像するだけで身体が強張る。
いっそのこと彼の耳に届いていなければいいとすら願う。しかし彼は律動を止め、じっとこちらを見下ろしている。
(視線が痛い)
とてもではないが自分の告白を歓迎されているようには思えない。そんなにわたしの気持ちが迷惑なのかと彼の視線から逃れるように、顔を背ける。
「ああ、やっぱり嘘か」
「……え?」
ポツリと呟かれた声は消えいるように小さい。だから聞き返そうとしたのに……。
彼はわたしの腰を持ち上げて、なんの遠慮もなく腰を揺さぶる。激しい律動に視界が上下にぶれ、疑問を口にする余裕もなく、嬌声をあげることしかできない。
「お前は稀代の淫婦だ。そんなに僕の気持ちを弄んで嬉しいか」
ひどいそしりを受けているのに、それを脳が処理することなく言葉半分しか彼の言っている意味が分からない。けれど彼が苛立っていることは正確に分かった。
(そんなにわたしの気持ちが迷惑だったの?)
自分の想いを無碍にされて、尚且つ好き勝手に身体を暴かれる行為を強制される自分のみじめさに涙が滲む。
「泣いて僕を惑わそうとするのか。どうせ僕を好きだと嘯いたのだって、逃げる算段を立てるためだろう。式の直前に一度まんまと逃げられた分、僕はもうお前に騙されてやらない」
憎々しげに睨まれ、最奥のざらついた部分をグリグリと抉られる。弱い場所を突かれたことで一際甘い声で身悶える。
「……リリーがそんなに淫乱であるだなんて知らなかったな」
目の前がチカチカと閃光し、意識が白くなる寸前。最奥に熱い液体が吐き出された。
「王族の子種が注がれたんだ。お前はもう逃げられないぞ。どれだけ僕のことを厭おうとも離してやらないからな」
エドワードの言葉通りわたしはその人生では彼の持つ屋敷の
地下牢に閉じ込められ、鬱屈とした人生を送ることになるのだった。
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