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剣道場に行こうとした時、司令部からの討伐アナウンスが流れ七海の部隊と夜神と庵、相澤の部隊で討伐に行くことになった。
S・AクラスでWAが一体との情報だか、果たして何処まで合っているのか見当がつかない。嫌になるが疑って討伐しないといけないのは、色々と神経がすり減るものだ。
七海の部隊も相澤の部隊もすでに武器を構えて森の中を進んでいく。いつでも対応できるためだ。もちろん夜神も「蒼月」のみを抜刀していて対応できるようにしておく。
「庵君は何かあったら、すぐにその場から立ち去ること。逃げるのも大切な事だからね」
「わかりました」
夜神は少し緊張している庵にいつも通りの対応をする。
学生を連れて行くのはどうかと思うが、この前の前期のテストが良かったせいか、期待されているようだ。
だが、この異常事態の中での討伐同行は如何なものかと上層部に直訴したい。
森を進むと、七海が「待った」と合図を送る。第一室の面々は一斉に立ち止まり、神経を集中させる。
目の前にはAクラスと分かる騎士服を着ている吸血鬼が二人もいる。
だか、その奥にはSクラスと分かる殺気が、こちらからでも分かるぐらいに、背中にゾクゾクと粟立つほどの警戒を促している。
「俺と相澤でAクラスは討伐する。相澤の部隊の内二人と俺の部隊から二人と夜神はSクラスを頼む。合図したら、一斉に飛び出して夜神はそのままSクラスの居るところまで走れ」
「「了解!」」
七海はすぐさま部隊の二人に夜神に付くように指示をして、相手の割り振りをする。相澤に右側の吸血鬼に向かって指をさして、それぞれの相手を決める。
相澤もうなずいて、隊員の二人に夜神に付くように指示をして、そのままSクラスの武器を構える。
相澤の武器はライフルで、この距離は射程圏内になるので、この場から狙撃をするようだ。
相澤の部隊は隊長の相澤を入れて五人の部隊だ。ライフル銃でSクラスの武器「韋駄天」を使う相澤と、ハンドガンを使用する二人、残りの二人は短剣を使用する。
相澤以外は全員がBクラスの使い手だ。ハンドガンと短剣を使用する者が一人ずつ夜神に付く。
七海の合図で一斉に飛び出して、それぞれの役割を全うする。夜神達には吸血鬼の間を走って通り抜けていこうとするときに、WAが二人も出てきた。
だが夜神達は後ずさることなくそのまま通りねけていく。驚いたのは多分WA達だろう。こちらに向かって走ろうとしたときに、部下の声を聞いてすぐさま、先程のAクラスが居た場所に走っていった。
夜神を先頭にSクラスが居るところまで走ると、先程の殺気を出していた吸血鬼に遭遇する。
SクラスだがWSが二人とTSが一人の最悪の組み合わせだ。相澤と七海の隊員にすぐさまWS討伐を指示する。
残りのTSは夜神が引き受ける。先程の殺気もこのTSで間違いない。三部隊はそれぞれに別れて吸血鬼の討伐任務を遂行する。
TSは貴族の中でも公爵や侯爵と言われる身分の高い貴族で、皇帝に近い存在の為か、Sクラスと言われるなかでも上位になり力も圧倒的に強い。その相手をするのも厄介で大変だ。
夜神は走りながら「紅月」も抜刀し、二刀流で構えて相手に攻撃を仕掛ける。
「庵君は自分の安全確保が最重要だからね」
「了解しました」
夜神は庵に安全確保をするよう伝えて、相手の首を狙う。
「軍の人間か。そしてその瞳の色は「白目の魔女」か。我々は運がいい。なんとしても貴様を始末してその首、皇帝陛下に献上させてもらう」
「やれるものなら、どうぞご自由に。私も貴方の首を皇帝に献上しようかしら?」
夜神と、剣を抜いた吸血鬼の攻防戦が展開する。
相手が首を狙えば、こちらも首を狙う。その繰り返しだ。
距離を少しとって、刀を構えると、向こうも構える。ジリジリと距離を保ったまま横に移動をする。
その時に何処からか「パキッ」と木の枝を折るような音がした。その音がした瞬間、吸血鬼は動いて夜神を通り抜ける。夜神は「しまった!」と気が付いた。
音を出したのは庵君だと。通り抜けた吸血鬼にすぐさま体を向けて、走り出す。
「庵君!!今すぐ逃げて!」
だが、夜神の叫びも意味がなかった。何故なら追い詰められて、互いに剣を構えている姿を見て夜神は一瞬で、絶望を感じてしまった。
助けなければ・・・・・何があったとしても庵君は助けなければ。
その考えだけが、頭の中を埋めつくして夜神は刀を握りしめて、庵を助けるために対峙している二人の所まで走っていった。
S・AクラスでWAが一体との情報だか、果たして何処まで合っているのか見当がつかない。嫌になるが疑って討伐しないといけないのは、色々と神経がすり減るものだ。
七海の部隊も相澤の部隊もすでに武器を構えて森の中を進んでいく。いつでも対応できるためだ。もちろん夜神も「蒼月」のみを抜刀していて対応できるようにしておく。
「庵君は何かあったら、すぐにその場から立ち去ること。逃げるのも大切な事だからね」
「わかりました」
夜神は少し緊張している庵にいつも通りの対応をする。
学生を連れて行くのはどうかと思うが、この前の前期のテストが良かったせいか、期待されているようだ。
だが、この異常事態の中での討伐同行は如何なものかと上層部に直訴したい。
森を進むと、七海が「待った」と合図を送る。第一室の面々は一斉に立ち止まり、神経を集中させる。
目の前にはAクラスと分かる騎士服を着ている吸血鬼が二人もいる。
だか、その奥にはSクラスと分かる殺気が、こちらからでも分かるぐらいに、背中にゾクゾクと粟立つほどの警戒を促している。
「俺と相澤でAクラスは討伐する。相澤の部隊の内二人と俺の部隊から二人と夜神はSクラスを頼む。合図したら、一斉に飛び出して夜神はそのままSクラスの居るところまで走れ」
「「了解!」」
七海はすぐさま部隊の二人に夜神に付くように指示をして、相手の割り振りをする。相澤に右側の吸血鬼に向かって指をさして、それぞれの相手を決める。
相澤もうなずいて、隊員の二人に夜神に付くように指示をして、そのままSクラスの武器を構える。
相澤の武器はライフルで、この距離は射程圏内になるので、この場から狙撃をするようだ。
相澤の部隊は隊長の相澤を入れて五人の部隊だ。ライフル銃でSクラスの武器「韋駄天」を使う相澤と、ハンドガンを使用する二人、残りの二人は短剣を使用する。
相澤以外は全員がBクラスの使い手だ。ハンドガンと短剣を使用する者が一人ずつ夜神に付く。
七海の合図で一斉に飛び出して、それぞれの役割を全うする。夜神達には吸血鬼の間を走って通り抜けていこうとするときに、WAが二人も出てきた。
だが夜神達は後ずさることなくそのまま通りねけていく。驚いたのは多分WA達だろう。こちらに向かって走ろうとしたときに、部下の声を聞いてすぐさま、先程のAクラスが居た場所に走っていった。
夜神を先頭にSクラスが居るところまで走ると、先程の殺気を出していた吸血鬼に遭遇する。
SクラスだがWSが二人とTSが一人の最悪の組み合わせだ。相澤と七海の隊員にすぐさまWS討伐を指示する。
残りのTSは夜神が引き受ける。先程の殺気もこのTSで間違いない。三部隊はそれぞれに別れて吸血鬼の討伐任務を遂行する。
TSは貴族の中でも公爵や侯爵と言われる身分の高い貴族で、皇帝に近い存在の為か、Sクラスと言われるなかでも上位になり力も圧倒的に強い。その相手をするのも厄介で大変だ。
夜神は走りながら「紅月」も抜刀し、二刀流で構えて相手に攻撃を仕掛ける。
「庵君は自分の安全確保が最重要だからね」
「了解しました」
夜神は庵に安全確保をするよう伝えて、相手の首を狙う。
「軍の人間か。そしてその瞳の色は「白目の魔女」か。我々は運がいい。なんとしても貴様を始末してその首、皇帝陛下に献上させてもらう」
「やれるものなら、どうぞご自由に。私も貴方の首を皇帝に献上しようかしら?」
夜神と、剣を抜いた吸血鬼の攻防戦が展開する。
相手が首を狙えば、こちらも首を狙う。その繰り返しだ。
距離を少しとって、刀を構えると、向こうも構える。ジリジリと距離を保ったまま横に移動をする。
その時に何処からか「パキッ」と木の枝を折るような音がした。その音がした瞬間、吸血鬼は動いて夜神を通り抜ける。夜神は「しまった!」と気が付いた。
音を出したのは庵君だと。通り抜けた吸血鬼にすぐさま体を向けて、走り出す。
「庵君!!今すぐ逃げて!」
だが、夜神の叫びも意味がなかった。何故なら追い詰められて、互いに剣を構えている姿を見て夜神は一瞬で、絶望を感じてしまった。
助けなければ・・・・・何があったとしても庵君は助けなければ。
その考えだけが、頭の中を埋めつくして夜神は刀を握りしめて、庵を助けるために対峙している二人の所まで走っていった。
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