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First Period 4
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「不思議な造りだな」
グヴァイは、初めて見る日本間に興味津々に顔を動かしあちこちを見た。
「う、うん……」
畳に、キングサイズはあろうかと思える程大きな敷き布団が敷かれ、佳夜はグヴァイと向かい合って座っていたが、何だか気恥ずかしくてグヴァイの顔をまともに見られなかった。
「? どうした?」
「な、なんでもない!」
『浴衣姿が似合い過ぎてなんか色々吹き出ちゃいそう!なんて言えない!!』
湯上がりで、少し濡れた髪から落ちる雫や開けた胸元とか暑いからか袖をまくり上げた事で見える鍛え上げている肩や腕が妙に色っぽいとか、立てた片膝の間から見えちゃってる物(やっぱり下着は履いていない)とかなんかもう本当に色気以外にも色々駄々漏れていてまともに見る事が出来なかった。
「ふ~ん?」
絶対に解って聞いてきているとしか思えない程、グヴァイは屋上で見せたあの蕩ける様な笑顔を浮かべながら佳夜を見つめた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「お母さん」
「はぁい、なあに?」
「お父さんって明日家に居るかな?」
2人が席を外して直ぐ後に、佳夜はリビングのソファに座り貴美恵さんと食後の紅茶を飲んでいる母の元へ行った。
「えぇ、明日なら居るわよ。…どうかしたの?」
「うん。グヴァイが父さんに会いたいから、予定が空いているか聞いてくれないか?って」
「あら、今日会えているのに?」
「……そう言えば、そうよね。あれ?なんで明日改めて会いたいんだろう??」
母親からの素朴な疑問に、佳夜も『あれ?』と思い首をひねった。
「リリーちゃん、リリーちゃん!」
隣に座る貴美恵さんが、母の袖を引き耳に口を寄せて何か小声で囁いた。
「……あぁ!なる程ね♪」
「えぇ、きっとそうよ♪」
「えぇ!そうね♪」
2人だけで何やら納得が出来た様で、頷き合っている。
「じゃあ、早速彰信に明日は家に居てね!って言ってこなきゃ♪」
ウキウキと腰を上げかけたリリーの腕を貴美恵は掴んで引き留めた。
「あら、リリーちゃんそれは駄目よ。彰信さんは勘が良いから気付いて居なくなってしまうかも知れないわ!だから、何も言わないでいつも通りに過ごして貰っているのが一番よ♪」
「確かにそうだわ!……佳夜、明日の朝8時迄にうちに転移してきてくれないかしら?朝ご飯を食べた後直ぐなら絶対に逃げられないわ♪」
「……え?逃げる??…あの?……えっと…?…はい。解りました」
佳夜には2人が何故「楽しみね♪」「ね~♪」と笑い合っているのかがよく判らなかったが、一応頷いた。とりあえず、明日父が家に居てくれると判ったのでよしと思いダイニングへと戻り、蕾紗のそばへ行った。
「あの、蕾紗さん」
「ん?どうしたの?」
蕾紗はデザートを食べながら父や煌夜達としゃべっていた。
「あの……ちょっと、お聞きしたい事が、ありまして」
佳夜は胸の張りと母乳?について教えてもらいたかったのだが、弟や父親達がいる前で言うには恥ずかしくなり、顔を赤らめながら少しもじもじとした。
『弟達が見たら鼻血を吹きそうな可愛さだわ❤』
珍しく女の子らしいその仕草に、動画に収めて永久保存をしたくなる。と蕾紗は思ったが、その佳夜の姿にテーブルの向こう側に座っている煌夜までもが顔を赤らめて実姉の可愛さに目を奪われていた。
『あらあら』
それだけ佳夜が可愛い訳でもあるが、義弟の将来が少々心配にもなってしまう。だが、煌夜自身でも淡い想いを持ってしまっている事は解っていて、佳夜に番が現れて正直ホッとしてもいたのだった。
ただ、時折見せる実姉の艶姿がそれが2人の番によるものだと思うと『手加減しろよ!』とツッコミたくもなる煌夜だった。
この場では相談しに難い内容なのだろうと察した蕾紗は「じゃあ、別室にでも行きますか♪」と、席を立った。
佳夜は蕾紗に付いて行き、ダイニングを出て廊下奥の客室へと移動をした。
『あ』
入ったその部屋は、終業式の夜に寝かされていた部屋だった。
「ふふ♪懐かしい?」
「はい」
あの日からまだ2ヶ月程しか経っていないのに、何だかもう1年も前の様な気がしてしまう。
蕾紗は佳夜をベッドの方へ座らせ、自分はそばの文机の椅子に腰掛けた。
「さて、と。ここなら誰にも聞かれないわよ♪」
蕾紗は佳夜が話しやすい様ににっこりと微笑んだ。
佳夜は再度顔を赤らめつつ聞きたかった質問を話し出した。
『え~と……つまり?』
久志からキスと乳首への弄りによりとても張っていた胸が、グヴァイラヤーからどこかの映画にでも出て来る様なプロポーズを受けたら、更に痛い程張りだし、とうとうブラジャーを濡らしてしまう程白い液体が溢れ出て来ちゃって、最後はそれをグヴァイラヤーが全て吸って飲んでくれた、と?……そして、そんな得体の知れない体液を飲んでグヴァイは大丈夫なのか佳夜は心配している。
「あの、蕾紗さん?」
なんとか笑顔を絶やさずに聞いていたけど、昨夜に引き続き佳夜の赤裸々告白に、思わず机につっぷしてしまった蕾紗だった。
『佳夜ちゃん!あなたのその経験値はもうAV女優並み~!!』と口が裂けても言えないツッコミを成層圏にまでも届く勢いで心の中で叫び、なんとか冷静を取り戻した。
「ごめんなさい。ちょっと考え事をしていたわ。……そうね。結論から言うと、初潮の時に張り過ぎた胸から母乳に近い成分が染み出てしまう場合はあるわ。そして、それを飲んでも体に害は無いわ。ただ、その症状が生理の度に起こる様ならば、病気の可能性があるから病院で検査を一度受けた方が良いわね」
『愛しい番のミルクを飲めちゃうなんて、むしろ男にとっては夢みたいな出来事じゃない?』と、見ていないけど、飲めてデレデレに相好が崩れまくったんでしょ?とグヴァイの心理を見事に見抜いた蕾紗だった。
「そうなんですか…」
医学の知識を持つ蕾紗にそう言って貰えてホッとして笑顔を見せた佳夜だった。
かたや蕾紗は、ハリセンを手に持ちグヴァイラヤーをしばき倒したい衝動に駆られていた。
『野外ハメならぬ野外(しかも空中)で彼女から零れ出る乳(しかも初潮による症状)を余す所なく飲み干す………』
どっかのAVメーカーが喜びそうな変態内容に目眩を覚えた。
『こっ!んなに!可憐な美少女に一体何してんのよ!?この子まだ15よ!?』
種族によって成人年齢は異なるそうだが、アキュミーラでは成人と見なされ婚姻を結ぶ事は可能。更に番なので濃厚な関係も結びたい放題でしょうけど!?
どうにも日本の倫理観として頂けない。
いたいけで初な美少女を本人達好みに性教育している様にしか見えず、頭が痛かった。
『本当にあの2人が番で良かったわ……いや、良くはないけど。生涯別れる事は無い番って意味で良かったわ』
「蕾紗さん?…具合悪くなっちゃいましたか?」
机に肩肘を付き、頭を支えたままで思わず深く「はぁ……」と溜め息を吐いた蕾紗を佳夜は心配そうに見つめた。
『あぁ!もうっ!本当に可愛いんだから!この子が既に処女を喪失しちゃっていて、将来は3Pを教え込まれちゃうのかと思うと、お姉さん泣けてきちゃうじゃない!!』
一妻多夫とは言え夫婦になるので大変余計なお世話な心配だが、義姉として可愛い義妹が心配になってしまうのだった。
「いいえ、大丈夫よ」
蕾紗は『とりあえず、あの2人は後でしばく!』と固い決心を心の中で決めつつにっこりと佳夜に微笑んだ。
リビングに戻ると、ちょうど久志達も外から戻って来た所だった。
佳夜を見付けた久志達はすかさずそばにより、左右から手を握った。
「どこかに行っていたのか?」
グヴァイは佳夜のこめかみに口付けを落としながら聞いた。
「うん。蕾紗さんにちょっと教えてもらっていたの……」
「何を?」
久志も佳夜の左の頬にキスをした。
「あの、生理について」
恥ずかしいので2人だけ聞こえる様に呟いた。
すると、その羞恥に悶えて赤らめた佳夜の表情が可愛い過ぎた為か、グヴァイが佳夜を抱き締めて唇に深く口付けを落とし、続いて久志もグヴァイから佳夜を奪うと父親達から見えない様に背を向けてから佳夜を抱き締めてからディープキスをしてきたのだった。
佳夜は父達が見ている目の前でキスを受けて、恥ずかしくて顔を真っ赤に染め上げた。
『うぅ……。ルーはともかくどうして久志までみんなの前でキスしたり抱き締めたりが出来るの~!?同じ日本人じゃなかったの!?』
と心の中で叫んでいたら……
『それは~、久志兄ちゃんが佳夜しか見えていないからで~す!』と煌夜のツッコミが聞こえた気がしたのだった。
『!?』
2人から解放され、驚いて弟を見るも煌夜は父達と談笑していた。
「???」
スッパーン!スッパーン!!
「ダッ!?」
「イテ!」
軽く首を傾げていたら、突然左右からなんとも面白い音が2度響き、グヴァイと久志が頭を抱え込んでその場に膝まづいた。
「!?」
驚いた佳夜が振り返ると、蕾紗さんが一体いつの間に用意したのか巨大なハリセンを手に持って仁王立ちをしていた。勿論表情も仁王様。
「……え?蕾紗さん?」
「佳夜ちゃんは気にしなくて好いのよ❤」
佳夜にはとっても優しい笑顔を向け、未だに後頭部を押さえて床に膝まづき蕾紗を見上げた2人には『言われなくても当然解るわよね?』とギロリと睨み付けていた。
「………お前の姉は心が読めるのか?」
「いえ、たぶん佳夜が先程相談事をした時に言っちゃったんじゃないかな」
「……そうか」
「ちなみに、俺的にも羨まし過ぎるって思っているんですけど?」
「……毎晩抱いているお前に比べたらささやかな幸せだと思うが?」
「バレてましたか。…すみません」
「カヤとお前の体内を巡る魔力を見れば一目瞭然だよ。まあ、引っ越し後は暫く俺に優先させてもらうからな」
「……善処します」
久志とグヴァイは、とっくに痛み等引いているだろうと思えるのにまだ床に座り込んで何やらボソボソと2人で話し合っていた。
「まあ、とりあえず今夜はうちに泊まって行って下さいよ」
そう言いながら久志は立ち上がりグヴァイを見た。
「あぁ、そうだな。お言葉に甘えてそうさせてもらうよ」
グヴァイもそう言って久志に頷きながら立ち上がった。
「「カヤ」」
「はい?」
蕾紗さんから巨大なハリセンを触らせてもらい、その重さに驚きつつも良い音を立てながらも確実に相手に痛覚を与える叩き方のレクチャーを受けていると、後ろから2人が来て呼ばれた。
「明日、アキノブは空いていたかい?」
そう言いながら、グヴァイは佳夜の手からハリセンを優しく取り上げた。
「えぇ、朝8時までに転移して来てって母が言っていたわ」
「そうか。わかった、ありがとう」
「明日、俺も一緒に行くから」
「え?そうなの?」
「あぁ。それと、今夜はグヴァイと佳夜は茶室に泊まんなね」
あそこなら一番日本ぽくてグヴァイも面白いと思うよ♪と言われたが、佳夜からしたら明日久志も父さんに用がある事そして今夜グヴァイはこちらに泊まる事がいつの間に決まっていたの!?と内心驚きまくりだった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
その後お開きにするのにちょうど良い時刻になり、みんなで玄関先まで出て両親と弟を見送り佳夜は貴美恵さん達とダイニングやリビングの後片付けを手伝った。
グヴァイはその間「すまん、向こうに忘れ物をした!」と言って一旦転移して行った。
一時間も経たずにグヴァイが戻ると、まだ後片付けが途中にも関わらず「離れでゆっくりしていらっしゃい♪」と蕾紗からキッチンを出されてしまった。
……そして、冒頭に戻る。
サーヴラーの寝間着だって、浴衣っぽい作りでその姿は見慣れたはずなのに、目の前にいるグヴァイを直視出来ない。
『そう言えば、肩や腕を全部ちゃんと見たのって初めてかも……』
寝台や浴室の中でもう何度も互いに一糸纏わぬ姿でいるけれど、いつもグヴァイの舌や指に翻弄されてまともにゆっくりとグヴァイの裸を眺めた事が無かった事に佳夜は今更ながら気が付いた。
そう思うと、つい触ってみたくなってしまい佳夜はそっと手を伸ばしてグヴァイの腕に触れた。
「え?サラ?」
『うわ~、やっぱり普段から重い剣を持っているだけあるなぁ。めちゃくちゃ格好良い筋肉付いてる…』
さわさわさわさわ
「……ちょっ、サラ!?…うわっ、そんな触り方されたらヤバいって!」
大きな掌に太くてゴツゴツしているけど長い指、そして一切無駄な肉が付いていない二の腕。焦った感じでグヴァイが何か言っているけれど、佳夜は触るのに夢中でぺたぺたさわさわと触りまくった。
そして、更に指を伸ばして肩や脇の下を触ろうとした瞬間、グヴァイから手を伸ばして佳夜の指を優しく捕まえた。
「!?」
「こ~ら、いきなり無言で触り出して一体どうしたんだよ?」
絡めた指をそのままグイッと引き寄せられ、佳夜はグヴァイの右の太ももの上に跨ぐ様に座った。
「んで?何で痴女みたいになっちゃったんだ?」
ちゅっと唇に口付け、グヴァイは甘い笑顔で見つめ両腕で佳夜を囲った。
「痴女!?……あのっ、ルーの腕や肩をちゃんと見た事無かったなぁって思ったら、……その、触りたくなっちゃって」
「え?でも、俺と何度も風呂に入ったり寝てるよな?」
「……その時って、その、…余裕、無くてっ」
「……………………」
「………………」
言ってて恥ずかしくなり、カアーッと全身が熱くなるのが判った。
「なんだろうコレ。……俺、理性試されてんのかな?」
「え?」
左手で口を覆っているグヴァイも真っ赤な顔をしていた。
「……いつも、逢うと抱き潰す勢いで抱いてきたからその天罰か?」
「???」
グヴァイの言っている意味が解らなかった。
「つまり、サラはまともに俺の裸を観察した事が無いから見て触りたくなっちゃったんだな?」
「う、うん。……駄目、かな?」
「………いや、理性の修行だと思えば。……良いぞ耐えるから」
「修行って……」
そう言ってグヴァイは佳夜を足に乗せたままコテンと後ろに倒れこんだ。
構えられても触る側としても変な緊張感が走り困ってしまうけど、いつもならお風呂上がりはもう絶対にグヴァイに翻弄されまくられてしまう時間帯突入となる。なので、佳夜は『せっかくご許可を頂いたので』と思いながらグヴァイの足に股がったまま少し上に行き浴衣の帯を解いた。
そのまま前を大きく開き、鍛え上げられた身体をさらけ出した。
つ、と指を伸ばしてグヴァイの鎖骨に触れると、ピクンッと身体を揺らした。
更に、軽く上下している胸筋やゴクンと唾を飲み込んだ際に動いた喉や喉仏を優しく撫でていくと、その都度グヴァイは身体を小さく揺らした。
佳夜はグヴァイの反応になんだか楽しくなってきてしまい、ピンッと尖った乳首に吸い付いた。
「くっ!あっ!」
佳夜が口付けた瞬間、グヴァイはなんとも艶っぽい声を上げた。そのままちろちろとグヴァイの乳首を舐めたり吸ったりを繰り返し、もう片方の乳首は指で摘まんだり捻ったりしてみた。すると、お尻の辺りに硬い物が当たりだしたのだった。
『凄い!感じてくれているんだ~』
もっと感じて欲しくなり、佳夜はグヴァイの首筋に舌を這わせた。
すると、今までで一番大きく身体が揺れグヴァイの口からも「あぁっ」と喘ぎ声が上がった。
もう既に当初の目的の“グヴァイの体を触ってみたい”から今は“グヴァイの裸体を堪能”に変わってしまっている事に佳夜は気付いていなかった。
グヴァイの上から降りて、右側にズレ首筋、鎖骨、乳首、おへその順に舐めたり少し強めに吸い付いて痕を付けながら徐々に下へ下へと体をずらして行くと、赤黒い棒が目の端に入った。
顔を上げて見てみれば、血管を浮かび上がらせる程怒張し一番上の鈴口からはポタリポタリと透明の液体を溢して、その棒はピクンッピクンッと動いていた。
『じっくり見るのって久々~』
以前パクりと咥えてペロペロと舐めてあげた事があったけど、その行為はフェラチオと呼ばれていてうっかりそのまま無料エロサイトで女性がフェラチオをしているシーンを観てしまい、かなり卑猥な行為だと気付いてからは恥ずかしくなり出来なくなっていた。
グヴァイも久志も佳夜を気持ち良くするのが好きな様で、佳夜にフェラチオを求めて来た事は無かった。
『……でも、今日は私に挿れられないよね?コレどうするんだろう?』
先程までの佳夜からの行為でこんな状態なった等と露とも思わず、つい首を傾げた。
「………そんなにまじまじと見られるのはかなり恥ずかしいんだが」
両肘を曲げて少し上体を起こしたグヴァイが、顔を赤らめたまま佳夜を見た。
「凄く辛そうだけど、大丈夫?」
「………」
それを佳夜が言う?とちょっと恨めしい気持ちになったグヴァイだった。
『フェラチオしてあげたら、やっぱりグヴァイも嬉しいのかな?』
男の人はフェラチオ好き❤とやはりスマホで知り、いつも自分ばかり気持ち良くなっていたし目の前のこの今にも暴発してしまいそうな姿を見ると、一回抜いてあげたくなった。
「うぁっ!」
パクっ!と咥え、ちゅ~!と強めに吸ってあげると一気に我慢汁が溢れ出てきた。
「あっ……あっ!!……サッ、サラ!ダメだよ!」
そんなに強く吸ったら、イッちゃうから!と佳夜の頭を押さえて離そうとするが、予想以上に巧い舌使いと吸引力にグヴァイは気持ちに良さに抗えなくなり、必死に達する事に耐えた。
ちゅく、じゅぶ、ちゅっ、じゅぶっちゅっ
和室に響く卑猥な水音と苦し気な息遣い。
「ふ…ぅっ!うっ………んっ!あぁっ!」
『あれ~?イかない?……私、下手?』
むしろ、余りの快さに理性の箍が吹っ飛んでしまいそうになるのをグヴァイは必死に我慢していたのだった。
『さっきは理性の修行って言ったけど、違う!これは拷問だっ!!』
少しでも気を抜いたら、1週間溜め込んだものを吐き出してしまう。そうなったら、きっとサラは口に受け止めきれず顔に浴びてしまうだろう……。
顔中に白濁とした液がかかったサラを想像してしまった瞬間、また一段と猛り自ら限界を近付けてしまったグヴァイだった。
「ねえ、ルー?」
危うく顔にかけてしまう所で佳夜が顔を上げた。。
「!?……おう!?」
「ちょっと、起き上がってくれない?」
「?」
言われるがままに身体を起こすと、佳夜はグヴァイの背中側に回った。
「!?」
なんと、佳夜はグヴァイの羽を優しく撫で、そして羽の付け根も撫でながら口付け舌を這わせたのだった。
「アッ!…そこはっ!んっ!アァッ!……アァ~ッ!!!」
ビュッ!どビュッ!!びゅるるる!!!
「アッ!アァッ!」となまめかしい声を上げ、グヴァイは膝立ちした状態で両手で陰茎の根本を握り、腰と陰茎をビクンビクン震わせながら何度も何度も吐精し続けた。
その量と勢いはすさまじく、布団、畳、そして壁まで精液まみれとなった。
しばらくして、ようやく吐精が落ち着いたグヴァイは、そのまま布団に倒れ込み肩で荒く呼吸を繰り返した。
佳夜はグヴァイの異常な達し方に本当に申し訳ないと思い、急いで離れに備え付けられた冷蔵庫から水を持ってきた。
はぁ、はぁ、と荒く息継ぎをしながらも、グヴァイは起き上がり胡座をかいて座って、佳夜から受け取った水を一気に飲み干した。
「ごめんなさい、ルー。大丈夫?」
「……あぁ。悪い。部屋が汚れてしまった」
「そんな事は良いよ!……それよりも、本当にごめんなさい!」
まさか、あんな風にグヴァイが狂った様な達し方になるとは思わなくて、佳夜は顔を青ざめさせた。
「いや、サラは俺をイかせたくてしたんだろう?」
優しく笑い、佳夜の頬を撫でた。
佳夜は、こくんと頷きそっとグヴァイを抱き締めた。
「……本当にごめんなさい。前に羽は性感帯だって言われたから、私が舐めるだけじゃイって貰えなかったから、私下手なんだと思って……。羽を刺激したら気持ち良くなってくれるんじゃって」
「いや、余りにも気持ち良くてイきたくなくて我慢した俺が悪いんだ」
「そうなの?」
後悔から目に涙を浮かべた佳夜を抱き締めて涙を舌で拭い、グヴァイは苦笑いを浮かべた。
「あぁ、本当に気持ち快かったよ。だけど、イったらきっと量が多すぎてサラの顔にまでかけてしまうと思ったんだ」
なんせ1週間も溜めてしまっていたから、と言いながらほんのり頬を赤らめた。
「羽はもう触らない方が良いよね?」
だって、あんなに苦しそうなイき方だったんだもの。とまた佳夜は目に涙を浮かべだした。
「いや、今回のは溜め過ぎて我慢し過ぎた事から起きた事故みたいなものだから」
グヴァイは佳夜を見つめて、照れながら「俺、佳夜を抱くと下手したら朝まで何度も抱いては注いでしまうだろう?あの何回もが一気に全て強制的に吐き出させられただけなんだ」と話し、だから、今俺のここは本当にスッカラカンだ!と明るく笑った。
「もう大丈夫だし、ヤバいぐらい気持ち良かったから気にしないでくれ。……それよりも、この惨状をどうにかしないとな」
「……うん」
それから約一時間半を掛けて、グヴァイと佳夜は部屋中の精液を落として回った。
佳夜が水の魔術式を展開して先ずは精液を水で包んで浮かせ、続いてグヴァイが風の魔術式を展開して乾かした。
漸く全ての汚れを落とした2人は疲れきり、布団に横になるとあっという間に睡魔に拐われていったのだった。
グヴァイは、初めて見る日本間に興味津々に顔を動かしあちこちを見た。
「う、うん……」
畳に、キングサイズはあろうかと思える程大きな敷き布団が敷かれ、佳夜はグヴァイと向かい合って座っていたが、何だか気恥ずかしくてグヴァイの顔をまともに見られなかった。
「? どうした?」
「な、なんでもない!」
『浴衣姿が似合い過ぎてなんか色々吹き出ちゃいそう!なんて言えない!!』
湯上がりで、少し濡れた髪から落ちる雫や開けた胸元とか暑いからか袖をまくり上げた事で見える鍛え上げている肩や腕が妙に色っぽいとか、立てた片膝の間から見えちゃってる物(やっぱり下着は履いていない)とかなんかもう本当に色気以外にも色々駄々漏れていてまともに見る事が出来なかった。
「ふ~ん?」
絶対に解って聞いてきているとしか思えない程、グヴァイは屋上で見せたあの蕩ける様な笑顔を浮かべながら佳夜を見つめた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「お母さん」
「はぁい、なあに?」
「お父さんって明日家に居るかな?」
2人が席を外して直ぐ後に、佳夜はリビングのソファに座り貴美恵さんと食後の紅茶を飲んでいる母の元へ行った。
「えぇ、明日なら居るわよ。…どうかしたの?」
「うん。グヴァイが父さんに会いたいから、予定が空いているか聞いてくれないか?って」
「あら、今日会えているのに?」
「……そう言えば、そうよね。あれ?なんで明日改めて会いたいんだろう??」
母親からの素朴な疑問に、佳夜も『あれ?』と思い首をひねった。
「リリーちゃん、リリーちゃん!」
隣に座る貴美恵さんが、母の袖を引き耳に口を寄せて何か小声で囁いた。
「……あぁ!なる程ね♪」
「えぇ、きっとそうよ♪」
「えぇ!そうね♪」
2人だけで何やら納得が出来た様で、頷き合っている。
「じゃあ、早速彰信に明日は家に居てね!って言ってこなきゃ♪」
ウキウキと腰を上げかけたリリーの腕を貴美恵は掴んで引き留めた。
「あら、リリーちゃんそれは駄目よ。彰信さんは勘が良いから気付いて居なくなってしまうかも知れないわ!だから、何も言わないでいつも通りに過ごして貰っているのが一番よ♪」
「確かにそうだわ!……佳夜、明日の朝8時迄にうちに転移してきてくれないかしら?朝ご飯を食べた後直ぐなら絶対に逃げられないわ♪」
「……え?逃げる??…あの?……えっと…?…はい。解りました」
佳夜には2人が何故「楽しみね♪」「ね~♪」と笑い合っているのかがよく判らなかったが、一応頷いた。とりあえず、明日父が家に居てくれると判ったのでよしと思いダイニングへと戻り、蕾紗のそばへ行った。
「あの、蕾紗さん」
「ん?どうしたの?」
蕾紗はデザートを食べながら父や煌夜達としゃべっていた。
「あの……ちょっと、お聞きしたい事が、ありまして」
佳夜は胸の張りと母乳?について教えてもらいたかったのだが、弟や父親達がいる前で言うには恥ずかしくなり、顔を赤らめながら少しもじもじとした。
『弟達が見たら鼻血を吹きそうな可愛さだわ❤』
珍しく女の子らしいその仕草に、動画に収めて永久保存をしたくなる。と蕾紗は思ったが、その佳夜の姿にテーブルの向こう側に座っている煌夜までもが顔を赤らめて実姉の可愛さに目を奪われていた。
『あらあら』
それだけ佳夜が可愛い訳でもあるが、義弟の将来が少々心配にもなってしまう。だが、煌夜自身でも淡い想いを持ってしまっている事は解っていて、佳夜に番が現れて正直ホッとしてもいたのだった。
ただ、時折見せる実姉の艶姿がそれが2人の番によるものだと思うと『手加減しろよ!』とツッコミたくもなる煌夜だった。
この場では相談しに難い内容なのだろうと察した蕾紗は「じゃあ、別室にでも行きますか♪」と、席を立った。
佳夜は蕾紗に付いて行き、ダイニングを出て廊下奥の客室へと移動をした。
『あ』
入ったその部屋は、終業式の夜に寝かされていた部屋だった。
「ふふ♪懐かしい?」
「はい」
あの日からまだ2ヶ月程しか経っていないのに、何だかもう1年も前の様な気がしてしまう。
蕾紗は佳夜をベッドの方へ座らせ、自分はそばの文机の椅子に腰掛けた。
「さて、と。ここなら誰にも聞かれないわよ♪」
蕾紗は佳夜が話しやすい様ににっこりと微笑んだ。
佳夜は再度顔を赤らめつつ聞きたかった質問を話し出した。
『え~と……つまり?』
久志からキスと乳首への弄りによりとても張っていた胸が、グヴァイラヤーからどこかの映画にでも出て来る様なプロポーズを受けたら、更に痛い程張りだし、とうとうブラジャーを濡らしてしまう程白い液体が溢れ出て来ちゃって、最後はそれをグヴァイラヤーが全て吸って飲んでくれた、と?……そして、そんな得体の知れない体液を飲んでグヴァイは大丈夫なのか佳夜は心配している。
「あの、蕾紗さん?」
なんとか笑顔を絶やさずに聞いていたけど、昨夜に引き続き佳夜の赤裸々告白に、思わず机につっぷしてしまった蕾紗だった。
『佳夜ちゃん!あなたのその経験値はもうAV女優並み~!!』と口が裂けても言えないツッコミを成層圏にまでも届く勢いで心の中で叫び、なんとか冷静を取り戻した。
「ごめんなさい。ちょっと考え事をしていたわ。……そうね。結論から言うと、初潮の時に張り過ぎた胸から母乳に近い成分が染み出てしまう場合はあるわ。そして、それを飲んでも体に害は無いわ。ただ、その症状が生理の度に起こる様ならば、病気の可能性があるから病院で検査を一度受けた方が良いわね」
『愛しい番のミルクを飲めちゃうなんて、むしろ男にとっては夢みたいな出来事じゃない?』と、見ていないけど、飲めてデレデレに相好が崩れまくったんでしょ?とグヴァイの心理を見事に見抜いた蕾紗だった。
「そうなんですか…」
医学の知識を持つ蕾紗にそう言って貰えてホッとして笑顔を見せた佳夜だった。
かたや蕾紗は、ハリセンを手に持ちグヴァイラヤーをしばき倒したい衝動に駆られていた。
『野外ハメならぬ野外(しかも空中)で彼女から零れ出る乳(しかも初潮による症状)を余す所なく飲み干す………』
どっかのAVメーカーが喜びそうな変態内容に目眩を覚えた。
『こっ!んなに!可憐な美少女に一体何してんのよ!?この子まだ15よ!?』
種族によって成人年齢は異なるそうだが、アキュミーラでは成人と見なされ婚姻を結ぶ事は可能。更に番なので濃厚な関係も結びたい放題でしょうけど!?
どうにも日本の倫理観として頂けない。
いたいけで初な美少女を本人達好みに性教育している様にしか見えず、頭が痛かった。
『本当にあの2人が番で良かったわ……いや、良くはないけど。生涯別れる事は無い番って意味で良かったわ』
「蕾紗さん?…具合悪くなっちゃいましたか?」
机に肩肘を付き、頭を支えたままで思わず深く「はぁ……」と溜め息を吐いた蕾紗を佳夜は心配そうに見つめた。
『あぁ!もうっ!本当に可愛いんだから!この子が既に処女を喪失しちゃっていて、将来は3Pを教え込まれちゃうのかと思うと、お姉さん泣けてきちゃうじゃない!!』
一妻多夫とは言え夫婦になるので大変余計なお世話な心配だが、義姉として可愛い義妹が心配になってしまうのだった。
「いいえ、大丈夫よ」
蕾紗は『とりあえず、あの2人は後でしばく!』と固い決心を心の中で決めつつにっこりと佳夜に微笑んだ。
リビングに戻ると、ちょうど久志達も外から戻って来た所だった。
佳夜を見付けた久志達はすかさずそばにより、左右から手を握った。
「どこかに行っていたのか?」
グヴァイは佳夜のこめかみに口付けを落としながら聞いた。
「うん。蕾紗さんにちょっと教えてもらっていたの……」
「何を?」
久志も佳夜の左の頬にキスをした。
「あの、生理について」
恥ずかしいので2人だけ聞こえる様に呟いた。
すると、その羞恥に悶えて赤らめた佳夜の表情が可愛い過ぎた為か、グヴァイが佳夜を抱き締めて唇に深く口付けを落とし、続いて久志もグヴァイから佳夜を奪うと父親達から見えない様に背を向けてから佳夜を抱き締めてからディープキスをしてきたのだった。
佳夜は父達が見ている目の前でキスを受けて、恥ずかしくて顔を真っ赤に染め上げた。
『うぅ……。ルーはともかくどうして久志までみんなの前でキスしたり抱き締めたりが出来るの~!?同じ日本人じゃなかったの!?』
と心の中で叫んでいたら……
『それは~、久志兄ちゃんが佳夜しか見えていないからで~す!』と煌夜のツッコミが聞こえた気がしたのだった。
『!?』
2人から解放され、驚いて弟を見るも煌夜は父達と談笑していた。
「???」
スッパーン!スッパーン!!
「ダッ!?」
「イテ!」
軽く首を傾げていたら、突然左右からなんとも面白い音が2度響き、グヴァイと久志が頭を抱え込んでその場に膝まづいた。
「!?」
驚いた佳夜が振り返ると、蕾紗さんが一体いつの間に用意したのか巨大なハリセンを手に持って仁王立ちをしていた。勿論表情も仁王様。
「……え?蕾紗さん?」
「佳夜ちゃんは気にしなくて好いのよ❤」
佳夜にはとっても優しい笑顔を向け、未だに後頭部を押さえて床に膝まづき蕾紗を見上げた2人には『言われなくても当然解るわよね?』とギロリと睨み付けていた。
「………お前の姉は心が読めるのか?」
「いえ、たぶん佳夜が先程相談事をした時に言っちゃったんじゃないかな」
「……そうか」
「ちなみに、俺的にも羨まし過ぎるって思っているんですけど?」
「……毎晩抱いているお前に比べたらささやかな幸せだと思うが?」
「バレてましたか。…すみません」
「カヤとお前の体内を巡る魔力を見れば一目瞭然だよ。まあ、引っ越し後は暫く俺に優先させてもらうからな」
「……善処します」
久志とグヴァイは、とっくに痛み等引いているだろうと思えるのにまだ床に座り込んで何やらボソボソと2人で話し合っていた。
「まあ、とりあえず今夜はうちに泊まって行って下さいよ」
そう言いながら久志は立ち上がりグヴァイを見た。
「あぁ、そうだな。お言葉に甘えてそうさせてもらうよ」
グヴァイもそう言って久志に頷きながら立ち上がった。
「「カヤ」」
「はい?」
蕾紗さんから巨大なハリセンを触らせてもらい、その重さに驚きつつも良い音を立てながらも確実に相手に痛覚を与える叩き方のレクチャーを受けていると、後ろから2人が来て呼ばれた。
「明日、アキノブは空いていたかい?」
そう言いながら、グヴァイは佳夜の手からハリセンを優しく取り上げた。
「えぇ、朝8時までに転移して来てって母が言っていたわ」
「そうか。わかった、ありがとう」
「明日、俺も一緒に行くから」
「え?そうなの?」
「あぁ。それと、今夜はグヴァイと佳夜は茶室に泊まんなね」
あそこなら一番日本ぽくてグヴァイも面白いと思うよ♪と言われたが、佳夜からしたら明日久志も父さんに用がある事そして今夜グヴァイはこちらに泊まる事がいつの間に決まっていたの!?と内心驚きまくりだった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
その後お開きにするのにちょうど良い時刻になり、みんなで玄関先まで出て両親と弟を見送り佳夜は貴美恵さん達とダイニングやリビングの後片付けを手伝った。
グヴァイはその間「すまん、向こうに忘れ物をした!」と言って一旦転移して行った。
一時間も経たずにグヴァイが戻ると、まだ後片付けが途中にも関わらず「離れでゆっくりしていらっしゃい♪」と蕾紗からキッチンを出されてしまった。
……そして、冒頭に戻る。
サーヴラーの寝間着だって、浴衣っぽい作りでその姿は見慣れたはずなのに、目の前にいるグヴァイを直視出来ない。
『そう言えば、肩や腕を全部ちゃんと見たのって初めてかも……』
寝台や浴室の中でもう何度も互いに一糸纏わぬ姿でいるけれど、いつもグヴァイの舌や指に翻弄されてまともにゆっくりとグヴァイの裸を眺めた事が無かった事に佳夜は今更ながら気が付いた。
そう思うと、つい触ってみたくなってしまい佳夜はそっと手を伸ばしてグヴァイの腕に触れた。
「え?サラ?」
『うわ~、やっぱり普段から重い剣を持っているだけあるなぁ。めちゃくちゃ格好良い筋肉付いてる…』
さわさわさわさわ
「……ちょっ、サラ!?…うわっ、そんな触り方されたらヤバいって!」
大きな掌に太くてゴツゴツしているけど長い指、そして一切無駄な肉が付いていない二の腕。焦った感じでグヴァイが何か言っているけれど、佳夜は触るのに夢中でぺたぺたさわさわと触りまくった。
そして、更に指を伸ばして肩や脇の下を触ろうとした瞬間、グヴァイから手を伸ばして佳夜の指を優しく捕まえた。
「!?」
「こ~ら、いきなり無言で触り出して一体どうしたんだよ?」
絡めた指をそのままグイッと引き寄せられ、佳夜はグヴァイの右の太ももの上に跨ぐ様に座った。
「んで?何で痴女みたいになっちゃったんだ?」
ちゅっと唇に口付け、グヴァイは甘い笑顔で見つめ両腕で佳夜を囲った。
「痴女!?……あのっ、ルーの腕や肩をちゃんと見た事無かったなぁって思ったら、……その、触りたくなっちゃって」
「え?でも、俺と何度も風呂に入ったり寝てるよな?」
「……その時って、その、…余裕、無くてっ」
「……………………」
「………………」
言ってて恥ずかしくなり、カアーッと全身が熱くなるのが判った。
「なんだろうコレ。……俺、理性試されてんのかな?」
「え?」
左手で口を覆っているグヴァイも真っ赤な顔をしていた。
「……いつも、逢うと抱き潰す勢いで抱いてきたからその天罰か?」
「???」
グヴァイの言っている意味が解らなかった。
「つまり、サラはまともに俺の裸を観察した事が無いから見て触りたくなっちゃったんだな?」
「う、うん。……駄目、かな?」
「………いや、理性の修行だと思えば。……良いぞ耐えるから」
「修行って……」
そう言ってグヴァイは佳夜を足に乗せたままコテンと後ろに倒れこんだ。
構えられても触る側としても変な緊張感が走り困ってしまうけど、いつもならお風呂上がりはもう絶対にグヴァイに翻弄されまくられてしまう時間帯突入となる。なので、佳夜は『せっかくご許可を頂いたので』と思いながらグヴァイの足に股がったまま少し上に行き浴衣の帯を解いた。
そのまま前を大きく開き、鍛え上げられた身体をさらけ出した。
つ、と指を伸ばしてグヴァイの鎖骨に触れると、ピクンッと身体を揺らした。
更に、軽く上下している胸筋やゴクンと唾を飲み込んだ際に動いた喉や喉仏を優しく撫でていくと、その都度グヴァイは身体を小さく揺らした。
佳夜はグヴァイの反応になんだか楽しくなってきてしまい、ピンッと尖った乳首に吸い付いた。
「くっ!あっ!」
佳夜が口付けた瞬間、グヴァイはなんとも艶っぽい声を上げた。そのままちろちろとグヴァイの乳首を舐めたり吸ったりを繰り返し、もう片方の乳首は指で摘まんだり捻ったりしてみた。すると、お尻の辺りに硬い物が当たりだしたのだった。
『凄い!感じてくれているんだ~』
もっと感じて欲しくなり、佳夜はグヴァイの首筋に舌を這わせた。
すると、今までで一番大きく身体が揺れグヴァイの口からも「あぁっ」と喘ぎ声が上がった。
もう既に当初の目的の“グヴァイの体を触ってみたい”から今は“グヴァイの裸体を堪能”に変わってしまっている事に佳夜は気付いていなかった。
グヴァイの上から降りて、右側にズレ首筋、鎖骨、乳首、おへその順に舐めたり少し強めに吸い付いて痕を付けながら徐々に下へ下へと体をずらして行くと、赤黒い棒が目の端に入った。
顔を上げて見てみれば、血管を浮かび上がらせる程怒張し一番上の鈴口からはポタリポタリと透明の液体を溢して、その棒はピクンッピクンッと動いていた。
『じっくり見るのって久々~』
以前パクりと咥えてペロペロと舐めてあげた事があったけど、その行為はフェラチオと呼ばれていてうっかりそのまま無料エロサイトで女性がフェラチオをしているシーンを観てしまい、かなり卑猥な行為だと気付いてからは恥ずかしくなり出来なくなっていた。
グヴァイも久志も佳夜を気持ち良くするのが好きな様で、佳夜にフェラチオを求めて来た事は無かった。
『……でも、今日は私に挿れられないよね?コレどうするんだろう?』
先程までの佳夜からの行為でこんな状態なった等と露とも思わず、つい首を傾げた。
「………そんなにまじまじと見られるのはかなり恥ずかしいんだが」
両肘を曲げて少し上体を起こしたグヴァイが、顔を赤らめたまま佳夜を見た。
「凄く辛そうだけど、大丈夫?」
「………」
それを佳夜が言う?とちょっと恨めしい気持ちになったグヴァイだった。
『フェラチオしてあげたら、やっぱりグヴァイも嬉しいのかな?』
男の人はフェラチオ好き❤とやはりスマホで知り、いつも自分ばかり気持ち良くなっていたし目の前のこの今にも暴発してしまいそうな姿を見ると、一回抜いてあげたくなった。
「うぁっ!」
パクっ!と咥え、ちゅ~!と強めに吸ってあげると一気に我慢汁が溢れ出てきた。
「あっ……あっ!!……サッ、サラ!ダメだよ!」
そんなに強く吸ったら、イッちゃうから!と佳夜の頭を押さえて離そうとするが、予想以上に巧い舌使いと吸引力にグヴァイは気持ちに良さに抗えなくなり、必死に達する事に耐えた。
ちゅく、じゅぶ、ちゅっ、じゅぶっちゅっ
和室に響く卑猥な水音と苦し気な息遣い。
「ふ…ぅっ!うっ………んっ!あぁっ!」
『あれ~?イかない?……私、下手?』
むしろ、余りの快さに理性の箍が吹っ飛んでしまいそうになるのをグヴァイは必死に我慢していたのだった。
『さっきは理性の修行って言ったけど、違う!これは拷問だっ!!』
少しでも気を抜いたら、1週間溜め込んだものを吐き出してしまう。そうなったら、きっとサラは口に受け止めきれず顔に浴びてしまうだろう……。
顔中に白濁とした液がかかったサラを想像してしまった瞬間、また一段と猛り自ら限界を近付けてしまったグヴァイだった。
「ねえ、ルー?」
危うく顔にかけてしまう所で佳夜が顔を上げた。。
「!?……おう!?」
「ちょっと、起き上がってくれない?」
「?」
言われるがままに身体を起こすと、佳夜はグヴァイの背中側に回った。
「!?」
なんと、佳夜はグヴァイの羽を優しく撫で、そして羽の付け根も撫でながら口付け舌を這わせたのだった。
「アッ!…そこはっ!んっ!アァッ!……アァ~ッ!!!」
ビュッ!どビュッ!!びゅるるる!!!
「アッ!アァッ!」となまめかしい声を上げ、グヴァイは膝立ちした状態で両手で陰茎の根本を握り、腰と陰茎をビクンビクン震わせながら何度も何度も吐精し続けた。
その量と勢いはすさまじく、布団、畳、そして壁まで精液まみれとなった。
しばらくして、ようやく吐精が落ち着いたグヴァイは、そのまま布団に倒れ込み肩で荒く呼吸を繰り返した。
佳夜はグヴァイの異常な達し方に本当に申し訳ないと思い、急いで離れに備え付けられた冷蔵庫から水を持ってきた。
はぁ、はぁ、と荒く息継ぎをしながらも、グヴァイは起き上がり胡座をかいて座って、佳夜から受け取った水を一気に飲み干した。
「ごめんなさい、ルー。大丈夫?」
「……あぁ。悪い。部屋が汚れてしまった」
「そんな事は良いよ!……それよりも、本当にごめんなさい!」
まさか、あんな風にグヴァイが狂った様な達し方になるとは思わなくて、佳夜は顔を青ざめさせた。
「いや、サラは俺をイかせたくてしたんだろう?」
優しく笑い、佳夜の頬を撫でた。
佳夜は、こくんと頷きそっとグヴァイを抱き締めた。
「……本当にごめんなさい。前に羽は性感帯だって言われたから、私が舐めるだけじゃイって貰えなかったから、私下手なんだと思って……。羽を刺激したら気持ち良くなってくれるんじゃって」
「いや、余りにも気持ち良くてイきたくなくて我慢した俺が悪いんだ」
「そうなの?」
後悔から目に涙を浮かべた佳夜を抱き締めて涙を舌で拭い、グヴァイは苦笑いを浮かべた。
「あぁ、本当に気持ち快かったよ。だけど、イったらきっと量が多すぎてサラの顔にまでかけてしまうと思ったんだ」
なんせ1週間も溜めてしまっていたから、と言いながらほんのり頬を赤らめた。
「羽はもう触らない方が良いよね?」
だって、あんなに苦しそうなイき方だったんだもの。とまた佳夜は目に涙を浮かべだした。
「いや、今回のは溜め過ぎて我慢し過ぎた事から起きた事故みたいなものだから」
グヴァイは佳夜を見つめて、照れながら「俺、佳夜を抱くと下手したら朝まで何度も抱いては注いでしまうだろう?あの何回もが一気に全て強制的に吐き出させられただけなんだ」と話し、だから、今俺のここは本当にスッカラカンだ!と明るく笑った。
「もう大丈夫だし、ヤバいぐらい気持ち良かったから気にしないでくれ。……それよりも、この惨状をどうにかしないとな」
「……うん」
それから約一時間半を掛けて、グヴァイと佳夜は部屋中の精液を落として回った。
佳夜が水の魔術式を展開して先ずは精液を水で包んで浮かせ、続いてグヴァイが風の魔術式を展開して乾かした。
漸く全ての汚れを落とした2人は疲れきり、布団に横になるとあっという間に睡魔に拐われていったのだった。
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