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プロローグ

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「はぁっ………………はっ……っ………!」

火が視界から消えない

喉が痛いのは、ずっと走っているからなのか

それとも、沸き立つ煙のせいなのか

泣き出したい

この場に膝を付いて、もう全てを諦めてしまいたい

だけど

この子達を、死なせる訳にはいかないから

約束したんだ

大丈夫だ、二人とも

俺が

兄ちゃんがいるから

「………絶対……何があっても守ってやる………!」





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