生死の実感

鈴香

1.

　私はアナウンサーの香月かづき　鈴香すずか。局内でも人気が出始め、これからの活躍を思い描いていた頃だった。
　局の管理職からご飯に誘われ、会食だと思って着いて行くと怪しげなバーで2人きりにされた。飲んだお酒に薬でも入っていたのか、火照った体を触ってくる。それでもなんとか抵抗し、店から飛び出した。表の通りで大好きな先輩を見つけたときは、泣きながら胸に飛び込んだ。
　先輩は私に何があったかも聞かず、家にあげてくれた。先輩の優しい言葉が胸にしみた。
　しかし、先輩は雰囲気をだんだん変えていく。距離を詰めてきた先輩にマッサージを始められる。優しくしてくれた先輩に抵抗も出来るはずがない。胸やアソコを触り始めるのに時間はかからなかった。薬が効いていたこと、大好きな先輩で気を許していたこともあって簡単に拘束され、イカされる。おもちゃも何も使わない指と舌だけなのにこれまでに無いくらい激しくイカされた。イッた後も指も舌も止まらず、イキっぱなしのまま喘いでいた所で記憶は途切れている。おそらく、気を失ったのだろう。目が覚めると手錠と首輪を付けられ、牢屋の中にいた。
　ステージに連れ出され、調教されると言われた。何が起こるか不安だったが、手錠の効果を体感し、その不安は加速する。