Silver Week

セリーネス

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Emotional Connection 2

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「「!?」」

突然カクンと全身の力が抜けたサラは、ぐったりとマットレスに身体を沈めた。

「「サラっ!!」」

久志とグヴァイは一気に血の気が引き、真っ青になって慌てた。何故なら、達した状態で意識を失うと下手したらそのまま死んでしまうからだ。
ハッと表情を変えた久志は、何か考えが思い付いた様で急ぎ部屋を出て行った。
グヴァイも回復魔術を展開して口付け魔力を注ごうと思いつき腰を動かす。

「……うぁっ!?」

瞬間、腰を砕かんばかりの快感が全身を駆け巡り思わず声が漏れた。
気を失い意識は無いのに、膣の締まりはキツイまま。最奥深くまで咥え込まれた陰茎に膣壁はまとわりつき、一瞬でも気を抜いたら全てを絞り摂りかねない最上の甘い刺激を与え続けてくる。

『……マズイ。冗談抜きでこれはマズイっ!』

一刻も早くサラに魔力を注いであげたい。だが、体格差から今の体勢では口付けは出来ない。
しかし、少しでも腰を動かそうものなら更なる快楽を得ようと腰が勝手に揺れ出す始末……。

この三連休を得る為に執務室に泊まり込み、軽い仮眠を取るだけのほぼ徹夜の激務を一週間こなした。
おかげで滾ろうが疼こうが息子を宥める暇なんぞ一切無かった。
自分で見ても若干引き気味になる凶器としか思えない太さと硬さに進化してしまっている。それを焦らしに焦らされ最高の具合になっていたサラの中へ挿れた瞬間、その快さに我を忘れ華奢な身体を気遣う余裕を忘れた息子陰茎ルーの命令等まる無視で、大砲へ装填完了!砲撃準備完了!点火いつでも!な状態となり、特攻隊よろしく一気に最奥へと貫いてしまった。
その所為で、今サラは意識を失ってしまったと言うのにっ……!抽挿したくて吐精したくて腰は勝手に揺れ様としやがるっ!
下半身に力を入れて、ぷるぷると震えながら必死に堪える姿は端から見ればかなり滑稽だろう。ヒサシが今部屋に居なくて本当に良かった。と心から思う。
……欲に負けて思うがまま抽挿し、サラの身体を揺らしてしまうなぞ言語道断!ましてや体内へ吐精してしまえば、グヴァイの精液に含まれる濃い魔力が回復魔術の邪魔にもなる。

だから、絶対に駄目だ。

『一気に……、一気に抜けば、……きっとっ!』

いつまでも中に挿入したまま耐える辛さは忍耐力がすり減り、ガリガリと精神力は削られ己の中の淫魔に屈してしまいそうになる。
意を決し、グヴァイはぐいっと腰を引き猛り過ぎて最早凶器ではなく凶悪と化した陰茎を一気にじゅぶりと抜いた。
しかし、膣の中をこれでもかと抉り広げていた凶悪は、蜜が纏わり付き強く吸い上げる様に膣壁が絡み付いていた。
引き抜いた瞬間、想像以上の快感に責め立てられ「放て~!!」と号令がかかってしまった。

「くっ……、ぁあああ~~~っっ!!」

一度解放してしまえば、止める術は無い。
ビクンッ!ビクンッ!と強く痙れんして暴れる陰茎を右手で握る様に支え、腰をガクガクと揺らしてサラの身体の上へぶちまけ続けた。
この前、気持ち良くなって欲しい一心でサラが羽に触れて付け根に口付けてくれた時は最高に気持ちが快かった。空になる程全てを出し切ったのは生まれて初めてで我を忘れてイキ続けられた。
だが、望んだ吐精では無いこのイキ方は、拷問の訓練で快楽に堕ちて忘我とならない為の鍛練と同じだ。
全く心は満たされず出した所で心が軋みただただ辛いだけの気持ち快さなんて無い。

「……………っ」

荒い呼吸を繰り返しながら、グヴァイはサラの身体を濡らしている多量の精液を見て、がっくりと肩を落とした。
しかし、このまま落ち込んでいる場合ではない。と無理矢理意識を切り替え、白濁に汚れた身体を清めるのは後回しにして急ぎサラに口付け、口内で回復魔術を展開し魔力を注いだ。
口付け舌を絡めサラの唾液から全身に回復の魔力が浸透していくのが判ると、そっと唇を離し続いて掌に魔術式を展開してサラの身体と己の身体を清めた。
さっぱりきれいになったサラに薄掛けをかけ、グヴァイも下履きとズボンだけを穿き寝台の端に腰掛ける。

「サラ、どう?」

そう言いながら、先程部屋から出ていっていた久志が主寝室のドアを開けて入ってきた。
手にはタオルと水を張った洗面器、それから茶色い小瓶を持っている。

「間もなく目は覚ますと思う。……それは、気付薬か?」

久志は、ナイトテーブルに洗面器等を置き寝台の端に座るとサラは先程よりも頬に赤みが戻ってきている事が判った。どの様にかは判らないが、グヴァイが回復魔術を掛けてくれたのだろう。
それに身体も清めてもらった様で、身体には汗等のベタつきは無い様子。

「えぇ、そうです。……これは嗅いでも口に含んでも大丈夫な物なんです。俺の剣術の先生はかなり厳しい方で、最初っから気を失いかける程しごいてきたんですよ。俺には才能があるとか言って。……で、帰り道とかもうふらふらで、その辺の道端で行き倒れそうになってしまいましてね。その日の内に姉に依頼してこれを作って貰ったんですよ。もう鍛練に慣れた最近は使っていませんが、習い始めた半年程はお世話になりましたね……」

そう言って苦笑する久志から小瓶を受け取り、グヴァイは蓋を開けて軽く嗅ぐと、強い酒の様な香りが漂った。それだけでも確かに気付けになりそうだ。更に瓶を傾けて指先に垂らしたものを舐めてみると、スパイスの強い辛みと独特な苦味が舌を襲った。

「薬酒か?」

「あぁ、香りはブランデーですがアルコールは一切入っていない薬茶みたいなものですよ」

向こうの世界で果実酒を蒸留して作られたお酒をブランデーと呼ぶ。それをベースに、様々な香辛料を混ぜて煮詰めた物なんです。と久志は説明してくれた。
ブランデーと似た物はこちらの世界にもあるので、直ぐにイメージが出来たグヴァイ。

「ん………っ」

横たわるサラが軽く身動ぐ気配を感じ、2人はサラを見つめた。

「……………?」

少し眉間にシワを寄せながらサラが目を覚ました。

「「サラ!」」

頭側に腰掛けていた久志は、素早くサラの背中に腕を回して軽く抱き起こし支えると、小瓶をサラの口に当てた。

「少し飲んで?」

まだ意識がはっきりとしないサラは、久志に凭れ掛かり、言われるままに軽く傾けられた小瓶の中身を口に含んで飲み込んだ。
しかし、次の瞬間サラは思いっきり涙目になって呻いた。

「苦スッパ辛い~っ!!」

うぇぇぇぇ~っ!と久志に抱き付いて身悶えた。

「サラ」

グヴァイは、ローテーブルに用意しておいたシヒールのジュースをコップに注ぎサラに手渡した。
鳥肌を立てて身悶えながらも受け取ると同時にジュースを一気に飲み干したサラは、漸く落ち着きを取り戻した。

「う"~……、激マズかった~。何なのアレ?なんであんなの飲ませたの~?」

長年の信頼関係から、久志から与えられる物を疑わずに口に入れてしまった事に激しく後悔したサラである。

「………その前に、謝らせて欲しい」

シーツを胸の前で持たせ、ちょこんとサラを寝台に座り直させると久志は寝台から降りて真正面に移動をし、神妙な顔付きのまま深く頭を下げた。

「え?何?どうしたの?」

「今、サラに飲ませたのは気付けの効果がある薬茶だ。なんでそれを飲ませたかって言うと、……その、サラを乱れさせたくて昂らせるだけ昂らせて追い詰め過ぎてイった瞬間に気を失わせてしまったんだ!………そんな事をして本当にごめんっ!」

「……へ!?」

「……それについては俺も同罪だ。本当にすまなかった」

「いや、提案して唆せたのは俺だから……。グヴァイは悪くない。サラのおねだりが聞きたくてギリギリまでイかさない事を繰り返した俺が悪いんだ」

「……………を、聞きたくて?」

ぴくんと片眉を上げたサラは、普段使わない低めの声を発しながら久志を見据えた。
その声音に室内の温度が若干下がった様な気がした2人。

「……サラは乱れて理性を失うと、堪らなく淫らになるんだ。……その、正直俺はそうなったサラが、その、かなり好きなんだ」

幼馴染みで恋人で番で将来の旦那さまからの爆弾発言にサラは固まった。
薄々久志が変態っぽいとは思っていたけれど、まさか番の理性壊して淫らに狂わせるのが好きとか……っ!

『間違いなく変態だっ!!』

「……え~と?ひ~君?つまり、さっきまで2人から散々色々されたのって……。私を乱れさせたくてやったって事?」

どん引く心をなんとか堪えながら、聞き間違いだったら良いんだけど~?と思いつつ再確認。

「あぁ」

『即答かいっ!』

確かに、さっき快楽に溺れてとんでもなくエッチな言葉を叫んでしまった記憶がある。
それを思い出し羞恥心の大波に襲われ、冗談抜きで今すぐ死にたいっ!!と涙眼になりそうになった。
真っ赤になり羞恥で身体が震えるサラは半目になり、じとっと久志を睨んだ。

「で、それを提案したのもひ~君なんだ。………私、どう気を失ったの?」

サラは視線をグヴァイに移した。

「………俺に、貫かれた瞬間に達してそのまま」

改めて口にするにはかなり恥ずかしく思い、グヴァイは気持ち顔を赤らめながら正直に答えた。
質問したのは自分だけれど、答えのエロ度に冗談抜きで泣きたくなった。
だけれど、気を失う原因を作ったのは目の前の久志だ。静かに沸々と怒りが込み上がる。

「ふ~ん……」

サラは少し俯いたまま呟く。
更に可愛らしい唇が僅かに動いた。何かを言っている様だが、グヴァイ達にまで届かない程小さな呟きだ。しかし、瞳は冷たい無感動で無表情。能面の様である。
明らかに背後から怒りのオーラを醸し出しているサラの雰囲気に、また一段と室温は下がっていく。

「ねぇ、2人共今直ぐ脱いで?」

「「!?」」

「私だけ裸はなんかズルいよね?」

ゆっくりと顔を上げたサラは、胸まで引き上げた薄掛けを左手で押さえ直し、ペタンと崩した正座姿でちょっと首を傾げて上目遣いに2人を見つめる。
場の雰囲気が冷えたある意味素面の状態で脱ぐには少々羞恥心に包まれるが、サラのその可愛い姿に久志達は抗えず素直に全裸になった。
脱いでいく2人を見て、サラは満足気に微笑む。
サラ本人は気付いていないが、怒りを纏わせてにっこりと微笑むその姿は、まるで女王様の様。2人は、下僕に自ら成り下がりサラの足の甲へ口付け忠誠を誓いたくなる妙な気分になってきていた。

「あら、……なんでひ~君のそこはそんなに元気なのかしら?」

「!?」

サラが人差し指を久志に向けてクイッと下に曲げた瞬間、久志の陰茎は突如生暖かな水の様な何かに包まれる感触に包まれた。
気を失ったサラが心配だったのは本当だが、それまでにしていた行為で久志の陰茎は猛っていたまま。しかも、怒りが込められた冷たいサラの眼差しはまるで己の全裸を視姦されている様な妙な高揚感を受け、更に怒張して来てしまっていた。

「まるで変態……ね?」

『……っ』

クスクスと笑い声を上げたサラは本当にいつもと雰囲気が違い、妖艶で艶かしく一際美しい。
久志は、先程感じた生暖かい感触が陰茎に纏わりついている所為でそこから中心に身体全部が酷く熱く疼いてくる。
息も徐々に上がり、身体が辛くなってきている。

『まるでサラの中に挿れている様だ』

だが、あの極上の快さとは異なり、達したくなるギリギリをずっと緩く与えてくるだけの少し粗悪な感触。
一体何が己の陰茎を包んでいるのか気になったが、何か魔術が使われているのか、何故か久志はサラから目が離せないでいた。

「ねぇ、ルーフェス?」

サラは苦し気に表情を歪める久志をわざと放置して、するりと胸元のシーツを落としながら寝台を降りると久志の隣に立つグヴァイに抱き付いた。

「ルーは、もう達しちゃったの?」

「!? ……いや、その」

「その、なあに?」

妖艶な雰囲気のままにっこりと微笑み、サラは直立不動のグヴァイの陰茎を優しく撫でた。

「くっ……。すまん!かなり、…ふ、……不本意な、イき方は、してしまった」

右手で陰茎を軽く握って撫で上げ、左手は乳首をつねって甘い痺れを全身に与えてくる手管と瑞々しく張りが有る肌に今すぐにもむしゃぶり付きたくなる程蠱惑的な全裸のサラに、グヴァイは頭がクラクラとした。

「やっぱり!室内にルーの香りがするからそうかなって思ったんだ~♪……でも、不本意じゃ気持ち良く無かったんじゃない?」

サラの声はどこまでも甘く優しい。魅惑の魔術に捕まってしまったかの様にグヴァイは快楽に痺れ、力が抜けそうになる脚を必死に堪えながら首肯した。

「ふふ❤」と可愛らしい笑い声を上げたサラは、くいっとグヴァイの左腕を引いた。
少し屈むと、サラはグヴァイの耳に口を寄せて「続き、しよ?」と甘く囁いた。

「……身体は、もう大丈夫なのか?」

「うん、平気❤……でも、さっきみたいのはヤダよ?いつものエッチが良いなぁ❤」

左手を引かれるままにグヴァイはサラを上に抱きかかえる様にして寝台に倒れ込んだ。
身体を跨ぐ様に上に座ったサラは、薄掛けをふわりとかぶりそのままグヴァイの乳首に口付けチロチロと舌で舐めしゃぶり始めた。

「……サラ?」

突然艶かしく積極的になったサラにグヴァイが戸惑っていると、久志の苦し気な吐息が零れ聞こえた。

「くっ………!」

「ヒサシ……」

今まで何故かサラから目を離せなくて気付かなかったが、久志は床に膝をついて、顔を赤らめ軽く後ろにまわっている両の腕と手が不自然に震えている。まるで何かに縛られていて動かしたくても動かせない状態の様に。
いや、それよりもヒサシの異常な部分に目が奪われた。
半透明のゼリー状の筒が久志の陰茎をすっぽりと包み込み、時折その筒は左右から押される様に伸縮したり上下に動いたりしている。
しかも、その筒が動く度に久志は苦し気な吐息を漏らし、微かに喘ぎよがっている。
陰茎が今にも暴発しかねない程張り詰めた状態にまでなってしまっているのは一目瞭然である。

『なんだ、あれは?』

「ねえ、苦しい?ひ~君」

生き物の様に勝手に動いている筒を凝視していると、上に股がっていたサラが上体を起こして口を開いた。

「私ね、今回の事に関してはかなり怒っているんだよ?」

サラはついっと指を動かして、再度久志の顔を上に向かせ自分と目線を合わさせた。
薄く汗をかき、眉間にシワを寄せながら堪える久志の姿はかなり色を含んでいるが、サラは表情一つ変えずに久志を見下ろしている。

「イきたいのにイかせてもらえない状態がどれくらい辛いか身をもって知るべきよね❤」

そう言いながらまたサラはグヴァイの身体の上に横たわった。苦しむ久志を横目にまた再開されてしまうのかと不安に思ったグヴァイだったが、上にしなだれかかるサラの身体が小さく震えている事に気が付いた。

泣いている。

「サラ……」

そっと腕を回し抱き締め、久志からサラを隠す様に横を向き顔を覗き込んだ。
その顔は、先程まで見せていた無表情で女王然としたものでは無く、普段の可憐でまだまだ大人の色香に恥ずかしがる愛しいサラだった。

「私の今までの常識だと恋人が2人もいるって変って感じているのに、どっちかとだけ、なんて絶対に無理って心が言っているの」

「うん」

「めちゃくちゃ格好良い2人に私が釣り合っているのか全然自信無いけど、でも、それでも2人が好きなの……っ」

「………そうか」

「私、本当に、今日から2人と一緒に暮らし始められる事が楽しみだったんだよ?」

なのに、なんであんな事をするの?と呟き、涙を溢す。

「……………っ」

長らく男でいた為に何処か世間一般的な女では無いサラ。自分の心と身体に向き合う前に番と言う鎖で縛り付けられて俺達に囚われた。それでも俺達を受け入れ、共に在ろうとしてくれているのに、その気持ちを踏みにじる事をした。

怒るのは当然だ。彼女は最愛の番である前に一人の少女である。しかも、まだ15才。いくら浮かれていたからといってこの娘を好きに扱って良い訳では無い。

「……すまなかった、サラ」

涙をぽろぽろと流しながら、グヴァイの目を見つめるサラに、心から申し訳ないと思った。
目尻に口付け、舌で涙を拭いぎゅっと強く抱き締めた。

「漸く一緒に暮らせる事に浮かれ過ぎていた。本当にすまない」

じっと抱き締められたままだったサラが少し身動いだのが判り、軽く腕の力を緩めると、おずおずと両手を上げてグヴァイの両の頬をそっと掌で挟んだ。

「もう、しない?」

「あぁ」

「本当に?」

「勿論だ。今後サラを気持ち快くするだけで決して狂わせ様とはしない」

両の頬に添えられた手はそのままに、上体を起こしてサラを優しく抱き上げ、太股の上に股がらせると、額に口付けを落としじっと瞳を見つめた。

「初めて会った時から俺はこの美しい色に囚われた」

薄茶色の眼なんて何処にでもある色なのだが、当たる光の加減では紅茶色に輝き、惹き付けられて目が離せなくなる。

「俺達はサラが愛し過ぎて時折暴走してしまう。愚かで愛想が尽きてしまっているかも知れないが、どうか許してはもらえないだろうか?」

そっと顎を捕らえ軽く唇を合わせ、視線を久志に移させる。
先程と同じ姿勢で緩い快感を与えられ続けている為に久志の顔は苦悶に歪み全身の汗が床を濡らしていた。

「………あのままだと、久志が狂うぞ?」

過去にへまをして捕まり、拷問で痛め付けても一切口を割らなかった為に快楽に溺れ狂わされて死んだ仲間の事を思い出して苦い気持ちになった。
グヴァイの表情を見たサラは小さく息を飲んできゅっと唇を噛んだ。
寝台から降りたサラは、苦しむ久志の目を見つめ頬を優しく撫でた。

「もう、あんな酷い事、しない?」

掌をかざして久志に掛けていた全ての魔術式を解除した。

「くっ。ハァっ……あぁ。本当に、悪かった」

身体に自由が戻り、ホッと一息吐くと久志は緩く頭を振って息を深く吸い込んだ。

「……イきたい?」

解放された陰茎は先走りを溢し続け、あり得ない程そそり起ち、とても辛そうだ。

「……いや。俺が悪かったんだ。このままで、いい」

久志は治まらない勃起にうっすらと顔を赤らめながらゆっくりと立ち上がった。

「グヴァイ、風呂ってもう使えるよな?」

「あぁ、大丈夫だ」

グヴァイの返事に「着替えがてら浴びてくる」と言って、久志は自分の部屋に入っていった。

「サラ。俺達も汗、流そうか?」

グヴァイはサラを後ろから優しく抱き締めて頬に口付けた。

「うん」
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