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エヴィデンス 淫魔戦闘部隊
迎撃
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奪還部隊は、友里の反応の痕跡を頼りにアジトの入口へ辿り着いた。
聡乃らから聞いた情報では、男の淫魔1人、女の淫魔3人が確認されている。どちらにも対応できるよう、男女2つの部隊、計8人で編成されている。
アジトに潜入し、廊下を突き進む矢先、殿を務めていた男部隊の後方の1人が、レンガの1枚を踏み抜き、罠が作動して落とし穴に落ちてしまう。
「悟史!」
チームメイトの健が、後を追って飛び降りる。
「健に任せて、俺らは進む!」
男部隊の隊長、誠也が指示を出す。
隊長といっても、対淫魔部隊は全員10代で構成される。誠也も19の若者だ。
「潜入はバレているだろう。だが、俺らはイクほど強くなる淫魔には無敵の身体だ。基本、正面突破で進む。戦闘タイプの魔族が出た場合は、新の出番だ。」
残る1人の男部隊が頷く。
しかし、先へ進む部隊にも罠が襲いかかる。
アジトは、入口はビルの一室のようだが、1歩足を踏み入れると、暗い色をした石造りのダンジョンのようだった。
その廊下を進むと、ひとつの扉が右手側に現れた。
誠也の合図で、一斉に突入する。
「これは…」
部屋の中はモヤで充満していた。
【フィルター起動!】
エネルギー体には、呼吸にフィルター機能を付けられる。ガスマスクのような働きをするが、起動している間はエネルギーを消費するため、短期決戦が望まれる。
誠也に続いて部屋に突入した女部隊の佳奈が腰の剣を抜き、モヤの中に見える人影を斬り裂く。
「手応えがない…」
佳奈の疑問が生まれた瞬間、背後のドアが閉まった。誠也と佳奈の2人が閉じ込められる。
ドアの外から新がドアを思い切り、斬りつけるが、ビクともしない。
「何でできてるんだ…」
佳奈と誠也はモヤに囲まれ、淫魔のように見える人影との距離を確かめていた。
【あれは淫魔だな。少し踏み込んで斬りかからないと、間合いの外だ。】
【そうですね…。私がいきます。】
佳奈が足に力をこめ、抜刀の構えをしたとき、不思議なことが起こった。
右手が抑えられ、動かない。剣の柄を握ったまま、抜くことも出来ない。
「これは……?!」
まるで誰かの手に抑えられているようだ。
【佳奈!どうした!?】
【誠也さん!動けないです!お願いします】
誠也が戦闘を始めようとしたとき、金的に強烈な打撃がくわえられる。
「うああああっ!!」
人影は動いてもいないが、確実に与えられたそのダメージは、誠也をうずくまらせる。
佳奈は、傍で誠也が倒れるのを目の当たりにして一瞬動揺した。その瞬間、両手を挙げられる。
「きゃっ!!なに?!」
見えない手に掴まれて挙げられた手は、天井から下がる手錠に固定される。体が少し宙に浮く。
身動きが取れなくなった二人の側に淫魔が近寄る。そして、力の入らない誠也は、あっさり拘束される。
抵抗虚しく、2人のエネルギー体は解除される。
「さ、触らないで!」
淫魔は佳奈の体をねっとりと焦らすように触り始める。
「いいじゃないか。絶頂でエネルギーを溜められるんだろう?」
淫魔は秘部にも手を伸ばす。
「やめてっ!くぅっ!」
淫魔の両手だけではなく、複数の手に触られているような感覚になる。
「ガスも効いてきたか?」
(たしかに…体がおかしい…)
淫魔の媚薬には耐性があるはずだが、身体に異変を感じていた。媚薬とは違う効能のようだ。
「これは性欲上昇や感度上昇のような簡単な媚薬じゃない。最高峰の科学者が作った秘薬だ。幻覚、幻聴、虚脱感を引き起こし、副作用として絶頂を封じる。」
ドアの外では、新がドアに追撃をくわえようとしていた。
頭の上に刀を構え、一気に振り落とそうとしたとき、裸の女性が駆け寄ってくる。
新はぶつかった彼女の顔をよく見て、驚く。
「ゆ、友里さん…?」
「新くん…早く逃げて!」
友里が言い終わる前に、新の首が飛ぶ。
後ろから近づく女の淫魔に気付かず、簡単にエネルギー体を破壊されてしまった。
生身に戻った新は、淫魔に押し倒される。淫魔に、新から引き剥がされた友里は後ろによろける。
よろけた友里を抱きかかえたのは男淫魔だった。
「な、なんで…後ろには結希乃さんの部隊がいたはず…」
「俺の魔術で人払いしたのさ。それよりも友里、偉いぞ。気をそらす作戦成功だ。」
「ち、違うの…新くん…逃げて…んんっ…」
淫魔が友里に後ろからキスをする。
「友里さんっ!んんっ!」
新は女淫魔にキスをされ、唾液を流し込まれる。戦闘隊員である新には、淫魔の体液に耐性がない。
あっという間に媚薬は効果を発揮し、新の思考回路は色欲に染っていく。
聡乃らから聞いた情報では、男の淫魔1人、女の淫魔3人が確認されている。どちらにも対応できるよう、男女2つの部隊、計8人で編成されている。
アジトに潜入し、廊下を突き進む矢先、殿を務めていた男部隊の後方の1人が、レンガの1枚を踏み抜き、罠が作動して落とし穴に落ちてしまう。
「悟史!」
チームメイトの健が、後を追って飛び降りる。
「健に任せて、俺らは進む!」
男部隊の隊長、誠也が指示を出す。
隊長といっても、対淫魔部隊は全員10代で構成される。誠也も19の若者だ。
「潜入はバレているだろう。だが、俺らはイクほど強くなる淫魔には無敵の身体だ。基本、正面突破で進む。戦闘タイプの魔族が出た場合は、新の出番だ。」
残る1人の男部隊が頷く。
しかし、先へ進む部隊にも罠が襲いかかる。
アジトは、入口はビルの一室のようだが、1歩足を踏み入れると、暗い色をした石造りのダンジョンのようだった。
その廊下を進むと、ひとつの扉が右手側に現れた。
誠也の合図で、一斉に突入する。
「これは…」
部屋の中はモヤで充満していた。
【フィルター起動!】
エネルギー体には、呼吸にフィルター機能を付けられる。ガスマスクのような働きをするが、起動している間はエネルギーを消費するため、短期決戦が望まれる。
誠也に続いて部屋に突入した女部隊の佳奈が腰の剣を抜き、モヤの中に見える人影を斬り裂く。
「手応えがない…」
佳奈の疑問が生まれた瞬間、背後のドアが閉まった。誠也と佳奈の2人が閉じ込められる。
ドアの外から新がドアを思い切り、斬りつけるが、ビクともしない。
「何でできてるんだ…」
佳奈と誠也はモヤに囲まれ、淫魔のように見える人影との距離を確かめていた。
【あれは淫魔だな。少し踏み込んで斬りかからないと、間合いの外だ。】
【そうですね…。私がいきます。】
佳奈が足に力をこめ、抜刀の構えをしたとき、不思議なことが起こった。
右手が抑えられ、動かない。剣の柄を握ったまま、抜くことも出来ない。
「これは……?!」
まるで誰かの手に抑えられているようだ。
【佳奈!どうした!?】
【誠也さん!動けないです!お願いします】
誠也が戦闘を始めようとしたとき、金的に強烈な打撃がくわえられる。
「うああああっ!!」
人影は動いてもいないが、確実に与えられたそのダメージは、誠也をうずくまらせる。
佳奈は、傍で誠也が倒れるのを目の当たりにして一瞬動揺した。その瞬間、両手を挙げられる。
「きゃっ!!なに?!」
見えない手に掴まれて挙げられた手は、天井から下がる手錠に固定される。体が少し宙に浮く。
身動きが取れなくなった二人の側に淫魔が近寄る。そして、力の入らない誠也は、あっさり拘束される。
抵抗虚しく、2人のエネルギー体は解除される。
「さ、触らないで!」
淫魔は佳奈の体をねっとりと焦らすように触り始める。
「いいじゃないか。絶頂でエネルギーを溜められるんだろう?」
淫魔は秘部にも手を伸ばす。
「やめてっ!くぅっ!」
淫魔の両手だけではなく、複数の手に触られているような感覚になる。
「ガスも効いてきたか?」
(たしかに…体がおかしい…)
淫魔の媚薬には耐性があるはずだが、身体に異変を感じていた。媚薬とは違う効能のようだ。
「これは性欲上昇や感度上昇のような簡単な媚薬じゃない。最高峰の科学者が作った秘薬だ。幻覚、幻聴、虚脱感を引き起こし、副作用として絶頂を封じる。」
ドアの外では、新がドアに追撃をくわえようとしていた。
頭の上に刀を構え、一気に振り落とそうとしたとき、裸の女性が駆け寄ってくる。
新はぶつかった彼女の顔をよく見て、驚く。
「ゆ、友里さん…?」
「新くん…早く逃げて!」
友里が言い終わる前に、新の首が飛ぶ。
後ろから近づく女の淫魔に気付かず、簡単にエネルギー体を破壊されてしまった。
生身に戻った新は、淫魔に押し倒される。淫魔に、新から引き剥がされた友里は後ろによろける。
よろけた友里を抱きかかえたのは男淫魔だった。
「な、なんで…後ろには結希乃さんの部隊がいたはず…」
「俺の魔術で人払いしたのさ。それよりも友里、偉いぞ。気をそらす作戦成功だ。」
「ち、違うの…新くん…逃げて…んんっ…」
淫魔が友里に後ろからキスをする。
「友里さんっ!んんっ!」
新は女淫魔にキスをされ、唾液を流し込まれる。戦闘隊員である新には、淫魔の体液に耐性がない。
あっという間に媚薬は効果を発揮し、新の思考回路は色欲に染っていく。
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