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夜神と同じように、一糸纏わず全てをさらけ出してルードヴィッヒは夜神を見つめた。

先程の絶頂のせいで、浅い呼気を繰り返す豊かな胸や細い首筋、腹回りは、赤い鬱血が散っていた。
それを見ているだけでも「自分の物」、「自分が付けたもの」と興奮してしまう。
もっと、もっと自分で満たしたい。体も心も・・

「凪ちゃん、しっかり刻み込んであげるよ。私で全てを満たしてあげる」
夜神の足を開き、自分の身体を押し当てる。蜜口に自身の肉茎を押し当てて、夜神の蜜で濡らしていく。

散々、皇帝に触られていた部分に脈打つ何か・・を押し付けられて、擦られているのにびっくりして、曖昧になっていた余韻から目を覚ます。

そこには何も着ていない皇帝が夜神の足の間にいて、自分のものを押し当てていたのだ。
「な、何を・・・やめて、それだけはやめてっ!!!」
「どうして?全部可愛がってあげる。もちろん、ここもね」
目を細めて、微笑んで下腹部をゆっくりと撫でる。
夜神は怖くなって、逃げようと体を後ずさるが、そうはさせないと、皇帝が腰を掴み動かないようにする。

そうして蜜口に凶暴なまでの肉茎をゆっくり沈み込ませていく。
「いっ!や、めて!ゆるして!いやぁぁぁぁ!」
ゆっくりと狭い蜜壁を皇帝の怒張が入り込んでいく。
指とは違う圧迫感と、無理矢理広げられる痛さに、生理的に涙が溢れ出る。
痛くて、苦しくて、何かに捕まっていたいのに、それさえも許されず白くなるまで手を握る。

「あぁ、ここが凪ちゃんの大事な所。痛いよね。でも大丈夫だよ。最初だけ。そのうち気持ちよくなるから」
「いたいの、ゆるして、うっぅぅ・・・」
苦痛に耐えきれず溢れ出る涙を、指で掬うとルードヴィッヒは狂喜的な顔と声で夜神に話す。

「凪ちゃんは大事なものを私に奪われてばかりだね。母親も村のみんなも先生も・・・そして純潔も!奪われてばかりだ。悲しい?悔しい?でもどうすることも出来ないよ。凪ちゃんは私には勝てないんだよ」
くっくくと喉を鳴らして、夜神の頬を撫でる。

「だまれ・・・だま、れ、黙れ!黙れ!黙れ・・・・」
悔しそうな顔をして、頬にある手を振りほどきたいのか、顔を左右に振りながら「黙れ」を繰り返す。
だが徐々に小さな声になって、左右に振っていた顔は、ルードヴィッヒから背けるようにして動かなくなった。

ルードヴィッヒは夜神の首すじを指でツゥーと伝うと、自分が付けたスティグマの所で指を止める。そしてグッと首を掴んで固定すると、その首すじに牙をたてる。
「んっ!なにを・・・・やめっ、いや!」
首すじに鈍い痛みが走る。血を啜る音が聞こえてくる。
だが痛みはすぐになくなり、やがて体が熱くなって、力が入らなくなる。

「色の牙」皇帝がそう名乗っていた、吸血行為の一つ。血を啜る時に、媚薬のような物質を体内に注入される。

夜神に二度目の「色の牙」を使い体が弛緩したところで、ずっと動かなかった、蜜壷に埋まっている肉茎をズッと動かして、狭い胎内の奥に進む
「だめっ!いたぁ・・・・あぁぁぁ!」
内臓ごと押される圧迫感と、狭い中を無理矢理押し広げる痛さに目の前が赤くなりそうだった。

「あぁぁぁ・・・うっ・・・・」
痛みに喘ぐ中、奥まで埋まった楔に全身が強張る。
夜神の足の付け根と、ルードヴィッヒの腰が隙間なくぴったり重なっていた。
あまりの感覚に止まっていた呼吸を、はくはくしながら無意識に痛みを逃がす。

「凪ちゃんの中は熱いね。溶けそうだよ。あぁぁ、また、奪われたね。大事なものをまた一つ。嬉しいな」
赤く染まった唇を、ペロリと舐めてルードヴィッヒは微笑んだ。嬉しくてたまらないと、その瞳が語っているようだった。

「あっぁぁぁ、いやだ、これ以上やめて・・・・」
涙を流して、痛みに耐えながら声を振り絞って懇願する。だがそれも虚しく終わってしまった。
奥まで埋まっていた楔を、ギリギリまで引き抜いて再び打ち込む。響く律動と痛みが再び夜神を襲う。

「い、たいの・・・ゆるして、うんっぁぁ!」
狭い蜜道を熱い肉茎が何度も往復する。そのたびに喘ぎ、首を振る。痛みを逃がすためか、嬌声を出す自分を否定するためか。
「あっぁぁぁ、うっ、だめっっ」
次第に痛みを上回るものが全身を支配していく。

夜神の声がどんどんと艶を増していく。夜神の蜜壁もルードヴィッヒの楔が往復して行くたびに、慣れていったのか、それとも牙のせいなのか、あるいは両方なのか分からないが、快楽に変わっていきその熱い楔を締め付ける。
奥からは蜜が溢れ出てきてルードヴィッヒの楔が出し入れするたびに溢れ出る。

「あっ、ん、あ、あ、」
「気持ちよくなってきたのかな?良いことだよ。沢山気持ちよくなって。そうしたら沢山可愛がってあげるからね」
パンパンと肌同士がぶつかる音が部屋に響く。
次第に蜜壁が熱くうねり、張り詰めた楔にまとわりついていく。次第にルードヴィッヒの動きが早くなっていく。
「あっ、ん、あっぁぁ、いや、あっ、だめっ、また、おかしくなるの・・・・」
「いいよ、おかしくなって、何度もイッていいんだよ。でもイクときはちゃんと言わないといけないよ」

夜神の絶頂がそこまで来ていることを確かめて、ルードヴィッヒは楔を強く打ち込む。そのたびに蜜壁が肉茎にまとわりついて、まるで「離さない」と言っているようで笑みがこぼれる。

「あっ、イクの、あああああ!」
夜神の中で何かが弾け飛んで絶頂を迎える。背中を反らし、顎を反らす。
「くっ、はぁ、危ないなぁ。凪ちゃんに持っていかれるところだった」
ギュウギュウに締め付けられて、ルードヴィッヒは危うく、夜神の中に放ちそうになったが何とか踏みとどまる。

「ちゃんと「イク」って言えたね。偉いよ。ご褒美あげないとね。ねぇ、ちゃんと受け止めてね」
短い呼吸を繰り返して、何とかして息を整えようとしている夜神の下腹部を何度も撫でていく。
その行為に、ふわふわとしていた意識が戻っていく
「う、け、とめる?」
「そうだよ。ここ・・で私を受け止めて欲しいんだよ。沢山、注いであげるから・・・・孕むまで可愛がってあげるから」

孕むまで━━━━━その言葉に夜神は恐怖を覚えて、一気に覚醒する。

「いやっ!だめっっ!それだけはやめて、やめて!お願いやめて!!」
力の入らない体で抵抗するが、ルードヴィッヒにとっては造作もない事だった。
夜神の腰をしっかり掴むと、楔を何度も強く、奥に打ち込んでいく。
そのたびにか絡みつく蜜を泡立つまで打ち込んでいくとルードヴィッヒの怒張は弾けて、熱い飛沫を夜神の中に放つ。
「いやぁぁぁぁ!!」

夜神の悲痛な叫びが部屋に響く。だが、ルードヴィッヒは気にすることもなく、何度も何度も飛沫を注ぎ込む。やがて全て注ぎ込むと、ズルと引き抜いていく。

蜜口からは、ルードヴィッヒの飛沫と、夜神の処女の証が混ざったものがトロトロと流れ出る。
それを見たルードヴィッヒはうっとりと笑みを浮かべる

「凪ちゃん。君の中から、私と君のものが混ざったものが、溢れ出ているよ。嬉しいなぁ。あぁぁ、もっともっと可愛がってあげなきゃね」
「あぁぁ、もう、ゆるして、やめて」
涙を流して、「やめて」と何度も繰り返すがルードヴィッヒは唇を歪めるだけだった。
そして、ベッドの支柱に巻き付いてある鎖に触れて、拘束を解いていく。だが夜神の手首には鎖は絡まったまま、ジャラジャラ音をたててる。

「まだだよ。もっと可愛がってあげる。何度でもイッていいんだよ」
「いやっ!もう、ゆるして・・・・・・いやぁ━━━」
ぐったりしていた夜神の上に覆いかぶさると、再び硬さを取り戻した肉茎が、蜜口にあてがわれるとズブズブと深く打ち込まれる。

そうして、夜神の悲痛な嬌声は途切れることなく部屋に響き、ルードヴィッヒは夜神の胎内に何度か放つ。
幾度目かの白濁を受け止める頃には、夜神は気絶するように気を失った。
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