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第17話 精神崩壊
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男は必死に戦った。
倒され全身をバラバラにされても生えてきた腕で反撃を繰返し頭部を噛み砕かれても残った下顎で噛み返したりとがむしゃらに戦った。
死なないというのは弱肉強食の自然界においてそのルールを逸脱したものである。
やがて小さなダメージが積み重なった狼達は本能で勝てないと悟り逃げ去るのだった。
そこに残されたのは食い散らかされた母親の死体。
内臓や脳は全て食い尽くされ身体中噛み千切られた見るも無惨な死体だった。
男が立ち尽くしていると近寄ってくる足音が聞こえた。
振り替えるとそこには娘が立っていた。
その目は泣き腫らし大きく見開き母親の変わり果てた姿を見つめていた。
「はは…あははは…はははははは…」
笑っていた。
その口は半開きになり娘は無表情で笑い続けていた。
空が黒から青に変わり始める頃に娘は事切れるようにその場に倒れ込むのだった。
倒され全身をバラバラにされても生えてきた腕で反撃を繰返し頭部を噛み砕かれても残った下顎で噛み返したりとがむしゃらに戦った。
死なないというのは弱肉強食の自然界においてそのルールを逸脱したものである。
やがて小さなダメージが積み重なった狼達は本能で勝てないと悟り逃げ去るのだった。
そこに残されたのは食い散らかされた母親の死体。
内臓や脳は全て食い尽くされ身体中噛み千切られた見るも無惨な死体だった。
男が立ち尽くしていると近寄ってくる足音が聞こえた。
振り替えるとそこには娘が立っていた。
その目は泣き腫らし大きく見開き母親の変わり果てた姿を見つめていた。
「はは…あははは…はははははは…」
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