【完結】婚約者が好きなのは妹だと告げたら、王子が本気で迫ってきて逃げられなくなりました【Ｒ18】

60.見え始めた本性②※

「アリーセ、逃げようとするな。余計にいじめたくなる」
「ぁああっ、奥ばっか……やだっ……」

　私が腰を引いて逃げようとしても、すぐに引き戻され奥を抉るように突かれてしまう。

「逃げる気力があるのなら、遠慮はいらないよな？」
「え……？　ひっ、ぁあああっ！！」

　ヴィムは更に速度を上げて何度も奥を貫いて行く。
　私は体をガクガク震わせ、ただ悲鳴の様な声を上げることしか出来ない。

「更に締まったな。早く奥に注いで欲しくて、そんなにぎゅうぎゅう締め付けているのか？　可愛いな」
「ぁあっ、ん……ち、が……っ！」

　私が言い返そうとすると、突然背中が温かくなりヴィムの吐息が耳元から聞こえて来た。

「違う？　これだけじゃ満足出来ないのなら、耳も可愛がってやろうか」
「……耳は、だ、め……ん」

　ヴィムの吐息が耳にかかるだけで、私の体はビクビクと震えてしまう。

「だめじゃない」
「やぁっ……」

　ヴィムが即答で返して来ると、私の耳朶をねっとりと舌先で舐め始めた。
　ザラッとした舌の感覚にぞわぞわとし、更に追い詰められていく。
　その間も遠慮無しに奥を激しく突かれ、先程よりも体がぴったりとくっついている為、私に逃げ道などはない。
　肌は熱で薄いピンク色に染まり、体はずっと震えたままの状態になっている。

「アリーセ、愛してる……」
「はぁっ、耳元で……いわ、ないでっ……」

「こうやった方がお前の頭の中にいつまでも残りそうだからな」
「ぁあっ、それ……洗脳、みたい……」

「洗脳か、まあそれでも構わない。お前が俺に堕ちて来てくれるのなら、な」

　ヴィムは満足そうに答えると、耳の中に舌を差し込んで来た。
　水音と舌の感触にゾクッと鳥肌が立ち、私は中をきつく締め付けてしまう。
　体も頭の中までもヴィムに支配され、もう何も考えられなくなっているのかもしれない。

（もうだめ、おかしくなる……）

「本当にお前って耳弱いんだな、もう限界そうだから俺も本気で突くぞ」
「ぁ……ぁあっ、っっ！！」

　ヴィムは荒い吐息を混ぜながら、それでも耳の愛撫を止めようとしない。
　そして最奥を激しく何度も貫かれていくと、私は簡単に絶頂を迎えてしまう。
　本気でおかしくなってしまいそうな気がした。

　そして次第に頭の奥が真っ白になり、意識も遠ざかり始めていた。
　全身からは力が抜けていき、それがやけに気持ち良く感じた。



「……本当にお前は可愛いな。このまま閉じ込めて、その瞳に映るものを俺だけにしてしまいたくなる」

　意識が遠ざかる中、そんな言葉が耳に響いて来た。
　ヴィムが私の事をそれほどまで思っていてくれることが嬉しかった。