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「七海少佐、隊員の方々本日は宜しくお願いします」
道場では七海と三人の隊員が槍の稽古をしていた。そこに庵は竹刀と防具を持っていく

「庵青年、今日はよろしくな!それにしてもお前も大変だな。昨日の話し聞いたぞ~夜神とデートしたんだってな」
「ブッハァ!」
デートと言う単語を聞いて、思いっ切り変な声を出してしまった。
「デートじゃないです。嵐山大佐のお墓参りに行ったんです。その後は自分の買い物に色々と付き合ってくれただけです。変な誤解しないでください。昨日の夜から色々と殺意ある視線を感じるんですから。助けて下さいよ!」

そうなのだ、朝からいままでずっと道行く人の数名は殺意のこもった目線をこちらに向ける。
他は羨ましいや、妬みなど負の感情満載の目線で来るのだから、勘弁してほしい。助けてほしい。
どうすればいいんだよ!と、今までずっと思っていたことを、七海少佐に懇願する
「う~ん・・・・・・諦めろ!人間諦めることも大事だ!それか夜神を見習え。あいつはその手の感情は鈍感で鈍いからな。戦闘になると全然違うのになぁ~少しは自分の事ぐらい分かれよってな」
「何で夜神中佐はあんなに自分の事知らないんですか?!よく今まで生きてこれましたよね」

謎すぎるのだ。マイペースなのか、自分の価値を知らなさすぎるのか、それによって周りはどれだけの被害があるのか。七海少佐以上に大変な存在なのだ。
「・・・・・・・鉄壁の防御がずっと居たからなぁーそれのせいかもしれない。」
「鉄壁の防御?なんですかそれ?」
「嵐山大佐のこと。あの人スゲー夜神に対して鉄壁の防御で色々とやらかしてたからな。本人は知らないけど」
「恐ろしい話になりそうですね。あまり聞かないほうが良い内容ですか?」
「聞かないほうがいいかもな」

あー何か七海少佐が遠い目で天井を見ている。きっと色々あったんだろうなぁーと思う以外がない。

確かに、中佐は自分に対してあまり興味がないのか、昨日の服装の話を聞いてビックリしたぐらいだ。式部中尉と謎の総長さんは大変だろうと思う。

昨日も少しだけ離れていただけで、二・三人ナンパの声をかけられているのだ。
けど、それをナンパとも思わず、むしろ敵に向ける態度で、「今、忙しいから他の人を誘って下さい。知らない人に興味ないので」といつもの微笑みプラス絶対零度の殺気を一般人相手にぶつけるのだから、遠くで気がついた庵は慌てて夜神の所まで行って、相手から引き離してを三回ほど繰り返したのだから、とても大変な一日だった。

それなのに帰ってくるなり、同級生に拉致られ、質問攻めにあい、朝から痛い目線をこれでもか!!と向けられる。自分は何もしていないはずなのに・・・・・と思う。

「色々とお疲れ。けどなぁー卒業まであいつが教育係だったら、これから先色々大変だろうな。けど、忍耐とか相手に対して動じないとかメリットもあるかもしれないから、きっと、多分、絶対とは言えないが、良いこともあるかもしれないから、頑張れ!俺は青年を応援するぞ」
「何の応援ですか?」
「夜神と両思い♡」
「絶━━━━━━━対、ないです。そんなこと南極と北極が入れ替わってもないです。俺はまだ死なたくないです。物陰から刺される人生とか嫌です」
「すげー嫌がってる。マジでウケる」
庵が物凄い勢いで首を横に降るのを、無精ひげを撫でながら楽しそうに見る七海はいつものニヤニヤ顔で見る

「隊長━━━!そろそろ始めないと時間なくなりますよー夜神中佐に半殺しされますよー!俺たちをそんな恐ろしいことに巻き込まないで下さいよ!」
七海と庵の終わらないやり取りを見ていたが、とうとう痺れを切らして隊員達が言ってくる
「あーそうだな。半殺しだけは勘弁して欲しいからな。よし、庵青年チャチャと稽古してやるから、とっとと準備しやがれ」
七海は持っている槍で軽く庵を突いてくる。庵も本来の目的を思い出し準備に取りかかる
「すぐに準備します。宜しくお願いします」
庵は隅の方に行き防具を素早く身に着けていった
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