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指で広げて、引くつきタラタラと滴る蜜口から尖った蜜粒に向かって、子猫がミルクを飲むようにベロベロと舌を動かす。
「いっっ!」
舌が、粒を掠めるたびにビクビクと打ち震える。それが飽きると、今度は粒だけをチロチロと強弱を付けて舐める。時には舌で押し潰したりする。
「い゛あ゛っっ!!やめっっ!」
悲痛な叫びを上げて、ジャラジャラと手首の鎖を動かし、腰を突き上げて絶頂する。

けど、それでは終わらない。今度は指を一本、二チュュ・・・と、音を鳴らしながら女の泥濘みにズブズブと沈めていく。
そして、蜜粒の裏側をクイッと押し上げると、鎖で不自由な足が震えだす。
「ひゃだ!!った━━━!いったのっ!!」
「うん、知ってるよ?けど、まだ足りないよね?凪ちゃんは欲しがり屋さんだもんね・・・・だから私の質問には答えないんだよね?」
粒を舌で刺激して、裏側を指で刺激する。両方を攻められて頭の中はずっと星が瞬いているようにチカチカとする。
「ひゅぐ!・・・?!あ゛あ゛っっ━━━!!」
何度目か分からない絶頂が爆ぜる。ガクガクと震えるのに、イッたのに、何度もイッてるのに、止めてもらえない。
苦しい、辛い、どうしたら終わる?
何をしたら終わる?

「言えば終わるよ?跡を付けたのは?私は知ってるよ?」
刺激を与える合間合間に、誘導されるように言っている言葉が頭を埋め尽くす。
知ってるの?庵君を知ってるの?
何で、私は言わないの?
言ったら、終わる?
終わる?もう、終わりたい!
早く、早く楽になりたい!

・・・・・・・・ゴメンナサイ・・・・・

「い゛おりぐん!!かいど!ひゅぐぅぅ~~゛いおり゛ぐん゛!!」

夜神の口から悲鳴と共に、赤い鬱血の跡を付けた相手の名前が叫ばれた。ルードヴィッヒはそれを聞いて笑って、ヂュ━━と粒を吸って、指の刺激を強める。
「かいと!かいど!なの!い゛っだ!いっでるのに!!」
言ってるのに!なんで?どうして?言ったのに!!

ルードヴィッヒはやっと言った相手の名前を聞いて、顔を上げて夜神を見る。
汗と涙と涎でグショグショの顔は苦痛と皆楽を混ぜたような複雑な顔をしている。
目からは涙が止まらないのか、とめどなく溢れて赤い瞳は蕩けながら潤んでいた。
涎が止まらないのか、口の端からダラダラと伝っている姿に異常なほど興奮してしまう。
そんな夜神を見て、ルードヴィッヒは心が踊った。
自分の手で何度もイカされ続けておかしくなってしまった、快楽に屈服して、蕩けた顔の夜神に。
けど、無常にも指は動きを止めなかった。

苦しい・・・・・だめ!だめ!だめ!限界が近い。ずっとずっと我慢してるのに!我慢してるのに!!
「い゛っ!!」
ぷしゃぁぁ━━・・・・
「くっ、凪ちゃん・・・・潮吹いちゃったね?いいよ?もっと吹けるでしょう?吹きながらイコうか?グショグショに濡らしてしまおうか?」

ルードヴィッヒは体を起こして、指の刺激を続けていく。
既に血流で肥大化した蜜粒を摘んで、クニクニと動かしていく。中に沈み込んだ指を更に一本追加して、二本で刺激していく。
「やめ━━━!!」
ぷしゃぁぁ━━!
ぷしゅ!
ふしゅ!
・・・・・・ぷしゅ!

止まらない潮吹きに、絶望しかなかった。
「止まらないね~・・・あ~ぁ・・・・ベッドはビチャビチャに濡れてしまったね?今日はどこで寝れるのかな?掃除をする侍女長は大変だね?凪ちゃん?」
「ごぉめんなさい!!ごめなさい!!?いっ゛っ゛!!」
謝ってるのに!止めてよ!もう、止めて!!

ぱしゃ!
グリグリッ!
「━━━━━ぃっ!!!」
声も出せないほどの絶頂と共に潮を吹いてしまった。
爪先でシーツを押さえつけながら腰を浮かし、頤を仰け反らして内側の爆ぜった熱を逃がそうとする。
自身の重みに耐えきれなかったのか、ガクッと力が抜けてシーツに沈み込む。
体はガクガクと震えて、はふはふと苦しい息遣いでやり過ごす夜神を見て、ルードヴィッヒは笑った。

蜜口に埋め込んだ指を引き抜くと、ツゥ━━━と透明な糸が結ぶ。
潮と蜜で濡れてしまった手をひらひらと振ってため息をする。
「はぁ━━・・・・見て?私の手が凪ちゃんのせいで濡れてしまったよ?あ~ぁ・・・・どうしようか?」
「ご、めんなさい・・・・・ゆるしてぇ・・・・・」
嗚咽混じりに謝罪の言葉を繰り返す夜神に、ルードヴィッヒは笑った。目元を綻ばせて、けど、唇は歪んでいて異常な笑いだった。

跡を付けた相手の名前を言った時の、泣きながら、悲痛な、けど、快楽で蕩けた顔がたまらなかった。
開放される喜びと、言ってしまった後悔がおり混ざった、声がたまらない。
屈服して、堕ちた様子がここまで満たされることに嬉しさを覚えた。
けど、同時に相手に対して憤りも高まった。肌に触れていいのは、跡を付けていいのは、私だけなのに・・・・・

「偉いね・・・・ちゃんと言えたね?けど、フルネームでちゃんと言おうか?」
ルードヴィッヒは濡た指を遠慮なく再び、夜神の蜜口にグチュグチュと埋め込んでいく。
もう一度、蜜粒の裏側に指を当てると、グイグイと押し上げていく。
もう片方の指は、皮を剥かれ大きくなった粒をクニクニと摘んで、キュと摘み上げる。
「い゛っ゛!な、んでっ!!」
外と中を同時に攻められて、星が瞬くように目がチカチカしてくると、皇帝の手があるところからジワリ、ジワリと快楽が広がっていく。
「やだつ!い゛っだ!いっだの!!・・・・・かいと!!いおり゛がいどなの!!」
体の中が、下腹部が、子宮が震える。ずっと昂って、解放されるのに、再び昂って、ずっと繰り返す。
イクのが辛い・・・・
辛いよ・・・・・・

「その「いおりかいと」は私の前で口付けをしていた男かな?」
「ぞうっ!!そうな・・・・い゛っ゛っ゛━━━━゛!!」
ビク、ビクッ!
止まらない絶頂が続く。体はその場で面白いぐらいに飛び跳ねている。
「よく言えたね・・・・・ご褒美をあげないとね?」
そう言って、ルードヴィッヒは捏ねていた指も、中に埋めた指も引き抜いていく。

そのまま体を動かして、手の鎖を分解していくと、残った白いシャツの残布を引き抜いていく。
腕は自由になったが、動かすほどの力はなくてそのままだらんと、万歳をしたまま動かすことはなかった。
足の鎖もルードヴィッヒが軽く触れるとバラバラと分解されて、跡形もなくなっていった。
ずっと膝を曲げていた状態だったが、それを維持する力もなく、そのままシーツに足を投げ出す恰好になる。

終わった・・・・・・
やっと、解放される・・・・・・

天井の薔薇の絵を虚ろな眼差しで見ながら、自由になった手足の解放に喜んだ。
足元ではシュ、シュと布の擦れる音がする気がしたが、そんな事はどうでも良かった。

瞼が重くなり、視界から薔薇の絵が無くなろうとしたとき、人の顔が映り込む。
金色の瞳と、アイスシルバーの髪。
愉悦に満ちた眼差し。
その顔が、閉じていく視界いっぱいに広がって、限界を迎えて動かすのも億劫な体に温かい体温と重みがのしかかる。

けど、一番驚いたのは散々、指や舌で嬲られ続け、自分の体液で濡れてしまい、そして一番過敏になっている部分に熱くて、硬いものが擦られていることだった。
「?!」
「誰が、眠っていいと言った?今からご褒美をあげるよ?ちゃんとあげるから、しっかりと受け止めるんだよ?」
耳元で囁く甘い声と、秘部を擦られる熱で、虚ろになっていた視界は大きく開かれた。
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