Silver Week

セリーネス

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First period 2

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蕾紗さんが退室した後に、久志から自身がどれ程天然発言爆弾投下をやらかしたか窘められ、ベッドの中でタオルケットにくるまって一晩中羞恥の嵐に悶え苦しんだ佳夜だった。
いや、悶え苦しんだのはその天然発言の所為だけでも無く、その後に続いた久志の情欲をたっぷりと含んだ瞳と言葉に、佳夜は全身が真っ赤になってタオルケットに潜り込んだのだった。

「サ~ラ?…君のその可愛いお口からの発言に俺は本当に驚かされたよ。まだまだ女の子に成れていなかったんだね。キスで口を塞ぐだけじゃなく、生理が終わったらずっと佳夜が大好きな俺のここ陰茎でお口を塞いであげようか?…勿論、俺もサラの下のお口を舌と口と指で塞いで漏れ出る全てを飲みながら、ね♪」

ずっとイかし続けて余計な事を考えられない様にしてあげるよ❤と甘い声で囁かれた。
元々低音の良い声に甘く艶を含められてしまうと、声だけで全身を熱くして下半身が痺れ疼いてしまう。声だけで感じてしまった自分が恥ずかしくて、慌ててタオルケットを被って丸くなったが、一度変な気になってしまった身体は中々冷めてくれず、隣で寝息を立て始めた久志とは反対に全く眠れなくなってしまった。
なので、いつ自分が眠りについたのかもそしていつの間に久志が登校してしまったのかもわからない。

「佳夜!生理が来たって聞いたわよ~!おめでとう♪」

佳夜は突然起こされて目の前に現れた「今夜はお祝いね~!」「ね~♪」とはしゃぐ将来義母と実母の2人に心底驚いた。

「あの?お祝いって?…それに、私学校へ行かなくて良いの?」

ベッドから起き上がり、端に腰掛けて母~S'を見上げた。壁の時計は既に1時限目が始まっている時刻だった。

「えぇ、病欠で休みって学校には連絡してあるわ」

朝、蕾紗から話を聞いた貴美恵が直ぐ様リリーへ連絡を入れ、学校へ電話をしたわと話す。
そしてにっこりと佳夜に微笑み、生理中は身体の為に変化はしない方が良いの。と話した。

「…え?じゃあ、今後ずっと生理の度に私学校を休まなくちゃならなくなるの?」

毎月7日間も休んだら勉強も部活も支障が出てしまう。そう思うと少しだけ青ざめる。

「いいえ、今回だけよ。初潮は体内の魔力にもとても影響があるものだから、初めての場合は終わるまで一切魔力は使わない方が良いの。次からは始めの3日間位だけ休めば大丈夫よ♪」

それでも3日は休まないとならないんだ…。

願わくば土日等学校が休みの日に来てくれます様に!と強く思ってしまった佳夜だった。

「うふふ♪今夜はご馳走を用意してみんなでお赤飯を食べましょうね!」

「お赤飯?」

ウキウキと今夜の献立を母さんと話し合い、都子さんと3人でお買い物に行かなくちゃね♪と貴美恵さんはとても嬉しそうに話した。

「女の子が初潮を迎えたら、お赤飯を炊いてで食べるのよ♪」

!?』

「これは、女の子の成長を祝うとっても大切なイベントよ❤」と貴美恵さんが教えてくれたけれど、全員ってつまり久志だけでは無く煌夜や父さんそして雅鷹さんもって事よね!?
3人にまで生理が来た事が知られてしまうと言う事!?

「そっ、そんなに大勢に祝われるのは恥ずかしいです!」

顔を真っ赤にして訴えるも「これが当たり前の事なのよ❤」と良い笑顔で一蹴されてしまった…。
とりあえず、今日明日は激しい運動は控えて湯船には浸からないでお風呂はシャワーで済ます様にね♪と言い残してテンション上げ上げな母~S'は部屋から去って行った。

「……着替えて、朝ご飯食べようかな」

元気過ぎる母達に内心苦笑しつつ、佳夜は蕾紗から教わった通りに少し厚地で黒いガウチョパンツを選ぶ。
佳夜の食後、貴美恵さん達3人はとても楽し気に買い物へ出掛けて行った。
佳夜自身は特に身体は何とも無いが、言われた通りに剣道の自主稽古や魔術式を展開させる様な事は止めておく事にした。
一度はソファに座り、テレビを点けてぼんやりと情報番組を観ていたけれど、広すぎるリビングに独りでいても寂しくて落ち着かなかった為、部屋に戻り勉強を始める。
久志のおかげで最近は数学も面白いと感じられる様になり、恐らく今日習うであろうページを開いて予習を開始。しかし、やはり1人では解らない所もあって昨日まで習った箇所の復習に切り替えたりもしたが集中力が続かず、結局2時間も経たない内にギブアップとなった。
少し気分を変えたいと思い部屋に備え付けられているお手洗いに入り、そこで佳夜は驚愕してしまう。

便座に座る為に下着を下ろしたら、なんとナプキンが血の海と化していたのだ!

痛かったら飲んでね♪と蕾紗さんから手渡されていた鎮痛剤に頼る必要も無い程、痛みや不快感等が無かった為こまめにナプキンを替えなくてはいけなかった事を完全に忘れていたのだ。

『蕾紗さんから3日間はこまめに替えるのよって言われていたのに~!』

勿論、ショーツそしてガウチョにまで経血が染みてしまっている。
佳夜は、トイレットペーパーホルダーの直ぐ下に設置されている小さな棚を開けた。昨夜蕾紗さんが「まだ不慣れだから念の為」と言って、ここに替え用の新しいサニタリーショーツをナプキンと共に入れて置いてくれたのだ。

『早速お世話になってしまいました…。ごめんなさい、蕾紗先生~』

女の子に関して様々な事を教わっているので、佳夜は心の中で蕾紗を「先生」又は「師匠」と呼んでいた。
先日「先生」と呼びたい。と言ったら、それは強く断られてしまった。だけど代わりに「御姉様」と呼んで❤と言われたので、そう呼ぼうとしたら何故か久志が全力で却下。
自分的には全く構わなかったので、久志に却下の理由を訪ねるも「姉貴は変態だから」と意味不明な事を言われ「とにかく駄目だから」の一点張り。
仕方なく佳夜は「先生」と心の中で呼ぶ事にした。
そんな事を思い出しながら、汚してしまったショーツを脱いで新しいショーツに足を通し、蕾紗から教わった通りに“特に多い日長時間用”ナプキンを選んで付けてから履く。
続いて、汚してしまったショーツとガウチョを手に持ち洗面所に向かう。

『こういう時に部屋に洗面所やお手洗いが完備されているのってありがたいなぁ』

誰にも会わずに汚れを洗い流せるので、恥ずかしくなくてホッとする。

じゃぶじゃぶ ザブザブ ごしごし

経血用の液体石鹸(こちらも蕾紗が用意してくれていた)を棚から出して使い、手で何度ももみ洗い。しばらくもみ洗いを繰り返したら綺麗に落ちてくれたので2つ共硬く絞り、一旦洗面台に置いておいてから佳夜は文机へ向かった。

『うわっ、やっぱり…』

心配した通り椅子にも血が付いている。
だが、幸いにも椅子は合皮貼りなのでウェットティッシュで拭いたら綺麗になった。
ホッと安心出来た所で、寝室へ行きタンスから柔らかな作りのデニム地のガウチョを取り出して履き替える。
そして、洗面台の洗濯物を手に取り1階へと向かった。
洗濯物を洗うのは都子さん等家政婦の仕事。
なので、勝手に洗濯機を使用したりしたら悪いと思っているのでいつもお願いしてきた。
だけど、今回の洗って貰いたい物が物だけに少し(いやかなり)恥ずかしい。
濡れたショーツとガウチョをそれぞれ決められたカゴに入れる迄に暫し躊躇してしまった。
その後貴美恵さん達が帰宅する迄はまた部屋に戻り、国語の自習を行い帰宅した3人と昼食を食べた。
夕方、久志が帰宅するまではこまめにナプキンを替えつつ自室のラグに座ってクッションに寄りかかりながら本を読んで過ごしす。

「ただいま、佳夜❤」

部屋にいたサラは、久志が庭に一歩足を踏み入れた時点で彼の体内のサラの魔力により帰って来た事が判り、駆け足で玄関前のアプローチに出て出迎える。

「お帰りなさい、ひ~君❤」

久志は笑顔で出迎えてくれた可愛い過ぎる恋人に、満面の笑顔になりながらちゅっと軽く唇にキスを落とす。

「具合はどう?」

一緒に玄関に入り、手を繋いで2階の自室へと向かった。

「うん。全然お腹も腰も痛くならなくて平気だったよ」

「それは良かった♪」

部屋からそのまま寝室に入り、久志は制服を脱いだ。佳夜も久志が脱いだブレザーをハンガーに掛けたりして着替えを手伝う。

「ふふっ♪」

「?」

突然小さく笑い声を上げた久志に、佳夜は首を傾げて見つめた。

「ごめん。…なんか、夫婦みたいだなぁって思ったら嬉しくなっちゃったんだ♪」

少し照れた表情で久志は玄関先で佳夜が待っていてくれた事や、今もこうやって制服を脱ぐのを手伝ってくれている姿が新妻みたいで可愛くて嬉しいと話した。

「新妻……っ」

言われた佳夜まで照れてきてしまう。

「まだ籍を入れていないし、本当に婚約をした訳じゃないからついそう思っちゃったのかもね♪」

「…う。だけど私ってば貴美恵さん達に甘えて家事も久志のお世話もしていない」

一緒に暮らしているし、毎日抱かれているけれど炊事洗濯的な家事は貴美恵さんや都子さんが行っているので、恋人以上妻未満な感じだ。
自覚すると、私ってば駄目嫁!?と思えてきて佳夜は落ち込んで来てしまった。

「サ~ラ❤、サラはまだ今のままで良いんだよ❤」

ダークグリーンのポロシャツと焦げ茶色で綿のスラックスに着替え終えた久志が、佳夜を後ろから抱き締め囁く。

「さっきも言ったけど、サラはまだうちにお嫁入りした訳じゃないだろう?」

同棲はしているけど、俺達の本分は学生だよ?先ずは学業をきちんと修める事が重要なんじゃないかな?それに、サラは料理や洗い物を手伝ってくれているじゃないか♪今って所謂花嫁修業中だよね♪と久志は佳夜の頭に顎を乗せて、優しく慰める。

「……ひ~君の言ってくれている事は解った。けど!」

「けど?」

佳夜はぐりんっと勢い良く振り返り、久志を睨んだ。

「何で、顎乗せながら言うかな!?」

「え?そこ?…だって、ほら抱き締めるとちょうど良い高さなんだ♪」

そう言って、久志はまた優しく佳夜を抱き締めて顎を乗せたのだった。
彰の姿だったら身長差が5㎝程(魔術で盛って)なので、顎を乗せられないが、佳夜に戻れば乗せやすい高さの身長差。
女子の平均身長よりは高いので、低く無い方だよ♪と弟の煌夜を始め蕾紗さんや身内は皆そう言って慰めてくれるが、元々男の子だった名残なのか幼馴染みで今は恋人に身長が負けているという事実が妙に腹立たしく思えてしまう。
何時までも居心地良さ気に顎を乗せている久志の姿に、佳夜はそっと小さく膝を曲げて勢い良くジャンプをして下から頭突きをし、久志の顎をクリーンヒットしてやろう!と思い付く。
だが、試そうと動いた寸での所でひらりと華麗にかわされてしまった。
緩くとは言え、佳夜を抱き締めていたので久志には佳夜の行動がお見通し。

「こらこら。頭突きなんてしたら形が整った可愛いサラの頭にたんこぶが出来てしまうだろう?」

暴れちゃ危ないよ?と甘い笑顔で言われてそのまま後頭部を押さえられて深くキスをされてしまった。

「~~~~~!!!」

かわされた事に始めは腹が立っていたので、久志の背中をポカポカと叩いて抵抗していたが、久志の大きな掌が後頭部を押さえ込みどうにも逃げられない。
更に巧みなキスと舌使いに佳夜は徐々に身体から力が抜けて背中にすがりつくしかなくなってしまった。

「…ふっ、ん……っ」

佳夜が暴れなくなった。
口内を蹂躙する舌の動きと久志が右手でいやらしく胸と乳頭を揉みし抱く所為で、力が身体から抜けて立っていられなくなったのだろう。背中に回された小さな掌が、震えながらも必死に久志のシャツを握ってすがってくる。
ふるふると震える身体と久志とグヴァイの手により年齢の割りには大きくなった胸を押し付けて、必死に達しない様に我慢しているその姿は、何度見ても堪らなくそそる。

『ヤベェ、マジ挿れたくなってきた』

久志とグヴァイの2人で愛しい佳夜の身体をここまで淫らに育てたのかと思うと、己の欲望の塊が熱を帯びて自己主張を始めた。
昨夜あんなにもこの最高に快い身体と蜜を味わったのに、また欲しくなる己の尽きない性欲に思わず苦笑いを浮かべてしまう。

しかし、それも来週まではおあずけだ。

『まあ、俺は我慢出来るけど…。あの人は大丈夫かなぁ?』
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