黒獣の王

帆炉よしひと

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第十三話 変異する者

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「はぁっ、はぁっ、はぁっ……やり、ましたの……?」

 アリスワイデは、苦しげに顔を歪めるて、その場にへたり込んだ。ギリギリだった。

「勝てたのが……奇跡ね……」

 流石に格上の能力者との戦闘は厳しかった。

 真正面から決闘のような形でぶつかって来てくれたからなんとか勝てたが、あの質量操作の能力で奇襲されていたらまず勝ち目はなかった。

「はぁっ、はぁっ……ぐっ……」

 アリスワイデは顔を歪めながら、立ち上がり、移送車の方を振り返った。

 まだ、任務は終わっていない。

 ウロボロスの撃退には成功したが、作戦はイーガンを空港まで移送することだ。周りを見渡しても、生き残っている人間は誰一人としていない。

「痛っ……」

 アリスワイデは折れた右足首を庇いながら、一歩一歩と移送車へと近づいていく。

 近づいてみると、移送車は酷い有り様だった。車自体は横転し、横の車体は大きくへこんでいる。

 素人目に見ても、まともに走れる状態じゃない。

「応援を呼ぶしかありませんわね」

 一応、こちらにやってきたウロボロスは撃退した。ひとまずは安全な筈だ。

「と、その前に……イーガンの安否だけは確認しておかなければ」

 アリスワイデは、移送車の後部ドアへと手をかけた。だが、後部ドアは衝撃で変形していて、開かない。

「ったく、こんないたいけな乙女に……なんてこと、させるつもり、ですの」

 アリスワイデは悪態を吐きながらも、渾身の力を振り絞って、後部ドアを無理やりこじ開けた。

 開けた拍子に後部ドアの蝶番ごとへし折ってしまったが、まあ良いだろう。

「くっ……」

 身体が、重い。

 どうやら一時的に能力の限界を超えた力を使ったせいで、色々なところにガタがきているようだ。

 アリスワイデは、鉛のように重い身体を引きずりながら移送車の中を確認する。

 横転した移送車の荷台の中には、イーガンがいた。見たところ、戦闘で拘束が解けた様子もない。

 アリスワイデはイーガンに話しかけようとして、異変に気付いた。

「あーうー」

「え?」

 椅子に拘束されたイーガンは、虚ろな表情で虚空を見つめながら、言葉にならない音を発していた。

 口は半開きで、唇の端からは白い泡が噴き出ている。

「あなた……大丈夫ですの?」

「イヒっ! ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ!!」

 その時だった。イーガンが狂ったように甲高い声で笑い出した。それと同時にイーガンの小柄な体が激しく痙攣し始める。

 何だ……? 何か様子が、おかしい。

 アリスワイデは移送車へと乗り込み、イーガンの状態を確認しようとする。だが、それより早くイーガンの胸の辺りが大きく蠢いた。

 そのままイーガンの胸を内側から突き破って、黒い触手が生まれる。

「な……ん、です……の」

 イーガンの胸から生えた黒い触手を見て、アリスワイデが思わず硬直する。その隙を逃さずに、黒い触手がアリスワイデの腹部を突き刺した。

「うっ……ぐっ」

 黒い触手の攻撃を喰らい、アリスワイデの身体が吹き飛ぶ。そのまま地面の上を転がっていく。

「何が……何が、起こっているの……?」

 痛みに耐えながら顔を上げると、そこでは移送車の壁を突き破って無数の黒い触手が蠢いていた。

 黒い触手は鋼製の移送車をまるで紙のように引き裂いていく。

「ヒィィィヒャァァァァァァァァァァァァァッ!!!」

 そして、移送車の中からイーガンが奇声を上げながら外へと飛び出してきた。

「ク、カカ……カカカコカケコカカカカカ」

 イーガンは全身を黒い触手に蝕まれながら、白目を剥き、ガクガクと激しく痙攣している。その様子はさながらSF映画に出てくる化け物のようだった。

 黒い触手はそのままイーガンの全身を呑み込んで、肉を喰らい尽くしていく。イーガンの肉を呑み込み、黒い触手の集合体は蠢きながら巨大な姿へと成長していく。

「……黒獣(シヴィラ)」

 その姿は、十年前にこの世界を恐怖と混乱のどん底に陥れたあの怪物だった。けれど、そんなことはあり得ない。

 だって、黒獣(シヴィラ)は十年前に死滅したはず。

「キィィィイィッィィィィィィィィィィィィッィィィイッ!!」

 黒い触手は歓喜したように震えると、鳴き声を上げながら暴れ始める。

 無数の黒い触手が蠢き、周囲に無差別に攻撃をし始める。

「くっ!」

 黒い触手はうねりながらアリスワイデへと向かって来る。アリスワイデは手のひらに赤い炎を生じさせると、黒い触手に向かって放った。

「――――ッ!!」

 鉄すらも溶かす高熱の炎によって、触手は跡形もなく消し飛んだ。灼熱の炎によって手足である触手を消し飛ばされて、黒獣(シヴィラ)は悲鳴を上げながらのたうち回る。

「状況は、よく……分かりませんけれど、四の五の言っている場合ではなさそうですわね」

 アリスワイデは混乱する頭をなんとか落ち着かせて、冷静に状況を俯瞰(ふかん)する。

「……もはやイーガンの移送などと暢気なことを言っている場合ではありませんわね」

 状況が状況だ、もはやイーガンを生きたまま空港まで移送する任務は果たせそうにない。というよりも、アレが生きているのかすらも定かではない。

「これより黒獣(シヴィラ)の殲滅を開始しますわ」

 一つだけ分かっていることは、あの黒い怪物は絶対に野放しにしてはいけないということだ。ここで、絶対に殲滅する。

「蒼炎っ!!」

 アリスワイデは右手に蒼い炎を生み出すと、黒獣(シヴィラ)へと放った。

 絶対零度の炎は、黒い触手の全身を包み込み、一瞬でその周囲の空間ごと氷結させる。

 絶対零度の氷によって黒獣(シヴィラ)の動きが止まったことを確認すると、アリスワイデはゆっくりと瞳を閉じた。

煌炎極技プロミネンス・アーツ

 言霊を詠唱すると同時に、アリスワイデの背中から深紅の炎が噴出した。噴出した炎は、ゆっくりと羽の形へと収斂(しゅうれん)していく。

 アリスワイデは背中に灼熱の焔を溜めながら、両の掌を前に突き出した。そのまま人差し指と親指が鏡合わせのようにピッタリと合わせられる。

「喰らいなさい――焔羽(フレア・ルミナス)ッ!!」

 アリスワイデの背中に集束された灼熱の炎が、激しく燃え上りながら放たれる。

 放たれた紅炎は、氷漬けにされている黒獣(シヴィラ)を周りの氷ごと獄炎で呑み込んだ。

 摂氏2000℃を超える超高熱の炎によって、一瞬で氷が溶かし尽され、その中にいた黒獣(シヴィラ)の本体も蒸散させていく。

「はぁっ、はぁっ……やり、ましたの?」

 手ごたえはあった。

 さきほどの覚醒状態と比べると威力は落ちるものの、それでも腐ってもスケール4の炎熱系の能力者。

 それにこの技はアリスワイデの持つ全ての技の中で最強の攻撃力を誇る一撃だ。今までこの一撃をもってして倒せなかった敵など……。

 と、その時だった。

 立ち昇る黒煙の向こう側で何かが蠢いた。

「嘘……で、しょう」

 黒煙の向こうから黒い触手が飛び出してきた。黒い触手は周囲の地面にへばりつくと、欠損した部位を庇うようにのたうち回る。

「耐えた、というの」

 鉄すらも一瞬で溶かすあの高熱の炎を。

「あ……つ……い」

「えっ……?」

 掠れるような声が聞こえて、アリスワイデは思わず自分の耳を疑った。空耳なんかじゃない、今はっきりと声が……。

「あ、つい……」

「っ!?」

「あつい、あつい、あぁぁぁぁぁぁぁつぅぅぅぅぅっぅぅいぃぃぃぃぃぃッ!!!」

 よく見ると、のたうち回る黒い触手の奥に人の顔が浮かんでいる。

「……イー、ガン」

 黒い触手の中に浮かんでいたのは、紛れもなくイーガンの顔だった。触手の中心部に核のように浮かんだ顔は、苦しむたびに形を崩しながら、ゆっくりとイーガンの顔の形に戻っていく。

「キヒっ! クヒヒヒヒヒヒィ!!」

 黒い触手の中心部に浮かんだ顔が奇声を上げると、まるでスライムのように欠損した身体を修復し始める。

「なっ!?」

 みるみると身体の欠損部位が治っていくさまをアリスワイデはただ茫然と眺めていることしかできなかった。

「イヒヒヒ、ハハハハッハァッ!! 最高だっ! 最高のき、ききき、気ぃ分ぅぅぅ」

 触手の中に浮かんだイーガンの顔は愉悦を浮かべると、ギョロリとアリスワイデの方を見つめた。

「こ、こここ、こむぅぅぅぅすめぇぇぇぇぇッ!!」

 イーガンは身体をうねらせると、その黒い触手を放ってくる。

「くっ!!?」

 アリスワイデは触手の攻撃を躱すと、紅い炎を放った。だが、放たれた紅い炎は触手の表面を軽く焦がすだけで終わった。

「何でっ!?」

「無駄、無駄、無駄、むだ、だだだだっ!!」

 イーガンはまるで壊れた音楽プレイヤーのような声を発しながら、触手を迸らせる。

「こぉぉむすめぇぇぇ。お、おおお、お前はゆる、ゆるゆる、許さない。こ、ここここの俺様、様様さまを馬鹿にしたぁぁぁぁぁ」

 イーガンは怒り狂ったように四方八方から触手を放ってくる。アリスワイデは折れた右足首を庇いながら、繰り出される攻撃を躱していく。

「くっ、このっ……!!」

 再び躱し際に神炎(プロミネンス)の(・)業火(フレア)の能力を放つ。だが、アリスワイデの攻撃はその全てが決定打には届かない。

「イッヒヒヒッ!! お前は、捕らえて、手足を捥いで、あ、あああ、頭から喰い尽くしてやる、る、るるるる」

「下劣な……」

 どうやら化け物に変わっても不愉快な性格は変わらないようだ。アリスワイデは触手の攻撃を躱しながら、蒼炎を放つ。

 だが、放たれた蒼い炎は黒い触手を凍り付かせることができずに、一瞬で溶けていく。

「っ!!?」

 おかしい。明らかに、与えられるダメージが減衰している。

(まさか……あの触手、攻撃を受けるたびに……その攻撃に対する耐性がついていきますの?)

 失敗した。

 もし、そうなのだとしたら、下手な攻撃はしない方が良かった。最初の一撃でトドメを刺さなければいけなかったのだ。

「イッヒヒヒっ! かかかか、考え事ごとごと、かぁっ?」

「っっ!!? しまっ――」

 考え事をしていたせいで死角から放たれた触手に気付くのが遅れてしまった。そのまま体を触手に巻き取られてしまう。

「くっ……」

 アリスワイデは何とか触手から逃れようとするが、触手の拘束力は強く、生半可な力では逃れられそうにない。

「がっ、ぐっ……」

 それでも何とか逃れようともがいていると、触手が強く締まった。全身の肉を骨ごと軋ませるような力で締め付けられ、呼吸すらできなくなる。

「カハ……」

「つぅぅぅかぁぁまぁぁえぇぇぇたぁぁぁッ!!」

 アリスワイデを捕らえたイーガンは愉悦の表情を浮かべると、アリスワイデを自分の前まで引き寄せる。

 イーガンはアリスワイデを自分の前まで引き寄せると、触手の先端を鼻のように変化させて、匂いを嗅ぎ回る。

 そのあまりのおぞましさに、体が震える。

「ヒヒ、つか、つか、まえたぁぁぁぁぁ。イッヒヒヒヒヒッ!」

 触手の中に浮かんだ巨大な顔のギョロりとした目が、捕らえられたアリスワイデを見つめた。

「は、離しなさい、この下郎っ!!」

 アリスワイデは全身に炎を纏って攻撃をする。だが、放った炎は、黒い触手の表面に弾かれる。

「何で、何で、どうしてなのよっ!!?」

 紅も、蒼も、翠も、橙も、黄金も、紫もまるで効かない。こんな事態に陥るのは初めてだった。

 今まではどんな時だって自分の能力だけは信じられた。だからこそ、どんな絶望的な状況でも切り抜けることができた。

 でも、目の前の敵にはその自分の持つ全ての能力がまったく効かない。

 そんなのって、ない。
 そんな化け物に……勝てるわけがない。

「イヒヒヒヒッ!!」

 イーガンはアリスワイデを捕らえた愉悦に浸るように邪悪に顔を歪ませる。

「は、腹、はらはらはら……へった。減る、減る、減る」

 イーガンは壊れた機械のように何度も同じ言葉を呟きながら、黒い触手の先端を蠢かせる。

 ヌメヌメとした黒い触手の先端部分が、くぱぁと開きその奥から無数の鋭い歯が剥き出しになる。

「ヒッ!?」

 それが黒獣(シヴィラ)の口なのか、黒い触手の奥から半透明の涎を垂らしながら、ゆっくりと鋭い歯が近づいてくる。

「喰う、喰う、喰う」

「い、嫌っ!!」

 アリスワイデは抵抗しようと、体を捻るがどうやっても触手の拘束からは逃れられない。


 嫌だ。
 嫌だ、嫌だ、嫌だっ!


 こんな、こんなところで化け物に食べられて死ぬなんて……そんなの絶対に嫌っ!

「たす……けて」

 アリスワイデは唇を噛み締めながら、母国に残してきた父親や母親、従妹や師匠の顔を思い浮かべる。

 そして、最後に浮かんだのは……あのいけ好かないスカした東欧人の顔だった。

 冠城無常。

 師匠以外に唯一自分を負かした男。自分に屈辱と言う感情を初めて植え付けた男。

「お願い……たすけて」

 黒い触手の息づかいがすぐそこまで迫ってきている。アリスワイデは恐怖に耐えながらぎゅっと瞳を閉じた。

 その……次の瞬間だった。


時の裁定者ジャッジメント――発動」


 頭上から、声が聞こえた。

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