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クチュ、クチュ・・・・と、水音をわざと出して口内を掻き乱す。
すると、唾と一緒に血も溜まってきた。それを無意識に嚥下する。
白い喉元が動いていくのが分かったルードヴィッヒは増々、唇を歪ました。
虚ろなままの夜神は、見下ろした金色の瞳を、精彩のかけた赤い瞳で見上げたまま、嚥下したモノに喜びを感じていた。

あまい・・・・・
お菓子みたいに甘い。とても甘くて・・・・
もっとちょうだい。もっと頂戴・・・・

「ふぅぅ・・・ん、んんっ!ん━━━━」
口内の指に舌を巻き付けるように絡ませ、扱き、吸い上げる。
夜神の両手はいつの間にかルードヴィッヒの手を掴み、逃さないようにとしている。
蕩けた硝子の瞳には、恍惚したものが見え隠れし始めた。
「美味しいのかな?凪ちゃん。もっと欲しい?」
「ふぁぁっ!!やぁ・・・・」
逃さないように握っていた力など、ルードヴィッヒにとっては、小鳥の羽が掠めるぐらいの力しかない。
口内から指を引き抜いて、跨がっていた体を夜神の横に移動させると、自分の首をよく見えるように襟を引っ張る。

「ほら、ここならもっと飲めるよ?おいで凪ちゃん」
声に反応した夜神は、少し悲しい顔をしていたが、目的の場所を見ると目を見開き、「ハァ、ハァ・・・」と息を荒くし始める。
ゆっくりと体を起こして、ルードヴィッヒの体に手を這わしていく。
目的の場所に顔を近づけると、赤い唇を開く。
唇と同じ赤い舌を出して、白い首筋にある鮮血の一筋をチロチロと舐めていく。

「ん~~・・・・はぁ、ん・・・」
夢中になって舐めていく夜神の白練色の頭を、ゆっくりと何度も撫でていくルードヴィッヒの顔は恍惚としていた。
首に触れる吐息と舌が熱くて、擽ったくて欲情を掻き立てられる。
「凪ちゃん?牙を突き立ててごらん?ちゃんと飲んでいくんだよ?」
ルードヴィッヒの一言で、夜神は白く尖った犬歯をルードヴィッヒの首に深々と埋め込んでいく。

ヂュル、ヂュル・・・・
コク、コク・・・・

血を啜り、嚥下する音が聞こえてくる。「色の牙」は使えないのに、まるで使われたような気がするぐらい全身が歓喜する。
「ん・・・・ん、ん、う・・・・・ふぁ・・・」
夢中で啜る夜神の頭を撫で、そのまま項に行き、背中のファスナーを下ろす。
けど、吸血に意識が全て行った夜神は気づいていない。
白いスリップごと背中を撫でていく。
「ん・・・・やぁ・・・」
満足したのか、それとも食事の邪魔をする不埒な手に抗議したいのか、口を離していく。
「もう、ご馳走さまかな?なら、今度は私が貰うね。あぁ、食事ではないよ。軽食・・・・デザートかな?」
背中を撫でていた手はいつの間にか、襟に指を引っ掛けてグイッと下ろし、スティグマの見える首筋を晒す。

そして、躊躇する事なく白く細い首筋に牙を深々と埋めこみ血を啜る。
「ああっ!・・・・・やぁ・・・だめっ!!」
熱い、熱いよ・・・
体が熱い・・・
駄目!!それは・・・・・「色の牙」は・・・・

ルードヴィッヒは夜神に「色の牙」を使い体の感度を高めていく。
荒く、熱い吐息が漏れ出していき、体は震えてくる。
その状態で逃げられないように白練色の頭を抑え、もう片方は尖り始めた桜色の粒を布越しに摘み、グニュグニュと弄りだす。
「っあ・・・・」
何とかして逃げようと皇帝の肩に手を置いて突っぱねるが、快楽で力が出ないのか、皇帝が強いのかビクともしない。

ヂュル、ヂュルと啜る音が止み、皇帝が顔をあげる。金色と赤色の瞳が互いにぶつかり合い、絡み合う。
片方は欲情し愉悦に満ちて
片方は欲情し恐怖に満ちて

「互いに貪り合おうじゃないか」


「いっ・・・・あああっ!」
着ていた白いワンピースは脱がされて、白いスリップだけの姿になり、首は皇帝の鎖が巻き付けられている。両手も鎖が巻き付いて一纏めにされて、項側の鎖と両手首の鎖が同化している。

自分の前腕や手首で頭や項を支える格好になっている。
痛みを考慮してか、クッションが敷かれているさいでそれ程苦痛ではない。
苦痛ではないが・・・・・・

「も、う、やぁぁ!ん~~!!」
足も同じように鎖が巻き付いて動きを封じられ。太腿、脹脛、足首と巻き付き、一文字の状態だ。
「見ようによっては青虫のようだね?けど、ちゃんと成長して蝶にさせてあげるよ。淫らに誘う蝶にね」

長い指を蜜壺に埋め込みジュブ、ジュブと粘ついた水音をさせながら出入りする。
「ここが凪ちゃんの気持ちよくなれるところだよ。コリコリしてるね?ここをこうして・・・・」
長い指が、蜜壺のある部分を見つけるとそこばかりを執拗に攻めていく。
抑えたり、細かい振動を与えたりする。そのたびに体、全体に甘い痺れがから湧き上がる。
「駄目っ!!そこは・・・っああっっ!!」
鎖で不自由になった体を思いっきり仰け反らす。
意味が分からないぐらいの快感が快楽が襲う。

「だ・・・・めっ!・・・・イクゥぅ」
頭が真っ白になる。体に雷が落ちたみたいに感電しているような感覚になる。
「何度でもイケばいい」
ルードヴィッヒは腰を仰け反らし、おとがいも仰け反らし絶頂する夜神に言葉を投げかけると、自分の指を締め付ける蜜壺のコリコリした部分をさらに攻めていく。

布越しでも分かるほど尖りきった桜色が薄く見える頂をスリップごと咥え込み、歯を立て、舌で扱き、吸い込む。
もう片方も、指の腹で扱き、軽く引っ張り、爪を立てる。
「色の牙」で女の感じる部分が一際目立つ感覚で過敏になっている所に、その部分を同時に弄られると、呆気なく絶頂を迎えてしまう。

「だめっっ!!いっ!~~~~っ!!」
再び体が仰け反る。けど、皇帝の指は、舌は一切刺激を緩めることはない。
「いった!!いっ・・・・・・たっ!!」
先程から絶頂が止まらない。弾けたのに、再び弾ける。
腰も頤も仰け反ったまま元に戻らない。
指を深く咥え込んだ蜜壷の感じる部分を、執拗なまでに攻められる。抑え込み、震度を与え、のの字を書くようにされ、その度に奥から蜜が滴り落ちてくる。
それが皇帝の指を、絹のシーツを濡らしていく。
絶頂の波に何度も襲われて、再び白く弾ける
「~~~ぃ!!・・・・・も、う・・・ゆる、し・・・・」
やっと指が抜けていく・・・・

クチュ・・・・と、わざと音を鳴らして指を引き抜くと、ルードヴィッヒは見せつけるようにテラテラと濡れ光る己の指を舐めていく。
涙目で、いや、既に泣いている赤い目をこちらに向けて、息も耐え耐えで許しを懇願している小鳥に笑う。

「もっと、楽しもうじゃないか。私はまだ気持ちよくなってないんだよ?凪ちゃんばかり狡いと思わないかい?なら、私を楽しませようとしてくれないと困るよ・・・・・」
枕の山から手頃な大きさの物を一つ抜き取ると、ピクピクと痙攣している腰の下に敷くと、太腿から足首にかけてゆっくりと撫でていく。
すると、一文字に束縛していた鎖がパラパラと解けていく。

鎖の拘束がなくなり力なく足が緩む。
ルードヴィッヒは夜神の足元に移動すると、太腿を掴み、広げる。
「ひっっ!やめて!!」
次の行動を理解した夜神は何とかして逃げようとする。
けど、手首の拘束と、掴まれた足では逃げることは出来ず、身を捩るだけだった。

「しっかり濡れて、ヒクヒクと私を誘っているのに駄目なのかい?下と上の口は随分と正反対だね?だから私は下の口の言う事を聞こうかな?」
ルードヴィッヒの卑猥な言葉を聞いて、夜神は頭を何度も振った。

夜神の拒否行動を愉悦混じりの視線を向け、腹に付きそうなほど猛った熱杭を、濡れて引くつく赤い唇にヒタッと、当てる。
「やめてっっ!!」
悲痛な叫びが聞こえる。けど、ルードヴィッヒにとっては小鳥の囀りと変わらない。
「さぁ、沢山鳴いて私を楽しませて。私の白いヴァイセ・クライナー・フォーゲル

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

まとめ能力皆無のため次回も続きます。
ルードヴィッヒは絶対、鎖で雁字搦めにして事を致したいようで・・・・

これは、ルルワを逃したくないご先祖様の意思が、このような形で現れた結果です。

けして、ルードヴィッヒの性癖では・・・・ないと思われ・・・・・
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