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それは王妃主催のお茶会だった。
サリーナとユメールが帝国より帰国して直ぐだったのもあるが、帝国の旅が思ったよりも収穫がなく不機嫌な陛下や大臣達一行と一緒の帰国で心が疲弊していたユメールは、参加しなくても良いなら辞退したい気持ちがあったお茶会だった。
その趣旨も第一第二王子達の側近候補の集まりであった為、子女の参加が皆無だったというのも理由にある。
少しばかりの花を添える為だけに姉と共に参加せざる負えなかった。
騒ぎは王女達のテーブルで始まった。
ユメールは第一王子の横に席があったので、王女達のテーブルがどういった風に進んでいたのかは全くわかっていなかった。
突然叫び声、いや怒鳴り声が聞こえたのだ。
ユメール達がいたテーブルの子息達も皆ビクッとした。
その中の一人の子息が「母上」と言っていたので怒鳴っているのは彼の母なのだとユメールは彼を見つめた。
第一王子がユメールに「ミザリー公爵」と耳打ちした。
公爵家の夫人がお茶会の席で、淑女らしからぬ声をあげるとは前代未聞の行為に幼くとも王女であるユメールは不快な気分になった。
何があったか解らなかったが、突然各家の侍女や侍従がわらわらと集まりだし、子息達を城の中に連れて行った。
第一王子が連れて行かれる時にユメールは自分も行くのかと立ち上がろうとしたら、そのままで、と王子の侍従に言われ、結局一人そのテーブルに残された。
姉のいたテーブルを見るとすました顔でお茶を飲む姉を見てホッとして自分もお茶を飲み、お菓子を頬張って、王妃達のテーブルを見る。
怒鳴り声をあげたミザリー夫人は尚も王妃に向かって何かを言っている。
それをまわりの夫人達が止めもせずに見ている様は異様な光景だった。
ユメールが立ち上がっても誰も止めなかったので、そのまま彼女は王妃の元へ行った。
何故かはユメールにも解らなかったが、王妃が呼んでいるような気がしたのだ。
側に行き手をギュッと握るとギュッギュッと握り返してくれた。
言い飽きたのかそれとも言いたい事を全部終えたのか満足してミザリー夫人はとうとう黙った。
そして他の夫人達に話しかけたりしている。
相手の夫人も応えている所を見ると、ミザリー夫人の行動やあの怒鳴り声は、此処に集まっている夫人達には正当性のある物だったのだろう。
代表してミザリー夫人が言ったのだと、僅か8歳のユメールは覚った。
王妃の顔を見ると王妃はニコニコしていた。
(あんなに怒鳴られたり何か言われたりしているのに王妃様は何故笑っているの?)当然の疑問を持って王妃を見つめたままでいると、王妃が手を上げて侍女を呼んだ。
少しばかり長い耳打ちをした後、侍女達がテーブルに座る一人一人に箱を渡して回った。
その間も公爵夫人等は扇で口元を隠しながら侮蔑の目を王妃に向けている。
その侮った態度に8歳にして王族の自覚を持つユメールは我慢ならなかった。
何か言いたくて口を開こうとした時王妃がそっとユメールの口元に手を宛てた。
その素早さに吃驚して王妃を見るとその口元には微笑みが浮かんでいる。
王妃を只管見上げていたら、自分の周りに誰も居なくて飽きてきたと覚しき姉が近づいてきた。
が、それを騎士が抑える。
「どうぞ皆様開けてくださいませ」
この場に座っている夫人たちの前には箱が置いてあるが、皆同じ物ではなかった。
「こんな物でご機嫌を取ろうとも貴方が王妃に相応しくないのは周知の事実なのですわ、何故国庫でこんな無駄な物を?」
悪態をつきながらその蓋を開けたミザリー夫人は呆気に取られる。
彼女の箱には色味の付いた角砂糖が入っていた。
「何ですのこれ?」
そう言って周りを見ると他の夫人等もミザリー夫人の前にある角砂糖を見る。
そして自分達の前に有るのは何かを確認していくのであった。
ミザリー夫人の周りにいた者は同じ様に角砂糖だったが、反対側で身の置きどころのない風情だった夫人数名には薔薇のコサージュだった。
「何ですの!私達を馬鹿にしているのですか!王妃という者がこんなふざけた物を!」
そうミザリー夫人が言った途端、騎士達に拘束される。
同じ様に角砂糖を前にした夫人達全員が腕を後ろ手にされて拘束されていた。
王妃はニコニコしながら立ち上がり彼女達に話し始めた。
「フフ皆様、私王妃でしてよ。どんなに貴方方が山猿と馬鹿にしようが、この国の仕来りを知らないと侮蔑な目を向けようが。知ってらして?私王妃ですの」
言いながら彼女達の席に近づいていた。
「この角砂糖は綺麗でしょう?小さいけれど全て手作業で作られているのです、職人が心を込めて私への忠誠を誓いながら、ネッ!薔薇の形をしているの」
そう言って小さなトングでそれを摘み、今しがた新しく入れ直したミザリー夫人の紅茶に落とす。
「貴方方への私からの気持ちですのよ、是非味わって」
そう言ってスプーンでかき混ぜる。
その後は王妃の女官が拘束されているミザリー夫人の口に紅茶を注ごうとした時に、誰かがユメールの目と耳を塞いだ。
ユメールの目と耳の拘束が解かれた時にドサッという音と共にミザリー夫人が倒れる。
いつの間にか後ろ手にされていた者は猿轡を噛まされていた。
反対側の薔薇のコサージュの夫人達は、それを付けて王妃の元へ集まり始めた。
その中の一人王妃の親友と紹介されていたクタール辺境伯夫人が話し出す。
「貴方方幾ら上位貴族でも王妃様に害を為せば不敬罪に問われると知っている筈ですわよね、まさか自分達が王妃様よりも重用されていると思われたのですか?」
クタール夫人が話してる間、周りの夫人達は拘束された夫人達を憎々しげに見ているが、王妃はまるで楽しい物を見るように微笑みを崩さない。
ユメールは芝生に倒れたままのミザリー夫人を見て震えが止まらなかった。
自分の母親は笑って人が殺せるのだと、ユメールの記憶に刻まれた出来事だった。
それからサリーナとユメールは城の中に連れて行かれた。
王妃の執務室と繋がる談話室で王女達はガタガタと震えが止まらなかった。
姉が震えながら言う言葉がユメールの耳にも届く。
「あれが王妃の威厳、王妃の威厳⋯⋯」
その呟きは永遠に続くのかと思われるほどユメールの頭の中にもインプットされていくのであった。
どれ位の時間が過ぎたのか身も心も疲弊していたユメールはソファで寝ていた様で起こされた。
対面のソファには王妃とクタール辺境伯夫人、そして側面の一人がけのソファにはミザリー夫人。
思わずユメールは「ヒッ」と声が出てしまった。
隣の姉も同じ様に寝ていたのだろう、息を飲む音が微かに聞こえる。
そしてユメールは気付く、あれは反王妃派を黙らせる芝居だったのだと、でもそれはミザリー夫人が今後、公にこの国には居られないという事だ。
派閥を黙らせる為にそこまでしなければならないのか?とユメールは理不尽な派閥の有り様にこの時憤った。
あの子息は今後どうするのだろう、そんな思いも子供ながらに心配してしまうのだ。
それでも王妃はニコニコと談笑していて、この日ユメールは王妃の所業にトラウマを植え付けられたのだった。
サリーナとユメールが帝国より帰国して直ぐだったのもあるが、帝国の旅が思ったよりも収穫がなく不機嫌な陛下や大臣達一行と一緒の帰国で心が疲弊していたユメールは、参加しなくても良いなら辞退したい気持ちがあったお茶会だった。
その趣旨も第一第二王子達の側近候補の集まりであった為、子女の参加が皆無だったというのも理由にある。
少しばかりの花を添える為だけに姉と共に参加せざる負えなかった。
騒ぎは王女達のテーブルで始まった。
ユメールは第一王子の横に席があったので、王女達のテーブルがどういった風に進んでいたのかは全くわかっていなかった。
突然叫び声、いや怒鳴り声が聞こえたのだ。
ユメール達がいたテーブルの子息達も皆ビクッとした。
その中の一人の子息が「母上」と言っていたので怒鳴っているのは彼の母なのだとユメールは彼を見つめた。
第一王子がユメールに「ミザリー公爵」と耳打ちした。
公爵家の夫人がお茶会の席で、淑女らしからぬ声をあげるとは前代未聞の行為に幼くとも王女であるユメールは不快な気分になった。
何があったか解らなかったが、突然各家の侍女や侍従がわらわらと集まりだし、子息達を城の中に連れて行った。
第一王子が連れて行かれる時にユメールは自分も行くのかと立ち上がろうとしたら、そのままで、と王子の侍従に言われ、結局一人そのテーブルに残された。
姉のいたテーブルを見るとすました顔でお茶を飲む姉を見てホッとして自分もお茶を飲み、お菓子を頬張って、王妃達のテーブルを見る。
怒鳴り声をあげたミザリー夫人は尚も王妃に向かって何かを言っている。
それをまわりの夫人達が止めもせずに見ている様は異様な光景だった。
ユメールが立ち上がっても誰も止めなかったので、そのまま彼女は王妃の元へ行った。
何故かはユメールにも解らなかったが、王妃が呼んでいるような気がしたのだ。
側に行き手をギュッと握るとギュッギュッと握り返してくれた。
言い飽きたのかそれとも言いたい事を全部終えたのか満足してミザリー夫人はとうとう黙った。
そして他の夫人達に話しかけたりしている。
相手の夫人も応えている所を見ると、ミザリー夫人の行動やあの怒鳴り声は、此処に集まっている夫人達には正当性のある物だったのだろう。
代表してミザリー夫人が言ったのだと、僅か8歳のユメールは覚った。
王妃の顔を見ると王妃はニコニコしていた。
(あんなに怒鳴られたり何か言われたりしているのに王妃様は何故笑っているの?)当然の疑問を持って王妃を見つめたままでいると、王妃が手を上げて侍女を呼んだ。
少しばかり長い耳打ちをした後、侍女達がテーブルに座る一人一人に箱を渡して回った。
その間も公爵夫人等は扇で口元を隠しながら侮蔑の目を王妃に向けている。
その侮った態度に8歳にして王族の自覚を持つユメールは我慢ならなかった。
何か言いたくて口を開こうとした時王妃がそっとユメールの口元に手を宛てた。
その素早さに吃驚して王妃を見るとその口元には微笑みが浮かんでいる。
王妃を只管見上げていたら、自分の周りに誰も居なくて飽きてきたと覚しき姉が近づいてきた。
が、それを騎士が抑える。
「どうぞ皆様開けてくださいませ」
この場に座っている夫人たちの前には箱が置いてあるが、皆同じ物ではなかった。
「こんな物でご機嫌を取ろうとも貴方が王妃に相応しくないのは周知の事実なのですわ、何故国庫でこんな無駄な物を?」
悪態をつきながらその蓋を開けたミザリー夫人は呆気に取られる。
彼女の箱には色味の付いた角砂糖が入っていた。
「何ですのこれ?」
そう言って周りを見ると他の夫人等もミザリー夫人の前にある角砂糖を見る。
そして自分達の前に有るのは何かを確認していくのであった。
ミザリー夫人の周りにいた者は同じ様に角砂糖だったが、反対側で身の置きどころのない風情だった夫人数名には薔薇のコサージュだった。
「何ですの!私達を馬鹿にしているのですか!王妃という者がこんなふざけた物を!」
そうミザリー夫人が言った途端、騎士達に拘束される。
同じ様に角砂糖を前にした夫人達全員が腕を後ろ手にされて拘束されていた。
王妃はニコニコしながら立ち上がり彼女達に話し始めた。
「フフ皆様、私王妃でしてよ。どんなに貴方方が山猿と馬鹿にしようが、この国の仕来りを知らないと侮蔑な目を向けようが。知ってらして?私王妃ですの」
言いながら彼女達の席に近づいていた。
「この角砂糖は綺麗でしょう?小さいけれど全て手作業で作られているのです、職人が心を込めて私への忠誠を誓いながら、ネッ!薔薇の形をしているの」
そう言って小さなトングでそれを摘み、今しがた新しく入れ直したミザリー夫人の紅茶に落とす。
「貴方方への私からの気持ちですのよ、是非味わって」
そう言ってスプーンでかき混ぜる。
その後は王妃の女官が拘束されているミザリー夫人の口に紅茶を注ごうとした時に、誰かがユメールの目と耳を塞いだ。
ユメールの目と耳の拘束が解かれた時にドサッという音と共にミザリー夫人が倒れる。
いつの間にか後ろ手にされていた者は猿轡を噛まされていた。
反対側の薔薇のコサージュの夫人達は、それを付けて王妃の元へ集まり始めた。
その中の一人王妃の親友と紹介されていたクタール辺境伯夫人が話し出す。
「貴方方幾ら上位貴族でも王妃様に害を為せば不敬罪に問われると知っている筈ですわよね、まさか自分達が王妃様よりも重用されていると思われたのですか?」
クタール夫人が話してる間、周りの夫人達は拘束された夫人達を憎々しげに見ているが、王妃はまるで楽しい物を見るように微笑みを崩さない。
ユメールは芝生に倒れたままのミザリー夫人を見て震えが止まらなかった。
自分の母親は笑って人が殺せるのだと、ユメールの記憶に刻まれた出来事だった。
それからサリーナとユメールは城の中に連れて行かれた。
王妃の執務室と繋がる談話室で王女達はガタガタと震えが止まらなかった。
姉が震えながら言う言葉がユメールの耳にも届く。
「あれが王妃の威厳、王妃の威厳⋯⋯」
その呟きは永遠に続くのかと思われるほどユメールの頭の中にもインプットされていくのであった。
どれ位の時間が過ぎたのか身も心も疲弊していたユメールはソファで寝ていた様で起こされた。
対面のソファには王妃とクタール辺境伯夫人、そして側面の一人がけのソファにはミザリー夫人。
思わずユメールは「ヒッ」と声が出てしまった。
隣の姉も同じ様に寝ていたのだろう、息を飲む音が微かに聞こえる。
そしてユメールは気付く、あれは反王妃派を黙らせる芝居だったのだと、でもそれはミザリー夫人が今後、公にこの国には居られないという事だ。
派閥を黙らせる為にそこまでしなければならないのか?とユメールは理不尽な派閥の有り様にこの時憤った。
あの子息は今後どうするのだろう、そんな思いも子供ながらに心配してしまうのだ。
それでも王妃はニコニコと談笑していて、この日ユメールは王妃の所業にトラウマを植え付けられたのだった。
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