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隠密系令嬢は氷の騎士を見守りたい(短編)
しおりを挟むあちらを見れば令嬢や、こちらを見れば婦人が、そちらを見れば爵位持ちの貴族が。
談笑と知略が蔓延った、見た目だけは華やかで美しい世界。
その中で、可愛らしい令嬢がひとり、周囲から視線を集めながら、その人が階段の上の入場口から入ってくるのを待っていた。
彼女はスーレン伯爵家次女。
穏やかで優しい彼女は友人も多く、社交性に優れ、まさに今期の貴族界の中で最も"王子の婚約者"に相応しいと噂される人間である。
しかも王子と何度か交流があり、側から見てもその様子は恋人のようだったとの証言もある。
今日の舞踏会では何か重大な発表があるという事をこの場に揃った貴族たちは知っている。
とうとう王子の婚約が発表されるのかと身構えるもの、娘を差し出したかったために落胆する者、自分が勝ち取る予定だった席を取られてご立腹の令嬢……まあ、様々な人物がそろっている。
その場の空気が少し変わると同時に王子は現れた。
いや、王子達、と言うべきか。
「ユアン王子と護衛騎士のイリス様よ……!」
「今日もなんて麗しいのかしら……!」
令嬢達が浮き足立つのも無理はない。
王子であるユアンは、その当時最も美形と言われた王と隣国一の美女と謳われた王妃の間に生まれた、少し幼さを残してはいるが正真正銘の美少年。まだ成人前とはいえ聡明で優秀。次の王としての資質を既に見せ始めている天才である。
後ろに控えるのはその容姿と王子以外への応対から氷の騎士と名高い青年である。王子の護衛であるこの騎士を見る事ができるのは、それこそ王子の近くでのみ。
けれど王子と面会など、よほどの関係ではない限り、実現しない。
かといってこの騎士は普段どこに居るのかわからない神出鬼没の騎士。確実にお目にかかりたいなら王子がいる場に是が非でもこちらが足を運ぶしかない。
……まあ、そんな事はさておき、
1人でも見目麗しく癒される顔面だというのに2人揃った時の視覚の幸福はもう計り知れない。
((ああ、至福……!)
公の場とはいえ"この状況を作り出すために奔走した身"としては、まさに努力が報われた瞬間であり、その満足感と達成感は言い表しようのないものです。
ええ、本当に。使われた甲斐があったというものですよ。"仕事"を受け始めて、何度か報酬は得たものの、釣り合うとまでいかずとも満足出来たのは今回が初めてです。
私はあまり不自然にならないよう、令嬢達の群れに紛れて、不定期に場所を変えつつ王子の護衛騎士、イリス様を鑑賞……いや、鑑賞し続けました!
正直王子の方は私はどうでもいいんですよ。"仕事"で見飽きてますので)
……と、まあ周りの警備の騎士たちが聞いたら尋問部屋へ一直線、貴族達が聞いたらまず間違いなく羨望と嫉妬で殺されそうな事を考えているのは、この会場にいる令嬢の1人である。
不思議なことに、貴族や令嬢達は彼女が近くを通ってもまるで視界に入っていないかのようだ。けれどぶつからないように避けている。令嬢達の背後に隠れながらも、その隙間から満足そうに何度も頷くその姿は、側からみれば通報レベルなのだが。
無視しているとか、そういう様子ではない。
気付いていないと称するしかないような光景だ。でなければ、
令嬢がグラスはグラスでもオペラグラス片手に正に"鑑賞会"をしているのに、不審な目を向けたりする事さえない理由には納得がいかない。
(そもそもその"仕事"だって、イリス様を間近で見守るチャンスと思って受けたのに!楽しみにして呼び出しに応じてみれば、部屋の中には私と王子だけ。
そしてあろうことかあの王子、
「僕を害そうとは絶対にしない人間かつ、いざとなれば普通に護衛よりも護衛任務を完璧にこなす人間と一緒にいるのに、護衛つける意味なくない?」
とか抜かしやがった。
確かに契約内容には私と会う時は護衛騎士を必ず同席させるなんて文言含んでないですけども!初回会う時すら同席してないなんて!
思い出した苛立ちに思わず王子に腹黒!という視線を向けてしまったので、すぐ様隠れて場所移動。いくらわたしからのものでも、感の鋭い護衛達が殺気とかに気付かないはずもないので。そのまま留まったりして他の警備に捕まるなんてヘマしません。癒し、癒しが欲しい。
今度は貴族達のグラスを回収してまた人垣の間からイリス様の顔を拝見する。
はぁ。あの顔面尊い……好み過ぎる……)
その令嬢は護衛騎士や影と呼ばれるような暗殺者も真っ青な俊敏かつ無駄のない動きで令嬢・令息達の群れと爵位持ち達の群れ、婦人達の群れに寄っては離れ潜伏して、場内のあらゆる角度から、護衛騎士だけを堪能しているらしい。
どこから如何みても怪しいのだが、場内の警備達は誰も気づかない。警備どころか貴族たちも、使用人たちも皆、"誰も彼女を不審に思っていない"。
(……ああ、広場の中心で明らかに王子待ちしてる美令嬢の話が気になる方、ごめんなさいな。そこは私にとってはどうでもよかったもので。天の声さん。仕事は仕事でも私の描写以外の仕事して。お待たせしました!続きをどうぞ)
…………。
(給料泥棒として地の文に使ったインク代請求してもいい?)
…………。
王子はゆっくり壇上から降りて、令嬢の方へと歩いていく。護衛騎士も付き従い、令嬢は夢見心地でその場に立ちながらも、期待に胸を高ならせていた。
「スーレン伯爵令嬢」
「はい?」
意外なことなのだろうか。スーレン伯爵令嬢は護衛騎士に呼ばれて首を傾げた。王子は口を開くどころか、眼中にすら入れておらず、道を開けるかの如く並んでいる令嬢達に笑顔で手を振っている。
(あ。こっち見た。お疲れ様って?それはどうでもいいので、一歩下がるか前に出て欲しいです。イリス様に被ってます)
「何でしょうか、イリス様……」
令嬢はそう護衛騎士に尋ねながらも、視線すら遣さない王子が気になっているらしく、どうにも上の空だ。
(イリス様を前になんて無礼な。というかイリス様とかちゃっかり親しげ感出して呼ばないで欲しい。王子とイリス様両方、どちらか手に入ればいいやっていう魂胆が見えてますけど?)
護衛騎士は目の前の令嬢のその様子と、"普通ではありえない"行動、それを自覚していない有様に、鋭い目で不愉快さを示して、言った。
「王子が通りますので、控えてください」
副音声で礼儀知らずの不敬者。と言っているのは誰が見ても明らかであった。
令嬢は一瞬、何を言われたのか分からなかったようだ。周囲が今までの羨望や僻みの目を同情と好奇の目にかえたことに気付いて一瞬羞恥に顔を歪めかけたが、すぐに令嬢らしい笑みを張り付けて下り道を開けた。
(相変わらずの声も好み!言われたの私じゃないけどありがとうございますっ!!!それと令嬢、崩れかけた仮面を咄嗟に付け替えたその適応力は"その座に相応しい"と私は思うよ!お見事!
まあ、王子が"許容"しなかったから、今日、見せしめに使うことになったのだけれど。
お気の毒に。頑張って他のいい貴族探すこった……。大丈夫、きっと見つかるさ!君の好きな顔よし・金持ち・恋愛バカが。まあ、子爵位以下にしかいい感じに騙されてくれそうな頭の軽い令息いないけどね)
王子と護衛騎士は開けた道を進んで、王と王妃が揃って立つ近くに控えた。
王はその様子を見て、ほんの一瞬令嬢を見たもののすぐに興味が失せたようだ。
「皆に此度集まってもらったのは他でもない。
次代の王になる我が1人息子、ユアンの妃の決定……方法について告知するためだ」
場内が一気に騒めいた。
ある者は驚き、ある者はスーレン伯爵令嬢を見遣り、ある者は喜び、ある者は即座に計略を練り始める。
皆恐らく、何故婚約発表ではないのか、という事を思っているだろう。それこそ、スーレン伯爵令嬢さえも。
「現時点で王家が把握している婚約者を持つ令嬢以外で、王子と歳の近い令嬢を中心に、基本的に伯爵令嬢以上を集め、王子の花嫁選びを行う。
期間は人数にもよるが、数週間。
今は使われていない離宮の1つで過ごしてもらう。……以上だ。宰相」
「僭越ながら私が今回選ばれた令嬢、およそ20名の名前を呼ばせていただく」
既に内内に通達済みであったのか、候補の令嬢達は皆堂々として呼ばれた事に驚いている者は1人もいなかった。
……呼ばれないことに驚いた令嬢はいたが。
「お待ちくださいっ!何故私の名前が呼ばれないのですかっ!?」
声を上げたのは当然スーレン伯爵令嬢である。宰相や王は呆れたように面倒そうに嘆息し、王子を見る。
貴族達の視線が集まっていることに気付いた王子は一言。
「例え候補に名前を挙げたところで僕が選ぶ可能性すら無いのだから、呼ぶ意味なんてない。時間と経費の無駄の削減」
「ユアン様……!?わ、私は、ユアン様をお慕いしております!ユアン様も、私と共にいてあんなにも楽しそうにしていらしたのに……!」
「うん。それなりに楽しかったけど、
僕は、君を必要としていない。
君程度では足りない。
だから要らない」
そう淡々と何でもないことのように出てくる言葉は死刑宣告にも似ていたらしい。伯爵令嬢は力なく、その場に座り込んだ。
(あれ……残念。キレて王子に斬りかかるか、せめて縋り付くと思ったのに。まあどちらにしても、……この状況にしても、"その座には相応しくない"から結果変わらないけれど。
これで終わりですかぁ……。内心つまらないと思いつつ、手元のグラスを布で拭きつつ、汚れが無いかを確かめるため光にかざすフリをして、イリス様を見る。磨きまくったお陰かガラスが鏡のようになり、イリス様のお姿がグラスに!このデザインのグラスを誰かよういできないかしら!)
…………。
(あ、天の声。気にしないで仕事して仕事。)
………暫く令嬢はその場で茫然とした後、思い出し日のように羞恥に顔を赤くして、すぐ側の机にあったワイングラスを、感情のまま、王子に向けて投げた。
その中身すらぶつからぬように護衛騎士が前に出る。……が、彼にすら届く事はなかった。
その寸前で、飛んできた銀のトレーにぶつかり令嬢に向かって綺麗に跳ね返ったから。
(ワイングラス程度、当たったところで大した怪我にはならない。そもそも当たる事なく叩き落とすだろうとは思っていたけど、気付けば的当ての要領で手にしていたトレーを投げ放ってました。
それは思惑通りイリス様とワイングラスの間でぶつかり、跳ね返って令嬢の頭の上に真っ逆さまに着地。
よし!
……あ、ちがうちがう。流石にやり過ぎました。すぐ様場所を移動。トレーを回収して指紋まで拭き取っておきたいですけど、流石にそれは出来ない。投げるときにあと数回転加えておけば、ガードしてそのまま反対の方へ飛んで行き、回収できたのに……!咄嗟のこととはいえ、甘かった……!
でもイリス様に害がなかったのでまあいいや。
さて、撤収撤収)
会場中がまず沈黙し、そして誰かが「え?」と声を上げた後、ようやく今ここで何があったのか皆が理解し、跳ね返ったワインで頭のてっぺんからドレスの裾まで真っ赤になった令嬢を見た。
そこから少し離れたところで頭を抱えている貴族は多分彼女の親であろう。
警備の騎士達に拘束されて連れて行かれる令嬢。それを嘲笑うかのように銀のトレーはカラカラと音を立てた後、令嬢の代わりその場に残った。
会場はもう大騒ぎである。令嬢の親が彼女が連れていかれる際に共に連れていかれたのは幸いだったかもしれない。
そんな中で、護衛騎士はまるで自分を守るかの様に飛んできたトレーを黙って見て、
王子はその様子を内心で大笑いしながら涼しい顔で見守り、
王達は大臣達が騒ぎを収めるのを席に座って待っていたのだった。
さて、その後、予告通り王子の花嫁選びは開催された。
王族、王子、候補の令嬢達とその親……各々の陰謀と策略が渦巻き、時に流血沙汰時に国際問題を引き起こしつつも何とか収まり、
王子の婚約者が決定した。
その為に駆け回った人間は使用人や騎士、各文官・大臣も含めてかなりの数に上るのだが、皆思った事は「やっと終わった」であろう。
そしてとある貴族の屋敷にも、疲れた体を休めている令嬢がいた。もう太陽も天辺を過ぎたというのに、数週間滞在した城から帰ってきてからずっと寝たままである。
彼女は今回の花嫁選びの候補ではない。ではなぜ城に居たのか。理由は単純で、"仕事"をしてきたからである。
この令嬢の家は建国当時から代々王に仕え、王がその時最も求める力を提供してきた。
時に武力、時に知力、時に財力、時に交渉力……そして、今回求められたのは、"隠密力"。
彼女は数週間、いや、花嫁選びが始まるもっと前。候補者選びの時点からずっと、その"隠密力"を遺憾無く発揮して、候補選びの為の素行調査と花嫁選びの審査の為に色々な場所に潜入してきた。
時に侍女、時に文官、時に女性騎士、時に商人になり切って。
審査・査定だけならまだしも、その間に色々とあったことは想像に難くない。
漸く"仕事"が落ち着いて、久々の休息なわけである。
令嬢にあるまじきはなしであるものの、割と冗談抜きでボロボロに疲れているのだが、彼女は気分良く休息を取っていた。
今までの報酬では割に合わないが、この数週間、"氷の騎士"を間近で何度も見ることができた上に、何度か直接話もできたからである。眼福、幸福、尊い。今背中から刺されたとしても嬉々として幸せな気分で死ねる自信しかない。
"仕事"中という、自分であるけれどどこか自分ではない自分なお陰で、役割によっては護衛騎士と堂々と話もできたが……基本的には尊過ぎて遠くからでやっと見ていられるのである。近くで、それも素で話すどころか近付けば緊張とときめきでリアルに心臓が止まりかねない。
だからあの花嫁選びの発表のパーティーの時も、オペラグラスを使って鑑賞していたのだ。
しかし、いくら疲れているとはいえど、明日はまた婚約発表の舞踏会がある。その為、今日中に令嬢にはしなくてはならないことがあった。
諸事情あって現在地方の領地の外れの方に外出中の兄に手紙を送って呼び戻す事と、ドレスの準備である。今回の"仕事"の為に体型を変えたので、既存のドレスの中で合うものを探さなくてはならない。
("仕事"をしている時は、貴族女性特有の衣装合わせや社交をまる無視できる上に、イリス様を鑑賞し、給金までもらえるから楽しいのに。
今回は絶対に、普通に、令嬢として、参加するように王子に言われてしまったし。
……そう言えば、王子がパートナーとして兄を急いで呼び戻しておく必要はないといっていたけど……)
あれはどういう意味かしら。ボッチで参加してもどうせバレないから大丈夫という意味で喧嘩を売られたのかしら。と、令嬢が首を傾げた時、ドアがノックされた。普通のことではあるものの、彼女は部屋に篭る際、時間になったら勝手に部屋を出るから、起こしに来なくていいと言っておいたので、呼びに来た事に更に首を傾げた。
「なに?」
「お嬢様大変です!早く身支度を!!」
「え。なに。お父様への来客?それともお兄様?」
「お嬢様にです!!」
来客の予定など全くなかったはず。そもそも、能力と普段の噂から家に訪ねてくるような人間が居た試しがない。
「その方、訪ねる家を間違えているのではないかしら?」
でなければ、詐欺か何かでしょう。若しくは私が寝ぼけてる?と、令嬢はメイドに問いかけるが、それに答えたのはメイドではなかった。
「いいえ。間違っておりません。
この日を私がどれだけ待ち望んだことか……。
漸く貴女に会えました」
程よく低く深くも優しい声。
令嬢は、その声をよく知っている。
忘れるはずもない。その声は紛れもなく、彼女の現在の生き甲斐、氷の騎士のものなのだから。
そしてだからこそ、令嬢は自分が疲れすぎてとうとう幻を見ているのではないかと思った。
「貴女が私をずっと見ていたように、
私はずっと貴女を探していた。
貴女の気配を感じて探しても私が貴女を見つけることは叶わず、なのに急に現れては見せつけられる貴女の優しさやその存在の強さが私を翻弄する。得られないのに、得たいと思ってしまう。
貴女の掴みどころのなさ、
私を見つめ続けるその一途さ、
自分の危険を省みない危うさと、
決して折れないその清く強き在り方。
私はその全てが、いつのまにか愛おしくなっていた。
……貴女が、もし、少なからず私を想ってくださるのなら、どうか明日の舞踏会で、貴女と共に踊る栄誉を私にくださいませんか?」
でなければ、あの氷の騎士が、正装である軍服姿で、自分の前に傅くはずなどない。しかも滅多に見られない柔らかな笑みを浮かべてロマンス小説のような台詞を述べて、求婚の定番の花束を捧げているなど。ましてや捧げる相手が可憐な令嬢でも妖艶な美女でもなく、自分だなんて。……と、令嬢は涼しい顔で騎士を見つめながらも、頭の中ではプチパニック状態であった。
令嬢は花束を受け取りつつも言葉を発することもなく静かに佇んでいる。
単に疲れて実はまだ眠くて半覚醒状態なだけなのだが、側から見ると準備が終わっていない部屋を訪ねられて多少機嫌が悪そうに見える。
その様子に氷の騎士と呼ばれる一端を担っているいつもの冷酷無慈悲無表情はもうどこへいったのか、
「申し訳ございません。本来は待つべきだとは思ったのですが、王子からも、貴女が大層お疲れのため、出来る限り身体を休ませるようにと言われまして……。それから明日のことと、お部屋を訪ねることについては、伯爵には許可をいただきました」
気怠げな貴女もまた魅力的ですね。と、騎士は笑顔である。
(ああ、そう言えば今日は珍しくお父様、家に帰っていたのだった。……じゃなくてなんて夢を見てるの私。花束がそれなりに大きくて重さがあって、香りもものすごく現実味があるからって、いくらなんでもこんな夢をみるだなんて。かなり疲れてるわ)
「……仕事のしすぎかしら?それとも今日が私の命日?」
「仕事のしすぎは否定致しませんが、命日になられては困ります。
まだお疲れなのでしょう。では明日迎えに参りますので、ゆっくりと休まれてくださいね」
息をするように自然に令嬢の手を取り、口付けてから、騎士は颯爽と帰っていった。
それを見送り、令嬢は花束を侍女に預け、ちょっとまだ疲れてるみたいだから寝るわと言うとすぐに部屋に篭った。
……そして翌朝、贈られた花と騎士の瞳の色と同じ色のドレスを見て、夢ではなかったと気づき、絶叫するのだった。
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